更新日:2021/01/09
子育てに必要な貯金はどれくらい?子育てしながら貯金するコツも解説
子育てには教育費のほかに生活費もかかり、早めの貯金対策が必要です。しかし、最近は預貯金が全くない子育て世代の方も増加しています。子どもの教育費が払えないといった事態に陥らないために、計画的な貯金をしましょう。ここでは貯金としての学資保険の必要性を解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 子育て世代に必要な貯金の目安はどれくらい?貯金のコツも紹介
- 子育てに必要な費用はどれくらい?
- 子供の教育費にかかる費用の相場
- 教育費以外に子育てで必要な費用
- みんなはどれくらい貯蓄している?世代別・年代別の年間貯蓄額
- 子育て世代の平均貯蓄額:貯金なしの世帯も意外と多い
- 子育て世代の年収別にみた貯蓄額を比較
- 理想的な手取り年収に対する貯蓄の割合は?
- 子供の教育費に備えた学資保険の必要性
- 加入時期は早い方が良い!妊娠中から備えるのも一つの方法
- 学資保険は貯金ができない人も強制的に貯めることが出来る
- 毎月の学資保険に預ける金額の目安とは?
- まとめ:子育て費用のために学資保険で計画的に備えを
目次
子育て世代に必要な貯金の目安はどれくらい?貯金のコツも紹介
あなたは、子育て世代がどれぐらい貯金をしているか気になって調べていると思います。
貯金額を比較する機会は少ないので、一般的な子育て世代の貯金事情を知りたいですよね。
子育てをする際には、教育費だけではなく生活費もかかるので、毎月多くの支出が見込まれます。
早くから貯金対策が出来るに越したことはないですが、近年は貯金なしの子育て世代も珍しくありません。
子育て世代に必要な貯金の目安はどのぐらいなのでしょうか。
実は、保険を使って貯金をする方法もあるのです。
そこで、この記事では「子育て世代に必要な貯金の目安」について
- 子育て用の必要額費
- 世代別・年代別の年間貯蓄額
- 学資保険の必要性
子育てに必要な費用はどれくらい?
さて、子ども一人育てるのにどのぐらいのお金が必要かご存知ですか。
実は、生まれてから大学を卒業するまでにかかる費用は約1,000万円と言われているのです。
子どもが歩むライフコースによって多少の増減はありますが、相当大きなお金がかかることは事実なのでしっかりと覚えておきましょう。
また、その大多数を占めるのが教育費です。
以下では
- 教育費にかかる費用の相場
- 教育費以外に子育てで必要な費用
子供の教育費にかかる費用の相場
まず、子どもの教育費にかかる費用の相場を解説させていただきます。
教育費は子どもにかかる費用の大多数を占めるもので、親としては出来る限り子どもの望む進路を叶えてあげたいと思うことでしょう。
また、公立に通わせるか私立かでもかかるお金は大きく異なります。
以下では、文部科学省の統計「平成28年度 子供の学習費調査」を参照し、幼稚園から高等学校までの学習費総額を表にしてみました。
幼稚園
公立 | 私立 | |
---|---|---|
3年間の総額 | 701,841円 | 1,447,176円 |
公立 | 私立 | |
---|---|---|
6年間の総額 | 1,933,860円 | 9,169,422円 |
公立 | 私立 | |
---|---|---|
3年間の総額 | 1,435,662円 | 3,980,799円 |
公立 | 私立 | |
---|---|---|
3年間の総額 | 1,352,586円 | 3,120,504円 |
入学金 | 授業料 | 施設設備費 | 4年間(医・歯は6年間)の合計 | |
---|---|---|---|---|
国立大学 | 28.2万円 | 53.6万円 | 242.6万円 | |
私立大学文系 | 23.5万円 | 75.9万円 | 15.7万円 | 389.9万円 |
私立大学理系 | 25.6万円 | 107.2万円 | 19.1万円 | 530.8万円 |
私立大学医歯科系 | 101.3万円 | 289.7万円 | 88.3万円 | 2369.3万円 |
私立大学その他 | 26.6万円 | 95.5万円 | 23.4万円 | 502.2万円 |
全平均 | 25.3万円 | 87.8万円 | 18.6万円 | 450.9万円 |
教育費以外に子育てで必要な費用
次に、教育費以外で子育てに必要な費用をご紹介します。
子育てには教育費以外にもお金がかかるので、子どもの成長を妨げないためにも貯金をしていきたいですよね。
高校生になると、学校によってはアルバイトが可能になるので小遣い程度は子ども自身で稼ぐことも可能ですが、中学生まではそうもいかないので親が費用を支出する必要があります。
以下では、時期別の子育て費用(年間支出額)を表にまとめてみました。
項目 | 幼稚園・保育園 | 小学生 | 中学生 |
---|---|---|---|
食費 | 22.4万円 | 27.8万円 | 35.6万円 |
レジャー旅行費 | 13.6万円 | 16.7万円 | 14.7万円 |
預貯金保険 | 18.7万円 | 16.3万円 | 18万円 |
生活用品費 | 9.2万円 | 8.3万円 | 9.7万円 |
衣類服飾雑貨費 | 6.6万円 | 6.9万円 | 7.6万円 |
お祝い行事等 | 4.1万円 | 3.2万円 | 3.4万円 |
お小遣い | 0.1万円 | 1万円 | 3.9万円 |
医療費 | 1.3万円 | 2.2万円 | 2.3万円 |
携帯電話 | 0.4万円 | 2.3万円 | |
合計 | 76万円 | 82.8万円 | 97.5万円 |
(参照:https://kusuburu.com/entry/2016/02/07/143810)
このように、子育て世代は教育費以外にも大きな支出が発生するので、よりいっそう貯金の必要性が身に染みると思います。
