更新日:2022/09/19
学資保険の代わりに終身保険(生命保険)はあり?どっちがおすすめか比較
学資保険の代わりに終身保険で教育資金を貯めることも可能です。しかし、両者はそれぞれメリットがあるのでどっちがいいか分からないですよね。この記事では学資保険と終身保険の違いを返戻率等の観点から比較し、どんな人におすすめか、更に外貨建て保険(ドル建て)も紹介します。
内容をまとめると
- 学資保険の代わりとして、低解約返戻型終身保険という選択肢もある
- それぞれメリットデメリットがあるので、どちらがより最適かは一概には言えない
- 「学資保険と終身保険、どちらが自分に合っているか分からない!」そうお悩みの方は保険の専門家に相談してみましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 終身保険(生命保険)は学資保険の代わりになる?どっちがおすすめ?
- 学資保険の代わりに終身保険で子供の教育費を貯蓄することは可能
- 学資保険はどんな保険?
- 終身保険はどんな保険?
- 学資保険と終身保険の違いを徹底比較!どっちの方がおすすめ?
- 同じ保障・同じ払込期間だと終身保険の方が返戻率が高い
- 元本割れリスクは終身保険の方が高い
- 学資保険も終身保険も万が一の場合の保障特約は充実している
- 学資保険に加入するメリットは?学資保険はどんな人におすすめ?
- 学資保険メリット①子供の教育費を確実に貯蓄できる
- 学資保険メリット②満期・解約しなくてもお祝い金が貰える
- 子どもの教育費を着実に貯めたい人は学資保険がおすすめ
- 終身保険に加入するメリットは?どんな人に終身保険はおすすめ?
- 終身保険メリット①学資保険より返戻率が高い場合が多い
- 終身保険メリット②学資保険よりも自由な面が多くある
- 保障と貯蓄どちらも重視する人は終身保険がおすすめ
- 余裕があれば学資保険と終身保険(生命保険)の両方加入がおすすめ
- 学資保険と掛け捨て型生命保険に加入する選択肢も
- 学資保険・終身保険以外に外貨建て(ドル建て)保険という選択肢
- まとめ:学資保険と終身保険(生命保険)、家庭に合った貯蓄方法を選ぼう
目次
終身保険(生命保険)は学資保険の代わりになる?どっちがおすすめ?
子供の教育資金を貯めるにあたり、学資保険と終身保険のどっちに加入すれば良いか悩んでいる方は多いと思います。
また、「学資保険の相談をしようと保険の代理店に行ったら低解約返戻型の終身保険を勧められた」という方もいるかもしれません。
実際、生命保険文化センターのアンケートによると、直近に加入した保険種類では終身保険が35.4%と最も多くなっています。
- 学資保険と終身保険の比較
- 学資保険・終身保険それぞれのメリット、おすすめな人
- 学資保険又は終身保険加入者の口コミ
- 学資保険と終身保険以外の選択肢(外貨建て保険)
学資保険の代わりに終身保険で子供の教育費を貯蓄することは可能
終身保険でも子供の教育費を積み立てることは可能であるため、学資保険の代わりに終身保険を利用するのも良い方法です。
終身保険は返戻率が高いものも多く、場合によっては学資保険より優れた貯蓄方法になる可能性もあります。
ただ、どちらの保険も優れた保険なので、それぞれの特徴を理解したうえで自身に合った保険を選択するようにしましょう。
ここで、学資保険と終身保険の特徴やメリットを詳しく説明していきます。
学資保険はどんな保険?
学資保険は子供の教育資金を貯めるための主流な方法です。では、学資保険がどんな保険なのか見ていきましょう。
学資保険の主な特徴は以下の通りです。
- 子どもの教育費を貯めるための保険
- 返戻率はほぼ100%以上
- 払い込み免除特約がある
終身保険はどんな保険?
終身保険は生命保険の一種であり、「どうやって学資保険の代わりにするの?」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
実は学資保険の代わりとしての終身保険は、「低解約返戻型終身保険」という種類の終身保険なのです。
この低解約返戻型終身保険の保険料の支払いが終わった後(満期後)に、保険を解約して返戻金を受け取り、それを子どもの教育資金にあてるといった方法で学資保険の代わりにすることができます。
低解約返戻型終身保険の主な特徴は以下の通りです。
- 終身保険でありながら掛け捨てではなく貯蓄機能がある
- 払い込み期間を選べるので貯蓄目的の利用も可能
- 保険料払い込み終了後も保険を継続することで返戻率が上がる
学資保険と終身保険の違いを徹底比較!どっちの方がおすすめ?
