更新日:2022/09/19
学資保険と米ドル建て終身保険はどっちがおすすめ?メリットデメリット比較
ドル建て終身保険と学資保険はどっちが教育費準備に最適なのか迷う方も多いでしょう。今回、ドル建て終身保険と学資保険の違い、メリット・デメリット比較、それぞれどんな人におすすめかを解説します。また、おすすめドル建て終身保険と学資保険の口コミや変額保険も解説します。
内容をまとめると
- 米ドル建て保険は学資保険よりお得に教育費を準備できることがある
- 米ドル建て保険と学資保険どちらで教育費を準備すべきか判断するためにそれぞれの特徴を把握しよう
- 米ドル建て保険のメリットは、学資保険より利回りが高くなることがある、ドルで積み立てるので留学資金にしやすいことなど
- デメリットは為替の変動リスクがあること
- 米ドル建て保険で教育費を準備するのがおすすめな人は、高い利回りで積み立てられるなら多少のリスクを受け入れられる人
- 確実に教育費を貯めたい人は、学資保険がおすすめ
- 自分はどんな方法で教育費を積み立てるのが最適なのか知りたいという人は、学資保険のプロに無料相談するのがおすすめ
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるので、この機会に教育費の悩みを解決しましょう!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 米ドル建て終身保険は学資保険の代わりになる?違いを比較
- 米ドル建て保険は学資保険の代わりに?米ドル建て終身保険とは
- 米ドル建て終身保険は外貨で運用される
- なぜ米ドル建て終身保険は学資保険の代わりとして使える?
- 米ドル建て保険と為替の関係!契約時に円高のほうがお得?
- 学資保険の代わりに米ドル建て保険に加入するメリット
- ドル建て終身保険なら学資保険の一時払いよりも高い利回りを期待できる
- ドル建て保険なら米ドルで受け取れるので留学費用にも使いやすい
- ドル建て保険なら学資保険よりも自由な選択ができる
- 学資保険の代わりに米ドル建て保険に加入するデメリット
- 米ドル建て保険は為替の変動リスクがある
- 米ドル建て保険は解約するタイミングに縛りができてしまう
- 米ドル建て外貨保険、それぞれへの加入がおすすめな人とは?
- 外貨建て終身保険への加入がおすすめな人
- 学資保険への加入がおすすめな人
- 自分はどっちに加入すべきか迷ったら、保険のプロに無料相談
- 【教育費貯蓄向け】米ドル建て保険選びの際のポイント
- 予定利率は保険会社によって大きく変わるため要チェック
- 両替のたびに発生する為替手数料
- 積み立て利率は固定か変動か
- 保険金や解約金は据え置いた方が良い場合も
- 参考①:金利や変動に対応できる変額保険は学資資金向き?
- 変額保険を教育費積み立てに利用するメリットとデメリット
- 参考②:外貨建て終身保険以外の学資保険の代わりになる資産運用方法
- まとめ:教育費準備は学資保険?米ドル建て保険?変額保険?
目次
米ドル建て終身保険は学資保険の代わりになる?違いを比較
子どもの教育資金を貯蓄していくためには少しでも金利の良い物と考えている人は多いでしょう。
2016年の日本銀行の「マイナス金利政策」により、貯金の利率が年0.001%とスズメの涙しかつかなくなってしまいましたね。
そこで、教育資金の貯蓄としての目的で人気があるのが「学資保険」です。
そして、学資保険よりも、もっと高い利率をのぞめる商品として注目を浴びているのが「米ドル建て終身保険」。
しかし、米ドル建て終身保険は学資保険と違って余り馴染みがなく、リスクもある事を考えると不安が大きくないでしょうか?
