更新日:2022/05/19
学資保険の複数契約は可能?メリット・デメリット徹底解説
学資保険は複数契約が可能です。今回は、学資保険の複数契約について、メリットとデメリットを紹介します。また、複数契約以外に教育資金を確保する方法として、学資保険と別の保険の併用、学資保険と投資の併用があります。この具体的なやり方も解説します。
- 学資保険に複数加入できるのか知りたい方
- 教育資金をどう運用していけばよいのか知りたい方
内容をまとめると
- 学資保険は複数契約が可能。ただしデメリットも大きい
- 学資保険と低解約返戻金型終身保険、外貨建て保険など別の保険の併用がおすすめ
- お金を増やすことが目的なら、投資も同時に検討するとよい
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 学資保険は複数加入できる!
- 学資保険に複数加入することの4つのメリット
- メリット①父と母両方の万が一に備えることができる
- メリット②同時期に多額のお金を受け取ることができる
- メリット③それぞれ保険のいいとこ取りができる
- メリット④不払いや破綻のリスク分散ができる
- 学資保険に複数加入することの4つのデメリット
- デメリット①保険料の負担が増える
- デメリット②受取限度額が設定されている
- デメリット③保障内容が重複して無駄な保険料が発生する場合がある
- デメリット④手続きが面倒になる
- 学資保険に複数加入するより別の保険がおすすめ!
- おすすめ①低解約返戻金型終身保険
- おすすめ②外貨建て保険
- お金を増やすことが目的なら投資も検討すべき!おすすめ3選
- おすすめ①積立投資信託
- おすすめ②株式
- おすすめ③つみたてNISA・ジュニアNISA
- まとめ:自分に合った保険で悩んだらマネーキャリアで無料相談!
目次
学資保険は複数加入できる!
子供のための教育資金。できれば万全の体制と十分なお金を用意したいと思いますよね。
そのために学資保険に複数加入することを検討している方もいるかもしれません。しかし、そもそも学資保険は掛け持ちで複数加入が可能なのでしょうか?
結論から言うと、学資保険の複数加入はできます。法律で決められた範囲内であれば、理論上では2個でも3個でも大丈夫です。
しかし学資保険の複数加入には、実はメリットだけでなくデメリットもあるのです。
そのため、この記事では事前に知りたい学資保険の複数加入について解説します。
- 学資保険に複数加入するメリット
- 複数加入のデメリット
- 学資保険と別の保険の併用でリスク分散できる
- お金を増やしたいなら検討したい、投資について
学資保険に複数加入することの4つのメリット
先ほども書いた通り、学資保険は複数加入ができます。たとえば、A保険会社の学資保険には父親が入り、B保険会社には母親が入るといった具合です。
このように複数の学資保険に入ることによって、1つの学資保険に入ることにはないメリットが生まれます。以下の4つです。
- 父と母両方の万が一に備えることができる
- 同時期に多額のお金を受け取ることができる
- それぞれ保険のいいとこ取りができる
- 不払いや破綻のリスク分散ができる
単純に満期でもらえるお金が増えるだけでなく、お金以外の保障が手厚くなったり、万が一の場合のリスク回避にも役立ったりします。
では、1つずつ解説していきます。
メリット①父と母両方の万が一に備えることができる
学資保険は、契約者が死亡する、高度障害を負うなど万が一の事態が起こった場合、その後の支払いが免除されたり保険金が支払われたりするといった保障を付けられます。
通常は1人にしか保障はありませんが、複数加入することで父親と母親両方に付けられることは大きなメリットです。
もし家庭が共働きだった場合、どちらかが働けなくなるだけで家計に大きな負担となってしまいます。
そして万が一働けなくなった方が学資保険の契約者ではなかったときは、保障も受けられません。
複数加入することで、そのような事態を防げるのです。
メリット②同時期に多額のお金を受け取ることができる
