ドル建て法人保険は3つの魅力がある!特徴と経理処理を解説!

ドル建て法人保険はドルでの保険料運用が可能なため、円建てよりも解約返戻率が高くなる傾向があります。しかし、ドル建て法人保険は為替の影響を受けやすいので注意が必要です。この記事ではドル建て法人保険の種類や特徴、経理処理について解説します。

ドル建て法人保険は円建て保険より魅力的な商品なの?

法人保険に加入するとき、円建てではなくドル建て法人保険を検討している方もいるかもしれません。


ドル建て法人保険への加入は、為替が影響しそうだからという理由のみで敬遠していませんか?


しかし、ドル建て法人保険をなんとなくの理由で検討しないのは、3つの魅力を台無しにしているのと同じになります。


そのため、ドル建て法人保険と円建て保険との違いを理解して、有効に活用することが重要です。


そこで、この記事ではドル建て法人保険の魅力について、

  • 円建てよりも魅力の高い部分
  • 法人が資産運用に活用するとよいドル建て法人保険
  • ドル建て法人保険に加入するときに注意しておきたいこと
以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、ドル建て法人保険への加入を検討するときに役立つかと思います。


ぜひ最後までご覧ください。


ドル建て法人保険の3つの魅力と注意点

ドル建て法人保険の保険料はドルが基本ですが、保険会社への保険料の支払いには円を使用しています。


また、解約返戻金の受け取りや満期保険金の受け取りはドルで行います。


代表的なドル建て法人保険として、「ドル建て終身保険」と「ドル建て養老保険」が挙げられますが、それぞれのドル建て法人保険は特徴や経理処理が異なります。


まずは、ドル建て法人保険にはどのような魅力があるのか、加入する際に注意しておきたいことをご説明します。 

【魅力1】ドル建てのほうが、円建てより市場金利が高い

ドル建ての保険商品ができた理由は、ドルのほうが円よりも市場金利が高いからです。


保険会社も円建て保険では解約返戻率を高めには設定できず、貯蓄性を持たせた保険商品をつくることが難しくなっています。


しかし、ドル建ての保険であれば、支払われた保険料の運用はドルで行うので、解約返戻率も高く設定することが可能です。


ドル建てと円建て、それぞれ同じ条件で保険を設計した場合、経過期間によるものの、ドル建ての保険のほうが10~30%ほど解約返戻率は高くなります。


そのため、保険で資産運用を検討するときにはドル建ての保険に人気が高まっているといえます。 

【魅力2】輸出企業は決算対策に活用できる

ドル建て法人保険に加入することで、輸出企業は決算対策に活用できます。


輸出企業の場合、為替が円安のときには利益が想定よりも高くなり、法人税を多く納めなければいけなくなります。


しかし、円安の場合でもドル建て法人保険に加入していれば、保険料はドルで支払うことになり、支払った保険料を経費として計上すれば相殺することが可能です。


反対に円高のときは決算で入るお金が少なくなるので、支払う保険料も少なくなります。 

【魅力3】解約返戻金のピークが右肩上がり

生命保険を役員退職金の準備に活用している企業も少なくありませんが、解約返戻率のピークを退職のタイミングに合わせて加入することがほとんどです。


解約返戻率がピークのときなら、最も高い解約返戻金を受け取ることができるわけですが、このピークを過ぎると解約返戻率はどんどん低下していきます。


しかし、ドル建て法人保険の場合は解約返戻金のピークは右肩上がりなので、高齢になってから退職したとしても役員退職金の準備資金に活用できるでしょう。 

【注意】ドル建て法人保険には為替リスクがある

ドル建て法人保険はいいことばかりと思うかもしれませんが、忘れてはならないのが為替の影響を受けるということです。


ドル建て法人保険の保険料は、ドルが基本ですが保険会社への保険料の支払いには円を使用します。


つまり、円で支払った際に為替レートが適用されるので、円安の場合は保険料が高く、反対に円高の場合は保険料は安くなります。


保険を解約したときの解約返戻金、満期を迎えたときに受け取る満期保険金、どちらもドルベースです。


保険料が支払われたときと保険金や解約返戻金を受け取ったときの為替レートによって、損をするか得になるか決まるということです。


なお、ドルと円を交換するときにかかる為替手数料は、各保険会社が独自で設定しています。 

一時払いドル建て終身保険の特徴と経理処理

ドル建て終身保険は、支払う保険料や保険金がドル建ての終身保険です。


法人でドル建て終身保険に加入した場合の経理処理は、支払った保険料が保険料積立金などの勘定科目に計上されることになります。