あなたにとって最適な教育資金の準備方法が見つかりますので、ぜひ最後までお読み下さい。
米ドル建て保険は学資保険の代わりに?米ドル建て終身保険とは
教育資金は学資保険でと思っている人が多いですが、最近、学資保険の代わりになると注目を浴びている「米ドル建て終身保険」。
昨今の日本は、金利の低迷が続いているので、外貨建て商品に人気が集まっているのです。
しかし、日本円ではなく、米ドルで積み立てていく保険ということで、馴染みが薄く分かりにくいという声を聞きます。
そこで、次の事について解説していきます。
- 米ドル建て終身保険は外貨で運用
- 米ドル建て終身保険が学資保険の代わりになる理由
- 契約する時は「円高」がオトク!
米ドル建て終身保険は外貨で運用される
「米ドル建て終身保険」とは、どのような保険の事をいうのでしょうか?
「終身保険」は、終身に渡って保障が続く保険の事です。払込期間は一定期間と決まっているものと終身の物がありますが、一般的には払込期間終了後に解約すると掛けた金額よりも多く戻ってくるケースが多く、貯蓄的要素も強い保険種類です。
私達が生命保険に加入する時、保険料は円で支払い、満期や解約返戻金をもらう時も円でもらいますよね。即ちそれは「円建て終身保険」になります。
一方、「米ドル建て終身保険」」は保険料を米ドルで支払い、満期や解約返戻金をもらう時も米ドルでもらう保険です。為替差益で利益を生む保険と言えます。
日本円よりも米ドルの方が高金利で運用出来ますので、上手く運用できれば大きな利益を生む事が出来るので魅力があります。
なぜ米ドル建て終身保険は学資保険の代わりとして使える?
米ドル建て終身保険は、為替差益で利益を生む保険ですが、この保険が学資保険としても使えると言われていますが、それは一体何故でしょうか?
保険料払込期間を実際に必要とする時期に合わせるようにして払込期間が来るように設定します。
何故かというと、終身保険の場合、保険料払込期間前に解約すると、解約返戻金は今まで支払った保険料総額よりも少なくなってしまう傾向が高い商品だからです。
米ドル建て終身保険も同様です。実際に教育資金が必要になるであろう時期に合わせて保険料払込期間を決めましょう。そして、必要な時に解約をすることで、学資保険の代わりになります。
さらに運用が上手く行っていれば、返戻率が上がり、学資保険の返戻率より大きくなり、オトク感が高い保険になるでしょう。
米ドル建て保険と為替の関係!契約時に円高のほうがお得?
保険料や保険金がドル払いになることを除けば、保険のシステムは外貨になっても同じですが、外貨による積立では注意すべき点があります。
それは、そのときの為替によって保険金の支払総額が異なるという点です。
つまり、円からドルを買うので、契約時は円高で、契約満了時は円安となれば、より良い積立となるのです。
但し計算は非常に複雑になっており、素人目では損するのか得するのか判断は難しいところです。
そこで、まず一度保険のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に相談することをおすすめします。
無料ですしオンラインで気軽に相談できるので、興味のある方はぜひご利用ください。
学資保険の代わりに米ドル建て保険に加入するメリット
米ドル建て保険は、支払総額がそのときの為替によって変化するので、とても扱い難い保険のように思われるかもしれません。
しかし、それでも人気があるのはメリットがあるからです。
それはどういったものなのでしょうか?メリットを簡単にまとめると、
- 学資保険よりも高い利回り
- 受け取るお金はドルなので、留学資金としてスマートに利用できる
これらのメリットがあります。
それでは、これらのメリットを詳しく説明していきましょう。
ドル建て終身保険なら学資保険の一時払いよりも高い利回りを期待できる
現在、最も高い払戻率の学資保険、ドル建て保険で、同じ月払いとして比べてみましょう。
A生命 | 通常の 学資保険 | 米ドル建て (米ドル建養老保険) |
---|---|---|
保険料払込期間 | 10年 | 10年 |
返戻率 | 約104% | 約107%~110% |
上記のように保険料の払込期間こそ違いますが、払戻率の差は歴然です。
しかし、米ドル建ての保険は日本円に変換をする際、変動為替相場の影響を受けるので、ここ5年、10年、15年、20年の相場変動を見てみましょう。
