更新日:2022/01/05
ドル建て定期保険はあまり存在しない?ドル建て定期保険を紹介!
ドル建て保険といえば、その多くがドル建て終身保険のことをさします。ドル建てにより、さらに貯蓄性があがるという仕組みです。しかしなかには、掛け捨てのドル建て定期保険(平準定期保険)もあります。それらのメリット・デメリットも含め、説明します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ドル建て保険は、定期保険のような掛け捨て型もあるの?
ドル建て保険とは、保険料をドルで支払い、保険金もドルで受け取る保険です。
円建ての保険と比較して、保険料が割安で、予定利率が高いというメリットがあります。
また、受け取る保険金額は為替により変動するため、円安になると為替差益を受け取ることができます。
ドル建ての保険には、解約返戻金による貯蓄機能が備わっている終身保険が一般的ですが、定期保険のような掛け捨て型もあるのでしょうか。
今回の記事では、
- ドル建て保険の種類
- 積立型ドル建て保険の特徴
- 平準定期保険の特徴
- ドル建て保険のメリット、デメリット
- ドル建て保険を利用する際の注意点
についてわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、ドル建て保険の特徴をつかむことができるでしょう。
ドル建て保険は、積立型保険が大半で定期保険のような使い捨て型はあまりない
そのため、貯蓄目的に入る加入者が多く、積立型の保険が一般的となっています。
ドル建て保険には、主に終身保険・養老保険・個人年金保険の3つの種類があります。
基本的には定期保険のような使い捨て型の保険商品は存在しません。
ただし、使い捨て型の保険商品として、平準定期保険があります。
そこで続いては、ドル建て保険の特徴を種類ごとに説明していきます。
積立型のドル建て保険は、主に終身保険・養老保険・個人年金保険
それぞれの保険の特徴をご説明しましょう。
終身保険の特徴は以下の通りです。
- 死亡保障を一生涯受けることができる
- 保険料は一生涯上がらない
- 保険期間内に解約すると解約返戻金を受け取ることができる
養老保険の特徴は以下の通りです。
- 一定の保険期間内(10年、15年など)で死亡保障を受けることができる
- 死亡保険金額と同額の満期保険金を受け取ることができる
- 保険期間内に解約すると解約返戻金を受け取ることができる
個人年金保険の特徴は以下の通りです。
- 保険料を払込しておくことで、契約時に定めた年齢以降に一定期間もしくは一生涯にわたって年金を受け取ることができる
- 公的年金の上乗せとして利用できる
積立型のドル建て保険には、それぞれ貯蓄機能が備わっていますが、特徴が異なります。
目的に応じて加入する必要があるでしょう。
掛け捨て型のドル建て保険は、平準定期保険の1つのみ
それが、平準定期保険です。
平準定期保険とは、保険期間中の保険料が変わらない定期保険です。
また、平準定期保険は、保険期間が長いことも特徴です。
80歳や100歳といった年齢まで保険料が上がらないことが、平準定期保険の魅力です。
しかし、ドル建ての平準定期保険に加入すると、保険料の支払い時に毎回手数料がかかってしまいますので、円建ての保険に入るほうが無難でしょう。
ただし、留学などで長期滞在が考えられる場合には、保険金をドルで受け取ることができ、手続きに面倒がなくなるので、ドル建ての平準定期保険への加入もオススメです。
ドル建て保険のメリットとデメリットについて
貯蓄目的で加入する方が多いドル建て保険ですが、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
続いては、ドル建て保険のメリットとデメリットについてご紹介していきましょう。
ドル建て保険のメリット
- マイナス金利対策になる
- 資産(外資)の分散投資が可能
- 保険料が割安
現在、マイナス金利によって円建て保険の金利は下がってきています。
保険金額や保険料の払込期間に違いはあるものの、返戻率が大きく異なることがわかります。
金利が高い外貨で運用することで、高い返戻率を誇ることが、ドル建て保険のメリットです。
ドル建て保険のデメリット
ドル建て保険のデメリットは以下の2つです。
- 元本割れのリスクがある
- 保険料の支払い時、保険金の受け取り時に手数料がかかる
ドル建て保険では、円安の場合には受け取る保険金額が高くなりますが、円高になると保険金額が安くなってしまいます。
為替レートによっては元本割れの可能性もありますので、注意が必要です。
また、保険料を支払う時や保険金を受け取る際には、両替の手数料が必要になります。
手数料の金額は保険会社ごとに定められていますので、確認するようにしましょう。
ドル建て保険を利用するにあたっての注意点
それでは、ドル建て保険を利用するにあたってどのようなことに注意すべきなのでしょうか。
続いては、ドル建て保険を利用するにあたっての注意点をご紹介していきます。
円ではなくドル換算なので保険金の値を把握する必要がある
そのため、必要な保険金額はドルではどのくらいの値になるのか、事前に把握しておく必要があります。
為替レートは日々変動するため、保険金額の値を決める際にはよく考えて設定しましょう。
保険料に負担がかからない程度にする
しかし、貯蓄目的の保険の保険料が負担になってしまっては意味がありません。
老後の資金形成や、子供の教育資金など、必要な額を考えて保険に加入しましょう。
また、ドル建て保険に加入する際には、毎月の保険料が負担にならない程度にすることをおすすめします。
為替リスクなどがあることをしっかりと把握しておく
解約返戻金の返戻率が保障されている場合でも、元本割れのリスクがないわけではありません。
ドル建ての保険には、為替レートの影響による元本割れのリスクがあることを把握しておきましょう。
まとめ
今回の記事のポイントは以下の通りです。
- ドル建て保険は、定期保険ではなく積立型が一般的
- 積立型のドル建て保険は、主に終身保険・養老保険・個人年金保険の3つ
- ドル建ての定期保険は、平準定期保険のみ
- ドル建て保険は、円建て保険と比較して解約返戻金の返戻率が高い
- ドル建て保険は為替レートによる元本割れリスクがある
割安な保険料で、解約返戻金の返戻率も高いドル建て保険ですが、元本割れのリスクもある商品です。
貯蓄目的で加入する場合には、メリットとデメリットをしっかりと把握しておく必要があります。
円建て保険との違いを理解して、ドル建て保険を上手に活用しましょう。