更新日:2022/05/23
学資保険に高校生から加入できない!おすすめの教育資金準備方法
教育資金を貯める方法として学資保険があげられますが、子どもが高校生からでは加入することはできません。高校生から教育資金を貯める場合は学資保険以外を検討することがおすすめです。今回は学資保険以外の方法や、準備ができなかった際に利用できる制度などをご紹介します。
- 学資保険に高校生から入れるか知りたい人
- 子どもが高校生になって、もう少し教育資金を増やそうと考えている人
- 高校生からかかる教育費を知りたい人
- 必要資金を貯められない場合はどんな制度があるか知りたい人
内容をまとめると
- 学資保険には高校生からは加入できない
- 高校生からは学資保険以外の方法での貯蓄がおすすめ
- 高校生からの教育資金は国の制度も利用できる
- 教育資金で困ったら、まずは何度でも無料で相談できるマネーキャリアのFP相談がおすすめ!
- マネーキャリアは顧客満足度93%でスマホ1つで簡単予約できるから安心で便利!
目次を使って気になるところから読みましょう!
学資保険に高校生からでは加入できない
学資保険は子どもの教育資金を長期にわたって貯めていくための保険商品です。
長期間加入して保険料を払込することで戻ってくるお金が増える仕組みになっており、子どもが小さい頃に加入して、高校入学や大学入学のときに受け取るというのが一般的です。
そのため学資保険に加入する際は、子どもの年齢が6歳までと制限されている保険会社が多くなっています。
商品によっては12歳まで加入できるものありますが、高校生から入れる学資保険はありません。
子どもが高校生になり今ある貯蓄では不安な方や、これから少しでも多くの教育資金を貯めたいと考えている場合は学資保険にこだわらずに、さまざまな方法を検討してみましょう。
高校生からでは学資保険以外を検討しよう!
高校生から加入できる学資保険はありませんが、子どもが高校生の年齢からでも運用が可能な保険商品や金融商品はあります。
高校入学時から貯蓄をはじめると、大学入学までは3年、大学卒業までは7年あります。
自宅以外から通学する場合も考慮すると学費以外でかかるお金も必要になるため、卒業するまで費用がかかるといえるでしょう。
その3~7年の間で貯めるには学資保険のような長期で計画的に貯めていくような商品ではなく、リスクを考慮しながらも短期間で利益が出るような商品がおすすめです。
高校生から教育資金を貯めるには、学資保険以外の商品を検討してみましょう。
- 検討①外貨建て保険
- 検討②つみたてNISA・ジュニアNISA
- 検討③低解約返戻金型終身保険
検討①外貨建て保険
- 日本に比べて高い金利で運用するため、日本の保険商品よりも大きな成長が見込まれる
- 外貨での取引になるので、
満期金や解約金を受取る際は為替相場の変動リスクがある - 生命保険にかかる一般的な諸費用に加えて、解約控除や為替手数料などがかかる
検討②つみたてNISA・ジュニアNISA
高校生から教育資金を貯めるには、つみたてNISAやジュニアNISAもおすすめです。
まずはそれぞれの特徴を見てみましょう。
つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|
対象者 | 日本在住の20歳以上 | 日本在住の0歳~19歳 (2023年は0歳~17歳) |
非課税投資枠 | 毎年40万円 | 毎年80万円 |
非課税期間 | 最長20年間 | 最長5年間 |
買付方法 | 積立 | 一括投資/積立 |
払出制限 | なし | 18歳までは払い出し制限あり (2024年以降は制限なし) |
つみたてNISAの場合、毎年40万円の非課税投資枠いっぱいで積み立てれば、3年間でも120万円+利益分を貯めることができます。
ジュニアNISAは2023年で制度が終了します。
2022年のうちに契約し、非課税投資枠いっぱいで投資すれば2年分は投資可能で、その場合160万円+利益分が貯まります。
また制度終了にともない2024年以降は払い出し制限がなくなるので、自由度の高い資産として活用できます。
いずれも大学入学までに100万円以上貯めることができるので、今まで貯めてきた資金にプラスして貯蓄することができるでしょう。
検討③低解約返戻金型終身保険
- 終身保険なので契約者(親)に万が一のことがあったときには保険金が迅速に支払われ、学資保険の満期金額に比べても高額なことが多い
- 子どもの年齢や子どもの健康状態は関係なく加入できる
- 教育資金として使わなかった場合は据え置きしておくことができ、払込期間後は返戻率が上がっていく
