更新日:2021/05/26
養老保険を子供名義にするメリット・デメリットを詳しく紹介!
今でも根強い人気を誇る養老保険。子供に少しでも残したい…しかし、子供名義にするには契約者や受取人に被保険者のどこにすれば一番良いのか難しいですよね。今回は養老保険を考えるときに子供名義にするべきポイントを詳しくご紹介していきます。
- 子供のために養老保険の加入を考えている方
- 少しでも多くの資産を子供に残したい方
- 何を子供名義にするかによってメリット・デメリットが変わってくるので目的に合わせて判断する必要がある
- 受取人を子供名義するメリット:「相続争いがなくなる」「子供に資産を残せる」
- 受取人を子供名義にするデメリット:「満期保険金に贈与税がかかる」
- 被保険人を子供名義にするメリット:「相続税、節税対策になる」
- 被保険人を子供名義にするデメリット:「被保険者が変えることができない」
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 養老保険の契約者・被保険者・受取人のいずれを子供名義にするのがおすすめかを解説
- 「受取人」を子供名義にするメリット・デメリットは?(契約者・被保険者は自分)
- メリット① 自分が亡くなったときに、子供が養老保険の死亡保険金を受け取れる
- メリット② 受取人を指定しているので、相続争いの心配もなくなる
- デメリット:満期保険金に贈与税がかかる
- 「被保険者」を子供名義にするメリット・デメリットは?(契約者・受取人は自分)
- メリット① 自分が亡くなった後、子供名義に契約者変更することで相続税対策になる
- メリット② 満期保険金が一時所得扱いとなるので、節税効果がある
- デメリット:養老保険の被保険者は基本的に変更できない
- まとめ:養老保険は子供名義をうまく活用することで子供に資産を残せる!
目次
養老保険の契約者・被保険者・受取人のいずれを子供名義にするのがおすすめかを解説
ひと昔前の養老保険は利率が良く、人気の高い商品でもありました。
しかし、マイナス金利の現代では養老保険を率先して加入する人や、おすすめする保険会社も少なくなってきています。
それでも、養老保険の中で利率がしっかりとついてきている商品が販売されていたり、銀行で貯めるよりも養老保険で保険と貯蓄の二つを同時に準備できる方が良いと考え、加入する人もいらっしゃいます。
では、養老保険を考えたときに契約者と被保険者に受取人の3つの項目において子供名義にするのはどれが一番良い加入方法なのか気になるところ。
生命保険を契約する上で重要な3本柱である
- 契約者 (保険料を支払う人)
- 被保険者 (保険の対象になる人)
- 受取人 (保険金を受け取る人)
において、子供名義に変更することのメリット、デメリットを詳しくご紹介していきます。
「受取人」を子供名義にするメリット・デメリットは?(契約者・被保険者は自分)
まず1つ目の契約形態ですが、
- 契約者:親(自分)
- 被保険者:親(自分)
- 受取人:子供
このように受取人を子供名義にして、養老保険に加入した時のメリット、デメリットを簡単にまとめると
メリット
- 自分が亡くなったときに、子供が養老保険の死亡保険金を受け取れる
- 受取人を指定しているので、相続争いの心配もなくなる
デメリット
- 満期保険金に贈与税がかかる
となります。
メリット① 自分が亡くなったときに、子供が養老保険の死亡保険金を受け取れる
そのため、自分に万が一があったときは受取人である子供に資産を残してあげることができます。
メリット② 受取人を指定しているので、相続争いの心配もなくなる
しかし、生命保険のように受取人を決められる商品の場合は、受取人以外の人が保険金を受け取ることができないため相続争いの心配は無くなります。
子供たちへ均等に保険金を受け取れるようにしたいと考える方は、養老保険を契約するときに、受取人を複数人に決めて加入することをおすすめします。
デメリット:満期保険金に贈与税がかかる
自分が保険期間を満了して、満期保険金を受け取ることになった場合に、子どもが受取人の場合は、贈与税が発生してしまいます。
この場合自分(親)が受取人の時と比べて税金が高くなってします。下記で具体例を見ていきましょう。
- 満期保険金 300万円
- 払込保険料 250万円
満期保険金から基礎控除額である110万円を引いた額が課税所得となるので、満期保険金が200万円とした場合、
300万円(満期保険金)ー110万円(基礎控除額)=190万円(基礎控除後価格)
さらに基礎控除後の価格に税率をかけて、控除額を引いたものが贈与税額になるので、
190万円(基礎控除後価格)×15%(税率)ー10万円(速算控除額)=18万5000円
よって18万5000円の贈与税がかかります。
(税率、速算控除額は基礎控除価格によって変わってきます。)
一方、親(自分)が受取人だった場合、贈与税ではなく、一時所得に対する所得税がかかってきます。
