更新日:2021/12/01
外貨建て保険でインフレヘッジ?円のインフレリスクの対処法
外貨建て保険は保険料を外貨で支払い、外貨で積立で行いますので、円貨のインフレに備えることができます。一方で外貨建て保険には、外貨のインフレリスクが伴いますのでインフレ率の低い通貨を選定する必要があります。為替差損のリスクを把握し、外貨建て金融商品を活用しよう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
外貨建て保険はインフレに対応できる?
外貨建て保険と聞くと「ちょっと危険かな。怖いな。損しないかな?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
一方で外貨の金利の良さ、相続対策への活用などのメリットを聞き、利用価値が高そうに感じているのではないでしょうか?
外貨建て保険では資産を分散し、インフレリスクに備える役割も果たしますので、資産ポートフォリオを構築する上で検討するのも一つの手です。
今回は、外貨建て保険の詳細について、
- インフレリスクへの対応力
- 金利、利回り面
- 外貨建て保険のデメリット
の3つに集約して解説していきます。
記事を最後まで読めば外貨建て保険のメリット、インフレ対応力やデメリットまで理解でき、資産形成方法の大きなヒントになるでしょう。
外貨建て保険のメリットを解説!円のインフレに備える
保険は長期的な契約の性質を持っています。
長期的な性質ゆえに、将来受け取る時にモノの価値が上がって、お金の価値が下がっているリスクがあります。
これがインフレです。
ではそもそもインフレとは何でしょうか。
モノの価値が上がってお金の価値が下がる事をいいます。
葉書を例にとってみましょう。
平成元年の葉書の切手代は41円でした。令和元年では62円になっています。
約30年で1.5倍になっていますね。
円建ての保険に比べると外貨建て保険は利率が高いモノが多いです。
外貨建て保険を選択肢に入れる事によって、インフレに備える事が可能になります。
資産分散をすることで円貨のインフレに備えられる
今、日本は低金利時代と言われています。
日本の定期預金の金利等を見ると愕然とする方も多いと思います。
この低金利時代、外貨建て保険で資産運用をするという方法があります。
円建てだけではなく外貨建て保険で資産を分散する事によって、リスクを回避する事が出来ます。
その1つとして外貨建て保険で利率変動型の終身保険があります。
この保険は利率が見直される保険です。
金利が上がった時も対応できるので、インフレに備える事ができます。
外貨運用は金利、利回りが高いのがポイント
外貨建て保険のメリットとしては日本の金利と比較すると金利が高い場合が多く、利回りが高いのがポイントです。
日本の保険と比べると外貨建て保険は、保険料が割安になっているのも魅力の1つです。
その理由としては、海外の金利、利回りが高いので資産運用がやりやすく、そこが保険料の割安につながっています。
日本の円建ての保険で外貨建て保険の金利、利回りを期待する事は難しい状況です。
外貨建て保険のリスクを解ったうえで利用すれば、金利、利回りが高い外貨建て保険で効率の良い資産運用も可能です。
外貨建て保険の危険性についても理解しよう
しかし外貨建て保険にもデメリットはあります。
満期の時、もしくは解約の時に円高の状況であれば受け取る保険金がは減ってしまいます。
毎月外貨建てで保険料を支払っている場合、月によって保険料が変動します。
円安になった場合、保険料が高くなります。
これが為替変動によるリスクです。
外貨から円に、円から外貨に換える場合、手数料がかかります。
この手数料は開示されていない場合が多く、保険会社によっても違うので、注意が必要になります。
契約時には契約に関わる諸費用も差し引かれますので、契約から短期間で解約をした場合、元本割れが生じる可能性が大きいです。
こういった外貨建て保険のデメリット、危険性も十分に知る必要があります。
外貨のインフレリスクがある点に注意
円のインフレについては初めに記載していますが、外貨にもインフレリスクがある事を覚えておかなければなりません。
日本の金利は低金利時代です。日本に比べると海外の金利は高い場合が多いです。
ではなぜ海外の金利は日本に比べて高いのでしょうか。
それは海外のインフレ率が日本のインフレ率よりも高く推移しているからです。
- 日本の2018年のインフレ率0.98
- アメリカの2018年のインフレ率2.44
- オーストラリアの2018年のインフレ率は1.98
3カ国を比べてみてもインフレ率の違いが表れています。
海外のインフレ率がより多くなった場合、お金の価値は下がります。
例えばアメリカのインフレ率が上がってドル安になった場合、円高になり受け取る保険金が減ってしまう可能性があります。
こういったリスク回避の為に外貨建てで、利率変動型の終身保険があります。
利率が見直されるので、金利のインフレリスクにも対応する事ができます。
為替リスクに注意!元本保証なのは外貨ベースのみ
外貨建て保険は利率もいいので「気になる」でも「危険」「怖い」「損」そう考える方も多いと思います。
ではどのようなリスクがあるか考えてみましょう
為替変動リスクは円から外貨、外貨から円に換える時の相場によって生じます。
例として1000万の日本円を1ドル130円の時にドルに換えると約76923ドルになります。
この76923ドルを1ドル100円の時に日本円に換えると約769万になってしまいます。
約231万の差が生まれます。これが為替変動リスクです。
手数料は円から外貨へ、外貨から円へ換える時に手数料が発生します。
これは保険会社によっても違います。この手数料は開示されていない場合が多いです。
満期や解約で外貨から円に換える時には注意が必要です。
元本保証と聞くと「安全」と思われるかもしれませんが、これが「危険」です。
円での元本保証と思ってしまいがちですが、あくまでも外貨での元本保証です。
外貨での元本保証ですので、為替変動リスクもあります。
こういった注意点を十分に考慮する必要があります。
気になるけど難しい!FPさんに相談してみませんか?
低金利時代の日本。高利回りの預金は期待できない状況です。
外貨建て保険は利率も高いので気になるけれど「危険?」「怖い」「損?」という不安がある方も多いと思います。
外貨建て保険のメリット、デメリットをもっとよく知っておきたい。
為替変動リスクについて、もっと詳しく知りたい。
保険に関するさまざまな「不安」を聞いてもらってその場で不安を解消したい。
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まとめ:外貨建て保険でインフレリスクに対応しよう
外貨建て保険のメリット、デメリットについてお話してきましたが、いかがでしたか?
外貨建て保険にいだく「危険」「怖い」「損」という気持ちも、内容を知れば怖くはありません。
もう一度、外貨建て保険について内容を整理してみましょう。
- 日本のお金の価値が下がった時の対策になる
- 満期時、解約時に為替変動によって受け取る保険金額が違ってくる
- 契約から短期で解約すると元本割れの可能性がある
この3つの中で最も注目したいのが3です。
日本のお金の価値が下がった時、インフレリスクに対応できるのが外貨建て保険です。
外貨の金利は日本の金利より高い為、インフレに対応できます。
外貨建て保険で将来のインフレリスクに対応していきましょう。