更新日:2024/03/07
学資保険は減額を検討しよう!途中解約よりもお得?手続きも解説!
学資保険の保険料負担が重いという方は、減額手続きを検討してみてはいかかですか?学資保険は減額する方が途中解約よりもメリットが大きいのです。ここでは、学資保険の減額方法やそのメリット、注意点も解説します。子どもの大切な教育資金だからこそ学資保険を途中解約する前に減額を検討しましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
学資保険は減額を検討しよう!途中解約よりもお得なの?
子どもの大切な教育資金として学資保険に加入されている方は多いと思います。
実際、子どもにかかる教育費は家計の収入に対して大きな額を占めており、公立で幼稚園から高校まで進み、国立大学に進学した場合の教育費が約1,000万円、全て私立の場合で約2,300万円と言われています。(文部科学省 家計負担の現状と教育投資の水準)
しかし何らかの事情で「学資保険の保険料が家計を圧迫している」「保険料の負担が重く、途中解約したい」という方もいらっしゃると思います。
この記事のポイントは、
- 学資保険を減額するメリット
- 学資保険の減額手続き
- 学資保険の減額をする時の注意点
- 学資保険を減額する以外の選択肢
学資保険を減額するメリットを紹介!途中解約すると損!
月々の保険料の支払いが大変だから学資保険を解約したい、と考えている方も多いかと思います。
今後支払う保険料を計算すると大きな金額になり、払い続けられるのか不安になる気持ちも分かります。
しかし、学資保険は解約すると、保障がなくなってしまうばかりか、解約返戻金が元本を下回って戻ってくる可能性もあります。
せっかく子どもの教育資金として貯めてきたお金ですから、損をするのは困りますね。
学資保険の保険料の支払いが大変なら、解約するのではなく減額手続きをすることがおすすめです。
学資保険の減額手続きをした場合には、以下のようなメリットがあります。そのメリットについて見ていきましょう。
- 家計の状況に合わせて保険料を減額できる
- 学資保険の保障は継続するため、満期金は受け取れる
- 解約返戻金があれば支払われる
家計の状況に合わせて保険料を減額できる
まず、一つ目のメリットは、家計の状況に合わせて保険料を減額できる点です。
学資保険の減額とは、学資保険の一部を解約して内容を薄くし、月額の保険料の負担を軽減します。
例えば、当初の契約では月々20,000円の保険料を支払っていた場合、減額して月々10,000円にするというような形です。
月々の支払いが半額になると、月々の出費も少なくなり、残りの保険料の支払いも容易に終えることができるでしょう。
ただ、学資保険の減額手続きは、一般的な契約内容の変更にあたりますので、契約を半分解約することになります。
その時点で貯まっている返戻金の一部を受け取ることができる一方で、その分の保障も少なくなります。
途中解約するよりは、学資保険の減額をした方が損は少なくて済みますが、手続きをする時には注意が必要です。
月々の保険料が10,000円に満たない場合、減額ができず、すべて解約しなければならない時もあります。
例えば、月々の支払いが8,000円程の場合、その保険料を半額にして月々の支払いを4,000円にはできず、全額解約となってしまうケースもあります。
学資保険の減額を検討する場合は、減額手続きが可能かどうか、保険会社に必ず確認をしましょう。
学資保険の保障は継続するため、満期金は受け取れる
次のメリットは、学資保険を減額しても、保障は継続するため満期金が受け取れる点です。
学資保険は積立保険と似た考え方です。契約から数年で解約したら損をしてしまう可能性があります。
学資保険は、加入後10年で大体返戻率が100%になると言われていますので、単純に考えると10年経つ前に解約をすると損をしてしまう計算になります。
加入後15年には110%になるような形になっていますので、最低15年は学資保険に加入しておいたほうがよいと考えられます。
また、払い込み満了まで残り3年という所で解約した場合、解約返戻金は100%以上の金額を受け取ることができますが、残り3年分の上積み分がもったいないということになります。
学資保険を減額しても、保障も継続し満期金も受け取ることはできます。途中解約をしてしまうのではなく、減額して保険の契約を続けた方がお得というわけです。
解約返戻金があれば支払われる
また、3つ目のメリットは、解約返戻金があれば支払われる点です。
学資保険において減額の手続きをした場合は、当初契約した保険の一部を解約したことになるため、解約返戻金がある場合は支払われます。
契約から10年以上経過していれば、返戻率は100%を超えていることが多いので、解約返戻金が支払われることになるでしょう。
ただ、一旦減額をしてしまうと、保障や特約も少なくなることになります。
一旦保険を減額して、生活に余裕ができたからまた元の保険料に戻したいと思っても、一度減額した保険は原則的に元には戻せません。
ですから、一時的な解約返戻金も魅力的ですが、保障や特約も少なくなることも考慮して、学資保険の減額を考えた方がよいと言えるでしょう。
学資保険の減額をする時の注意点
学資保険の減額手続きは、保険会社に連絡を入れるだけで簡単に手続きできる一方で、その手続きには様々な注意点が存在しています。
- 学資保険の増額はできない
- 保険金額が小さくなる
- 一度減額すると元の契約に戻すことができないことが多い
学資保険の増額はできない
学資保険を減額するときの注意点として、学資保険の増額はできない点があります。
一旦契約してしまうと、学資保険は原則として増額できません。
増額できるとすれば、契約時に「買い増し」の特約を付加した場合のみです。
保険会社により呼び名は違いますが、契約時にこの特約をつけている場合、契約者と被契約者の健康状態がよいことを条件に、学資保険の保険金額を増額することができます。
