更新日:2022/12/06
修学旅行に海外旅行保険は必要か?学校が加入している保険の注意点
修学旅行では学校が学校旅行総合保険に加入します。しかし、学校旅行総合保険と海外旅行保険には補償内容に違いがあり、学校旅行総合保険だけでは不十分な場合があります。修学旅行に行く場合は学校旅行総合保険の内容を確認して、不足があれば海外旅行保険で補いましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 学校の修学旅行に海外旅行保険は必要なの?
- 学校は海外旅行保険の役割を果たす”学校旅行総合保険”に加入している
- 学校の多くが、この海外旅行保険に”団体で加入している”
- ただ、学校によって加入している海外旅行保険には”補償外の部分もある”
- 修学旅行のために海外旅行保険加入について”知っておくべきこと”
- 補償外の部分は”任意で”特約や補償をつけることを検討することが必要となる
- 修学旅行生が特に必要な渡航先の”医療費や救援者費用”などの確認は必須
- 帰国後に公的医療制度により、海外療養費が使えることも把握しておくべき
- 参考:海外旅行保険が付帯されているクレジットカードは”未成年でも作れる”
- コラム:海外旅行保険に入る4つの方法
- まとめ:修学旅行時の海外旅行保険は個人にあわせて検討をしよう
目次
学校の修学旅行に海外旅行保険は必要なの?
修学旅行では国内だけでなく、海外に行く学校も数多くあります。海外旅行に行く場合には、海外の慣れない環境で病気やケガをしたり、治安の悪い地域では盗難やトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
海外の病院で治療を受けた場合、驚くほど高額な治療費を請求されてしまう可能性があります。また、海外で他人にケガを負わせたり器物破損してしまった場合は賠償責任請求をされる可能性もあります。
そのようなリスクに備えて、海外旅行保険に加入するのが一般的ですが、修学旅行で海外に行く場合に海外旅行保険は必要なのでしょうか?修学旅行と海外旅行保険について説明します。
学校は海外旅行保険の役割を果たす”学校旅行総合保険”に加入している
学校旅行総合保険では、自宅を出てから修学旅行を終えて自宅に戻るまでの期間が補償されます。学校は修学旅行に行く前に学校旅行総合保険に加入しており、学校旅行総合保険が海外旅行保険と同じ役割を担っています。
学校旅行総合保険に加入することで、修学旅行中のさまざまなリスクが補償されるのです。
学校の多くが、この海外旅行保険に”団体で加入している”
そのため個人で加入するのではなく、団体で学校旅行総合保険に加入することになります。
ただ、学校によって加入している海外旅行保険には”補償外の部分もある”
保険会社によって内容に多少の違いがありますが、海外旅行保険では一般的に次のような補償が付帯されています。
傷害死亡補償、傷害後遺障害補償、疾病死亡補償、治療費補償、救援者費用補償、賠償費用補償、携行品損害補償、航空機寄託手荷物補償、航空機遅延補償、旅行変更補償、弁護士費用補償、テロ対策費用補償。
海外旅行保険と比べて一般的な学校旅行総合保険では次のような補償が付帯されています。
傷害死亡補償、傷害後遺障害補償、治療費補償、疾病死亡補償、賠償費用補償、救援者費用補償、学校緊急対応費用補償、弔慰費用補償。
このように、学校旅行総合保険と海外旅行保険では補償内容に違いがあります。
修学旅行のために海外旅行保険加入について”知っておくべきこと”
修学旅行に行く際には、学校旅行総合保険だけでなく海外旅行保険に加入することも考えなければなりません。修学旅行のための海外旅行保険について知っておくべきことを説明します。
補償外の部分は”任意で”特約や補償をつけることを検討することが必要となる
学校旅行総合保険だけでは補償されない部分については、個人が任意で海外旅行保険に加入して補償を受けなければなりません。
学校旅行総合保険の内容は保険会社によって違いがあるため、学校旅行総合保険の補償内容を確認して、十分な補償が備わっていれば海外旅行保険に加入する必要はないでしょう。しかし、学校旅行総合保険の補償内容に不安を感じた場合は、個別で海外旅行保険に加入して補償を手厚くする必要があります。
修学旅行生が特に必要な渡航先の”医療費や救援者費用”などの確認は必須
海外で病気やケガをして病院で治療を受けると、驚くほど高額な治療費を請求される可能性があります。治療だけでも数十万円、入院や手術をすると数百万円から数千万円の治療費がかかるケースもあるのです。そのため、治療費の補償額については十分に確認しておきましょう。
