更新日:2022/12/06
海外旅行保険を延長したい。その手続きと注意点を解説します。
海外旅行の途中での海外旅行保険の延長は可能です。しかし、延長するための書類の収集や作成に時間と手間がかかるうえ、最終的に保険会社の審査基準に抵触して延長が認められない可能性もあります。そこで、あらかじめ長期の海外旅行保険に加入することも検討すべきでしょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 出発後でも海外旅行保険の延長はできるのか?
- 出発後でも海外旅行保険の延長は可能である
- インターネットでの申し込みもしくはコールセンターへの電話で延長が可能
- 電話での対応は日本にいる家族などの代理人に依頼して行う場合が多い
- 海外旅行保険を延長するときの注意点
- 事前に加入している海外旅行保険が終了する2週間前には保険代理店へ連絡をする
- 保険証券番号や希望の延長期間、渡航目的は必ず必要になるので確認しておく
- 海外旅行保険の延長を申請しても審査が通らない可能性もある
- 保険期間よりも早く帰国する場合、解約返戻金が発生する時は未経過期間(使わなかった保険期間)の保険料を返してもらうことができる
- まとめ:海外旅行保険の延長が予測される場合にはあらかじめ長めの期間で設定しておこう
目次
出発後でも海外旅行保険の延長はできるのか?
また、事故によって搭乗する予定の飛行機が飛ぶことができず、旅行の日程が延びてしまう可能性もあります。
その場合、海外旅行保険を延長することはできるのでしょうか。
また、延長できるとすると、どのような手続きをすればよいのでしょうか。
さらに、手続きを行う際に気をつけなければならないことはなんでしょうか。
ここでは、海外旅行保険の延長に関する疑問について解説します。
出発後でも海外旅行保険の延長は可能である
海外旅行に出発したあとで、海外旅行保険に加入することはできません。
しかし、すでに海外旅行保険に加入済みの人が出発後に保険期間を延長することはできます。
延長できる日数は保険期間初日から通算して92日間を限度としている保険会社が多いようですが、それより短い期間(2ヵ月間)としている保険会社もありますので、加入する時点で確認が必要です。
92日間に代表される期間延長限度日数は一般的な海外旅行保険のセットプランで適用されますが、留学やワーキングホリデーのように長期間の滞在を前提として加入した海外旅行保険の場合には、延長できる日数が異なります。
この場合も、延長できる日数については保険会社ごとに違いますので、保険加入の際に確認することをおすすめします。
インターネットでの申し込みもしくはコールセンターへの電話で延長が可能
インターネットサイトから延長の手続きを行う場合には、加入している保険会社のマイページから行いますので、ログインのためのパスワードを忘れないようにしなければなりません。
また、インターネットサイトからの手続きができるのは初回の延長の時のみとしている保険会社もあります。
再度、延長をすることは可能ですが、インターネットサイトからの手続きはできず、コールセンターへ電話をして行うこととなりますので、ご注意ください。
電話での対応は日本にいる家族などの代理人に依頼して行う場合が多い
電話による手続きで注意しなければならないのは、手続きを行うのは旅行をしている本人ではなく、日本にいる本人の代理人が行うこととしている保険会社が多い、ということです。
保険会社によっては、本人の委任状を必要としているところもあります。
その場合には本人の署名が必要となりますので、あらかじめ海外旅行に行く前に委任状を作成しておくことも検討するべきでしょう。
この点については、海外旅行保険加入の際に保険会社に確認することをおすすめします。
海外旅行保険を延長するときの注意点
- 現在加入している海外旅行保険の満期日前に手続きを行う
- 延長できる期間は保険会社によって異なるので、保険契約時に確認する
- 延長の手続きを行う際には、保険証券番号、希望の延長期間、渡航目的が必要
- インターネットサイトからの申し込みに必要なパスワードを忘れないようにする
- 電話による延長手続きは、日本国内にいる被保険者の代理人が行うこととしている保険会社が多いので、保険契約時に確認する
- 電話で延長手続きを行う場合に、被保険者の委任状を必要とする保険会社があるため、保険契約時に確認する。場合によっては事前に用意しておくことも必要
- 電話による延長手続きを受け付けるコールセンターは対応している時間が決まっているため、申し込み時間に制約がある
- 延長手続きをする場合には、必要書類の収集や保険会社による審査に時間がかかるため、時間的な余裕をもって行うことが必要
- 延長手続きを申し込んだ場合に、保険会社の審査に通らず、延長が認められないケースがある
なお、帰国する際の飛行機の悪天候による遅延や欠航、または被保険者の入院などによって、旅行期間を延長せざるを得なくなった場合には、延長手続きを行う必要はありません。
しかし、このような場合でも、72時間を延長の限度としている保険会社が多いようですので、事前に確認をすることをおすすめします。
事前に加入している海外旅行保険が終了する2週間前には保険代理店へ連絡をする
海外旅行保険の延長手続きは、加入している保険の満期日前に手続きを完了させなければなりません。
しかし、延長手続きには時間がかかります。
延長手続きの申し込みをした後に、保険会社から送られてきた書類に所定の事項を記入し、その書類を送り返す、という手順を踏む必要がありますし、日本国内にいる代理人に手続きを依頼する場合には、被保険者の委任状が必要となるケースもあったりして、書類の提出までにかなりの時間がかかってしまうのです。
また、保険会社は延長を認めるか否かの審査を行いますので、その点でも時間がかかります。
そのため、保険期間が終了する1ヵ月前もしくは2週間前までには、保険会社もしくは保険代理店に連絡をとり、延長手続きを開始することが必要です。
保険証券番号や希望の延長期間、渡航目的は必ず必要になるので確認しておく
そのため、保険証券の原本もしくはコピーは旅行先に持っていくべきでしょう。
持っていかない場合でも、保険証券の番号と連絡先はメモとして持っていることが必要です。
海外旅行保険の延長を申請しても審査が通らない可能性もある
保険期間延長の申し込みがあった場合に保険会社は、各社が定めた基準に従って審査を行い、延長の諾否を決めることとなります。
その結果、審査に通ることができずに延長が認められない可能性もあります。
保険期間よりも早く帰国する場合、解約返戻金が発生する時は未経過期間(使わなかった保険期間)の保険料を返してもらうことができる
その時には未経過期間の保険料を解約返戻金として返してもらうことができます。
未経過期間とは、保険を解約した日から満期日までの日数のことです。
たとえば、保険期間10日間の海外旅行保険に加入したが、途中の5日目に保険を解約した場合に残りの5日間が未経過期間となります。
解約返戻金の計算方法は渡航期間の違いによって異なります。
渡航期間が1年未満の場合には月割による計算、1年以上の場合には日割による計算がなされ、それぞれの計算に応じて解約返戻金が支払われます。
まとめ:海外旅行保険の延長が予測される場合にはあらかじめ長めの期間で設定しておこう
海外旅行保険を延長する場合の手続きの仕方、注意点などについて解説いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか。
海外旅行保険を延長するための手続きには時間と手間がかかります。
保険会社による審査の結果によっては、延長が認められないこともあるのです。
そのため、海外旅行の延長があらかじめ予想される場合には、その分を考慮して長めの海外旅行保険に加入することをおすすめします。