年 | 1998年 | 2003年 | 2008年 | 2013年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
1ドルあたりの 日本円の価値 | 130円 | 115円 | 103円 | 97円 | 110円 |
これらは為替相場の平均ですが、このように為替は変動しています。
そのため、例えば、2,000,000ドルの保険金が貰える仕組みだったとしても、2018年なら221,650,000円受け取れますが、2013年だと194,762,000円しか貰えない計算(差額が26,888,000円にも!)となります。
このあたりが外貨での積み立ての難しいところです。
ドル建て保険なら米ドルで受け取れるので留学費用にも使いやすい
例えば、日本でドル建ての保険に加入した場合でも、保険金あるいは満期返戻金というかたちで、払円ではなくドルでの払い戻しも可能です。
学資保険のほとんどは、大学の費用に充てられるのが一般的ですが、大学入学後の5人に2人が留学をするというデータがあります。
また、そのうち50%以上は英語圏であるアメリカやオーストラリアでの留学です。
今後も大学生、大学生以外でも留学率はどんどん高まっていくのは明らかなので、ドルで積み立てたら、ドルで受け取ることができるという知識は意外と重要な事実かもしれません。
ドル建て保険なら学資保険よりも自由な選択ができる
学資保険は加入年齢に制限があるものも多く、学資保険を検討し始めたころにはもう遅かったという場合もあります。
また、加入時期が早ければ早いほど学資保険の返戻率は上がりますが、逆に言えば加入することはできても、子供の年齢が上がれば上がるほど返戻率は下がります。
「子供がもう大きいので学資保険に加入できない」
「加入できても返戻率が低い」
そういったお悩みをお持ちの方には、ドル建て保険は年齢制限がないのでメリットとなるでしょう。
更に、学資保険の場合は契約時に決めた満期にしか保険金を受け取れませんが、米ドル建て保険は満期がないので、解約返戻金を受け取るタイミングを自由に選択することができます。
解約せずにそのまま保険を続けることもできるので、自由度が高い保険と言えるでしょう。
学資保険の代わりに米ドル建て保険に加入するデメリット
- 米ドル建て保険は「為替の変動リスク」あり
- 米ドル建て終身保険は解約するタイミングが難しく、縛りができてしまう
米ドル建て保険は為替の変動リスクがある
米ドル建て保険には「為替の変動リスク」が生じます。
どういう事か説明しましょう。
「円」→「ドル」「ドル」→「円」にする時、それぞれで為替差益が出てくるのです。
為替の変動によってのデメリットは次の2つがあります。
- 将来の受取り額が変動するので先が読めない
- 保険料の支払い額が変動する
為替相場は毎日変動しています。ですから解約や満期の時に円安であれば得をするのですが、円高の時には損をしてしまいます。大きく元本割れをするリスクも抱えているのです。 (詳しくは後述します。)
また、保険料は円高の時は得をしますが、円安の時は損をします。
保険料の支払い額が常に一定していないこともデメリットになります。
例として下記表と計算式をご覧ください。同じ保障を買うのに、保険料に2,000円も差が出ていることが分かるでしょう。
基準 | 円高 | 円安 |
---|---|---|
基準 1ドル=100円 | 1ドル=90円 | 1ドル=110円 |
保険料100ドル 円換算 10,000円 | 9,000円 | 11,000円 |
例)保険料が100ドルの時、基準の時は100ドル×100円=10,000円
円高の時は90円×100ドル=9,000円と保険料は割安になります。
円安の時は110円×100ドル=11,000円と保険料は割高になります。
米ドル建て保険は解約するタイミングに縛りができてしまう
米ドル建て終身保険を解約する際、タイミングが難しく縛りが出来てしまうこともデメリットです。例えば、下記の例をご覧ください。
基準 | 円高 | 円安 |
---|---|---|
基準 1ドル=100円 | 1ドル=90円 | 1ドル=110円 |
解約返戻金5万ドル 円換算:500万円 | 450万円 | 550万円 |