300万円(満期保険金)-250万円(総支払保険料)-50万円(特別控除)=0
となり、一時所得額は0円なので、所得税はかかりません。
このように満期保険金の受取人を子どもにした場合は、基本的に親が受取人の場合と比較して、税金は高くなる可能性があるので、そこは大きなデメリットです。
税金のことがよくわからない、自分の場合どのくらいかかるのか気になるという方は、
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保険のプロに無料で相談できますので、ぜひ活用してみて下さい。
「被保険者」を子供名義にするメリット・デメリットは?(契約者・受取人は自分)
- 契約者:親(自分)
- 被保険者:子供
- 受取人:親(自分)
このように、被保険者を子供名義で契約した時のメリット・デメリットを簡単にまとめると、
メリット
- 自分が亡くなった後、子供名義に契約者変更することで相続税対策になる
- 満期保険金が一時所得扱いとなるので、節税効果がある
- 非契約者は基本的に変更できない
メリット① 自分が亡くなった後、子供名義に契約者変更することで相続税対策になる
「自分(親)に万が一のことがあった時は、養老保険を子供名義に変更して引き継ぐことができる」点があります。
契約者である自分に万が一があった際に、被保険者である子供名義へ契約者変更することで子供自身が養老保険を続けることができたり、保障を持つことができるようになります。
もし親が亡くなったときに、養老保険を解約ししまった場合、解約返戻金に相続税がかかっきますので、子供名義に契約者変更することは相続税対策になるのです。
また養老保険は長く加入することで、満期保険金が元本割れする可能性が低くなっていきますので、元本回収の可能性が上がるという面でも、子供名義に契約者変更することは有効です。
ここで注意してほしいのは、親(自分)が生きている間に子供名義へ契約者変更を行わないということです。
自分が生きている間に子供名義に変更すると財産を贈与したとみなされて「贈与税」が発生します。
贈与税の控除額は110万円ですので、この控除額を超える分は贈与税として発生してしまい、税金を納める必要が出てくる可能性が高いのです。
そのため、自分が生きている間に子供名義に契約者変更をすることはおすすめできません。
また保険の契約者変更や養老保険の受取人が死亡した場合について、より詳しく知りたいという方は下記のサイトを参考にしてください。
メリット② 満期保険金が一時所得扱いとなるので、節税効果がある
養老保険にメインである満期保険金を受け取るときは、契約形態によって贈与税や相続税がかかってくる場合があります。
契約内容によっては税金が発生しないケースもありますが、贈与税などでは税金がかかるケースの方が多く、生命保険金を受け取っても税金で持って行かれてしまうケースも少なくはないのです。
- 契約者:親(自分)
- 被保険者:子供
- 受取人:親(自分)
このように被保険人を子供名義で契約した場合は、満期保険金を受け取った際「一時所得」の扱いとなります。
一時所得の計算方法は
受け取った保険金額-総支払保険料-特別保険料控除額(最高50万円)=一時所得額
と、なります。
このことから、プラスになった利益部分が50万円を超えなければ、一時所得にもならないこともあり、大きな節税効果とも言えます。
ただし懸賞金や競馬の利益なども一時所得に加算されますので、満期保険金以外の一時所得がある場合は所得税負担が増加する場合もあるので注意が必要です。
デメリット:養老保険の被保険者は基本的に変更できない
養老保険に関して言うと、満期保険金や死亡保険金保険に対する税金のかかり方は変わってきますが、契約者と受取人は変更できる場合が多いです。
しかし保険は被保険者の年齢や健康状態などをもとにして契約が行われますので、途中で名義を変更することができません。
被保険者を子供名義にする場合は、途中で変更できないことを頭に入れたうえで、自分名義にする場合とどちらがいいのかしっかりと考えてください。
まとめ:養老保険は子供名義をうまく活用することで子供に資産を残せる!
養老保険は、どこを子どもに名義変更するかで、メリットとデメリットが変わってくることがわかっていただけましたでしょうか?
養老保険と聞けば「貯蓄」ができるけれど「利率が低い」そんなイメージも契約形態に気を付ければ上手に付き合うことができます。
契約形態を間違え、なんでも子供名義にするとメリットは消え、デメリットが増えてしまうこともありますが、自分が養老保険に入る目的をまずしっかりと定めてから、どの方法が一番良いのか見極めることで、ベストな選択ができます。
せっかく貯蓄目的で加入したのに、税金を取られてしまうのは悲しいですよね。
そうならないためにも、契約形態には気を付けて上手に養老保険に加入することをおすすめします!
どちらが向いているのか自分で判断するのが、難しい方はぜひマネーキャリアの無料相談を利用してみてください。