児童手当は高校生になったらもらえない?生活保護や母子家庭の場合は?

児童手当は高校生になったらもらえないことをご存知でしたか?また、高校生は児童手当の支給対象外ですが、児童手当における子供の数の算定方法には関係してきます。この記事では児童手当の年齢による金額変動や高校生も支給対象である児童扶養手当等についても紹介します。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

高校生になったら児童手当(子供手当)がもらえない?

内容をまとめると

  1. 児童手当の給付対象は中学卒業までなので、高校生は児童手当をもらえない
  2. ただ、高校無償化など高校生でも受けられる手当はある


子どもを育てるのにはたくさんのお金が掛かりますので、児童手当についての情報が気になるというご家庭も多いと思います。


児童手当はいつまで支給されるものなのか、高校生になったらどうなるのか不安ですよね。


児童手当は、誕生日関係なく一律で子供が15歳になってはじめの3月31日を迎える日までと決まっています。そのため、高校生になると児童手当はもらえません。


しかし、児童手当は受け取れませんが、高校生になっても受け取れる手当は多くあります。


今回は、児童手当について、

  • 児童手当がもらえる期間
  • 児童手当の支給金額は高校生の子供がいるかいないかによる 
  • 高校生がいる母子家庭や生活保護を受けている家庭の児童手当
  • 児童手当以外にも高校生が受けられる手当・支援
以上のことを解説します。

この記事を読めば、児童手当はいつまでもらえるのか、子供が多い場合や母子家庭の場合はどうなるのかなどの細かい知識が身に付くでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。

児童手当がもらえるのは、高校生になる前まで

児童手当は、子供が産まれてから中学を卒業するまでの約15年間が支給期間となります。


支給が終わるタイミングは同じですが、受給開始のタイミングは申請書の提出時期によって異なります。申請した月は支給対象外となるため、忘れずに申請することが大切です。


ここでは、

  • 児童手当がもらえる対象
  • 母子家庭や両親の別居などはどのようなルールなのか
以上のことについて解説します。

児童手当がもらえる対象は?高校生より下の子でももらえない場合も

児童手当の対象となる児童は、

  • 日本国内に住民登録があり、中学校修了までの児童
と、なります。つまり、高校生以上の子供は児童手当の支給対象外となります。

もし、児童が海外留学した場合は、必要書類を提出しないと留学期間中の児童手当が支給されない恐れがあります。

児童の留学要件とは、
  1. 児童が海外に留学する前に、3年以上日本で暮らしていたこと
  2. 児童が教育を受けるために海外に移住していること
  3. 児童が海外に移住してから3年以内のものであること
以上の3点が挙げられます。

子供が中学に入ってから海外留学を考えているご家庭は、事前に確認しておくと良いでしょう。

子供が高校1年生の場合は2月分と3月分の児童手当は支給される

児童手当の支給は、申請月の翌月分から支給され、その後は4ヶ月分がまとめて年3回に分けて支給されます。 


そして、高校生は児童手当の対象外であることは先にお伝えしたとおりなのですが、お子さんが中学3年生の2月と3月分の児童手当は、いつ支給されるのでしょうか。 


この場合、他に中学生以下の兄弟がいない場合は4月に、他に中学生以下の兄弟がいる場合は、その兄弟の児童手当と一緒に6月に支給されることになります。

両親の別居などはルールにのっとって支給

両親が別居、または両親が海外に住んでいる場合など、家族にもさまざまなケースがあると思います。

両親が別居している場合

離婚協議中などで両親が別居している場合、児童手当は児童と同居している人が優先的に支給されます。ただし、その場合は別居監護申立書を提出しなくてはいけません。


両親が海外で暮らしている場合

仕事の事情などで両親が日本国内に居ない場合、両親が児童を養育している人(父母など)を指定すれば、その対象者に支給されます。


など、母子家庭の場合や生活保護を受けている場合の児童手当は後述します。

児童手当の支給金額は高校生の子供がいるかいないかで変わる!