1ドル100円が基準として、基準の時に解約をすると、5万ドル×100円=500万円
円高の時は5万ドル×90円=450万円と受取り額は減ります。
円安の時は5万ドル×110円=550万円と受取り額は増えます。
1ドル20円の差があると、受取り額で100万円も違ってくるのは大きいですね。
このように、いつ解約するか難しいですし、円高の時は様子を見るなど、縛りが出来てしまいます。
また、学資保険も終身保険も、生命保険は早期に解約をすると解約返戻金は掛けたお金と比べるとかなり損をします。
しかし、学資保険と終身保険を比較すると、早期の解約は終身保険の方がより解約返戻金が少ないです。
さらに外貨建て終身保険の場合は、諸費用がたくさん掛っている分、返戻率はより下がりますから、早期での解約はデメリットがとても大きくなります。
解約のタイミングが円高の時は、日本円に換算するとさらに少なくなりますから、早期解約は絶対に避けるべきです。
ここまで外貨建て保険の特徴について説明しましたが、次からは教育費に使うことを前提とした米ドル建て保険選びのポイントを見ていきましょう。
米ドル建て外貨保険、それぞれへの加入がおすすめな人とは?
ここまで米ドル建て外貨保険についてのメリット・デメリットを紹介してきましたが、外貨建て終身保険」が向いている人と「学資保険」が向いている人といます。
保険のしくみも違いますし、一概に比べる事は出来ないかもしれませんが、どんな目的で加入するかによってどちらがおすすめかが見えてきます。
そこで次に、それぞれの保険がおすすめな人についてのポイントをお伝えしますので、自分はどちらに向いているのか確認してみてください。
外貨建て終身保険への加入がおすすめな人
まず、外貨建て終身保険への加入がおすすめな人は次の3つです。
- 投資のリスクを理解しながら、お金を増やしたい人
- 資産分散を重視したい人
- 学資保険としてだけでなく、将来のライフプランに柔軟に対応したいと思っている人
外貨建て終身保険を選ぶ人は、「投資」を目的としている人です。
投資のリスクを理解した上で、多くの利益を得たいと思っている人におすすめです。
そして、投資を目的としている人は「リスク」は最小限に「リターン」は大きくを望みます。特に大事なのは「リスク」を抑えることです。
そこで、下記の円グラフのような分散的なアセットアロケーションが必要となってくるのです。
アセットアロケーション例
学資保険への加入がおすすめな人
- 子供の教育費を確実に貯蓄したい人
- 元本割れは絶対にしたくない人
- 学資保険としての保障が欲しい人
自分はどっちに加入すべきか迷ったら、保険のプロに無料相談
外貨建て終身保険と学資保険がおすすめな人について、それぞれお伝えしました。
おおよその事は理解していただけたかと思います。
しかし、外貨建て終身保険は、内容が専門的で、実際にどのようなポートフォリオ(商品の組み合わせ)にすれば良いのか、なかなか難しいと思います。
また、学資保険はたくさんの生命保険会社で取り扱っており、内容もさまざまですし、返戻率の高いものから保障の高い学資保険まであります。
結局、自分はどっちに加入したらいいのか、どの商品にすれば良いのか、迷っているかもしれませんね。
そんな時、保険のプロであるFPに相談すれば、自分はどちらに加入すべきか、詳しく教えてもらえますのでおすすめです。
【教育費貯蓄向け】米ドル建て保険選びの際のポイント
- 予定利率(利回り)
- 為替手数料
- 積み立て利率は固定か変動か
インターネットで調べると、多くの比較サイトがこの3点に絞ってランキングを出しています。
加入する保険会社の商品によって、米ドル建て保険にプラスして、金利が固定や変動に加え、低解約返戻金型など様々なものがあります。
低解約返戻金の場合は、保険料が安く払込期間が終了すれば、解約返戻金の金額が一気にあがるため、短期間で保険料を支払い、資産形成に専念したい人には最適です。
低解約返戻金型の他にも、保険商品の種類としては
- 養老保険タイプ
- 終身保険タイプ
- 年金受け取りタイプ
など、多くの種類があります。
子どもの教育費のためのドル建て学資保険では、養老保険タイプが一般的ではあります。
これらのように商品によって利率が異なったり、月払いや一時払いなどによっても予定利率が異なるため、幅広く調べていくと良いと思います。
