学資保険の据え置き制度とは?上手な活用法と税金などの注意点を解説

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保険には据え置き制度があります。学資保険は、お祝い金や満期金を受け取らず、必要時まで据え置きをすることができます。一定の利率で銀行預金よりも高い利息がつくという点で学資保険の据え置きにはメリットがあります。ただ、税金や利率の変動などに注意する必要があります。

学資保険の据え置き制度とはどんなもの?活用法とは?


子どもの教育資金を積み立てるに当たっては、学資保険を利用する人も多いのではないでしょうか。


実は学資保険には様々な種類があり、積み立て方の1つに据え置き制度というものがあります。


据え置きとは、簡単に言うと祝い金や満期保険金をすぐに受け取らず、保険会社に預けるというものです。


実はこの制度を利用すれば預けたお金に利息がつきますし、祝い金に関しては課税もされなくなるのです。


しかし、注意をしなければならない点もあることを知っておきましょう。


そこで、この記事では国税庁「No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」に基づき、

  • 学資保険における据え置き制度について
  • 学資保険における据え置利率について
  • 学資保険における据え置き金の注意点について

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、学資保険の据え置き制度について考えるときに役立つかと思います。


是非最後までご覧ください。

お祝い金や満期金を据え置きする学資保険の仕組みとは?


据え置き制度とは本来受け取ることができるお金をそのまま保険会社に預け、運用に充ててもらう制度です。


そのため、運用して得た金額は利息として還元されますので、長く据え置いておくほうが戻ってくるお金も多くなります。


学資保険における据え置きは、満期学資金だけではなく、祝い金も据え置き可能です。


不要な場合なら受け取ってしまわずに、据え置いたほうがお得になります。


しかし、引き出しに関してはいつでもできるものなのでしょうか?


これから説明をしていきます。

据え置きした給付金はいつ引き出せるの?満期後でも可能?

祝い金や満期学資金を保険会社に預けた場合は、必要なときに自由に引き出すことが可能です。


もちろん、満期後でも可能ですが、保険会社によっては据え置き年数が決まっているところもありますので、よく確認をしておいてください。


また、祝い金のみを据え置き、満期学資金と同じタイミングで受け取ることも可能です。

学資保険といえば、通常、大学進学など、大きなお金が必要になったときを満期にして受け取りますが、中学、高校進学のタイミングで受け取る人も多く見られます。


そのため、高校進学までのお金を据え置いておけば、大学進学時にまとめて貰うということも可能になりますので、考えてみても良いでしょう。


もちろん、据え置きすることを前提として保険を組むわけではありません。


子どものために少しでも多く増やそうとするなら、不要な分は据え置きに回しておけば確実に貯めておくことが可能です。

据え置きなら銀行預金と同じ感覚で利用できる

学資保険などの保険と言えば気軽に引き出したりすることはあまり考えにくいものです。


しかし、学資保険での据え置き制度は、利息が付いて引き出しも自由なので、銀行と同じ感覚で利用することができるというメリットがあります。


本来受け取るはずのお金を預けておく、という単純な仕組みですが、必要なときに必要なだけ引き出せるので、馴染みのある銀行と同じように考えていいでしょう。


手元にあると使ってしまうリスクを考えると、不要なお金は利率の良い据え置き制度を利用するのがおすすめです。


しかし一度引き出したお金を再度預けることはできません。


引き出すタイミングには注意してください。

学資共済では、据置割戻金とよばれる

共済の場合は保険料を運用して利益が出た場合、契約者に配当として配られるお金があります。 


それを割戻金と言いますので、こちらを据え置く場合ば据置割戻金と呼ばれます。
 


そのため、学資共済を利用されている方は、据置金のことを据置割戻金と呼びますので、注意をしてください。


共済の保険に関しては名前が違うものが多々ありますので、使用者は覚えておくようにしましょう。

学資保険の据え置き制度のメリット!一定の利率で利息がつく?


