「子どもが3歳になりました」が、いまさら学資保険への加入は遅い?

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学資保険はできるだけ早く加入した方が利率が良く、遅いと加入自体できないこともあります。だいたい0歳から2、3歳ごろなど小さい頃から始めることが多く、遅くとも就学前(6歳前後)が基本です。この記事では3歳からの学資保険の加入が遅いのか、徹底解説します。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

3歳から学資保険に入るのでは遅い?

子どもが3歳になりそろそろ進学にかかる費用を考え出すころではないでしょうか。


子どもの将来のためにしっかりとお金を貯めておきたいですよね。


特にこの記事を見ている方は「学資保険は3歳からでも加入できるのかな…」「学資保険は3歳から加入しても元本割れしないのか」などと悩みをかかえている方が多いのではないでしょうか。


結論からいうと、3歳からでも学資保険の加入はまだまだ間に合います!


そのような方に向けて、この記事では

  • なぜ3歳を過ぎて学資保険に加入すると遅いと言われているのか
  • 3歳で学資保険を検討するメリット
  • 3歳から学資保険に加入する際の注意点
を解説いたします。


日本政策金融公庫「教育費に関する調査結果」より一般的に高校で必要な学費は、公立高校が約115万円、私立高校が約290万円かかると言われています。また、大学では学部などによりますが500万円から900万円ほどかかります。


学資保険は教育資金を確実に貯められる保険として知られています。

主に大学進学を考えて子どもの教育資金の確保を目的として加入する方が多いです。


リスクが低いゆえに貯蓄性はあまり高くはありませんが、加入しておけば強制的に貯金ができる点で評価されています。


何歳で学資保険に加入するのかは悩む所ですが、ここでは子どもが3歳の時の学資保険加入について考えていきましょう。

3歳から学資保険に加入するのではなぜ遅いと言われるの?

ここからは「子どもが3歳・4歳になってから学資保険を検討し始めるのは遅いのかどうか」を考えていきます。

学資保険への加入が遅いと以下の点でデメリットとなります。

  • 月々の支払い保険料が割高になる
  • 保障のメリット期間が短い

どういうことなのか、早く入るのとではどれくらい差があるのか見ていきましょう。

3歳から学資保険に入ると保険料が高いって本当?

遅い時期に学資保険に加入するデメリットとして、月々の保険料の負担が大きくなることがよく挙げられます。しかしそれは本当でしょうか。


M生命の学資保険を例に、子どもが0歳の場合と3歳の場合を考えてみます。


0歳の時と3歳の時を比較するために以下の学資保険を想定します。

  • 満期金300万円
  • 15歳払い済み(保険料の支払いが15歳で終わる)
  • お祝い金なし

比較した結果としてはこうなります。

子どもの年齢0歳3歳
親の年齢30歳33歳
月額保険料15,995円20,181円
払込期間180ヶ月144ヶ月
保険料支払総額2,879,100円2,906,064円
受取満期金額3,000,000円3,000,000円

上の表からわかるように、加入時期によっては月の負担は大きいですが、保険料の払い込み総額自体はあまり変わらないという点を理解しましょう。


「3歳だからもう遅いかと思ってたけど、学資保険に興味が出てきた」という方には保険の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)との無料相談をおすすめしています。


ご興味のある方は記事内から相談の詳細確認・予約申込ができます。ご自宅やお近くのカフェなどで相談可能ですので、ぜひお気軽に相談してみてください。

学資保険のメリットを使う期間が短い・遅い

学資保険には払込免除特約があり、払込期間中に契約者が万一死亡した場合、以降の保険金支払が免除されます。


そのため親が亡くなることにより家計が圧迫されたり、子どもの進路が大きく左右されたりすることを防ぐことができます。


また被保険者(子ども)の医療特約を付けることができるものもあります。


返戻率が下がっている今、学資保険のメリットというのはこれらの保障の部分も大きいと言えるかと思います。


保険加入が遅いとその分加入期間は短くなるので、もちろん保障される期間は短くなったり遅くなったりします。


もしその学資保険に大きなメリットがあるのなら、3歳・4歳といわず少しでも早く加入しておくのが良いと言えるでしょう。

学資保険は3歳でも遅いということはない!

