平均月額保険料は収入の7%?30代の年収別月額保険料の相場は?

30代の方が保険を選ぶ際気にするのは収入との割合ですよね。一般に月額の保険料は収入の7%程度が適切だという意見があります。しかし、30代の方の状況は人それぞれで独身の方や、既婚の方がいます。そのような違いがありながら一概に適切な保険料を言えるでしょうか。

30代の世間の平均月額保険料はいくらくらい?

月額保険料は収入の7%が相場と言われることがありますが、それは本当でしょうか。


30代は独身・既婚・子供ありなど、人により家族構成が様々なので、上記の相場に当てはまらないケースも多く見られるでしょう。


この記事では、

  • 世帯主の年齢別に見た平均月額保険料
  • 世帯主の収入別に見た平均月額保険料
  • 30代平均収入における平均月額保険料
  • 30代の家族構成別保険選びのポイント 
について、解説していきます。

この記事を読んでいただければ、世帯主の年齢別・収入別の平均月額保険料の相場が分かり、30代の平均月額保険料や収入における割合も把握できると思います。

また、30代が保険の選ぶ際のポイントを家族構成ごとに説明していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

【世帯主の年齢・収入別】平均月額保険料

生命保険の平均月額保険料は、世帯主の年齢・収入により、どのような違いが見られるでしょうか?

ここでは、生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」のデータを基に、
  • 【世帯主の年齢別】平均月額保険料
  • 【世帯主の収入別】平均月額保険料
をご紹介していきます。

【世帯主の年齢別】平均月額保険料

平成30年における生命保険の世帯年間払込保険料(平均年間保険料)は、

  • 全体:年間38.2万円/月額3.2万円
  • 30代前半:年間29.8万円/月額2.5万円
  • 30代後半:年間38.0万円/月額3.2万円

となっています。 


世帯年間払込保険料とは、1年間に払込む保険料の世帯総額の平均を示しています。


世帯年間保険料(平均年間保険料)と、それを12ヵ月で割った世帯月額保険料(平均月額保険料)を世帯主の年齢別に見てみましょう。


【世帯主の年齢別】平均年間保険料と平均月額保険料

世帯主年齢平均年間保険料
(万円)
平均月額保険料
(万円)
29歳以下23.31.9
30~34歳
29.82.5
35~39歳
38.03.2
40~44歳34.52.9
45~49歳42.73.6
50~54歳48.34.0
55~59歳45.33.8
60~64歳43.93.7
65~69歳33.82.8
70~74歳29.92.5
75~79歳35.32.9
80~84歳29.52.5
85~89歳36.53.0
90歳以上22.51.9

20代・30代・40代と保険料が上昇し、50代前半にピークを迎えます。


ちなみに、世帯年間払込保険料(平均年間保険料)が世帯収入に占める割合は、

  • 全体:7.2%
  • 30代前半:5.0%
  • 30代後半:5.7%

となっています。

【世帯主の収入別】平均月額保険料

次に、平均年間保険料と平均月額保険料を世帯主の収入別に見てみましょう。


【世帯主の収入別】平均年間保険料と平均月額保険料

世帯主収入
(年間)
平均年間保険料
(万円)
平均月額保険料
(万円)
200万円未満
29.42.5
200~300万円未満32.02.7
300~400万円未満35.22.9
400~500万円未満
39.63.3
500~600万円未満40.73.4
600~700万円未満46.73.9
700~1,000万円未満45.13.8
1,000万円以上55.64.6

国税庁「平成29年分
民間給与実態統計調査
」によると、30代の平均収入は、

  • 30代前半:407万円
  • 30代後半:442万円

となっています。


世帯主の収入が400万円台の場合、平均月額保険料は3.3万円となっていて、30代の平均収入における月額保険料の相場はこの辺りと言えます。


30代になると、収入が増える一方で、結婚したり、子供を持つ人が増えてきて、家族を守るために死亡保障・医療保障・学資保険などを充実させて保険料が高くなる傾向があると考えられます。

家庭の状況によって保険の選び方は大きく変わる

30代の保険の選び方は、家族構成や職業により、大きく異なってきます。


ここでは、以下のケースに分けて保険選びのポイントを解説していきます。

  • 30代独身
  • 30代既婚(片働き・専業主婦/主夫・子供あり)
  • 30代女性
  • 30代自営業

基本的に、保険は貯蓄公的保障(医療保険・年金保険)などでカバーできない分を備えるためのものです。


貯蓄から問題なくカバーできる人や公的保障で足りるという人は、保険で備える必要は少ないと考えられます。


また、保険に加入する際は、自分のライフスタイルや家族構成を鑑みて、無理のない範囲で保障を考えることが大切です。

独身の場合の保険の選び方

30代独身の人は、病気やケガをした際に、自分の生活を守れるかどうかが保険選びのポイントになります。


病気やケガをした際は、入院・手術などの医療費がかかりますが、これに対しては、医療保険で備えることができます。


医療保険は、病気やケガによる入院・手術などの際に給付金を受け取ることができます。


また、病気やケガで働けなくなり、収入が減ってしまう可能性もありますが、これは就業不能保険で備えることができます。


就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった際に、あらかじめ決めた金額を毎月、給与のような形で受け取ることができます。 


