外貨建て保険は円高、円安のメリットを活用!加入、解約タイミング

外貨建て(ドル建て)保険は為替レートの変動(ドル安円高・ドル高円安)によってベストな加入、解約のタイミングがあることをご存知でしたか?外貨建て保険は円高・円安のタイミングにより為替差益のメリットや為替差損のデメリットがあります。危険性を十分理解して検討しよう。

外貨建て保険の為替レートは円高、円安どっちがお得?

生命保険にはたくさんの種類がありますが、外貨で払い込み・受け取りを行う「外貨建て保険」が近年注目されています。


外貨建て保険は円建て保険と違って為替レートの影響を受けるので、払い込みや受け取り時に円高か円安か(為替相場)を見極める必要があります。


しかし為替などの知識があまり無い場合は、いつ払い込み・受け取りをしたら良いのか分からず不安になってしまいますよね。


そこでこの記事では、

  • 外貨建て保険の払い込み・受け取り時における円高・円安メリットの違い
  • 円高・円安以外で起こる外貨建て保険の主なメリット・デメリット

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、外貨建て保険に欠かせない円高・円安の基本がわかり、外貨建て保険を上手く活用できるヒントが見つかることと思います。


ぜひ最後までご覧ください。


外貨建て保険の加入や解約、満期時での円高、円安メリットの違い

外貨建て保険は、保険料を外貨で払い込み、それを外貨で運用し、満期保険金や解約返戻金を外貨で受け取る保険です。


つまり入口から出口まで、すべて外貨ベースで行われるのが特徴です。


円建て保険と違う点として、外貨建て保険は円高・円安の影響を受け、また外貨と円を両替する際に手数料が掛かることが挙げられます。


例えば保険金等受け取りのタイミングが円高か円安かによって、受け取る金額が大幅に変わる場合があるので注意が必要です。


また手数料は保険会社によって違うので、より手数料が安い保険会社を選ぶ必要があります。

円高で加入、円安で解約しよう!保険料と為替差益をお得に

一番良いのは、円高のタイミングで保険料の支払いをし、円安のタイミングで保険金・解約返戻金を受け取ることです。


その理由として、

  • 外貨で支払う保険料額は決まっているので、円高(円の価値が高い時)の方が、支払う円貨が少なくて済む
  • 外貨で受け取る保険金等の額は決まっているので、円安(円の価値が低い時)の方が、受け取る円貨が多くなる

