ゆっくりと楽しむクルーズ船の旅では、海外旅行保険は必要なの?

大海原をゆっくりと進むクルーズ船で様々な国を回ることができるクルーズ旅行は、シニアの世代を中心に人気の旅行となっています。そんな優雅なクルーズ旅行でも、海外旅行保険への加入は必要でしょうか?クルーズ旅行での海外旅行保険の重要性、注意点などをお話しましょう!

海外旅行保険でクルーズ旅行する場合、海外旅行保険は必要なの?

海外旅行が決まったら、旅行中に病気や怪我で必要になった治療費や、カメラなどの携行品の破損や盗難による紛失の損害を補償してくれる『海外旅行保険』への加入を検討するでしょう。


そして、海外旅行と聞くと、飛行機での移動を思い浮かべますよね。 


それでは、移動の手段としてクルーズ船を利用した場合、海外旅行保険は適用されるのか気になるところです。


実は、海外旅行保険では飛行機での移動も、クルーズ船を利用した移動でも補償対象となります。


しかし、ほとんどの時間をクルーズ船の中で過ごすことになるクルーズ旅行では、そもそも海外旅行保険への加入は必要なのでしょうか?

クルーズ旅行に海外旅行保険は必要か?メリットについて解説!

クルーズ旅行では外を歩き回ることも少なく、飛行機トラブルの心配もありませんよね。


海外旅行保険が必要になることがあるのでしょうか?


また、海外旅行保険に入ることで、メリットはあるのか?


詳しく解説していきましょう。



海外旅行保険にクルーズ用保険の特約をつけることができる

海外旅行保険では、クルーズ旅行中の怪我や病気により医療機関にかかった場合の治療費を含め、携行品の補償も対応してもらえます。


さらに、海外旅行保険にはクルーズ旅行のための補償が受けられる特約があることを知っていますか?


どのような特約か説明しましょう。

海外旅行保険に特約をつけておけばクルーズ旅行のキャンセル料を補償

クルーズ旅行での心配なことの一つに、自身が旅行前に病気や怪我により入院したリ、または家族が入院もしくは危篤状態となり、クルーズ旅行をどうしてもキャンセルしなければならなくなった場合、キャンセル料はどうなるのでしょうか?  


クルーズ旅行は、通常の海外旅行に比べると「キャンセル料規定」が厳しくなっています。 


出航日の30日前のキャンセルでも、キャンセル料が旅行代金の100%かかるという旅行もあります。


もしもクルーズ旅行前に、どうしても旅行をキャンセルしなければならなくなったときのために、海外旅行保険に『クルーズ旅行取消費用担保特約』を付加させることで、キャンセルの際に生じた費用の一部を補償してもらうことができます。


クルーズ旅行取消費用担保特約により、保険金が支払われる主な事由とは以下のような場合になります。

  • 被保険者・・・死亡または危篤状態。怪我または病気による入院が3日以上、あるいは医師から出国中止の判断を受けた。火災や風災等により居住する建物や家財が100万円以上の損害を受けた。証人または評価人として裁判所への出頭が必要。災害対策基本法に基づき、公的機関から避難指示等を受けた。
  • 同室予約者・・・死亡または危篤状態。怪我または病気による入院が3日以上、あるいは医師から出国中止の判断を受けた。火災や風災等により居住する建物や家財が100万円以上の損害を受けた。証人または評価人として裁判所への出頭が必要。
  • 被保険者または同室予約者の配偶者・・・死亡または危篤状態。怪我または病気による入院が7日以上。
  • 被保険者または同室予約者の親族・・・死亡または危篤状態(3親等以内)。怪我または病気による入院が7日以上(2親等以内)。

それでは、このように“やむを得ない”事由によりクルーズ旅行をキャンセルした場合、どのような補償が受けられるのでしょうか?

