学資保険の掛金が払えない!それでも保険を継続する方法があります!

子どもの教育資金確保のために始めた学資保険。しかし、毎月の保険料が払えないので解約しなければ…と考えていませんか?保険料の減額や払い済み保険などに変更することで、学資保険を継続する方法があります。払えないと決めつけずに、将来のためにしっかり対策をしましょう。

学資保険の保険料が払えないとなったときの5つの対処法を解説

学資保険は、別名「こども保険」や「教育保険」とも呼ばれ、教育資金や子どもの学費を貯めることを目的とした保険です。

親が早い時期に死亡した場合の補償も合わせて行おうとするものです。万が一、親など被保険者が亡くなった場合は、保険料が免除され、祝い金や満期保険金などは支払われます。


こういった生命保険的な要素も持ち合わせているため、支払った保険料の一部が税金の控除として返ってくる場合もあります。


貯蓄性が高く、税額控除が受けられ、万が一の場合も補償してくたりとメリットが多い学資保険ですので、子どものいる家庭では加入の検討をしてみても良いでしょう。


さらに、妊娠中や子どもが小さいうちに加入することで、メリットが大きくなる場合もあります。



メリットの多い学資保険ですが、加入後に保険料が払えない場合は、どうすれば良いのでしょうか。保険料を払えない場合は、早めに対策をしましょう。


学資保険を払えない時の対処方法は、大きく分けて5つあります。1つ目から順に見ていきましょう。

学資保険は途中解約すると損をすることが多い

学資保険は終身保険ほどではありませんが、満期までに解約をすると、返戻率が90%ほどであるため、元本割れをすることが多いです。

そのため、途中解約をする前に、この記事で説明するような5つの対処法を検討しましょう。

対処法1:一時的に保険料を払えないときは自動振替貸付制度を利用する

「自動振替貸付制度」とは、保険料の払い込みが一時的に困難になった場合に、保険を継続するために、保険料を立て替えてもらう制度です。


学資保険の保険料が猶予期間の満了日までに支払われなかった場合、保険会社が保険料の自動貸付を行います。


ただし、この貸付金には、保険会社の定める利息が付きます。年率3.75%程度のことが多いようです。



自動振替貸付制度の利用方法

学資保険の自動振替貸付制度を利用するには、特別なことはしません。


保険料の支払い猶予期間を過ぎても支払われなかった場合に、解約返戻金の範囲内で自動的に保険料を立て替えてくれます。


ただし、保険契約時に自動振替貸付制度の契約を外している場合は、自動で行ってくれませんので、ご自身の保険契約の内容を確認しましょう。


自動振替貸付制度を利用するには、2つの条件があります。 

  1. 契約者から予め反対の申し出が無いこと。 
  2. その保険契約の解約返戻金が、未払い保険料とその利息より多いこと。

この条件を満たしていないと、自動振替貸付制度は利用できません。加入して間もない時期は、解約返戻金の金額が少ないため、条件を満たしていない場合があります。


貸付金を返還しないままで、保険金を受け取る場合は未返済の貸付分は差し引かれます。


また、注意しなければいけないのが、貸付金とその利息の合計金額が、解約返戻金の金額を上回ると保険契約が失効します。

対処法2:解約返戻金を担保にした契約者貸付制度を利用する

「契約者貸付制度」とは、保険契約者が一時的に資金を必要とした時に、解約返戻金の一定の範囲内で、保険会社が「貸付」を行う制度です。



保険料を払えない場合や一時的にお金が必要になった時に便利な、契約者貸付制度ですが、借入利率が高く設定されています。



貸付の対象は、保険契約者本人のみで、被保険者や受取人は貸付を受け取ることができません。


貸付の範囲は、一般的に解約返戻金の7割~9割以内ですが、保険会社との契約により異なります。


利息は、保険会社の定める利率によりますので、事前に確認しましょう。

契約者貸付制度の利用方法

契約者貸付制度の利用には、申請が必要です。

申請方法は、以下の順になります。

  1. 保険会社へ連絡し、手続きに必要な書類を送ってもらう。
  2. 届いた書類を記入し、保険会社へ送る。
  3. 貸付金の振込(通常1週間~10日程度)

