更新日:2024/03/07
幼児教育無償化はインターナショナルスクールの幼稚園にも認可?
皆さんはインターナショナルスクールをご存知でしょうか。幼児教育から英語の学習ができるインターナショナルスクールも無償化の対象ということで、多くの方が注目しています。今回はそんな幼児教育無償化におけるインターナショナルスクールについて解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
インターナショナルスクールは幼児教育無償化の対象になるのか
2019年10月より、幼児教育・保育無償化がスタートしましたが、インターナショナルスクールも対象となるのか気になると思います。
インターナショナルスクールは認可外保育施設として考えられているため、基本的には無償化の対象から外れています。
しかし、ある一定の条件が合えば月額料金の補助を受けることができるようです。
この記事では、インターナショナルスクールの幼児教育無償化について
- インターナショナルスクールは無償化の対象なのか
- インターナショナルスクールと保育園等の保育料の差
- インターナショナルスクールの入学希望者が増加している
- 無償化の対象外施設
インターナショナルスクールは認可外保育施設として無償化対象内
幼児教育・保育無償化の制度は、幼稚園や保育園、認定こども園などを利用している3歳から5歳までの保育料が無償化される制度です。
その他にも、地域型保育や企業主導型保育事業なども無償化の対象となります。
そしてインターナショナルスクールは、認可外保育施設として無償化の対象となっています。
しかし厳密には、保育料の全額が無償化されるのではなく月額37,000円を市区市町村から補助される形になります。
対象となる施設は、認可外保育施設のほかにも一時預かり事業や病児保育事業、ファミリーサポートセンターが対象となります。
(参考:こども家庭庁 幼児教育・保育の無償化概要)
完全無償化というわけではありませんが、インターナショナルスクールに通わせたい、または既に通っている家庭にとってとても嬉しい情報です。
認可外施設・預かり保育は専業主婦の場合対象外となるため要注意
幼児教育・保育無償化の制度は、専業主婦家庭の場合は対象外になることがあります。
認可外保育施設の場合、一定時間仕事を行っているため子供の世話が行えないという事実がなければ無償化制度を利用することはできません。
保育の必要な理由として、月46時間以上労働しているという条件が上げられます。
幼稚園や保育園の場合は、専業主婦家庭であっても無償化されているのですが、認可外保育施設に預ける場合だと該当しません。
つまり、認可外保育施設において補助が出るのは、共働き家庭のみということがわかります。
さらに、すべてのインターナショナルスクールが無償化の対象というわけではありません。
幼児教育・保育無償化の対象となるインターナショナルスクールは、学校法人といって自治体に届け出を出し、基準を満たした施設のみとなります。
届け出を出していないインターナショナルスクールは、株式会社または有限会社という扱いになっており、この株式会社や有限会社の場合は残念ながら対象外となります。
インターナショナルスクールと保育園・幼稚園の保育料の差とは
保育園や幼稚園は保育料が完全無償化されているにに対し、インターナショナルスクールの場合は補助という形になります。
インターナショナルスクールに通わせた場合の保育料は年間約100万円といわれています。
月額にすると約87,000円ほどかかることになり、幼稚園や保育園と比べるとやや高額なものとなっています。
最近では、幼いうちから英語に触れさせる教育を行いたいという家庭が増えてきています。
英語力を身に付け、多文化に触れることで子供に幅広い将来の選択肢を与えられるでしょう。
これからの時代、英語は必須だとも言われていますよね。
そんな時代だからこそ、多少高額だったとしてもインターナショナルスクールに通わせたいと考える家庭は増えてきているのでしょう。
表を用いた保育料の比較
実際に、幼児教育・保育無償化後の公立幼稚園とインターナショナルスクールの保育料を比較してみました。
インターナショナルスクール | 公立幼稚園 | |
---|---|---|
授業料 | 67,000円-37,000円(補助金)=30,000 | 0 |
指導関連費用 | 11,200 | 2,000 |
給食費用 | 8,800 | 4,000 |
月額費用 | 50,000 | 6,000 |
年間費用 | 600,000 | 70,000 |
3年間通わせた場合 | 1,800,000 | 210,000 |
インターナショナルスクールは、無償化前だと年間100万円、3年間通わせた場合は300万円必要でしたが、無償化されることで120万円も保育料が低くなりました。
とはいえ、全体的にインターナショナルスクールのほうが費用が高くなっており、それでも高いと感じる家庭もあることでしょう。
幼児教育無償化によってインターナショナルスクール入学希望増加
