ペースメーカーをつけていても海外旅行保険に加入できるの?

一般的にペースメーカーをつけている人が海外旅行保険に入ることは難しいとされています。そこで今回は、ペースメーカー使用者でも加入可能な海外旅行保険の概要と注意点について解説していきます。補償内容をきちんと確認し、よく検討してみましょう。

ペースメーカーをつけている方は海外旅行保険に加入できる?

ペースメーカーをつけている方にとって、海外旅行保険に加入できるか否かは大きな関心事です。

なぜなら海外旅行保険に入っていなかった場合、旅行中の病気や怪我で数百万円を請求されることもあるからです。


渡航先でのペースメーカーの不具合などで病院にお世話になることがないとも言い切れません。


安心して海外旅行を楽しむためにも、海外旅行保険に加入することを検討してみましょう。


とはいうものの、そもそもペースメーカーをつけていても海外旅行保険に加入することはできるのでしょうか。


今回はそのような疑問にわかりやすくお答えしていきます。

ペースメーカー(除細動器)をつけていても海外旅行保険に加入が可能

結論から申し上げますとペースメーカーをつけていても海外旅行保険に加入することはできます。

加入できる保険会社の数自体は少ないものの、インターネットから加入できる保険会社としてはAIG損保が有名です。


また、AIG損保以外だと代理店の窓口に直接行く必要がありますが、東京海上日動三井住友海上の海外旅行保険ではペースメーカーをつけている方でも加入することが可能です。


ただしインターネット経由で加入することに比べて、保険料が割高になることがあるので注意が必要です。

本来、海外旅行保険の多くが既往症に対応していない

既往症とは今までにかかったことのある病気で現在治療中であることを指し、ペースメーカーをつけている方はこの既往症に該当します。

一般的な保険会社やクレジットカードの海外保険はこの既往症に対応していません。


なぜなら、海外旅行保険というのは本来、渡航先で起きた病気や怪我などの事故に対応しているからです。


ペースメーカーをご使用の方の場合、保険適用となる事故が保険契約の前から存在していることに加え、渡航先での事故発生リスクも健常者と比べて高いため、保険会社としても高いリスクを引き受けたくはないのです。


保険会社によって、特約をつけることがベスト

ペースメーカーをつけている方が加入できる海外旅行保険を提供している保険会社であっても、持病(既往症)補償がついていない保険会社もあります。

しかしながら、たとえ持病(既往症)補償がなくても、各保険会社が用意している特約と呼ばれるオプションをつけることでカバーすることが可能です。

応急処置を含む、救援費用担保特約をつけることを検討

保険会社が用意している海外旅行保険の特約にはいくつか種類がありますが、ペースメーカーをつけている方にとって検討すべき特約は応急処置を含む、救援費用担保特約になります。

応急処置とは、病気や怪我で医師の治療や手術を受けることを指します。


また救援費用とは、病院に継続して3日以上入院した際、家族や親族に現地まできてもらう費用のことを指します。

既往症の方はこのような特約で事故をカバーしてもらう必要があるのです。

ペースメーカーをつけている方が加入可能な保険の補償内容の一例


以下にペースメーカーをつけている方が加入できる海外旅行保険の補償内容の一例を紹介します。


AIG損保の海外旅行保険

  • 治療費(医師の治療を受けた場合)
  • 現地までの救援者の往復交通費(3名分まで)
  • 救援者の宿泊料(3名分まで、かつ1名につき14日分限定)など


東京海上日動の海外旅行保険

  • 支出した治療費のうち、通常負担する費用に相当する金額
  • 救援者の現地までの往復交通費(救援者3名分まで)
  • 救援者の宿泊施設の客室料(救援者3名分、かつ1名につき14日まで)など


三井住友海上の海外旅行保険(商品パンフレット)

  • 捜索救援費用
  • 現地までの交通費(救援者3名分かつ1往復分限度)
  • 宿泊料(救援者3名分かつ1名につき14日分限度)
  • 救援者の渡航手続き費および救援者および被保険者が現地で支出した費用(身の回り品、国際電話通話料など合計20万円まで)
  • 現地までの移送費用など

ただし海外旅行保険会社によっては、1回の病気あたりの治療・救援費用の支払い限度額300万円と決まっています。


また、治療の開始日から起算して30日以内に必要になった費用といった、日数の制限もあることにも注意が必要です。


補償日数は31日間で、補償額は最大300万

海外旅行保険の補償内容の注意点として、日数と金額があらかじめ決められています。

補償日数31日間とは、医師の治療開始日を含めた日数を示し、その日数以内で必要になった費用のみを指します。


また、補償額が最大300万円とは、医師による治療や手術が300万円を超えてかかった際も、300万円までしかカバーされないということです。


そのため、ペースメーカーをご使用の方が、渡航先で受けた治療や手術で300万円を超えた分については自費で払う必要があります。

保険会社によっては、帰国後の治療や渡航先での治療が決まっている場合は補償外

海外旅行保険を提供している保険会社によっては、帰国後の治療や渡航先での治療が決まっている場合、補償外になるという点にも注意が必要です。

ペースメーカーをつけている方にとっての補償とは、渡航先での持病の予期せぬ悪化がキーワードになります。


そのため、出発前から現地での診療予約があったり、旅行終了後に治療が開始される、あるいは症状の緩和を目的とした旅行の場合などは対象外となってしまう恐れがあるのです。


また、ペースメーカーの使用にかかわる費用など継続的なものについても補償の対象外になってしまうことにも注意すべきでしょう。

コラム:海外旅行保険に入る4つの方法

海外旅行保険の加入方法には4つあることをご存知ですか? 


大きく分けて次の4つの方法があります。 

  1. 旅行代理店での加入  
  2. <オススメ>インターネットでの加入 
  3. 空港の自動販売機での加入 
  4. クレジットカード付帯のもの 

このうち、旅行代理店で加入するという方が多いのではないでしょうか。 


ほけんROOMでは、インターネットでの加入をオススメしています。 


この2つの入り方を比較してみました。以下の表をご覧ください。

旅行代理店での加入インターネットでの加入
保険料高い安い
保険の種類少なめ多い
加入できるタイミング旅行代理店で旅行を申し込む時いつでも
検討時間少なめじっくり好きなだけ

ご覧になればわかるように、海外旅行保険はインターネットでの加入の方が圧倒的お得なのです。 


さらに、インターネットでの加入であれば、保険料が安い上に、海外に行くまでならいつでも加入することができるのです。(現地についてからだと加入できないので注意) 


ただ自分で保険会社を選ぶのは意外と大変だと思います。 


ほけんROOMでは、おすすめの海外旅行保険について記事を書いています。


総合ランキングだけでなく、人によって違うオススメについても書いてあるので、参考になると思います。 


ぜひ読んでみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はペースメーカーをつけている方でも加入できる海外旅行保険の概要と注意点について紹介しました。


海外旅行保険に加入し補償を受ける際には、どこからどこまでが補償の範囲内なのかきちんと確認し検討するようにしましょう。

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