このような手順で申請します。簡単に申請できますが、利用する際は、学資保険の保険契約失効などのリスクがあることを忘れず、計画性のある利用をしましょう。

対処法3:学資保険を続けたまま支払いをやめる払い済み保険に変更する

学資保険の保険料を払えない場合、保険を継続したまま、支払いをやめる方法もあります。

保険料を長期で払えない場合や、今後ずっと払えなくなってしまった場合にオススメの方法です。


その方法は、「払い済み保険」に変更することです。


これは、保険料の払い込みを中止した時の契約返戻金を、一時払いの保険料として支払う方法です。


今すぐ解約した場合と、払い済み保険ににして残りの期間の保険料を払わず保険金を受け取ると場合とでは、受け取る金額が異なります。


また、払い済み保険に変更することで、主契約の保険自体は継続しているため、解約返戻率が上がっていきます。


特約が消えたり、保障金額は下がることに注意

ただし、保険金額はそれまでの保険よりも少なくなります。また、特約も消えてしまいます。

それでも、残りの期間の保険料を払わずに、主保険契約は減額されますが残ります。


保険料が払えないために解約を検討している方は、払い済み保険への変更も考えてみましょう。

一度払い済みにすると、元に戻せないことに注意

一度払い済み保険に変更すると、契約は元に戻すことができません。

例えば、以前は学資保険が払えない状況だったけど、今は収入が増えたので前の契約に戻したいと思っても、もう戻せません。


保険料を払えないのは、一時的なものなのか、これからずっとなのかをよく考えてみましょう。


そのため、現状だけでなく将来も考えて変更しましょう。

対処法4:特約を解除したり減額したりすることで保険料の負担を少なくする

学資保険の保険料が払えない場合、保険料を減額する方法もあります。

保険の受け取り金額は減ってしまいますが、保険料を少し減らすことで支払える場合にオススメです。


収入が減って保険料を払えないなど、払う金額を変更したい方は検討してみましょう。


これは、学資保険の契約を一部解約したり、特約を解除することで、保険料の負担を減らします。

対処法5:払えない期間だけ一時的に学資保険を失効させ、復活させる

保険契約が失効してしまった場合でも、期間内に保険料を払えるようになれば、復活させることができます。


そのため、払えない期間だけ学資保険を失効させ、保険料を支払えるようになったら復活される方法もあります。

保険料の払い込み猶予期間が過ぎても保険料の払い込みがなく、さらに保険料の自動振替貸付も行われない場合に、保険契約は失効します。


保険契約が失効すると、保険会社は保険金の支払義務を負わないことになります。


契約者は、解約返戻金を受け取るか、復活の手続きをするか選ばなければなりません。


解約返戻金を受け取ると、もう復活させることは出来ないので、注意しましょう。


失効してから3年以内など、復活させるときに条件があることに注意

保険契約の復活は、失効後の一定期間内に保険会社の承諾を得て、延滞保険料を支払う必要があります。

一定期間内とは、保険会社により異なりますが、一般的に3年程度とされています。


また、復活の手続きは、健康状態の告知や医師の審査が必要になる場合があります。


つまり、次の3点をクリアしないと、保険契約の復活は出来ませんので注意しましょう。

  • 復活の申請書類提出
  • 延滞保険料の納入
  • 健康状態の告知

まとめ

学資保険の保険料が払えない場合でも、保険を継続させる方法がいくつもあります。

保険の解約を避けたい場合はその方法のメリット・デメリットをよく知ることが必要です。

現状で保険料を払えない場合でも、保険料の減額や払い済み保険への変更など、しっかり対策することで、将来の教育資金を備えましょう。

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