火災保険の臨時費用保険特約は必要?見極めポイントや保険会社を紹介

火災保険に入っていれば、火災や水害などで被害にあった時に損害保険金を受け取れますが、その他かかる費用を補償してくれる臨時費用保険金はご存知ですか?臨時費用保険金は特約で付帯できるので、火災保険加入時には迷う点です。ここでは臨時費用保険金の必要性を考えます。

火災保険の臨時費用保険金はいつ使える?付帯する必要性は?

火災保険には「臨時費用特約」を追加で付けることができます。


火災などの事故が起きた際には臨時費用保険金を受け取ることができるため、もしもの時に大変役立つ特約です。 


しかし、この臨時費用特約は契約者にとってありがたい補償ではありますが、その補償範囲や内容についてはよくわかりませんよね。


また、臨時費用特約を火災保険に付けるべきか悩んでいる方も多いことでしょう。


そこでこの記事では、火災保険の補償を考える上で大切な臨時費用特約について、

  • 火災保険の臨時費用保険金とは 
  • 火災保険の臨時費用保険金のメリット・デメリット 
  • 保険会社の臨時費用保険金の比較 


以上のことを中心に解説していきます。 


この記事を読んでいただければ、火災保険の臨時費用保険金の必要性についてお分かりいただけると思います。 


ぜひ最後までご覧ください。

 

火災保険の臨時費用保険金をおさらい!

火災保険の臨時費用保険金は、火災などの事故が起きて損害保険金が支払われる場合に、それとは別に支払われる臨時の出費をカバーする保険金のことをいいます。 


一般的に、火災保険の臨時費用保険金には、

  • 地震火災費用保険金
  • 残存物取り片づけ費用保険金
  • 水道管修理費用保険金
  • 臨時費用保険金
  • 失火見舞い費用保険金

といった種類があります。 


一つ一つ見ていきましょう。


地震火災費用保険金】 

地震・噴火やそれらによる津波による火災で建物が半焼以上した場合、または保険対象である家財が全焼した場合に保険金額の5%が支払われます。

残存物取り片づけ費用保険金
損害を受けた保険対象の残存物の取り片づけに必要な費用で、実際に要した費用が支払われます。

水道管修理費用保険金】 
水道管が凍結により損壊し、修理する場合の費用が支払われます。

臨時費用保険金
建物や家財が損害を受け保険金が支払われる場合に、当面の生活に必要な費用ながそれにプラスして支払われます。

失火見舞い費用保険金】 
火災などによって近隣など第三者の所有物に損害が生じた時に第三者への見舞い費用として支払われます。 


なお、保険金の名称は保険会社によって異なります。


火災保険の臨時費用保険は必要?

火災保険に臨時費用保険は必要かどうか迷う方もいると思いますが、火災などの事故が発生した際は思いもよらぬ出費が重なるものです。 


しかし、臨時費用保険金を特約として付けておけば、火災保険本体の保険金がもらえない場合でも特約部分の保険金が別個に支給されたりするなど、災害時に大きな助けとなってくれるでしょう。 


では、臨時費用保険金にはどのようなメリットやデメリット、注意点があるのか詳しく説明していきます。




メリット①:費用保険金のみを受け取ることもできる

臨時費用保険金は、損害保険金が支払われない場合でも、単体で請求することができます。 


例えばよくあるケースを紹介します。


隣の子供が蹴ったボールが自宅の窓に当たって割れてしまったとします。


相手の家の保険で損害が補償されると、自分で加入している火災保険からは補償してもらうことができないといったことがあります。 


しかし、臨時費用保険金は被害状況が証明できれば損害保険金の支払いの有無にかかわらず保険金を受け取ることができます。

  

メリット②:多数の費用保険特約の中からカスタマイズが可能

費用保険金は、かつては火災保険本体に自動的にセットされているものが多くあり、契約者が自由に選ぶことはできませんでした。 


保険によっては、6種類から12種類もの臨時費用保険金が付帯されており、その内容を把握するのは大変でした。 


また、様々な費用を補償してくれるというメリットがある反面、臨時費用保険の請求漏れが多く発生し、その必要性が問われました。 


そのような背景を受け、現在は契約者が必要と判断する特約を自由に脱着できる商品も販売されており、それぞれのニーズに合った補償が付けることが可能となっています。 


デメリット:保険料の負担が大きくなる

臨時費用保険特約は火災保険本体に付ける特約となりますので、付けた分だけ保険料が高くなります。 


すでにご説明したように、最近は特約を自由に選べる商品が販売さ「もっと充実した補償を付けておきたい」という場合には、特約として保険料が上乗せされます。 


火災保険に限った話ではありませんが、特約は増やせば増やすほど保険料が高くなりますので、負担が大きくなります。 

注意:請求漏れで補償されない場合も

すでに触れましたが、以前は臨時費用保険特約は火災保険に自動的に付帯されている特約だったため、どのようなケースで保険金が出るのかはっきり覚えていないために、請求漏れが起きてしまうことが多くあります。 


