更新日:2018/04/20
収入保障保険の年金支払保証期間とは?どのくらいの長さにするべき?
収入保障保険の中で最も分かりにくく、設定の判断に迷うのが年金支払保証期間についてではないでしょうか?ここでは実例を元に最適な期間の考え方について説明して行きます。収入保障保険の年金支払保証期間は何年に設定するのがベストなのでしょうか?
目次を使って気になるところから読みましょう!
収入保障保険の年金支払保証期間ってなに?
これに関して情報を調べる人は多いのですが、なかなかはっきりと分からないのが現状です。
それは、年金支払保証期間の意味について保険会社でも明確な答えを準備していないためです。
では、収入保障保険を準備するにあたってよりベストな選択はどれなのでしょうか?
年金支払保証期間について、検証して見ましょう。
是非最後までご覧ください。
収入保障保険の年金支払保証期間について解説!
簡単に言うと、収入保障保険で保険金が支払われるようになった時に保険期間満了までの期間が短かったとしても最低その期間は年金が受け取れるというものです。
つまり、収入保障保険の保険期間満了があと半年だったとしても、年金支払保証期間が5年ついていれば、その時点から5年間の受け取りが保証されるという契約なのです。
多くの人がこの期間が長ければ、万一の時が期間満了ぎりぎりだったとしても十分な保障が受けられると考えがちですが、本当にそうなのでしょうか?
年金支払保証期間は短くすることをおすすめします
今まで収入保障保険に沢山の保険料を払ってきたのに期間満了ぎりぎりで受け取れる保険金が少なくなるのは納得いかないと言う気持ちは分かります。
しかし、本来必要な年金保証期間はそのご家庭によって違います。
特に、本来年金保証期間は家庭の状況を考えた上で可能な限り短くする事がお勧めです。
なぜなら、各家庭のライフイベントを基準に考えて設定すると年金保証期間は大抵短くても問題ないからです。
でも、年金保証期間が長い場合にデメリットがなければ長い方が得になりますが、長い場合のデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
年金支払保証期間を長くすると保険料が高くなる
保険料は安いに越した事はありませんからこれは一番のデメリットです。
もちろん、何があるか分からないからあえて長くする選択肢も当然ありますが、家庭のライフイベントを元に考えた時、どんなライフイベントが起きてその後の年金支払いが必要な期間は何年なのでしょうか?
収入保障保険なので、満期直前は死亡保険金の必要性が低いはず
収入保障保険加入検討の実例を元に次のケースについて検証してみましょう。
Aさんご家族は夫が35歳、妻が33歳、加入時点で2歳の長男がいます。
夫の定年年齢は65歳です。この家族が収入保証保険に加入する場合を元に、よくあるライフイベントについて2つのパターンを考えてみましょう。
- 定年年齢の65歳を期間満了として、その満了直前の年に夫に万一があったとすると妻は63歳なので公的年金受取年齢までは2年足りませんが、長男は32歳なので既に就職して家庭も軌道に乗っているでしょう。
この場合、年金保証期間は妻の年金受取年齢に不足している2年もあれば十分と言えます。 - 夫が55歳時点を期間満了として、その満了直前の年に夫に万一があったとすると長男は22歳なので、順調に行けば大学を卒業して就職、独立しているでしょう。妻は53歳なので公的年金受取年齢までは12年もありますが、長男が独立していれば遺族年金だけでもなんとかなりそうに思えます。体が元気であれば不足分だけ働きに出てもいいかも知れませんし、本当に厳しいときは長男を頼ってもよいかもしれません。
この場合、年金保証期間は進学、就職にアクシデントがあった場合を考慮しても1年または2年程度あれば十分でしょう。
このように、収入保障保険だからこそ満期直前は死亡保険金の必要性は低いはずです。
特に収入保障保険の設計を先程の通りライフイベントを基準に考えれば年金保証期間は短くできるのです。
そもそも年金支払保証期間は保障内容の差を埋めるためのもの
これは、収入保障保険の保障内容の差を埋める為のものなのです。
満期よりはるか前に万一が起きた家族と、満期直前に万一が起きた家族とでは同じ保険料を払っていたとしても手にする保険金の合計額は変わってきます。
その不公平を少なくするために保険設計上必要なのが年金支払保証期間なのです。そして、年金支払保証期間がある事で収入保障保険は商品として成り立っています。
しかし、冷静になって考えて見た場合には年金支払保証期間の有無よりも最適な設計で安い保険料で収入保障保険が準備できた方が安心ですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
収入保障保険の年金支払保証期間について検証してきましたが、年金支払保証期間はできるだけ短い方が良いと言うのが結論です。
特にライフイベントをしっかり考えて設計した保険であれば必要な保障と安い保険料が両立できます。
ただ、ライフイベントを細かく吟味して設計するのは専門的な知識が無いと少し難しいかもしれません。
もし、信頼できる保険コンサルタントさん、FPさんがいらっしゃるのであれば一度ご相談することをおすすめします。
生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。