児童手当のおすすめの運用方法!資産運用以外の児童手当の使い道も解説

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児童手当を貯金に回したりせずに運用する方も多いです。今回、つみたてNISA、ジュニアNISAなどの児童手当(子供手当)のおすすめ運用方法を解説。また、実際のアンケートをもとに児童手当の使い道ランキングも紹介。子供の教育資金準備のために児童手当を運用しましょう。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

定期預金やつみたてNISAは?児童手当のおすすめ運用方法


この記事をご覧のあなたは、児童手当について調べておられることでしょう。


子供がいる家庭に国から支給されるお金が「児童手当」であり、家庭によって支給された児童手当をどのように運用しているかは、まちまちです。


しかし多くの方が「いつの間にか」生活費に消えていると思うのも現実であり、もっと賢い児童手当の運用方法があるのではないか、と思われていることでしょう。


そこで今回は、

  • 賢い児童手当の運用方法とは?
  • 実際に児童手当はどのようなことに使われている?
  • 児童手当で教育費をどれだけまかなえる?
  • 将来のために教育費を賢く貯める方法とは?
以上の点を取り上げていきます。


この記事をご覧いただければ、支給される児童手当を「能動的に」「賢く」運用する方法について理解していただけるでしょう。


ぜひ最後までご覧ください。

【おすすめ運用方法の前に】児童手当は総額!200万円以上?

子供がいる家庭は、子供がちょうど中学校を卒業する15歳になるまで毎月「児童手当」を受給することができます。


児童手当の受給金額は子供の年齢によって以下のように決まっています。

年齢受給金額
3歳未満15,000円
3歳以上~小学生10,000円
(3人目からは15,000円)
中学生10,000円

この金額は子供一人あたりに支給される金額なので、子供が複数人いる場合は人数分の児童手当を受給することができます。


親の給料が一定の所得限度額を超えている場合は、1カ月あたりの支給額が5,000円に減額されますが、基本的にはどの家庭も子供が一人いれば、最低でも1年で12万円を受給できることになります。


この児童手当がどのように運用されているかは家庭によって様々であり、児童手当をそのまま貯蓄しているという方もいれば、学資保険に使っているという方もいます。


また、投資信託の資金として活用するという方法もあります。


どちらにしても、子供の「将来に活用できる」お金を作るために学資保険を活用しているため、賢い運用方法と言えるでしょう。


では、それらの運用方法を詳しく解説していきます。

児童手当のおすすめ運用方法!貯金や投資信託・学資保険など様々

子供が15歳になるまで毎月受け取れる児童手当は、ただ単に家計の一部として使うだけでなく、実は様々な運用が可能です。


すでに児童手当を異なる運用方法を実践している方の中には、実践しているだけであまりメリットを理解していない、という方もおられるかもしれません。


そこで次から、誰にでもおすすめできる児童手当の運用方法を3つ紹介していきます。


ぜひこれらの方法を自分で実践できるかどうか、ぜひ考えてみてください。

運用方法①:児童手当で学資保険に加入する

児童手当を、学資保険の保険料にあてるのは賢い運用方法の一つです。


学資保険は「保険」という名前こそ付いていますが、サービスの主旨は将来子供が大きくなったときに「まとまった金額を受け取れる」という点にあります。


学資保険に加入すると、

  • 子供の大学入試に伴う費用や入学費用
  • 子供が一人暮らしするためのサポート費用
  • 海外留学するための費用
将来このような用途でお金が必要になるちょうどその時期に、まとまったお金を受け取ることができるのです。

貯蓄よりも学資保険が優れていると言える点は、
  1. 支払う保険料=「貯蓄額」に当たるので、貯蓄が苦手でも強制的に行える
  2. 低利率の銀行に預けるよりも元本が増える可能性がある
  3. 生命保険料控除が受けられる
このような点が挙げられます。

もし毎月支給される1万円を学資保険の保険料にそのままあてるなら、実質家計の保険料負担が「0」で、子供の将来のための準備ができることになります。

運用方法②:つみたてNISAやジュニアNISAなど投資信託をする

お金を貯める方法は「貯蓄」や「(貯蓄型の)保険商品」だけではありません。


その一つの運用方法が、「投資」です。


投資というとあまり良いイメージを持っておられない方もいるかもしれませんが、「つみたてNISA」は初心者でも、誰でも簡単に資産形成が行なうことができます。


投資におけるメリットの主な部分は、利回りが高いのでただお金を貯めるよりも資産が増えやすい(資産形成に向いている)ということです。


つみたてNISAでは、特定の金融商品に毎月少額から投資を行うことができ、さらにその投資金は貯蓄しているのと同様にいつでも引き出すことができます。


貯蓄とどのくらい効率がが違うのか、1カ月30,000円で運用した例で比較すると、

  • 定期預金(利率0.01%と仮定)×10年=3,602,869円
  • つみたてNISA(運用益が3%と仮定)×10年=4,586,578円
なんと、約100万円の差が発生します。