さらに、保険会社によって三大疾病特約なども販売されているものあります。
参考にしながら、各社のホームページやパンフレットなども一緒に比較して、検討していくと良いでしょう。
しかし、専門用語や数字が非常に多く記載されているため、理解した上でなければ米ドル建て保険の加入は急がないほうが良いでしょう。
そこで、一度保険のプロに無料相談することをおすすめします。
下のボタンから無料相談の予約ができますので、ぜひご利用ください。
予定利率は保険会社によって大きく変わるため要チェック
高利回りを期待できる米ドル建て保険ですが、どこの保険会社で加入しても「同じ」と言うことはありません。ここは、円建ての生命保険と同じです。
どこの保険商品に加入するかによって、病気やケガのときに保障してくれる幅や保険金が違うように、保障内容についても、米ドル建て保険も販売している保険会社によって、中身は大きく異なります。
米ドル建て保険で一番おすすめされている、A生命保険の商品は積立利率は年3%を最低保証してくれます。
積立利率は最低保証されている3%を切ることがないため、安心感があり絶大な支持を得ているようです。
もちろん、円建ての保険でも3%もの高い利回りを出せる商品はありません。
予定利率が最低保証されていても、運用に応じて予定利率は連動し、変動するためインフレに強い商品が特徴的です。
最低保証はしっかりとされていながら、金利の上昇にはキチンと対応してくれるところは、学資金のための貯蓄を重視する上でとっても魅力的ですね。
このように最低保証があり、金利の上昇にも対応する米ドル建て保険を販売している保険会社は一部です。
中には、積立利率が2.55%で最低保証利率は1.5%の低い利率の商品もあります。
この、利率の差が金額によっては大きな開きを生み出します。
また、日本円で払込する米ドル建て保険も柔軟性が魅力的でおすすめされています。
米ドルで運用されていますが、保険料は日本円で支払い、積立利率は市場金利の動きによって毎月設定されていながら、1.5%の最低保証が付加されている商品もあります。
そして、予定利率は保険会社だけではなく、加入する保険商品によっても異なります。
両替のたびに発生する為替手数料
そのため、保険料の支払い、保険金・解約返戻金の全ての受け取りにあたりドル=円の両替が必要になりますが、この両替時には必ず手数料が発生します。
手数料は保険会社によって差があり、例えば1ドル0.001円(1銭)もあれば、0.5円(50銭)など様々。
そんな大きな金額じゃないから…と思われがちですが、長期契約の中では、この差が貯蓄効果に大きな影響を及ぼします。
加入を検討している保険の為替手数料の金額が、いくらになっているのか必ず確認しましょう。
また、保険料の支払い回数はなるべく少なくなるように、一括支払いするなどの工夫は大前提として大事です。
積み立て利率は固定か変動か
学資保険はドル建て固定金利である商品が多いため、どんなに金利が上昇しても固定金利以上に上がることが無いケースもあります。
安定した金利が好きな人が多い日本人には、貯蓄性の高い米ドル建て保険は「向いていない」とも言われていたこともありました。
しかし、円建ての貯蓄性商品の利率低下にともない、少しずつ知名度を上げながら、日本人向けの固定金利に注目が集まり始めました。
固定金利は意外にも、利率の最低保証がある米ドル建て保険も人気を集めてきています。
保険金や解約金は据え置いた方が良い場合も
円建ての解約金は、解約申請をしたらすぐに振り込まれます。
保険金も同じように請求し、全ての書類が整ったら約2週間もあれば振り込まれるようになっていますが、米ドル建て保険には「据え置き」という制度があります。
据え置きとは、保険会社に保険金や解約金を預けておくことです。
社会情勢によっては、保険金が発生したときに、据え置きをしたほうが良い可能性も出てきます。
据え置きができる保険であれば、円高の時に据え置きすることで損することを避けられることができます。
保険金を受け取りするときに、円高だと損をする可能性がありますが、据え置くことで円安になることを待つことができるからです。
万が一のときに、どうしても子どものためにお金が必要なときもあることを考えると、少しの保険金は別の円建て保険で準備しておくと確実でしょう。
参考①:金利や変動に対応できる変額保険は学資資金向き?