しかし、この特約を付加すると、特約にも追加の保険料を支払うことになるので、保険料が割高となるためおすすめできる特約ではありません。
このように、「買い増し」特約をつけていない限り増額する方法はありません。
学資保険の減額手続きを行う場合は、一旦減額してしまうと増額することはできない点に注意して、よく考えてから手続きをするようにしましょう。
保険金額が小さくなる
もう一つの注意点は、減額すると保険金額が小さくなる点です。
学資保険を減額すると、解約返戻金の一部が戻ってくる場合があると説明しましたが、解約返戻金が戻ってくるのは、保険の一部が解約になるからです。
保険の一部が解約されるわけですから、保険金額も少なくなり、保障も小さくなるということです。
「月々の支払いが大変」という理由で学資保険を減額すると、その時の暮らしは楽になるかもしれませんが、保険金額も保障も少なくなっていることに注意しましょう。
後々満期金を受け取る時期になって、当初予想していた利益を受け取ることができない可能性もあります。よく確認した上で、減額手続きする必要があります。
一度減額すると元の契約に戻すことができないことが多い
もう一つの注意点は、一度減額すると元の契約に戻すことができないことが多い、という点です。
一時的に収入が減ったらから減額したものの、その後また収入が安定した、だから元の契約に戻したいと思っても、契約を元に戻すことはできません。
減額した分の保険は、部分的に解約となっていますから、保険会社にもよりますが、契約を元に戻すことは基本的に難しいと言えるでしょう。
一旦減額してしまうと、元の契約に戻すことは難しいと考え、本当に減額が必要かどうか吟味することが必要です。
収入の減少が一時的なものなら、学資保険の減額だけではなく、他の方法でも家計を支えることもできます。
本当に減額が必要かどうか、判断が難しいなら、専門家にアドバイスを求めるのもよいでしょう。
学資保険を減額する以外の選択肢を2つ紹介!
収入の減少が一時的なものなら、他の方法でも家計を支えることができる、とお話しましたが、学資保険を減額する以外に、どのような方法があるのでしょうか。
学資保険を減額してしまうと、将来受け取ることのできる保障も保険も少なくなってしまいます。
減額の手続きをしないで、家計を支えることができれば安心ですね。
学資保険を減額する以外、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、学資保険を減額する以外の方法について、以下のように見ていきましょう。
- 払い済み保険にする
- 契約者貸付制度を利用する
減額以外の選択肢➀学資保険を払い済み保険にする
学資保険を減額する以外の方法として、学資保険を払い済み保険にするという方法があります。
払い済み保険とは、保険料の払い込みを中止し、それまでに積立てた保険金を満期金として受け取るという方法です。生命保険の中でも終身保険や養老保険に使われている制度です。
また、保険によっては払済保険の手続きができない保険がありますので、必ず保険会社に問い合わせましょう。
減額以外の選択肢②学資保険の契約者貸付制度を利用する
もう一つの方法として、学資保険の契約者貸付制度を利用するという方法があります。
契約者貸付制度とは、積立型の生命保険にある制度ですが、解約返戻金を担保として保険会社からお金を借りることができる制度です。
保険会社によって異なりますが、借りられる金額は解約返戻金の70~90%の場合が多いようです。
借りたお金は借入金となりますから、利子が発生します。返済時には、約3%程の利子が上乗せされます。
保険会社の電話窓口等に連絡すれば、手続きを始めることができます。借り入れができるのは契約者のみです。
必要書類が手元に届いたら、それに記入をして返送します。約1週間後には銀行口座に振込されたり、ATMで使えるカードが届き、借り入れできます。
ただ、学資保険の契約者貸付制度を利用すると、月々の保険料の支払いに併せて借入金の返済も同時に行わなければなりません。
契約者貸付制度を長期的に利用すると、借入金の利子も高くなるので、返済が大変になるでしょう。ですから、一時的かつ計画的に、利用するのが大切です。
まとめ:学資保険は途中解約する前に減額を検討しよう
学資保険の減額について見てきましたが、いかがでしたか。
何らかの理由により払うことができなくなった場合、これまで書いてきたように減額するという方法があります。
途中解約しなければならない場合でも、一呼吸おいて減額という方法があるということを思い出していただけたらと思います。
学資保険の減額を検討する場合は、以下のことを覚えておきましょう。
- 学資保険を減額しても、保障は継続して満期金も受け取れるので安心です。
- 学資保険の減額手続きは、保険会社の電話や窓口などで手続きできます。
- 学資保険の減額をすると、契約を元に戻したり増額したりできないことに注意が必要です。
- 学資保険を減額する以外に、払い済み保険や契約者貸付制度も利用できます。
学資保険を途中解約せずに、減額の手続きをした場合、10,000円以上の好きな金額に変更でき、保障は継続し満期金も受け取ることができます。
減額した保険の一部は解約になるため、解約返戻金がある場合があるので、生活費に当てることができます。
学資保険の減額手続きは、各保険会社の電話や窓口で手続き可能です。かんぽ生命は、最寄りの郵便局(ゆうちょ銀行)でも取り扱いができ便利です。
しかし、一度減額してしまうと、元の契約に戻したり、増額の手続きができないので、一時的な収入の減少であれば、他の方法も選択できます。
払い済み保険で、保険料の払い込みをやめて保険を継続することもできますし、契約者貸付制度を利用して、一時的に借り入れて生活費に当てることもできます。
学資保険の減額手続きにはメリットも多いので、途中解約を考える前に一度検討してみる必要があると言えるでしょう。
学資保険は子どもの大切な教育資金ですから、しっかり計算をして子どもの将来に備えたいものですね。