やはり、学資保険に入る大きな目的はお金が一番かかる大学費用に備えることだと思います。
複数加入で、お金が必要な時期に同時に多額のお金が受け取れることは大きなメリットです。
大学費用は4年間で500万円前後かかることが多いです(日本政策金融公庫 教育費に関する調査結果より試算)。学資保険の満期金は100万から300万前後のものが多いですから、費用をカバーしきれません。
大学で一番お金がかかる入学時のお金は1社の満期金でカバーできでも、入学後も授業料や場合によっては仕送りなど多くのお金がかかるのです。
そこを学資保険に複数加入することで、大学費用を多めにまかなうことができます。
メリット③それぞれ保険のいいとこ取りができる
保険会社によって、学資保険の特徴やメリットは違います。保障が手厚い、保険料の支払い期間が短いなどです。
複数の学資保険を組み合わせることで、それぞれの保険のいいとこ取りができます。
たとえば、学資保険に入る一番の目的は大学費用ですが、小学校から高校の大学に入るまでの資金も心配という家庭がありました。
そんな時に、1つの学資保険は大学入学時に満期金を受け取れるもの、もう1つは小中高進学時にお祝い金が出るものにして2つ加入しておくと、小中高全てでお金がもらえるのに加えて、大学でもしっかり満期金が受け取れるのです。
このように、複数加入することでそれぞれの保険のメリットをより生かせるのです。
メリット④不払いや破綻のリスク分散ができる
学資保険は長期でお金を運用します。そのため加入期間中のリスク分散も考えないといけません。その点、学資保険の複数加入は有利です。
たとえば、保険加入中に保険会社自体が経営破綻する可能性があります。実際にここ30年で8社の保険会社が経営破綻をしています。
破綻すると、保険金や満期金、運用利率などが引き下げられることが多いです。
特に、元から貯蓄性の高い学資保険は利率が下げられがちで、結果的に損してしまうのです。
また、大きな災害が起こって保険金が不払いになってしまう可能性もあります。
保険会社が1社だと、万が一何かが起こった場合不利益は避けられませんが、2社で運用することでリスクを分散することができます。
学資保険に複数加入することの4つのデメリット
ここまで、学資保険の複数加入のメリットについて解説しました。
しかし、実は学資保険の複数加入についてはメリットはあるものの、あまりおすすめはできません。
なぜなら、複数加入にはデメリットもあるからです。また、教育資金の準備には、実は別の商品を学資保険と併用するというもっと良い方法があるのです。
ここではまず、複数加入することによるデメリットについて説明します。このように4つのデメリットがあります。
- 保険料の負担が増える
- 受取限度額が設定されている
- 保障内容が重複して無駄な保険料が発生する場合がある
- 手続きが面倒になる
では、1つずつ順番に解説していきます。
デメリット①保険料の負担が増える
まずは、当たり前ですが保険料の負担が増えます。
学資保険は基本的には満期になるまでお金は受け取れません。それまで、複数加入することで増えた保険料をきちんと払い、生活が成り立つかは考えておく必要があります。
もちろん2社加入することで単純に保険料が2倍になるわけではなく、受けとる満期金を減らせば保険料の負担は減ります。満期金が200万だったところを、100万ずつに分けるといった具合です。
しかしそうなると今度は本来の学資保険の目的である、教育資金の準備が達成できなくなるかもしれません。また、受け取る金額が同じであれば、1つに絞るという考えもあります。
いずれにせよ、保険料の負担は避けられません。
デメリット②受取限度額が設定されている
学資保険などの未成年にかける保険には、受取限度額が設定されています。全部の保険を合算して1000万までです。
これは、通常受け取れる満期金だけではありません。万が一医療特約や災害特約などの保障を子供につけており、保険金が上乗せされる場合はそちらも含まれます。
このお金は、実際には受け取らなかったとしてもです。特に死亡保障は掛け金が高いことが多いので注意が必要です。