そのため、法人税の節税にはならないことから、法人ではなく個人が資産運用する目的で加入することが多い保険商品です。


しかし法人が資産運用を目的として法人保険の加入を検討する場合は、一時払いドル建て終身保険へ加入することがおすすめです。


そこで、一時払いドル建て終身保険とはどのような保険なのか説明していきます。 

一時払いドル建て終身保険の特徴

終身保険なので保険期間は一生涯、解約返戻率は経過年数に応じて上昇していきます。


円建ての終身保険と比較した場合の解約返戻率は、おおまかに10年後には10%、20年後で20%、ドル建てのほうが高くなります。


終身保険に加入した場合、通常であれば一生涯かけて保険料を支払い続けますが、保険期間全体の保険料を1回で支払う契約方法が一時払いです。


一生涯保険料を支払い続けるよりも解約返戻率は格段に高くなります。


保険料を一時払いした場合、解約返戻率は経過年数に応じて高くなりますが、10年間経過後の解約返戻率は約115%です。


10年預け入れていれば、元本が15%増えることになります。


余裕資金(利用予定のない資産)で一時払いドル建て終身保険に加入したほうが、預金しておくよりも有利になるといえるでしょう。


一時払いドル建て終身保険の経理処理

法人がドル建て終身保険の保険料を支払ったときには、支払った保険料は全て資産計上になります。


保険金または解約返戻金を受け取ったときには、資産計上されている保険料積立金または前払保険料を取り崩し、差額を雑収入として計上します。 

ドル建て養老保険の特徴と経理処理

養老保険は、死亡したときの支払われる死亡保険金と満期を迎えたときに受け取る満期金が同額の保険です。


保障と貯蓄を兼ねそろえた保険商品といえますが、養老保険なので契約の際に保険期間を何年または何歳までというように設定します。 

ドル建て養老保険の特徴

保険期間の満了時に、事前に設定していた満期保険金を受け取ることができます。


ドル建て養老保険は満期に向けて解約返戻率が上昇していくので、円建て養老保険と解約返戻率を比べた場合、ドル建て終身保険と同じく10年で10%、20年で20%ほど、ドル建てのほうが高くなります。 

ドル建て養老保険の経理処理

法人でドル建て養老保険の保険料を支払ったときも全額資産計上することになり、保険金または解約返戻金を受け取るときも基本的にはドル建て終身保険と同じ経理処理です。


ただしドル建て養老保険の場合は、法人税法上の要件を満たせば保険料の2分の1を福利厚生費として損金処理できる「ハーフタックスプラン」を活用できます。 

ハーフタックスプランにすると保険料の半分を損金算入できる

ハーフタックスプランを利用するときの福利厚生要件として、

  • 被保険者は役員・従業員
  • 死亡保険金受取人は役員・従業員の家族
  • 満期保険金受取人は法人

という保険の契約形態であることが必要です。


さらに、対象となる役員・従業員は、一定の規則に従って加入することも必要です。


ハーフタックスプランを利用すれば節税効果は見込めますが、退職金準備の目的なのに保険金額を多額に設定するなど、過度に節税しようとすると否認される可能性がありますので注意しましょう。

まとめ:ドル建ての法人保険は魅力もあるが、為替リスクには注意

ドル建て法人保険の魅力について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • ドル建て法人保険は円建て保険よりも金利が高く解約返戻金が右肩上がり
  • 法人が資産運用するなら一時払いドル建て終身保険がおすすめ
  • ドル建て養老保険なら保険料の半分を損金算入できる
  • ただしドル建て保険には為替リスクがあるので注意が必要 
です。


ドル建て法人保険は、円建て保険商品が低迷する中で解約返戻金が右肩あがりのように魅力が高い保険商品といえます。


しかし、ドル建て法人保険に加入する際には、為替リスクに注意しなければいけません。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

ランキング

  • 法人保険に加入する3つのデメリットと5つのメリットについて解説!
  • 法人契約の養老保険で満期保険金を受け取るときの経理処理の仕方は?
  • 決算対策にもう困らない!法人保険の活用で決算の心配をなくそう
  • 法人向けの動産総合保険とは?動産総合保険に加入すべき法人4種類!
  • 普遍的加入とはなに?法人保険の福利厚生プランにおいて重要になる
  • 法人保険にこんな悩みはありませんか?

    節税対策が販売停止になった法人保険。
    これからどうなるのと不安にお思いの方はいらっしゃいませんか?
    ほけんROOM相談室にご相談いただければ、ご自身の法人に最適なプランをご紹介します。