ここまで見てきたように、3歳ごろから加入しても保険料の払込総額はさほど変わりませんので、遅いというわけではないことがわかりました。


さらに3歳ごろから加入するメリットもあります。

  • 忙しい時期を過ぎたのでじっくり選べる
  • 子どもの性格や興味がわかった上で検討できる
  • 子どもがいる状態での家計状態を考慮できる

妊娠中はつわりが酷くて入院していたり、まだ子どもが赤ちゃんの時は忙しく感じるママも多いでしょう。


子供が大きくなり気持ちと時間に余裕のあるなかで、じっくり学資保険を選ぶことができるかと思います。


また子どもが大きくなるにつれ興味のあるものがわかってきたことで、将来のビジョンも見えてくることもあるかと思います。


これは、満期の時期を考える上で参考にすることができます。


また生まれてすぐには予測できなかった生活費の変化も見えてきます。


この頃には幼稚園や保育園の検討が終わり保育料もわかってくるでしょう。


習い事の月謝や洋服代など、子どもを産む前に思っていた以上に生活費がかかると感じることもあるかと思います。


そういった生活費を考慮して月々の支払い保険料を決めることも、この時期だからこそできるのです。

3歳から学資保険に加入する際の注意点

0歳から学資保険に加入しなくても遅いわけではありませんが、できるだけ早く加入するのが吉と言われています。


この理由の一つに、月の保険料負担金額が高くなり家計を圧迫する可能性がある点が挙げられます。


しかし、実は保険料負担以外にも理由があります。


注意点が3点ありますのでぜひ確認してください。

告知義務の関係上、親の年齢も大事、遅いと加入できない場合も

実は、学資保険の加入には、親の年齢も重視されます。


これは学資保険には契約者(一般には親)の死亡保障という面があるからです。


契約者が死亡した際、学資保険の保険料の支払いは免除されます。


そのため年齢が高ければ高いほど死亡リスクは高いとみなされ、支払い保険料は高くなります。


保険会社や商品によって異なりますが、30歳後半を過ぎると保険料の上がり方も大きくなる傾向があります。


また満期時の契約者の年齢も関係し、満期時に契約者が65~70歳以上になると加入できないことが多いです。


できるだけ若いほうが学資保険の保険料は安くなりますから、遅い時期から加入を考える際は注意が必要です。

返戻率が下がる可能性が高い

支払い保険料の総額に対し、受け取ることのできる「満期保険金+祝い金」の割合を返戻率といいます。


この返戻率高いほどお得と言えます。


加入時期が遅くなると、この返戻率が下がってしまう可能性が高いです。


なぜなら返戻率には、保険金を支払い終えてから受け取るまでの期間(据置期間)が関係するからです。


例えば10歳に保険料を支払い終え、18歳に受け取った場合、8年が据置期間となります。


この据置期間が長いほど返戻率は高くなります。


ある保険会社の場合では、

  • 契約者:30歳男性
  • 被保険者の加入年齢:0歳
  • 満期設定年齢:18歳
  • 満期保険金額:300万円
  • 払込方法:月払い

この場合、据置期間が8年あるものとないものを比較すると

払込完了年齢10歳18歳
据置期間(18-10=)8年(18-18=)0年
総支払保険料2,862,000円2,941,000円
返戻率104.82%101.97%


このように据置期間の差が返戻率に大きく関わります。


加入が遅くなると据置期間が短くなるので、その分返戻率が下がってしまう可能性があるのです。

子どもが大きくなると加入できなくなる

返戻率が高く人気ある学資保険だと、加入年齢は0~3歳までです。


これは他の保険会社と比べて短い制限ですが、他社もだいたい7歳や9歳、12歳を区切りに制限をつけています。


つまり、検討が遅いと学資保険に加入できない可能性があるということです。


また加入できても払込期間を短く設定しなければならない場合もあり、月々の保険料はその分高くなってしまいます。


こういった事態を防ぐためには、思い立ったときになるべく早い検討がおすすめです。


まだ不安なことが多く検討に踏み出せなくとも、保険ショップやFPにこの年齢制限を加味して相談することもできます。


今からでは遅いということはありませんが、できれば早めに行動しましょう。

まとめ:3歳からならまだ学資保険への加入は遅くない!

ここまでご説明したように、3歳から学資保険を検討しても遅いということはありませんでしたね。


今回の記事のポイントは、学資保険の目的とは何かを確認した上で、

  • 3歳を過ぎて学資保険に加入することは、保険料が割高になり、保障のメリット期間が短いため、遅いと言われる
  • 3歳で学資保険を検討するメリットは、子どもが0歳の頃に比べてゆっくり学資保険を比較検討できることにある
  • 告知義務や返戻率には注意が必要である

ということでした。


大切な子どもの教育資金、上手に使っていきたいですよね。


この機会にぜひご自身の家庭にはどのような貯蓄方法がいいのか検討し、わからないことがあればプロに相談してみましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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