- 同じ保障・払込期間の場合の保険料負担の比較
- 元本割れリスクの比較
- 万が一の場合の保障の比較
同じ保障・同じ払込期間だと終身保険の方が返戻率が高い
まずは学資保険と終身保険を比較して、同じ保障・払い込み期間で加入した場合の返戻率や保険料の違いを見ていきたいと思います。
以下で比較する保険会社は、現時点で一番返戻率が高いものです。
A社の 学資保険 | B社の 終身保険 | |
---|---|---|
返戻率 (22年後) | 107.2% | 112.3% |
返戻率 (30年後) | - | 121.5% |
満期金 | 600万円 | 600万円 |
払い込み期間 | 10歳まで | 15年払済 |
月額保険料 | 46,620円 | 21,756円 |
返戻率は学資保険よりも終身保険の方が高くなることが分かりますね。
学資保険の場合は最大でも107.2%であるのに対し、終身保険では寝かせておくほどどんどん返戻率が上昇していきます。
最大で121.5%まで上昇するため、学資保険より15%程度も返戻率が高くなることがお分かりいただけると思います。
続いて、両者の保険料に注目していきましょう。学資保険の保険料は月額46,620円となりますが、終身保険では月額21,756円で済んでしまうことが分かりますね。
両者の保険料を比較すると月額で24,864円の差となり、終身保険の方がかなり安く抑えられることになります。
また、終身保険のデメリットで「必要なときに教育費が受け取れない」という点が良く挙げられますが、これは払い込み期間を短い支払い年数に設定してしまえば全く問題ありません。
上記のことから考えると、教育資金を貯める際に学資保険よりも終身保険をすすめられることはおかしくないと言えます。
しかし、この2つの保険はどちらもメリット、デメリットを抱えているということをしっかり認識しておくことが重要です。
元本割れリスクは終身保険の方が高い
学資保険 | 終身保険 | |
---|---|---|
途中解約時 の返戻率 | 90~100% | 50~70% |
経過年数 | 払込保険料 | 返戻率 |
---|---|---|
5年 | 655,200円 | 67.8% |
10年 | 1,310,400円 | 72.6% |
20年 | 2,620,800円 | 74.9% |
30年 | 3,931,200円 | 77.5% |
払込終了 | 3,931,200円 | 110.8% |
40年 | 3,931,200円 | 116.2% |
50年 | 3,931,200円 | 120.9% |
学資保険も終身保険も万が一の場合の保障特約は充実している
では、契約者に万が一があった場合の保障特約について、学資保険と終身保険を比較していきます。
まず、学資保険は万が一があった場合のために払い込み免除特約をつけることができます。
この特約をつけておけば、万が一の場合保険料の支払いは免除になりますし、当初の契約どおり満期時に保険金を受け取ることができるのです。
終身保険は万が一があった場合死亡保険金を受け取ることができます。契約時の設定金額にもよりますが、死亡保険の受け取り金額は数百万円程度と高額であることが一般的です。
両者とも保障面が充実しているように見えますが、主な違いとしては終身保険の死亡保険金は即受け取れますが、学資保険の場合は満期まで待たなければならない点が挙げられます。
この違いには以下のようなメリットデメリットが存在します。
- 終身保険→万が一の場合でも子供の生活を保障できるが、その後の保障はない
- 学資保険→万が一の場合に満期までの子どもの生活を保障できない
学資保険に加入するメリットは?学資保険はどんな人におすすめ?
- 子供の「教育費」を確実に貯蓄できる
- 満期金以外にお祝い金が受け取れる
学資保険メリット①子供の教育費を確実に貯蓄できる
学資保険では、毎月自動的に口座から保険料が引き落とされるため、強制的に教育資金としての貯蓄ができます。
そのため、自身で貯金をするよりも確実に子供の教育費を貯めることが可能です。
また学資保険には払い込み免除特約というものが付いています。
払い込み免除特約とは払い込み期間中、契約者に万一のことがあった場合、その後の保険料の支払いは免除となり、満期時には契約時に決めた保険金を満額受け取ることができるというものです。
今現在、特に問題なく安定的な収入を得られている家庭であっても、契約者である親が急に倒れたり、亡くなってしまったら保険料の支払いは困難になることが十分考えられますよね。
ただ、そのような場合でも学資保険であれば保険料の払い込みが免除される上に、満期できちんと保険金が支給されるようになっているため、子供の教育資金を確実に準備することが可能と言えます。
学資保険メリット②満期・解約しなくてもお祝い金が貰える
- 小・中・高校入学時に「祝い金」が貰える
- 大学在学中に毎年「祝い金」を貰える
子どもの入学等でお金が本当に必要な時期に一括で貰うことも可能ですし、「祝い金」として複数に分けて保険金を受け取ることもできるというメリットが、学資保険を選ぶ理由といえるでしょう。
子どもの教育費を着実に貯めたい人は学資保険がおすすめ
学資保険は子どもの教育費の貯蓄に焦点を当てた保険であるため、払い込み免除特約が付いていたり、満期金だけでなく必要な時期に祝い金を受け取れるプランも用意されています。
また、学資保険では保険料の払い込み期間を短くしたほうが返戻率が高くなるようになっています。
払い込み期間を短くすると一度に支払う保険料も高くなってしまいますが、現在資金に余裕がある方や、長期的に安定して保険料を納められるか不安であるという方が教育費を着実に貯める手段としてはピッタリな保険であると言えます。
ここまで学資保険のメリットをお話してきましたが、学資保険以外にも教育資金の貯蓄方法は様々あり、各家庭ごとに最適な方法は異なると思います。
自身に合った教育費の貯蓄方法を知るためにも、一度保険のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
終身保険に加入するメリットは?どんな人に終身保険はおすすめ?