児童手当の金額についてですが、子供の年齢や何番目の子供であるか、受給される方の前年の所得などによって異なります。 


それぞれ以下で詳しくご説明していきますが、特に高校生の子供がいる場合といない場合で、児童手当の金額が変わってきます。 


高校生は児童手当の支給の対象ではないのになぜ?」と思う方もいらっしゃると思います。


 少しややこしいのですが、詳しくご説明していきますので、以下の内容をじっくりお読みくださいね。

児童手当で支給される金額

まず、児童手当で支給される金額について見ていきましょう。

年齢月額(1人あたり)
0~3歳未満一律15,000円
3歳~小学校修了前10,000円
第3子以降は15,000円
中学生一律10,000円

(参考:内閣府「児童手当Q&A」


子供が3人以上になると、支給金額が変わってくるのが3歳~小学校修了前です。3人目以降になると、金額が10,000円から15,000円に変わります。


児童手当は子供1人の場合、高校生になるまでの支給金額はおよそ200万円です。必要な手続きはきちんと行って、もらえないことのないようにしましょう。

高校生がいる家庭での第3子以降の支給金額

児童手当は中学校を卒業するまでが支給対象ですが、子供(第1子・第2子)の考え方は異なります。


第1子・第2子の考え方は、

  • 子供が18歳に達したあとの、最初の3月31日までの間にある児童を年齢の高い順番から第1子・第2子…となる。
このようになるため、子供が高校を卒業するまでは児童手当の子供の人数としてカウントされるという訳です。

仮に、高校生を含む3人の子供を養育している場合、児童手当の支給は以下のようになります。
  1. 子A(高校生)は児童手当の支給対象外だが、第1子として数える
  2. 子B(中学生)は児童手当の対象(第2子)となり、月額10,000円支給
  3. 子C(小学生)は児童手当の対象(第3子)となり、月額15,000円支給

ここで第1子が18歳に達してから最初の3月31日を過ぎていた場合は児童手当支給における第1子として数えられないので、子Bが第1子、子Cが第2子として算定され、子Cの支給額は月額10,000円となります。  

少しややこしいですが、高校生は児童手当の支給は対象外であっても、子供の人数としては対象(数えられる)となることを理解しておきましょう。

少しややこしいですが、高校生は児童手当の支給は対象外であっても、子供の人数としては対象(数えられる)となることを理解しておきましょう。

所得制限限度額を超えた場合の特例給付

児童手当は、受給される人の前年度の所得によって支給金額が変わってきます。ここで言う所得とは、世帯所得ではなく受給者の所得が対象となります。


そのため、共働き(両親共に所得がある)の場合は、所得が高く生計を維持している人が受給者となります。


具体的には以下のようになります。

扶養者の数所得額収入額
0人622万円833.3万円
1人660万円875.6万円
2人698万円917.8万円
3人735万円960万円
4人774万円1002.1万円
5人812万円1042.1万円

(参考:内閣府「児童手当Q&A」


扶養者は子供以外にも母親が専業主婦の場合は1人として含まれます。扶養者の数が増えれば、所得限度額も引き上がります。


所得制限限度額以上だった場合は、特例給付として児童1人につき月額5,000円が支給されます。

高校生がいる母子家庭の場合や生活保護を受けている場合の児童手当

これまでの説明で、高校生の子供がいる場合の児童手当の支給についての概要はご理解いただけたと思います。 


次に、高校生がいる家庭が母子家庭であったり、生活保護を受けている場合は、どのような対応がなされるのかについてご説明していきます。 


通常であれば、高校生は児童手当の子供の人数としてはカウントされても、児童手当の支給の対象ではなくなりますが、そのあたりも含めてどのような対応になるのでしょうか。

高校生であっても母子家庭等が対象の児童扶養手当は支給される

結論からお伝えすると、児童手当に関しては母子家庭であっても高校生になると支給の対象からははずれます。 


しかし、母子家庭の場合、18歳になった以降の3月31日まで、つまり高校を卒業するまでの子供を育てているひとり親世帯を対象に「児童扶養手当」が支給されます。


先ほど紹介したように、児童扶養手当は子供が高校生であっても受給することができます。


児童扶養手当とは、ひとり親家庭や、父または母が一定の障害状態にある児童などの養育者に支給される手当です。


子供が18歳の誕生日の後の最初の3月31日まで(障害児は20歳未満)受給することができるので、高校生も対象となります。


厚生労働省によると、児童扶養手当は2019年11月より、支払い回数が年3回から年6回に変更されました。


また、児童扶養手当も児童手当と同じように所得制限がありますが、その金額が児童手当と違うことや、一部支給と全部支給があることに注意してください。


2020年4月からの児童扶養手当は、月額で 

  • 【1人】全部支給:43,160円、一部支給:10,180円~43,150円 
  • 【2人目】全部支給:10,190円、一部支給:5,100円~10,180円 
  • 【3人目以降】全部支給:6,110円、一部支給:3,060円~6,100円 