ですから「貯蓄しながら資産を増やす」という目的に、つみたてNISAは非常に適っていることが分かります。


ただし、つみたてNISAには注意点もあります。


まず、つみたてNISAはあくまで投資の側面を持つため、目標額を達成させるために毎月ある程度の金額を支払える資産の余裕がなければなりません。


資産がほぼ0の状態から投資で増やすことはできないからです。


またNISAは運用する商品選びが非常に重要であり、リスクとリターンのバランスを見誤ると、資産を無駄に失う可能性があります。


さらに、つみたてNISAはあらかじめ「非課税枠」が決められており、途中解約した場合、非課税枠を回復させるためには来年度まで待つ必要があります。


今では、つみたてNISAだけでなく「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」といった制度も登場し、子供のための資金形成に特化したものもありますが、この制度は2023年に終了するのでこの点も注意が必要です。

運用方法③:子供用の口座をつくり、定額預金をする

児童手当の運用方法において、ほぼリスクを0にした運用を行いたいという方は、支給される児童手当をそのまま銀行口座に貯蓄する、という運用方法がおすすめです。


銀行口座は利子がかなり低いため、少額を積み立てていくだけでは資産を大きくプラスにするというメリットを期待することはできませんが、その反面引き出さない限り減少するリスクもありません。


そこで、親が名義となっている(または収入・家計を管理している)銀行口座に貯蓄を行うのではなく、子供用の口座を別途開設し、そこに児童手当の受給額をそのまま貯蓄することができるでしょう。


これによって口座が家計と分離されるので管理が楽になり、途中で使ってしまうリスクも減らせます。

児童手当の使い道ランキング!回答者の実際の声も紹介

この記事をご覧の皆さんは、実際に今児童手当を受け取っている方が、どのようにそのお金を運用しているか、という点が気になることでしょう。


そこで次から、実際に児童手当がどのような用途に使われているのか、という点をランキング形式で紹介していきます。


紹介する方法はあくまで「参考」程度にするべきものではありますが、その方法が自分の家族にとってベストだと言える方法があるかもしれません。


その方法にどのようなメリットがあるのか、という点も同時に考えてみてください。

児童手当使い道ランキング1位:貯金

児童手当の使い道ランキング第1位は「貯金」です。


もっとも堅実で工夫が無いように思える方法でありながら、実はスタンダードであり誰もが実践しやすい方法です。


この方法におけるメリットは何よりも児童手当という資産を失うリスクがほぼないという点にあります。


そもそも「毎月貯金をする」というのは誰もが思っているほど簡単なことではなく、とりわけ継続することが最も難しい方法です。


しかし、毎月振り込まれる児童手当を「貯金するためのお金」として認識し、はじめから取り分けておくなら、意識せずとも滞りなく貯金ができます。


そしてその貯金したお金は子供の将来のために使うことができ、修学旅行や部活動の遠征など、ピンポイントでお金がかかる学校のイベントに使うこともできるでしょう。

30代女性

目標は児童手当を全額貯金です。

総額でかなりの額になると聞いたので、全額貯金できるように頑張っています。大学進学に備えてためておいて損はないと思います。口座を分けるということはせず、普段使っている口座にためています。

児童手当使い道ランキング2位:生活費

児童手当をどう使うか、ランキング2位は「生活費」です。


この方法は1位で挙げた「貯金」とは対をなす方法のように思えますが、やはりスタンダードな方法であり、誰もが実践している方法です。


そもそも子供を育てるためには非常に多くのお金がかかり、特に子供が成長して幼稚園や学校に通わせる、というだけでもたくさんの出費が発生します。


本来児童手当がそういった教育費等に充当されるために支給されていることを考えても、決して安易な方法ではなく、本来の使い方としては最も正しい方法、と言えるかもしれません。


もちろん食費等の生活費や日用品の購入費に充てている方も多く、「余った分を貯金に回す」という賢い使い方をしている方もおられるようです。


ただし、生活費に充てるなら「児童手当を子供のために使っているか?」という点がうやむやになってしまうかもしれません。


またこの方法では「お金をすぐに使ってしまう」ことを考えるならば、支給されるお金を上手に「運用」しているかどうかと考えると、そうとは言えないでしょう。

30代女性

主に子供の生活費に使っています。

食べ盛りの男の子2人でとにかく食費がかかるので、子供の食費に使ってします。余ったら貯金に回したり、ちょっとおいしいものを食べたりとその月その月によって使い方を変えています。

児童手当使い道ランキング3位:学資保険

児童手当の使い道、ランキング最後に紹介するのは「学資保険」です。


すでに「貯金」をゼロリスクの方法であるとして紹介しましたが、リスクがない反面受け取ったお金にプラスアルファすることはできず、毎月積み立てている定額だけが貯まっていきます。


そこでそのお金をプラスアルファするための選択肢として考えられるのが「学資保険」です。


学資保険は貯蓄型の保険なので、毎月決まった保険料を児童手当で支払う(=貯蓄する)ことで、将来満期を迎えた時に、積み立てた分プラスアルファを受け取ることができます。