参考:ジュニアNISAは2023年で終了する
高校生から教育資金を貯める方法として、つみたてNISA・ジュニアNISAを紹介しましたが、ジュニアNISAは2023年で制度が終了します。
ジュニアNISAは2016年に開始した子ども用のNISAで、子どものために中長期にわたる資産形成を目的とした投資のための未成年者少額投資非課税制度です。
対象年齢は2022年までが0歳~19歳、2023年は成年年齢の引き下げにより0歳~17歳です。
2023年の制度終了に伴う注意点
- 新規購入は2023年まで、2024年以降は購入はできない
- 2024年以降、非課税期間(5年間)を満了しても18歳まで非課税で保有が可能
- 2024年からは18歳になる前でも非課税で払い出しができる
2024年からのNISAについては、一般のNISAに代わり「新しいNISA」が誕生し、「つみたてNISA」と合わせた2種類になります。
今後は子どものためのNISAは無くなってしまうので、ジュニアNISAを始めるか悩んでいる場合は早めに決めた方が良いでしょう。
高校生からはいくら必要?教育資金の必要額
高校生からの教育資金は、授業料に加えて家庭や学校外の活動にも費用はかかります。
実際にどのくらい必要なのか確認してみましょう。
・高等学校(全日制)3年間の学習費総額
(学習費は学校教育および学校外活動のために支出した経費の総額)
学習費総額 | |
---|---|
公立 | 1,372,072円 |
私立 | 2,904,230円 |
文部科学省「平成30年度子供の学習費調査について」をもとにほけんROOMが作成
・大学4年間の入学・在学費用総額
(在学費用は学校教育費と家庭教育費の総額)
国立 | |
---|---|
国公立 | 4,812,000円 |
私立文系 | 6,898,000円 |
私立理系 | 8,216,000円 |
日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」をもとにほけんROOMが作成
上記の集計結果を参考に、高校生から大学卒業までかかる費用を計算します。
高校・大学ともに国公立の場合、
1,372,072円+4,812,000円=6,184,072円
ともに私立(文系)の場合、
2,904,230円+6,898,000円=9,802,230円
さらに大学で自宅外通学の場合は、食費・住居・光熱費が年間平均35万円ほどかかり、4年間で140万円ほどで、私立よりも国公立の方が多くなっています。
高校から大学卒業まで貯蓄で賄うには、計画的な資金計画が必要でしょう。
注意:学資保険に入っていても大学受験料は別で用意する必要がある
学資保険に加入している方は、学資保険があるから大学にかかわる費用は安心している方も多いのではないでしょうか。
しかし大学に入るための受験にもお金がかかるため、別で用意しておくと良いでしょう。
学資保険は加入時に受取時期を設定するため、タイミングによっては受験の時期には間に合わないこともあります。
また、貯めてきた学資保険は入学の資金に充てたいところです。
受験料は推薦か一般かでも変わってきます。
推薦入試で1校のみの受験であればその費用だけで済みますが、一般的には何校も受験することが多いでしょう。
各試験でかかる受験料
受験料 | |
---|---|
大学入学共通テスト (3教科以上) | 18,000円 |
大学入学共通テスト (2教科以下) | 12,000円 |
国公立大学2次試験 | 約17,000円 |
私立大学 | 約35,000円 |
私立大学 大学共通テストの利用入試 | 約15,000円 |
私立大学(医歯系) | 40,000円~60,000円 |
※大学入学共通テストで成績通知を希望する際は800円かかります
※私立大学の願書購入費は1校につき1,000円ほどです
受験費用に関する調査結果では、受験費用(受験料・交通費・宿泊費など)の平均が約30万円となっています。
受験料 | |
---|---|
国公立大学 | 277,000円 |
私立大学文系 | 313,000円 |
私立大学理系 | 322,000円 |
日本政策金融公庫の「令和3年度教育費負担の実態調査結果」をもとにほけんROOMが作成
このほか、滑り止めの学校に入学金を払う場合は1校につき20~30万円ほどかかります。
推薦や受験する大学を絞らない限りは受験費用だけでも大きな金額になります。
できれば受験費用は別で準備しておき、余った分を入学後の資金として活用する方が安心です。
高校生からは国の制度の利用も検討しよう!