学資保険で据え置き制度を利用することは、銀行と同じように手軽に引き出せるという特徴があることがわかりました。


しかし、据え置き制度のメリットはそれだけではなく、預けた祝い金に利息がつくということも大きなメリットだと言えるでしょう。


単に預けた祝い金が返ってくるだけではなく、利息の分お得になるのです。


しかし、気をつけなければならないのは、利息は学資保険の返戻率ではありません


据え置き利率と言って、据え置き用の利率があることを覚えておきましょう。

学資保険の据え置き、利率はどれくらい?

学資保険の据え置き制度には利息がつきますが、いったいどれくらいの利息がついてくるのでしょうか。


ついてくる利息は加入している保険会社によって異なりますが、一般的には銀行の定期預金よりも高いことが言えます。


以下各保険会社の学資保険における据え置き利率をまとめました。

保険会社利率(%)
ソニー生命年0.01
富国生命年0.02
明治安田生命年0.01
アフラック年0.05
 日本生命(ニッセイ)年0.01
第一生命年0.01

大手銀行の定期預金の利率が年0.001%であることを考えるとかなり高くなっていますが、ネットバンク並み、もしくはそれ以上の金利です。


ソニー生命や明治安田生命、日本生命(ニッセイ)、第一生命は同じく0.01%ですが、アフラックの0.05%や富国生命の0.02%は他の保険会社よりも高い据え置き利率を誇っています。


こうしてみるとかなりお得になっていることがわかりますので、余剰金があって不要な使い方をしてしまうかもしれない場合は、据え置き制度を利用することをおすすめします。

据え置き金の残高は簡単に確認できる?インターネットでも可能?

学資保険で行った据え置き金、現在幾らになっているか気になる場合がありますよね?


そのようなときはインターネットを使って簡単に確認ができます


大抵の保険会社では会員サービスの一環として、サイトに登録をしておくことで、各個人の保険情報が見られるようになっています。(明治安田生命のMYほけんページなど)


そちらを使えば据え置き金額が簡単にわかりますし、保険会社によってはカードを作成し銀行ATMで引き落とすことも可能です。


ひと昔前にくらべて格段に便利になっていますので、据え置きすることも貯金方法のひとつとして考えてみてください。

学資保険の据え置き金についての2つの注意点


ここまでは据え置きに関してのメリットを説明してきました。


しかし、もちろんのことながら、注意をしなければならない点もあることをこれから説明していきます。


学資保険に課せられる税金と、利率に関しては場合により確定申告が必要な時もあります。

学資保険の税金制度に注意!課税タイミングは?確定申告は?

祝い金などを据え置きしても、その祝い金はいつでも引き出すことが可能です。


満期金と一緒に引き出すことも可能ですが、ここで気になるのが課税されるタイミングではないでしょうか?


まずはどのような税金となるのか、税金の種類についてご説明します。


契約者が父親、被保険者が子供であった場合、どのような税金となるのかを表したものが以下になります。

受取人税金の種類
父親所得税
子共贈与税
母親や祖父母など贈与税
このように、受取人が違うと税金の種類が変わってきます

次に課税のタイミングについてご紹介します。祝い金を据え置いた場合、受け取るはずだった日にちに課税されるのではなく、課税のタイミングは受け取った時になります。


一方、満期保険金を据え置いた場合、課税タイミングは満期日となります。据え置いたお金を受け取る際には課税されない、ということになります。


ここでポイントになるのが、課税対象となるお金です。多くの方は満期金額全体が課税対象となると思っているのではないでしょうか?


課税対象となるのは払込保険料から増えた部分のみになります。さらに、一括受取の場合は一時所得となりますが、この場合は差額が50万円以上あった場合に限られます。


祝い金の場合は雑所得となり、振込保険料との差額が20万円を超える場合、所得税の課税対象となるのです。


教育資金には非課税制度もあり、親や祖父母から教育資金の一括贈与を受けた場合、子ども1人につき最大1,500万円まで非課税となります。上手に利用したい制度ですね。

利率が変わる可能性があるので要注意!