外貨積立は為替相場の影響を受けるため、デメリットもありました。
では、同じく受け取れる金額が変動するタイプの保険である変額保険はどうでしょうか?
変額保険の特徴は以下の通りです。
- 保険会社が保険料を使い、金融商品を運用することで利益を得るため受取金額が変動する(金融商品は契約時に選ぶ)
- 死亡保険金と高度障害保険金には最低保証額がついている
- 満期保険金と解約払戻金は資産運用の結果次第で増加も減少もある
変額保険を教育費積み立てに利用するメリットとデメリット
上記のような特徴のある変額保険ですが、それでも子どもの教育費の積立として利点がないわけではありません。
ここではメリットデメリットをまとめてみましょう。
まず、教育費の積立は学資保険にしなくても、終身保険や貯金、投資でも賄うことはできます。
こうして枠組みを取り払ってしまえば、教育費を変額保険で賄ったとしても問題はないわけです。
そして一番の利点は預けた保険料で運用先を選ぶことができるため、リスク分散ができる点です。
そのため、米ドルに100%費やせば米ドル積立保険とさほど変わりませんが、他の国や自国、債権などに分けて運用することでリスクヘッジが可能になるのです。
また、為替変動のリスクも受けないため、外貨積立と比べると少し安心ではあります。
これらが、変額保険のメリットです。
デメリットはもちろん、満期保険金や解約払戻金に最低保証がないことです。
そのため、教育費として必要になった際に、支払った額よりも低い金額になってしまっていることさえあります。
しかし、教育費はほしい日時が決まっているものなので、あがるまで待っていることができません。
このあたりが変額保険で行う教育費の積立のデメリットとなります。
参考②:外貨建て終身保険以外の学資保険の代わりになる資産運用方法
- 低解約返戻金型終身保険
- 投資信託
- つみたてNISA
学資保険の代わりになる資産運用方法の詳しい解説はこちら
まとめ:教育費準備は学資保険?米ドル建て保険?変額保険?
- 米ドル建て保険は貯蓄要素が強く、運用次第で円建て保険の学資保険よりも高い利率をのぞめ、学資保険の代わりになる
- 米ドル建て保険は為替差益によって受取り金額が変動するので、「円安」の時に受け取るようにする
- 米ドル建て保険は米ドルのまま受取れば、留学費用などに使えてオトク
- 米ドル建て保険のメリットは子どもの加入年齢の制限がなく、必要なタイミングで受け取ることができる
- 米ドル建て保険のデメリットは為替差益があるので、解約する時に縛りがある
- 外貨建て終身保険がおすすめの人は投資をしたい人で、資産分散を重視したい人
- 学資保険がおすすめの人は、確実に教育費を貯めたい人で、保障も欲しい人
- 米ドル建て保険を選ぶ時は、「予定利率」「為替手数料」「積み立て利率が固定か変動か」をおさえる
- 外貨建て保険と学資保険商品の人気ランキングを見て、自分に合った保険を見つける
- 変額保険はハイリスクハイリターン商品なので、学資保険として利用する時は運用先を分散して変動リスクを下げることが大切
学資保険の必要性が知りたい方はこちらの記事もご覧ください