更新日:2020/04/14
学資保険の確定申告について!生命保険料控除や満期金の税金を解説
学資保険の保険料というのは長年にわたり支払い続けていくのが一般的ですが、多くの方は税金を払い続けています。そこには学資保険による控除を確定申告で申請していないことが大きいでしょう。今回は確定申告でどの程度の税金が浮くのかについて調べてみました。
目次を使って気になるところから読みましょう!
学資保険と確定申告
学資保険のみならず自身の所得税や贈与税、住民税などの税額がしっかりと正しく徴収できているかを確認するために確定申告は重要な意味を持っています。この確定申告は指定の書類を集めて担当の税務署に行ってその手続きをすることが望ましいです。
学資保険で確定申告をする理由は他にも2つあります。それは満期金に対する課税額の決定と保険料控除の申請のためです。この二つに関しては多額の負担を抱える恐れもあるためきちんと報告することが必要になります。
満期金の給付に関してはやや複雑な制限があり、状況に応じて課税額が異なります。また生命保険料の所得税控除についてもその保険料によって課税額と控除額が異なります。
学資保険の満期金に対して発生する税金とは
契約者と受取人の違いで税金の種類が変わる
契約者と受取人が同一であれば所得税が課せられ、契約者が親で受取人がその子供や妻といった場合ですと贈与税を課せられることになります。なぜこのような差が出てしまうのかとそれぞれの税金の仕組みを学資保険と共に確認していきましょう。
所得税(一時所得)の場合の計算方法
なぜ確定申告を経ずに最初から所得税として認識されるのかというと一時所得として判断されることが根拠となっています。
一時所得は何らかの代償の報酬として発生した資産であり、単純な授受ではなく一定の経済効果が見込まれるものとして認められます。学資保険には保険料を一定額まで支払いその報酬として保険金を受け取ったということになります。
よって契約者と受取人が同一である学資保険満期金の受け取りには所得税が課せられます。
また、今回の場合においては次の計算式により課税額が決定します。
- (受取額-出費-特別控除50万円)×1/2
確定申告の仕組み上、課せられるのは年単位の受取金で判断されます。また確定申告の仕方次第では過去3年間にわたる調べを受けることもあります。
つまり、この計算式はその年の受取総額からそれまでに支払った保険料総額と特別控除をしたものの半分が課税対象になるということです。
満期金と保険料の差が50万以下の時は確定申告の必要がない
基本的に非課税となるものに関しては確定申告の必要はありません。
贈与税の場合の計算方法
学資保険満期金に対して課せられる贈与税の課税額は確定申告年における受取総額に対して次のような計算式で確定されます。
- (受取総額ー基礎控除)×税率ー控除額
基礎控除に関しては一律110万円ですので、110万円を超えなければ税金はかからないということになります。また確定申告をする理由として大きな意味を持つ税率と控除額については次の通りです。
税率 控除額
祖父母からの贈与の場合は教育資金の一括贈与がおすすめ
そこで贈与税を非課税にする策が1つあります。それは一括贈与による特別非課税制度の利用です。これは受取人が30歳になるまでに教育資金として1500万円までの資産を受け取った場合、確定申告にて非課税になる制度です。
しかし、学資保険による贈与の場合はこの制度の対象になりにくいため確定申告前に贈与税の対象になるかを確認しておく必要があります。
学資保険の生命保険料控除で所得控除が受けられる
その措置ではその年に支払った保険料の大きさで控除額が変わります。なお、平成24年より計算式が変更されています。
上限を4万円として次の計算式によって課税額が決定します。
生命保険料控除にある3つの種類
所得控除の控除額の計算方法
例として所得が696万円であり年間払込保険料が4万円であれば、生命保険料控除額は3万円ですので
- (696万-3万)×23%ー636,000=957,900
となり、この95万7900円が所得税となります。
確定申告における所得控除の必要書類や手続き
確定申告をすることで幾分か家計の負担は軽くなりますので会社に確定申告の有無を尋ね必ず遂行する様にしましょう。
国税庁に提出する必要書類の書き方とは
また、必要書類の中に確定申告書Aおよび確定申告書Bがあります。主に会社員の方が該当し、申告する所得が給与所得や公的年金、雑所得、配当所得、一時所得給与所得に該当する方はA、その他の方はBを使います。
更に控除金額を確定させるために別途必要となる書類もありますので併せてホームページからダウンロードしておきましょう。