続いて、終身保険について見ていきたいと思います。
終身保険とは、契約者が死亡した場合の保障をしてくれる保険のことです。
そのため、教育費を貯蓄するという目的とはあまり結びつかないかもしれませんが、実は子供のために貯金をする目的としてはいい面もあるのです。
終身保険で教育資金を貯めるメリットは以下の2つです。
- 返戻率が高い保険が多い
- 学資保険よりも自由な選択ができる
終身保険メリット①学資保険より返戻率が高い場合が多い
学資保険では返戻率が100%を超えているものはいくつかありますが、最高でも110%程度となっています。
- 学資保険の最高返戻率110%→受け取り金額は330万円
- 終身保険の最高返戻率120%→受け取りは360万円
終身保険メリット②学資保険よりも自由な面が多くある
終身保険には、学資保険よりも自由な面が多々あります。
- 保険金を受け取るタイミングは自由
- 受け取り金額も自由
- 加入時の年齢制限はなし
一度に受け取る金額は自由
保障と貯蓄どちらも重視する人は終身保険がおすすめ
ここまで終身保険のメリットについて説明してきました。
終身保険は学資保険よりも返戻率が高い場合が多いだけでなく、保険金を受け取るタイミングや金額も自由であることがお分かりいただけたかと思います。
終身保険は一生涯保障であるため、死亡時には保険金を即受け取れるようになっています。
また、教育資金や介護資金などでまとまったお金が必要になった場合にも、終身保険であれば積み立ててあるお金を自由に引き出すことが可能です。
そのため、保障と貯蓄の両方を重視する方には学資保険よりもおすすめな保険であると言えます。
ただ、状況によっては終身保険よりも学資保険の方が良い場合もあるため、保険の加入を検討する際には一度保険のプロに相談してみると良いかもしれません。
余裕があれば学資保険と終身保険(生命保険)の両方加入がおすすめ
学資保険と掛け捨て型生命保険に加入する選択肢も
学資保険と終身保険の両方に加入することが一番良い方法であるとお伝えしましたが、両方に加入するのは経済的な負担が大きいため難しいという方もいると思います。
学資保険と終身保険両方の加入が難しい場合には、どちらか一方に加入し教育資金を貯蓄するのも一つの方法ですが、その他にも学資保険と合わせて掛け捨て型生命保険に加入するという方法があります。
掛け捨て型生命保険とは、積立機能がない生命保険のことです。
積立機能がないため、終身保険のように解約して返戻金をもらったり、資金が必要な時に自由に引き出したりすることはできません。
ただ、契約者の死亡・高度障害になってしまった場合の保障は充実していますし、終身保険よりも保険料が安いことが大きな特徴です。
例えば、30歳男性が保険金額1000万円で保険期間60歳までの掛け捨て型生命保険に加入したとします。
この場合の保険料は保険会社にもよりますが、月額2,670円程度であることが多いです。
これに対し、終身保険では月額2万円程度かかってしまうことが多いため、掛け捨て型生命保険は終身保険に比べて、かなり安い保険料であることがお分かりいただけると思います。
そのため、学資保険で教育資金を確実に貯蓄し、掛け捨て型の生命保険で万が一の場合の
学資保険・終身保険以外に外貨建て(ドル建て)保険という選択肢
ここまで、学資保険・終身保険のメリット等について詳しく解説してきましたが、教育資金を貯蓄する方法には他にも外貨建て(ドル建て)保険を利用するという方法もあります。
「外貨建て(ドル建て)保険」とは契約者が支払った保険料を、保険会社が外貨で運用する保険のことです。
外貨建て保険(ドル建て保険)の特徴は以下の通りです。
- 予定返戻率が高水準
- 保険料が比較的安い
- 外貨運用のため為替の差損が発生する場合がある
- 為替手数料など特有の料金がかかる場合がある
まとめ:学資保険と終身保険(生命保険)、家庭に合った貯蓄方法を選ぼう
- 学資保険は確実に教育資金を貯蓄したい方におすすめ
- 終身保険は返戻率が高く、万一の場合死亡保険金を即受け取れる
- 終身保険の方が保険料は安い
- 余裕があれば学資保険と終身保険両方に加入するのがおすすめ
- 返戻率の高い保険で貯蓄したい方には外貨建て(ドル建て)保険がおすすめ
今回は学資保険と終身保険に関するメリット・デメリットについて説明しましたが、「学資保険のメリット・デメリットとは?」にて、学資保険のメリットの全てのまとめが載っていますので、よろしければご覧ください。
学資保険の必要性が知りたい方はこちらの記事もご覧ください