この仕組みを「保険金・解約返戻金の受け取り」でみていきましょう。


受け取る保険金・解約返戻金が1万ドルの場合

1ドル=100円であれば、1万ドル=100万円で受け取ることになります。


これより円安になっているときは、1ドル=110円、つまり1万ドル=110万円を受け取ることになり、為替差益が発生します。


逆に円高になっているときは、1ドル=90円になり、1万ドル=90万円しか受け取れません。

1ドル=90円(円高)1ドル=100円1ドル=110円(円安)
1ドル=90万円1ドル=100万円1ドル=110万円

このように外貨では同じ金額でも、為替相場の変動によって円に換算した場合の差が大きく開いてしまいます


支払いや受け取りのタイミングをしっかり見極め、少しでも損をしないようにしたいですね。

一時払いタイプに注意?為替リスクを平準化するドルコスト平均法とは

外貨建て保険の支払い方法は2種類あり、一括で払い込む「一時払い」と、毎月払い込む「毎月払い」があります。


一時払いの場合「払込み時」と「受け取り時」の為替レートの差が直接利益に影響してきます。


そのためうまく活用できる人にはオススメですが、より為替リスクが大きいともいえます。


また一度に多額の保険料を支払うことになるので、自由に使える資金の余裕がないと難しいでしょう。


一方毎月払いの場合は、毎月定期的に一定金額分を払い込むことになります。


この場合「ドルコスト平均法(定期定額投資法)」を活用でき、長期運用することによって保険料の平均単価を下げる効果が期待できます。


あまり為替相場に詳しくない人や、一度にまとまった資産を用意するのが難しい人は、毎月払いの方が良いかもしれません。


ドルコスト平均法とは

毎日価格が変動する金融商品を、一定間隔に同じ金額ずつ買う方法です。

主に外貨での積立投資に活用されており、毎月日本円で同じ金額ずつ買うと、為替相場の変動で高いときには少なく、安いときには多く買うことができます。

その結果として、購入した金融商品の平均購入単価を下げる効果が期待できます。

外貨建て保険の場合も同じことで、毎月払いならこれを活用でき、円高・円安に詳しい人でなくても自動的に平均単価を下げることができます。

円高で解約すると損!外貨で据え置き可能な保険もあります

円高のタイミングで解約返戻金を受け取ってしまうと、思っていたより受け取れる金額が少なかったり、場合によっては元本割れの危険性も出てきます。


そのためなるべく避けたいところですが、どうしても解約時期をずらせないこともあるかと思います。


こうした場合、外貨で受け取った解約返戻金を円に両替せず

  • 銀行の外貨預金などに預けて、円安のタイミングで円に両替する
  • 外貨のまま、別の資産運用型保険の保険料の原資にする

という対策が多く取られています。


他の外貨建て保険商品の保険料にした場合、為替手数料を支払う必要がないのが良い点と言えます。

外貨建て(ドル建て)保険のメリット、デメリットを徹底解説

近年「金融機関から外貨建て保険の説明を受けた」という人が多く、またよくわからないまま契約したことによる苦情が多発しています


外貨建て保険は内容が複雑かつ運用・為替リスクがある商品なので、きちんと内容を理解しておかないと、大幅な損益を生み出す可能性があります。


そこで、ここからは外貨建て(ドル建て)保険のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。


もし外貨建て保険をご検討中であれば、是非参考にしてみてください。


メリット:外貨の金利が高く予定利率が高いので保険料がお得

現在日本は超低金利時代と言われており、比べて外貨ははるかに金利が良いので、運用での大きな利益が期待できます。


それに加えて、外貨建て保険の方が保険料が安いといった特徴があります。


なぜ外貨建て保険は、円建て保険より保険料が安いのでしょうか?


生命保険の保険料は、あらかじめ「予定利率」という数字(%)が割り引かれています。


この「予定利率」とは、保険料を運用して得られる予定の利益の一部です。


つまり最初から期待できる利益が大きい保険であれば、その分割引き率がよく、保険料は安くなります。

メリット:資産分散の役割り果たす!円のインフレリスクに備える

インフレとは、モノやサービス等の物価が上昇する経済現象です。


日本でインフレが起きた場合、物価の上昇により日本円の価値が下がる(=円安)になります。


つまりインフレ時にも関わらず、資産を円貨のみで所有し続けた場合、勝手に資産価値がどんどん下がっていってしまうのです。


いつ起きるかわからないインフレに備えて外貨建て保険などで資産を分散しておくことは、大切な資産を守る一つの方法です。

デメリット:早期解約では元本割れの危険性がある

外貨建て保険の大きなデメリットは、早期解約した場合は元本割れしやすいということです。


よく外貨建て保険について「元本保証ですよ」との説明を聞くことがありますが、あくまで外貨での元本が保証されているだけで、日本円では保証されていません


特に早期解約の場合、手数料諸々が思ったより多くかかるので、元本割れリスクが大きいといえます。


外貨建て保険を契約する際は、保険金の受け取りが10年、20年後になることを念頭に置いておくことが大切です。

デメリット:外貨の両替手数料や初期手数料に注意

円貨を外貨に・外貨を円貨にする際には必ず両替手数料がかかり、これは契約者負担となってしまいます。


また契約の際にも初期手数料がかかるので、円建て保険に比べ外貨建て保険は諸手数料が多くかかるといったデメリットがあります。


この手数料が原因で、途中解約した場合に元本割れしてしまうこともあるので注意しなければなりません。

気になるけど難しい!FPさんに相談してみませんか?

外貨建て保険の説明では、どうしても為替レート・円高・円安など、普段聞きなれない言葉が多く、すんなり理解しづらいですよね。


外貨建て保険に興味はあるけれど、イマイチよく分からないといった場合は、お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談されることをお勧めします。


外貨建て保険だけでなく、様々な角度からより良い資産形成のアドバイスが受けられます。

マネーキャリア相談では、WEBで気軽にFPに相談できます。


ぜひご活用ください。

まとめ:外貨建て保険は円高、円安を把握してリスクをコントーロール

いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 外貨建て保険は円高時に契約し、円安時に保険料を受け取ることで為替差益が見込める
  • 外貨建て保険は高金利で運用できる等のメリットもあるが、円高・円安の影響以外にも手数料等のデメリットもあり、契約する際は理解しておくことが大切

以上のことでした。


複雑な保険商品の中でも、特に外貨建て保険は難しい商品ですが、きちんと特徴を理解することで有効的に活用できます


特に円安・円高についての基本をしっかり抑えることは、安心して契約できる重要な要素になると思います。


もし契約をお考えの際は、分からないこと・不安なことについて必ずFP等の専門家や、詳しい人に聞くようにしてみてくださいね。


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