学資保険に限らず、据え置き利率は変動型です。


現在は0.01%の利率でも、過去には0.5%を記録したこともあります。


これはいわゆる大手銀行の利率と同じで、インフレ(物価上昇)の影響を受けるのです。


保険会社の多くは受け取った保険金を国債で運用しているので、インフレが起きると国債の長期金利も上昇します。


そうなれば、保険会社の運用資金も増え、利率として返ってくるのです。


このような結果、銀行と同じで保険会社の据え置き利率も日々変動しています


高い利率だからと据え置いても、来年またその利率を維持しているとは限らないことを理解しておきましょう。

学資保険の祝い金や満期金を据え置く際・引き出す際の手続き

学資保険の祝い金は据え置くことで利息が付くため、必要が無かった場合は据え置くことを選択することで、さらにお得になります。


そのため、据え置くことを選択する方もいるかと思いますが、では、このときにどのような手続きが必要なのでしょうか?


また、据え置いた祝い金などを引き出す際にはどのような手続きが必要なのか、事前に知っておくといざ引き出そうとするときにスムーズに行えますよね。


ここでは、

  • 据え置き時の手続き
  • 引き出す際の手続き

についてご紹介していきます。

学資保険の祝い金や満期金を据え置く際の手続きは不要なことが多い

学資金の据え置きを行う際にはどのような手続きが必要となるのでしょうか?


実はほとんどの保険会社では、祝い金や満期金を据え置く際の手続きは不要になっているのです。


祝い金などを受け取る際には、保険会社から送られてきた請求書に必要事項を記入した後、保険会社に郵送する場合がほとんどになります。


このときに、送られてきた請求書を送り返さずにいるだけで、学資金の据え置きができるのです。


保険会社は請求書が届くまで支払うはずの祝い金などを保管してくれます。


その際に自動的に利息が付くシステムとなっているため、据え置きの際の手続きは不要となっています。


また、使わなかった請求書は後日学資金を請求する際に利用できるため、大切に保管しておくようにしてください。

学資保険の祝い金や満期金を引き出す際の手続き

据え置く際には手続きは必要ありませんでしたが、引き出す際には手続きが必要となります。


手続きの手順としては、以下のようになります。

  1. 保険会社に連絡し、請求書などの書類を受け取る
  2. 書類に必要事項を記入し、保険会社に郵送する
  3. 学資金が振り込まれる

祝い金や満期金を受け取る際の手続きは、請求書などを提出するだけの簡単な手続きになっています。


まずは保険会社に連絡し、祝い金などを受け取りたいことを伝えることで、請求書などが郵送されてきます。


この書類に必要事項を記入して提出すれば手続き完了です。


保険料振替口座以外の口座に入金してほしい場合や、受取人が本人以外の場合には、印鑑証明など請求書以外の書類が必要となる場合もあるため、このような場合は保険会社に連絡した際に、どのような書類が必要か聞いておくようにしましょう。

まとめ:学資保険の据え置き制度とその活用法・注意点

 学資保険の据え置き制度について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 学資保険における据え置きは、祝い金も満期保険金も可能で、いつでも引き出せる
  • 学資保険における据え置利率は保険会社によっては銀行よりも高い
  • 学資保険における据え置き金の注意点は、満期保険金は満期日に課税されるが祝い金は課税されない。しかし、利息分は雑所得として課税対象になる

です。


学資保険は自由に引き出すことはできないと思っていた人も多いのではないでしょうか。


しかし据え置き制度なら必要なときに引き出すことができるうえ、金額もインターネットで見ることができるので気軽に利用しやすいでしょう。


また預けておいた祝い金に利息がついてくるという点も据え置き制度のメリットです。


しかし、利息は変動型なうえ、利息分には雑所得として課税されることは覚えておきましょう。


満期まで積立できるか不安だけど子どもの教育資金を上手に貯めたい、そのような人はぜひ据え置き制度を考えてみてください。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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