そもそも、受取限度額1000万円を超える場合は、保険の加入はできません。保険会社は契約内容登録制度といって、個人が過去に契約した保険の金額をチェックできるのです。
ですから、複数加入できるのは1000万円の範囲内でということになります。
デメリット③保障内容が重複して無駄な保険料が発生する場合がある
学資保険の保障内容が重複して、無駄な保険料が出る可能性もあります。保障とは、医療特約や災害特約などです。保障がつけばつくほど、保険料は上乗せされます。
自分で保障のつけ外しはできますが、中には保険自体に保障が付くプランもあります。くわえて、複数の保険だとなかなか重複まで目を配れないということも起きるかもしれません。
もちろん保障ですから、契約期間中に万が一のことが何も起こらず順当に満期がきた場合、お金は還ってきません。もともと高くなってしまう保険料が、更に無駄になってしまうのです。
このように、複数加入することで無駄に保障をかけてしまい、保険料も損してしまうという可能性があるので、注意が必要です。
デメリット④手続きが面倒になる
ただでさえ手続きが面倒な保険。複数入ることで更に手続きが大変になります。
単純に保険の加入時や保険金請求時に2倍の労力がかかるほか、手続きには書類が必要なこともあります。健康診断書や口座振替依頼書などです。これも2枚準備しなければいけません。
また、保険の手続きは加入時や保険金を受け取る場面だけではありません。保険の見直しが必要になった、引っ越しで住所が変わった、受取人を変更するなど、様々なことで手続きの変更が必要です。
保険の手続きが必要な場面は、保険以外にも様々な手続きがあったり、新しい生活に慣れない状態であったりする可能性もあります。その状態で複数の保険の手続きをするのはとても大変です。
学資保険に複数加入するより別の保険がおすすめ!
ここまでデメリットを説明しました。もし保険に複数加入するのであれば、学資保険とは別の保険に入ることがおすすめです。学資保険に複数入るよりもリスク分散になります。
具体的には、学資保険だと急にお金が必要な事態が起こってしまうと困ります。学資保険は満期が決まっており、中途解約すると受け取る金額が大きく下がってしまうからです。
また、学資保険は長い期間を同じ利率で運用していくので、円安やインフレに対応しにくいです。
もし別の保険と一緒に入れば、これらのリスクを別の保険で補いながら学資保険のメリットも受けられます。
併用におすすめの保険はこちらです。
- 低解約返戻金型終身保険
- 外貨建て保険
1つずつ解説していきます。
おすすめ①低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険には、途中で解約すると満期金が下がりますが、満期からは高くなっていく特徴があります。保険料は安めに設定されているので貯蓄性が高いです。
また、満期後もお金を据え置くことで少しずつ金額が増えていきます。受取時期が自分のタイミングで選べるほか、一部だけ受け取ることも可能と、学資保険に比べて自由度が高いことも特徴です。
そのため、たとえば大学の学費は学資保険を充てて、この保険は一人暮らしの仕送りに使ったり、その後の就職や結婚資金に充てたりするなど柔軟な資金運用ができます。
また、低解約返戻金型終身保険は子供ではなく大人にかける保険なので、受取制限の1000万円にも引っかかりません。学資保険にはある子供の年齢制限もないため、好きなタイミングで入ることができます。
もともと終身保険でもありますから、死亡保障も学資保険より手厚く、またすぐに受け取れるというメリットもあります。
おすすめ②外貨建て保険
外貨建て保険とは、払った保険料がドル、ユーロなどの外貨で運用される保険です。
学資保険はもちろん日本円のため、円安になるとお金の価値が相対的に下がってしまいますが、外貨建て保険と併用すればリスクを分散できます。また、比較的外貨のほうが日本円より金利も高いので、利益が期待できることもメリットです。
デメリットとしては、保険料や保険金ともに外貨で取引するため両替に手間がかかりますし、両替時の為替相場の変動を受けます(日本円で保険金を受け取る特約がある保険もあります)。