手厚い補償がなされている程、請求漏れとなる可能性が高く、高い保険料を支払っているにもかかわらず、肝心な補償を受けられない場合があります。 


したがって、本当に必要な特約を厳選し、契約内容をしっかりと覚えておくか定期的に確認しておくことによって、請求漏れといった事態を回避できるようになります。

 

注意:免責額によって保険金が貰えない場合も

火災保険の臨時費用保険には、保険料を安くするために「免責額」が設定されていることがあります。 


この免責額とは、決められた金額までは火災などの事故があっても保険金が出ないということを意味しています。 


たとえば、免責5万円としてある場合に、20万円の損害事故があったとすると、15万円までしか保険金が支払われません。 


さらに、臨時費用保険金には「」がかかるため、例えば「保険金額×20%」という臨時費用保険金としている場合は、15万円×20%=3万円で、3万円が臨時費用保険金として支払われます。 


この例では保険金が支払われますが、免責額の設定金額によっては保険金が出ない可能性もあります。 


各保険会社の臨時費用保険金を比較

各保険会社では、それぞれ火災保険を販売していますが、そこに臨時費用特約を付けることができます。 


なお、保険会社によって特約の名称は異なります。 


それでは、各保険会社の臨時費用特約の特徴についてみていきましょう。 

損保ジャパン日本興亜の場合

災害や事故などで損害を受けた場合、家を修理する間、ホテルなどに宿泊する費用が発生します。 


そのような費用に備えるのが臨時費用保険金です。 


THE すまいの保険」では、以下のように支払割合や限度額を選ぶことができます。 


  • 損害保険金×30% 限度額300万円 
  • 損害保険金×30% 限度額100万円 
  • 損害保険金×20% 限度額100万円 
  • 損害保険金×10% 限度額100万円 
  • 臨時費用保険金なし 

東京海上日動の場合

東京海上日動の「トータルアシスト住まいの保険」では、「臨時費用補償特約」を付けることができ、事故によって損害保険金が支払われる場合に必要となる様々な臨時費用として、損害保険金の10%が支払われます。
 


支払限度額は、保険の対象(建物や家財など)ごとに保険金額の10%または100万円のいずれか低い方になります。 

三井住友海上の場合

保険対象となっている建物や家財が損害を受け、損害保険金が支払われる場合に、損害保険金とは別に「事故時諸費用保険金」という費用保険金が支払われます。 


事故時諸費用保険金は、次のいずれかから選ぶことができます。 


  • 損害保険金×30% 限度額300万円 
  • 損害保険金×20% 限度額300万円 
  • 損害保険金×10% 限度額300万円 
  • 臨時費用保険金なし 


あいおいニッセイ同和損保の場合

あいおいニッセイ同和損保の「タフ 住まいの保険」には、「事故時諸費用」や「災害緊急費用」といった補償が付帯されています。 


  • 事故時諸費用:損害保険金が支払われる場合に損害保険金の20%、10%を補償してくれます(補償なしもあり) 
  • 災害緊急費用:火災などの事故により支出した仮住まいや仮修理費用などの必要かつ有益な費用を補償してくれます。 

日新火災海上保険の場合

日新火災海上保険の「住自在」では、基本補償に「事故時諸費用補償特約」を付けることができます。 


損害保険金の10%の支払いとなり、100万円が限度になります。
 


また、立て替えの費用に充当できるよう、損害額が新価格の70%以上のときは、プラスして損害保険金の10%がさらに支払われます(200万円が限度になります)。

 

セコム損保の場合

セコムの「安心マイホーム保険」では、万が一の安心を高める特約として「臨時費用保険金補償特約」を付けることができます。 


事故の際の思わぬ出費に備えて、以下のような支払割合・限度額が選べます。 


  • 損害保険金×10% 限度額100万円 
  • 損害保険金×30% 限度額300万円 


富士火災海上保険の場合

富士火災の「未来住まいる家庭用火災総合保険」には、「事故時諸費用保険金」特約を付けることができます。 


火災などの事故で臨時に生じる費用を補償するために、損害保険金の30%、1敷地内100万円を限度として保険金が支払われます。 

参考:臨時費用保険金を受け取ったら税金はかかる?

火災保険から支払われる保険金は、「損害の穴埋めという性質があるため、どんなに高額な保険金であっても課税されることはありません。 


臨時費用保険金も火災などの事故によって損害を受けたことに対する保険金であるため、課税対象にはならず、保険金額そのままを受け取ることができます。 

まとめ:火災保険の臨時費用保険特約をで万が一の費用対策を

火災保険の臨時費用保険金の必要性について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか? 


今回のこの記事のポイントは、 

  • 火災保険の臨時費用保険金は火事などの事故時に支払われる臨時出費をカバーする保険金である 
  • 臨時費用特約は必要なものだけを選べるなどのメリットがある反面、保険料が高くなるデメリットがある 
  • 請求漏れや免責額にも注意が必要 

です。 


火事などの事故に遭った際は、想像以上に出費が重なるものです。 


火事に遭わないという補償は誰にもありませんので、もしもの場合に備えて補償を付けておくことが大切です。 


しかし、手厚すぎる補償はかえって請求漏れなどのリスクもありますので、本当に必要な補償を吟味し、付け加えておくと安心です。 


なお、ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

 

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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