どれくらいプラスにできるのか、を考える時に重要なのが、学資保険における「返戻率」です。


返戻率とは「支払ったお金」に対して「将来受け取ることのできるお金」の割合であり、当然ながらその割合が高いほどお得な保険と言えます。


学資保険は様々な保険会社が販売していますが、それぞれの保険で返戻率が異なっているため、より返戻率の高い学資保険を選ぶことがポイントです。


学資保険のデメリットは返戻率が低いことによる「元本割れ(支払ったお金の方が多くなってしまう)」リスクであり、マイナスになってしまうならそもそも敢えて貯金ではなく学資保険を選ぶことのメリットが少なくなってしまいます。

40代男性

学資保険の保険料支払いにあてています。

長女が生まれた時に加入した学資保険の保険料支払いに充てています。学資金の金額を高めに設定したので保険料もく、児童手当が助かっています。

子供の教育費はいくらかかる?児童手当でどこまでまかなえる?

児童手当は、子供の教育に関して親に支払われる補助金と捉えることもできます。


しかし実際のところ、「1カ月1万円での支給では足りない」と感じておられる方も少なくないでしょう。


児童手当が家計にとって助かるのは事実ですが、それに頼り切りにならずに賢く運用するためには、実際に「子供の教育費」にどれだけのお金が掛かっているのかという点を、各家庭が把握することが大切です。


では、実際に子供を大人へ育てるまでどれだけのお金がかかるのでしょうか。

子供1人あたりの教育費は?児童手当だけでは足りない!

子供にどのような教育を行い、どれくらいのお金を掛けているか、というのは各家庭で全く異なります。


実際には費用の大部分を左右するのが「学校(幼児)教育」に関する費用です。


公立学校に通わせるよりも私立の学校に通わせる方がお金がかかる、というのは誰もがイメージしやすいかもしれませんが、実態はどのくらいの差があるのでしょうか。


文部科学省の統計によると、親が子供のために教育費として支出した金額は以下の様になっています。


平成28年度 学校種別ごとの学習費(総額)支出状況

学校種別公立学校私立学校
幼稚園233,947482,392
小学校322,3101,528,237
中学校478,5541,326,933
高校(全日制)450,8621,040,168

※教育費のほか、給食費や課外活動費も含めた金額

参考:平成28年度子供の学習費調査の結果について


このように、公立学校へ通わせた場合は義務教育および高等学校卒業までの費用はおよそ

150万円ほどであり、私立学校へ通わせた場合は440万円ほどの教育費がかかることが分かります。


公立学校では授業料が免除されますが、私立学校では多額の授業料が発生するため、それが公立と私立における教育費の差における主な原因である、と言えます。


どちらにしても、学校に関わる費用だけでこれだけのお金がかかることを考えれば、毎月1万円の児童手当だけでは「足しになる」程度であり賄いきれないことは明白です。


では、どのような対策を取ることができるでしょうか。

児童手当と+αで教育資金を貯金するのがおすすめ

たとえ子供のためと言っても、10年以上継続して貯蓄を行うことは簡単ではありません。


目的・目標をあらかじめ明確化しておくことは、目標金額へ達するための良い方法です。


しかし、そもそも毎月貯蓄に回せるお金が児童手当の1万円だけ、というように少なければモチベーションも保ちにくいかもしれません。


そこでおすすめできる方法が、児童手当の10,000円(3年間は15,000円)にいくらかプラスアルファ形で、教育資金を貯金するという方法です。


家計から余裕のある分をいくらか教育資金に回して、毎月支給される児童手当と一緒につみたてNISAで運用するなら、より早く目標金額に達成しやすくなります。


たとえば、児童手当をそのまま1カ月1万円をつみたてNISAで運用するよりも、家計から教育資金として1万円プラスして毎月2万円で運用する方が、当然ですが目標金額に達成するまでの期間は半分になります。


それを10年間続けるだけで、児童手当だけの貯蓄方法よりも、約100万円も多く資産形成が可能かもしれません。


収入が多い方は金額を決めずに、毎月の収入の10%を教育資金に回す、というように一定の割合を決めておくこともできるかもしれません。


児童手当を貯蓄に回すだけでなく、それを教育費のための資産形成をする「足し」にする方法が、より賢い貯蓄方法であると言えるでしょう。

まとめ:児童手当を上手に運用して子供の進学に備えよう

今回は児童手当の運用方法について様々な点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 児童手当を「学資保険」や「つみたてNISA」などで運用するのは賢い方法
  • 児童手当は「貯蓄」・「生活費」・「学資保険」に主に充当されている
  • かかる教育費の総額を考えれば、児童手当の受給額だけでは当然カバーできない
  • 児童手当に加えて、家計からいくらかを教育資金のために毎月回すことができる
このような点です。


教育費そのものを節約することは難しくても、児童手当を子供のための「貯蓄」や「資産形成」と割り切って運用するなら、使い道に関して悩まずに済みます。


さらに児童手当で学資保険やつみたてNISAを、リスクを理解したうえで上手に活用するなら、貯蓄が「ただお金を貯めるだけの行為」から、「子供の将来のために資産形成をする行為」へと大幅にステップアップできるでしょう。


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