ですから、両替は得するタイミングを選んで行うことが重要です。それまでは満期金を受け取らずに置いておくこともできます。
ただ、それにより本当にほしいときに受け取れないという可能性はあります。そこを学資保険でカバーし、最低限ほしいお金を必要な時期に受け取っておくのです。そうすれば、ある程度自由に外貨建て保険のお金を運用できます。
お金を増やすことが目的なら投資も検討すべき!おすすめ3選
保険には貯蓄だけでなく、医療保障や死亡保障などの保障機能があります。
もし、保障面は学資保険1つでカバーして、よりお金を増やすことに重点を置きたいというのであれば、投資も検討するべきです。
なぜなら投資することでお金が増えて、教育資金が増やせる可能性があるからです。元本割れのリスクはありますが、中にはリスクの少ない商品もあります。
おすすめの投資方法は3つです。
- 積立投資信託
- 株式
- つみたてNISA・ジュニアNISA
学資保険は一定利率なので、得するように契約すれば少しだけお金は増えるものの、大きくは変わりません。そのため、お金を増やすことが目的であれば投資という方法があるのです。
では、1つずつ解説します。
おすすめ①積立投資信託
積立投資信託とは、毎月一定額を投資して運用していくものです。運用は投資のプロが行います。
一度申し込めば自動で取引がされ、中には月1000円からなど安い金額からできるので、初心者でもチャレンジしやすいです。
毎月少しずつ買ってタイミングをずらしたり、投資先を分散して運用したりしますから、元本割れのリスクも低めです。
ただし、定額を積み立てていくため短期間で大きな利益は狙いにくいです。
また、申し込み時、保有中、売却時にそれぞれ手数料がかかります。この金額は運用利回りには含まれていないことが多いので、予定より利益が下がる可能性があります。
また、利益には税金もかかりますから注意が必要です。
おすすめ②株式
株についてある程度知識があるなら株式もおすすめです。自分で好きな銘柄を購入でき、タイミングを見て売却すれば高い利益を得ることができます。
また、株の保有中には株主優待や分配金なども受けられるので、株の売買だけでなくこちらもメリットととらえることもできます。
デメリットとしては、株式で得たお金に関しても投資信託と同じく税金がかかることです。そのため、実際に受け取れる金額は下がってしまいます。
また、もちろん元本割れのリスクもあります。そのため、もし株式の売買で利益を狙うなら株式についての知識を得たり、タイミングを計るためにある程度時間をかけたりする必要があります。
おすすめ③つみたてNISA・ジュニアNISA
つみたてNISA・ジュニアNISAはどちらも投資信託です。ただ、通常の投資信託と違って利益に税金がかからず優遇されています。
つみたてNISAは、毎年40万までを最長20年間、非課税で運用できます。
ジュニアNISAは未成年が対象で、年間80万までが5年間、非課税となります(2023年廃止予定)。
これらの投資商品には、もともと制限がかけられています。自由度は低いですが、逆に失敗しにくい商品が最初から選ばれているので、初心者にはおすすめです。元本保証はありませんが、元本割れのリスクは低くなっています。
ただしこちらもコツコツと長期に運用していく投資信託なので、短期間で利益を得ることは難しいです。
まとめ:自分に合った保険で悩んだらマネーキャリアで無料相談!
今回は学資保険の複数加入について解説しました。
記事の内容をまとめます。
- 学資保険の複数加入はできるが、デメリットも大きい
- 学資保険に複数加入するより、別の保険を組み合わせることがおすすめ
- お金を増やすことが目的なら、投資も検討するとよい
もし、教育資金のお得な運用方法を知りたいのであれば、マネーキャリアのFP相談がおすすめです。経験豊富なFPが、ご家庭に合った最適な運用方法をご提案させていただきます。
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