さらに、人が亡くなった時には、一般的に葬儀費用・お墓費用・遺品整理費用などの死亡整理金約200万円~300万円かかると言われています。


養う家族がいない独身の人は、多額の死亡保険に加入する必要はありませんが、自身が亡くなった時に発生する死亡整理金に備えるために、200万円~300万円位死亡保険に加入しておくと良いでしょう。

既婚の場合の保険の選び方

30代既婚の人は、家庭環境により、保険選びのポイントが異なってきます。


以下のケースに分けて、どのように保険を選べば良いか見ていきましょう。

  • 仕事をして主な収入を担っている人
  • 専業主婦/主夫など家庭を支えている人
  • 子供がいる人

仕事をして主な収入を担っている人

病気やケガで入院・手術をしたり、あるいは亡くなってしまった場合、家族が経済的に困窮しないように、比較的手厚い保険を用意しておきましょう。


病気やケガをした際の医療費に備える医療保険や収入減に備える就業不能保険、および万が一の際に残された家族の生活を守れるように手厚い死亡保険に加入するのがおすすめです。


専業主婦/主夫など家庭を支えている人

医療保険は、比較的軽めのもので良さそうですが、病気やケガで家事ができなくなった場合、残された家族は仕事と家事を両立しなければなりません。


外食が多くなったり、ベビーシッター・ホームヘルパーなどの利用が増えるかもしれないので、その分を保険で備えておくと安心です。


死亡保険は、死亡整理金+αとして、300万円~500万円程度の保障を用意しておくと良いでしょう。


子供がいる人

子供の教育資金と両親に万が一のことがあった際に子供を守れるための資金を保険で用意しておきましょう。


学資保険終身保険(低解約返戻金型)は、一定期間保険料を支払う代わりに満期や解約のタイミングでまとまった保険金を受け取れるので、子供の教育資金に充てることができます。


一般的には、支払った保険料よりも受け取る保険金の方が多くなるので、着実かつ効率的に教育資金を用意できます。

30代女性の保険の選び方

30代女性は、乳がん・子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん・子宮筋腫・子宮内膜炎・卵巣のう腫など、女性特有の病気の罹患率が上昇します。


これら女性特有の病気に備えるために、30代女性は、医療保険に女性特約を付加したり、リーズナブルな保険料の単体の女性保険に加入するのがおすすめです。


女性特有の病気の場合、「個室で静かに療養したい」「手術の痕が体に残らないように術後の処置をしっかり受けたい」というような希望があり、総合的な費用が膨らむケースが多く見られるので、保険で備えておくと安心です。


また、妊娠・出産時には、帝王切開や重度のつわり、早産なども保障の対象になり、通常の医療保険ではカバーしきれない部分まで手厚い保障が受けられるメリットもあります。

自営業の方の保険の選び方

30代自営業は、会社員と比べて公的医療保険・公的年金保険などの公的保障が手薄なため、医療保険・就業不能保険・死亡保険・個人年金保険などに加入して、自助努力で備えておく必要があります。


自営業と会社員における公的保障の内容を比較すると、保険の大切さがより分かると思います。


公的医療保険

  • 自営業:国民健康保険に加入
  • 会社員:健康保険組合・全国保険協会などに加入

会社員は、病気やケガで仕事を休んだ場合、傷病手当金を受け取ることができますが、自営業は受け取ることができません。


公的年金保険

  • 自営業:国民年金の1階建て
  • 会社員:国民年金+厚生年金の2階建て

自営業は、国民年金のみの加入なので、将来の年金受給額は会社員よりも少なくなります。


任意加入の国民年金基金個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用したり、民間生命保険会社の個人年金保険に加入して、将来の年金を多く受け取れるように準備しておきましょう。


また、万が一のことがあった場合、残された家族に支給される遺族年金や重い障害を負った際に支給される障害年金も、会社員と比べると少ない金額になります。


養う家族がいる人は、残された家族の生活を守るために、死亡保険で手厚く備えておきましょう。

30代の方は保険料は収入の7%は鵜呑みにするべきではない

30代の平均月額保険料の相場について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 30代前半の平均月額保険料は2.5万円
  • 30代後半の平均月額保険料は3.2万円
  • 世帯主収入400万円の平均月額保険料は3.3万円
  • 家族構成により保険の選び方は大きく異なる
  • 独身者は自分の生活を守るための保険選びを
  • 既婚者は家族の生活や教育費に備えるための保険選びを
  • 30代女性は女性特有の病気に備えるための保険選びを
  • 自営業は自助努力で手厚い保障を用意する

でした。


月額保険料は収入の7%が相場と言われますが、それは全ての人に当てはまるわけではありません。


年齢別や収入別の平均月額保険料は参考程度にして、家族構成やライフステージに合う保険選びをしましょう。


みなさんもこれを機に、保険の選び方について確認してみてはいかがですか?


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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