また、自分の子供が海外に修学旅行に行き、現地で病気やケガをして入院した場合、親が海外の病院まで行くことになります。その際の費用を救援者費用と言いますが、救援者費用が補償されているかどうかも確認しておきましょう。
高額な治療費だけでなく、海外までの移動費や現地での宿泊費がかかると、大きな費用を負担しなければなりません。治療費補償と救援者費用補償の確認をしておくことをおすすめします。
帰国後に公的医療制度により、海外療養費が使えることも把握しておくべき
海外療養費制度では治療費の7割が支払われます。7割戻ってくるのであれば海外旅行保険に加入しなくてもいいのではないかと考えた人もいると思いますが、支払われる保険金は海外で受けた治療費の7割ではなく、日本で治療を受けた場合に支払う治療費の7割です。
例えば、日本で100万円の治療費がかかる治療が海外で200万円かかると、海外療養費制度で支払われる保険金は70万円です。つまり、差額の130万円は自己負担しなければなりません。
そのため、修学旅行で行く地域の治療費の相場を調べて、日本の治療費と大きな差がなければ海外療養費制度を利用するという考え方もあります。
海外療養費制度を利用する際に気をつけるポイントは、対象となる治療があることです。海外療養費制度が利用できるのは、日本で公的医療保険の対象となる治療だけです。また、治療目的で海外に行って受けた治療は対象外になります。
海外療養費制度を利用する場合には、海外医療機関で診療内容証明書をもらう必要があります。帰国後に診療内容証明書をもらうとなると郵送の手間などがかかるので、海外に行く際に必要書類を持っておく方が手間がかかりません。
参考:海外旅行保険が付帯されているクレジットカードは”未成年でも作れる”
クレジットカードは未成年でも使えますが、高校生を除く18歳以上の人でなければ契約できません。
そのため大学の修学旅行で海外に行く場合は、クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用するという手があります。
クレジットカードは18歳未満は作れませんが、デビットカードであれば高校生でも作れます。デビットカードにも海外旅行が無料で付帯しているカードがあるので、高校の修学旅行で海外に行く場合にデビットカード付帯の海外旅行保険を利用することもできます。
また、クレジットカード付帯の海外旅行保険には家族特約が付帯しているものがあります。家族特約とは、クレジットカードを契約した本人の家族に対しても海外旅行保険で補償してくれるというものです。子供が修学旅行で海外に行く場合には、親が家族特約の付帯した海外旅行保険が利用できるクレジットカードを契約するという方法もあります。
コラム:海外旅行保険に入る4つの方法
海外旅行保険の加入方法には4つあることをご存知ですか?
大きく分けて次の4つの方法があります。
- 旅行代理店での加入
- <オススメ>インターネットでの加入
- 空港の自動販売機での加入
- クレジットカード付帯のもの
ほけんROOMでは、インターネットでの加入をオススメしています。
この2つの入り方を比較してみました。以下の表をご覧ください。
旅行代理店での加入 | インターネットでの加入 | |
---|---|---|
保険料 | 高い | 安い |
保険の種類 | 少なめ | 多い |
加入できるタイミング | 保険代理店で旅行を申し込む時 | いつでも |
検討時間 | 少なめ | じっくり好きなだけ |
ご覧になればわかるように、海外旅行保険はインターネットでの加入の方が圧倒的お得なのです。
さらに、インターネットでの加入であれば、保険料が安い上に、海外に行くまでならいつでも加入することができるのです。(現地についてからだと加入できないので注意)
ただ自分で保険会社を選ぶのは意外と大変だと思います。
ほけんROOMでは、おすすめの海外旅行保険について記事を書いています。
総合ランキングだけでなく、人によって違うオススメについても書いてあるので、参考になると思います。
ぜひ読んでみてください!
まとめ:修学旅行時の海外旅行保険は個人にあわせて検討をしよう
しかし、海外では思わぬケガや病気になってしまい病院で治療を受ける可能性があります。海外の病院で治療を受けて高額な治療費を支払うことになると、せっかくの楽しい修学旅行の思い出が台無しになってしまいます。
修学旅行に行く場合は学校で学校旅行総合保険に加入していますが、補償内容が十分でないと感じた場合は、個別に海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。
学校旅行総合保険の内容に応じて、必要な場合は海外旅行保険で補償内容をカバーしましょう。