高校、大学と教育費は嵩みますが、全て貯蓄でまかなうためには子どもが小さい頃から計画的に貯めていかなければ難しいでしょう。
また計画を立てていても、収入ダウンや予測しない出来事のために貯蓄ができない場合もあります。
教育資金が事前に準備できない場合、経済的な理由で勉学を諦めないためにも国の制度を検討してみましょう。
- 制度①高等教育の修学支援新制度
- 制度②高等学校等就学支援金制度
- 制度③国の教育ローン
- 制度④奨学金制度
制度①高等教育の修学支援新制度
- 授業料・入学金の免除又は減額
- 返還不要の「給付型奨学金」を支給
対象者の条件
- 世帯収入や資産の要件を満たしていること(住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生)
- 学ぶ意欲がある学生であること
学ぶ意欲については、学修だけでなく将来の人生設計もしっかりと考えていることも大切です。
金額は下記の条件により異なります。
- 世帯の収入
- 進学先の学校の種類
(大学、短期大学、高等専門学校、専門学校) - 自宅生か自宅外生か
支援を受けることができてもその後の修学状況や成績によっては、支援を打ち切られてしまうことや場合によっては変換もあります。
この制度は公費から支給を受けていますので、自覚をもって勉学に励むことが大切です。
制度②高等学校等就学支援金制度
高等学校の授業料についても、経済的負担の軽減を図る支援金の制度があります。
高等学校等就学支援金制度では、国公立・私立問わずに高校に通う、所得などの条件を満たす世帯にたいして高等学校等就学支援金が支給されます。
所得の要件は、例えば両親のうちどちらか一方が働き、高校生1人、中学生1人がいる世帯の場合の目安年収が910万円と、比較的幅広い世帯が対象となっています。
対象となった場合は、公立高校の場合は実質授業料が0円になり、私立高校においても年収によっては支給額が加算されます。
私立高校の加算における目安年収は、公立高校の対象者の年収よりも下がりますので確認が必要です。
対象であれば高校での教育費にかかわる経済的負担が軽減されるので、大学進学に向けて少しでも貯蓄を増やしていきたいところです。
制度③教育資金融資保証基金制度
制度④国の教育ローン
修学支援新制度や奨学金制度は大学入学後の教育費を支援しますが、入学前にかかる費用については別で準備しておく必要があるでしょう。
国の教育ローンは、子どもが高校生からでも利用することができるので、授業料はもちろん、受験費用や入学金にも活用できます。
特徴
- 借入金額の上限は350万円(一定の条件に該当する場合450万円)
- 固定金利
- 長期返済
子どもの人数にたいする世帯年収(所得)の上限額も高めなので、奨学金では対象にならない世帯も対象になることもあるなど、世帯年収を幅広い範囲で支援しています。
またローンなので保証人が必要ですが、お願いできる人がいない場合やお願いしたくない場合には国の教育ローンを借りるときの保障制度である「教育資金融資保証基金制度」を利用するのもおすすめです。
注意点は保証料がかかることと、契約者に万が一のことがあっても返済は免除されないことです。
ご家庭の状況で、連帯保証人をつけるか制度を利用するかを決めると良いでしょう。
制度⑤奨学金制度
近年では大学進学の教育資金における選択肢のひとつとして「奨学金制度」があります。
日本学生支援機構の学生生活調査結果(令和2年度)によると、大学(昼間部)に通う学生のうち約半数が奨学金を利用しています。
一般的な奨学金は返済が必要な「貸与奨学金」で、無利子の「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」に分かれます。
それぞれ学力、家計などの基準を満たせば利用することができます。
ただし借りるのは学生本人なので、卒業後数年~十数年かけて返していくことになります。
就職した後の返済を考えたうえで、適切な金額を借りることが大切です。
給付は入学後になるので、入学金などの入学前に必要な費用は別で準備する必要があります。
まとめ:教育資金の相談はマネーキャリアへ!
今回のポイントは以下のとおりです。
- 学資保険は高校生からは加入できない
- 高校生から教育資金を貯める場合は学資保険以外がおすすめ
- 高校生からは高額な教育資金が必要となる
- 教育資金が準備できない場合は国の制度も利用できる
教育資金は大学で一番かかるので、それまでに計画的に貯めておくことができれば良いですが、家庭の事情により計画通りに進まないこともあります。
子どもが高校生になって資金が貯まっていないと焦りを感じてしまいますが、さまざまな方法がありますので、調べて納得したうえで利用すると良いでしょう。
マネーキャリアではお金の専門家がひとり一人の悩みを解決してくれますので、ぜひ相談してみてください。
教育資金で困ったら、マネーキャリアのFP相談がおすすめです!