これまで年間100万円支払う必要のあった保育料が、60万円となったことにより家計への負担がかなり減りました。
インターナショナルスクールでの補助金制度に伴い、入学希望者がかなり増加しているようです。
インターナショナルスクールは保育園とは違い、英語に触れる時間が年で約1,200時間あります。
公立幼稚園では、ほとんど英語に触れる時間はないといってもいいでしょう。
これから小学校、中学校と進学するにつれて英語は必須科目となってきます。
3歳くらいから本格的な英語に触れさせておきたい、と考えている家庭はとても多いということがわかります。
37,000円の補助金により、インターナショナルスクールに通わせるハードルが下がったのだと考えられます。
私立幼稚園やインターナショナルプリスクールなど選択肢の増加
インターナショナルプリスクールとは、英語で保育を行う施設のことです。
母国語を英語としない、日本人を対象に英語を学びながら過ごしていくことができます。
一方、インターナショナルスクールの場合は英語を学習していくのではなく、母国語である英語を学びながら保育を行っていきます。
例えば、幼少期に海外で過ごしており、日本語で学習するのがストレスになっている子供などが対象です。
この二つのスクール、中身は同じように見えますが考え方や目的が少し異なります。
現代において、インターナショナルスクールとインタナショナルプリスクールの違いはほとんどないとされています。
幼児教育・保育無償化の制度が開始されたことで、私立幼稚園やインターナショナルスクールに通わせたいが金銭面での不安が大きく、子どもを預ける場所の選択肢としてあげられなかった家庭でも、通わせられるようになりました。
子供のために預ける施設の選択肢を広げることができるようになったといえるでしょう。
バイリンガル以外でもインターナショナルスクールはオススメ
これからの時代、グローバル社会の発展のことを考えると英語は必要な科目だと考えられます。
自動翻訳機やスマホがあれば、英語なんて必要ないと考えるかもしれませんが、実際に自動翻訳機を使って海外の方とコミュニケーションをとるのは、少しかっこ悪いですし会話のテンポも悪くなります。
英語を学んでおくことで、自然なコミュニケーションができるようになり、やはりかっこいいですよね。
先ほども紹介したように、インターナショナルスクールは幼いころに海外で暮らしており、英語と日本語を話せるバイリンガルの方が通いやすい施設だと伝えました。
しかし、グローバル社会の発展について考えたとき、バイリンガルの方だけでなくてもインターナショナルスクールに通わせるのはとてもいい選択肢だと思います。
幼児教育・保育無償化によって、よりインターナショナルスクールに通わせる選択肢が生まれたのはこれからの社会においてもとてもいい影響を与えるのではないでしょうか。
しかし中には幼児教育無償化の対象にならない施設も
幼児教育・保育無償化には、対象にならない施設もあります。
幼児教育・保育無償化の対象とならない施設に、外国人学校があります。
外国人学校の多くは、自動車学校などと同じ各種学校に当てはまります。
子供の受け入れの基準は、他の施設と同じなのですが、外国人学校のみ幼児教育・保育無償化の対象外にされていることに対し、疑問視する声も多く上がっています。
同じように英語を学ぶ施設でもあるインターナショナルスクールなども、幼児教育・保育無償化の対象となっているのに、なぜ外国人学校は対象外なのでしょうか。
グローバル化を目指しているのに対して、こういった外国人学校の幼児教育・保育無償化を進めないことに対して、政治的理由が考えられます。
実は、幼児教育・保育無償化の対象外となった88の施設のうち、40施設が朝鮮幼稚園となっています。
拉致問題や朝鮮学校が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)との官益が密接であることから、対象外になったのではないかと考えられています。
幼児教育・保育無償化の対象に朝鮮幼稚園のみとしてしまうと、批判されてしまうと考え「外国人学校全体」を対象外にしたのでしょう。
しかし、外国人学校に子供を通わせている家庭も税金をしっかり納めています。
ここは平等に扱われるべきなのではないか、という声も非常に多いです。
幼児教育・保育無償化において、まだまだ問題点が多く残っているような気もしますね。
インターナショナルスクールでの幼児教育無償化についてのまとめ
インターナショナルスクールでの幼児教育・保育無償化について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
この記事のポイントは、
- 認可外保育施設も無償ではないが、補助金を受け取ることができる
- インターナショナルスクールに通わせた場合、年間40万円ほど安くなる
- 幼児教育・保育無償化が始まったことで、子供を預ける施設の選択肢が増えた
- 幼児教育・保育無償化は外国人学校対象外となっており、問題点もあることがわかる