みんなはどれくらい貯蓄している?世代別・年代別の年間貯蓄額
教育費やそれ以外にかかる具体的な相場を実感していただいたところで、他所の家庭の貯蓄事情が気になってくると思います。
また、「自分の家庭の貯金額は平均的なのだろうか」と気になりますよね。
そこで、
- 子育て世代の平均貯蓄額
- 子育て世代の年収別に見た貯蓄額比較
- 理想的な手取りに対する貯蓄の割合
の3点をご紹介させていただきます。
子育て世代の平均貯蓄額:貯金なしの世帯も意外と多い
まず、子育て世代の平均貯蓄額をご紹介させていただきます。
みなさんいくらぐらい貯蓄しているのでしょうか。
以下の表は、株や投資信託などの金融資産がない家庭を含む平均貯蓄額の一覧です。
年代 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
20代 | 321万円 | 77万円 |
30代 | 470万円 | 200万円 |
40代 | 643万円 | 220万円 |
50代 | 1,113万円 | 400万円 |
(参照:https://hoken.niaeru.com/media/life-money/child-rearing-g-savings/)
年齢が上がるにつれて貯蓄額は多くなりますが、20代、30代ですと年間の年収程度の貯蓄額であるという結果になりました。
また、「子育て世代の70%は貯金100万円未満」というデータも挙げられており、年功序列制度の廃止と不安定な雇用の影響で、貯金ができない家庭が増加傾向であることが伺えます。
子育て世代の年収別にみた貯蓄額を比較
次に、子育て世代の年収別にみた貯蓄額を比較します。
総務省統計局の「年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高」を参考に、年代別貯蓄額を表にしました。
年収 | 貯蓄額 |
---|---|
200万円未満 | 397万円 |
200万円以上-250万円未満 | 843万円 |
250万円以上-300万円未満 | 587万円 |
300万円以上-350万円未満 | 839万円 |
350万円以上-400万円未満 | 786万円 |
400万円以上-450万円未満 | 878万円 |
450万円以上-500万円未満 | 901万円 |
500万円以上-550万円未満 | 908万円 |
550万円以上-600万円未満 | 1,171万円 |
600万円以上-650万円未満 | 1,120万円 |
650万円以上-700万円未満 | 1,055万円 |
700万円以上-750万円未満 | 1,172万円 |
750万円以上-800万円未満 | 1,489万円 |
800万円以上-900万円未満 | 1,548万円 |
900万円以上-1,000万円未満 | 1,820万円 |
1,000万円以上-1,250万円未満 | 1,976万円 |
1,250万円以上-1,500万円未満 | 2,316万円 |
1,500万円以上 | 3,048万円 |
この表を参照すると、年収が高いほど貯蓄額も上がりますが、必ずしも階段式になっているわけではありません。
しかし、全体的に見るとしっかり貯金をしている傾向が見られます。
理想的な手取り年収に対する貯蓄の割合は?
子育て世代の理想的な手取り年収に対する貯蓄の割合は、1~2割を目安にすることが目標です。
余裕を持つためには2割を貯蓄に回すと良いですね。
子どもが成長するにつれてかかるお金が変わることや、卒業・入学時には大きなお金がかかるので、毎年の収支状況を見ながら家庭に適した貯金をすることが大切です。
子供の教育費に備えた学資保険の必要性
「貯金をしたいけれどできない」という家庭におすすめなのが、学資保険を利用して教育資金を備える方法です。
学資保険は、毎月か年間で決まった額が引き落とされる仕組みになっているので、気づかないうちに貯金ができる優れものです。
以下では、学資保険について
- 妊娠中から備えるのも一つの方法
- 強制的に貯めることができる
- 毎月の学資保険に預ける金額の目安
の3点をご紹介させていただきます。
加入時期は早い方が良い!妊娠中から備えるのも一つの方法
学資保険は早い時期に加入することをおすすめします。
もっと言えば、妊娠中から備えることも一つの方法です。
学資保険のデメリットとして
- 子どもの年齢が上がるにつれて保険料が高くなる
- 一定年齢以上になると加入が出来ない
学資保険は貯金ができない人も強制的に貯めることが出来る
学資保険の最大のポイントは、貯金ができない人でも強制的に貯めることが出来ることです。
仕組みとしては、決まった金額が毎月自動的に引き落とされるようになっています。
また、年払いも可能です。
貯金となるとお金が足りなくなったときに切り崩すことが可能ですが、学資保険はそのようなことができないので、浪費癖がある人でも安心なのです。
毎月の学資保険に預ける金額の目安とは?
毎月の学資保険に預ける金額の目安はいくらぐらいなのでしょうか。
一般的には、10,000円~15,000円だと言われています。
これ以上になると、その他の支出に支障が出る恐れがあるので、無理のない金額設定をする必要があると考えます。
まとめ:子育て費用のために学資保険で計画的に備えを
この記事では、「子育て世代に必要な貯金の目安」をご紹介させていただきましたが、いかがでしたか。
記事の要点は
- 子どもが大学を卒業するまでにかかる費用は約1,000万円と言われており、教育費の内訳は学校種別や大学学部系統によって異なる。
- 子育て世代の平均貯蓄額は年代や年収によって違いが見られる。しかし中には貯金なし世帯も珍しくはなく、昨今の社会情勢が貯金を困難にしている傾向が浮かび上がる。
- 学資保険を使って貯金をする方法は、貯金が出来ない世帯におすすめである。