となっています。


全額支給とは、所得が限度額内であれば文字通り全額支給されること、一部支給とは、所得が全額支給の限度額は超えているものの、一部支給の限度額の範囲内である場合をいいます。


それぞれの所得制限の限度額については、扶養家族の人数によって以下のように設定されています。

扶養家族の人数全額支給(収入)一部支給(収入)
 0人49万円(122万円)未満92万円(311.4万円)未満
1人87万円(160万円)未満230万円(365万円)未満
2人125万円(215.7万円)268万円(412.5万円)未満
3人163万円(270万円)未満306万円(460万円)未満


高校生がいて生活保護を受けている家庭の場合

次に、高校生の子供がいて生活保護を受けている家庭の場合ではどのような対応がなされているのでしょうか。 


上記の母子家庭の場合と同じように、生活保護を受けている家庭でも高校生は児童手当の支給の対象ではありません。 


ただし、高校生以外に中学生以下の年齢の子供がいる場合は、その子供に対する児童手当は支給されます。 


母子家庭でも生活保護を受けている家庭でも、児童手当の基準は変わらないということなのですね。
 


ただ、そもそも生活保護の家庭には最低生活費が支給されます。 


最低生活費は、地域や家族構成、年齢などによって基準額が定められています。


例えば、最も高い東京都23区等で、夫婦(30代)、子供2人(小学生、4歳)などの場合、合計で約267,000円だそうです。 


逆に、最も低い地域の高齢者一人暮らしなどの場合、合計で約86,000円になるそうです。 


また、収入がある場合は最低生活費からその収入の分を差し引かれた金額が支給されます。 


この点に関して注意が必要なのは、中学生以下の兄弟がいて児童手当を受けとっている場合、その児童手当も収入となるため、その金額も最低生活費から差し引かれるということです。

参考①:児童手当以外にもある高校生が受けられる手当・支援

高校生は児童手当の対象にはなりませんが、児童手当以外にも高校生が受けられる手当や支援にはさまざまなものがあります。


主に、以下の手当や支援があります。

  • 児童扶養手当
  • 特別児童扶養手当
  • 母子家庭の住宅手当
  • 母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度
  • こども医療費助成
  • 障害児福祉手当
  • 生活保護
  • 母子家庭の遺族年金
  • 児童育成手当
  • 非課税貯蓄制度
ひとり親の場合ですと高校の就学支援金学費補助などを行っている市区町村もあるようです。

ただし、申請する場合はどれも手続きが必要となりますので、必ず忘れずに行ってください。そして、手当や支援の種類がわからない場合は、一度市区町村の役場に相談することをおすすめします。

参考②:コロナの影響で支給される臨時特別給付金は高校生ももらえる?

「臨時特別給付金」とは、このたびの新型コロナウィルス感染症の影響を受けている子育て世帯を支援するために、児童手当を受けている家庭に対して行う臨時の給付金の制度です。


ただし、前述した特例給付を受けている方は対象ではありません。


対象の子供一人あたり1万円が支給されます。 

児童手当を受けている世帯が対象なので、申請は必要ありません。 


対象は、平成16年4月2日から令和2年3月31日までに生まれた子供が対象となります。


児童手当と同じなので高校生は対象ではありませんが、令和2年3月に中学校を卒業し、現在、新高校1年生の子供は対象となります。

まとめ:高校生は児童手当(子供手当)がもらえない

高校生は児童手当の対象外となることを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のポイントは、

  • 児童手当は、中学卒業の3月31日までの子供が対象となる 
  • 高校生は児童手当の対象ではないが、子供の人数としてカウントされる
  • 金額は、0歳~3歳未満は10,000円、3歳~小学校卒業までは10,000円(ただし、第3子以降は15,000円)、中学生は10,000円
  • 高校生の子供の有無によって児童手当の金額が異なる点に要注意 
  • 母子家庭や生活保護を受けている場合でも児童手当の基準は同じで、高校生は対象外  
  • ただし、母子家庭の場合は高校卒業するまで児童扶養手当が支給される  
  • 児童手当以外でも高校生が受けられる手当や支援は多い 
以上となります。

児童手当は毎年手続きし忘れることなく、きちんと貰い続ければ子供1人につき約200万円にもなる大きな手当です。

児童手当の使い道は自由ですので、生活費として使っても良いですし、ジュニアNISAや定期預金などを活用して貯蓄しても良いでしょう。

自分の大切な子供の未来のために、児童手当は手続きを忘れることなく毎年きちんと現況届を提出してください。

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