旅行印紙代、査証料、予防接種などの払い戻しを受けられない費用の補償

クルーズ旅行をキャンセルした場合、クルーズ旅行取消費用担保特約によって保険金が支払われる費用とは以下のようなものになります。


  • 旅行の取消料・違約金・旅行業務取扱料その他の旅行業者との契約上払い戻しが受けられない費用。
  • 旅行印紙代や査証料、予防接種などの渡航手続き費用。

ただし、旅行をキャンセルした後も使用できるものに対しては補償対象外となります。


海外旅行、そしてその旅がクルーズ船での旅行となれば、ぜひ海外旅行保険にクルーズ旅行取消費用担保特約を付加させておきましょう。

基本的に海の上にいるため、万が一病院が必要になった状ときはヘリコプターで搬送される

クルーズ船での旅は、窓から見える景色やデッキに出れば大海原が見え、開放的な気分にはなりますが、船内は閉塞的な空間であることから、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が広まりやすく危険でもあります。


また、船内にも医務室はありますが、簡単な処置しかできず、もしも病気や怪我によって重症化した場合にはヘリコプターで移送されることになります。


ヘリコプターでの移送費用、そしてどの国の病院に搬送されるか分かりませんので、医療費が高額になる恐れもあります。


旅行中にいつこのようなことが起きないとも限りません。


クルーズ旅行でも海外旅行保険に加入し、しっかりと補償が受けられるように備えておきましょう。



クルーズ旅行における海外旅行保険の注意点について!

それでは、クルーズ旅行でも海外旅行保険への加入はベターということが分かりましたので、次はクルーズ旅行における海外旅行保険の注意点についてお話しておきましょう。

クルーズ旅行の出発日の数か月から1年以上前に申し込みが必要なため直前のキャンセル料に気をつけよう

海外旅行でのクルーズ旅行とは、様々な国から大勢の人が参加します。


そのため、旅行の予約も出発日の数カ月から1年以上も前に開始されることがあります。


そして、クルーズ旅行のキャンセル料は出発日が近づくにつれ高額となりますので、キャンセルしなければならない場合は、早めに手続きをしておきましょう。

航空機遅延費用等補償特約と航空機寄託手荷物遅延等費用補償特約は対象にならない

クルーズ船が遅延したり欠航した場合、海外旅行保険から何か補償を受けられるのかな?と思うかもしれませんが、このような場合、海外旅行保険の特約である「航空機遅延費用等補償特約」に当てはまりそうですが、クルーズ船の遅延や欠航は海外旅行保険では補償対象とはなりません。


クルーズ船の遅延や欠航は旅行会社によって費用の補償が受けられます。


また、クルーズ旅行中のクルーズ船による過失の荷物の遅延や紛失等も、クルーズ船または旅行会社によりその損害を補償されますので、海外旅行保険の「航空機寄託手荷物等費用補償特約」では補償対象外となります。


海外旅行中のトラブルではありますが、海外旅行保険では補償されない部分があることも知っておきましょう。

定員が4名以下の客室を予約しているなどの条件があることも!

クルーズ旅行取消費用担保特約の補償適用条件のうち、保険金支払いとなる主な事由として「被保険者」の死亡・危篤・入院などがありますが、クルーズ旅行での同室予約者も死亡・危篤・入院した場合には“やむを得ず”キャンセルしなければならない事由として認められます。


ただし、この同室予約者とは、予約するクルーズ船の部屋が定員4名以下の客室を予約していた場合に限られていることがあります。


加入する海外旅行保険のクルーズ旅行取消費用担保特約の補償内容をよく確認しておきましょう。

参考:パスポートやビザ(Visa)はクルーズ旅行に必要なので忘れないようにしよう!

クルーズ船での移動、クルーズ船内での宿泊となると、飛行機の移動とは違って「海外旅行」ということを忘れてしまいそうですよね。


しかし、クルーズ旅行の旅程に他国への入国があるのであれば、パスポートはもちろん、国によってはビザ(査証)、予防接種証明書が必要となる場合もあります。


また、パスポートには有効期限というものがありますが、クルーズ旅行会社によっては、このパスポートの残存期間が旅行終了時に6ヶ月必要など定めています。


必ず旅行規約を確認し、必要書類をそろえておくようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。


クルーズ旅行と聞くと、優雅な船の旅を楽しめ、非日常感を味わえそうですよね。


しかし、船旅、海外旅行となればどのようなトラブルに遭うか分かりません。


万一に備えて、海外旅行保険への加入をおすすめします。

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