生活保護を受ける際、生命保険の加入や継続も可能な場合があります!

生活保護を受給しながら、生命保険の加入や継続はできる場合があります。しかし、生命保険によっては加入が認められず、既に加入している場合は福祉事務所から解約を求められるのが通常です。そのため、生活保護の受給中に利用できる生命保険は非常に限られてきます。

生命保険と生活保護の関係について解説

生活保護をご自身が検討している場合、生命保険に関して以下のような疑問が沸くのではないでしょうか。

  1. 生活保護を受けながら生命保険に加入できるのか?
  2. 生活保護を申請しても既に加入している生命保険は継続していいのか?




以降では、この二つの疑問を検討していきます。

生活保護受給者は生命保険に加入できない?

生活保護を受給中は、原則として生命保険に加入することはできません。

それは生活保護受給者が病気になった場合には医療扶助、亡くなった場合は葬祭扶助が支給されるため加入の必要がないからです。

また、生命保険の中には貯蓄性が高い保険商品があります。生活保護受給者に、このような生命保険の加入を許してしまうと、保険料の支払いに生活保護費を使う事になり、生活保護受給者の将来の資産を税金で増やすことになります。

これでは、生活保護制度の趣旨である「最低限度の生活」の保障を逸脱した結果となってしまうからです。

死亡保障を目的とした掛け捨ての安い保険なら加入できる

生活保護の受給中は、いかなる生命保険も加入は出来ないのとかと言えば、そうではありません。

以下のような条件を満たしている場合には生命保険に加入できます。



  1. 死亡、障害保障を目的とする保険
  2. 毎月の保険料の支払いが低額な保険


貯蓄性の高い保険ではなく、生活保護受給者の死亡や障害のリスク対策を目的とする掛け捨ての保険や、保険料の支払いが低額である場合は加入が可能です。

毎月の保険料のどのくらいまでを低額と判断するかは各市区町村によって異なりますが、その世帯の最低生活費の概ね10~15%と言われています。



生活保護を受給する上で、生命保険の解約を求められる

既に生命保険に加入している状態で、生活保護申請をしたらどうなるのでしょうか?

基本的には福祉事務所から生命保険の解約を求められます。




そもそも解約を求められる理由

生命保険の継続を安易に認めれば、生活保護受給者の将来の資産を税金で増やすことになるため、生活保護制度の趣旨である「最低限度の生活」の保障を逸脱した結果となってしまいます。これは、生命保険の加入が原則として認められない理由と同じです。

また、生命保険を解約した際に支払われる解約返戻金で、しばらくの間は生活できるためと言えます。

福祉事務所側からすれば、一時的にせよ資産となる解約返戻金で生活しながら、就職口を探してもらい、それでも決まらなければ申請を促す方が生活保護費の抑制につながるからです。

「生命保険に加入していない」とついた嘘がバレる仕組み

ご自身が生活保護を申請した際、生命保険に加入していることを黙っていたり、加入の事実は無いと嘘を言ったりしても、申請を受け付ける福祉事務所はしっかり調査を行います。

福祉事務者は、ご自身を養える家族の存在の調査はもとより、ご自身の収入・資産の状況に関し、各金融機関や雇用主等に報告を求めることができます。

生活保護費は税金です。本当に困っている方へ支給されるべきお金ですので徹底的に調査されます。

福祉事務所が、金融機関に報告を求めなかったという事はまずありませんので、嘘をついても必ずバレてしまいます。

生活保護を受給する上で、生命保険を解約せずに済む条件

生活保護を受給しても、以下の条件を満たしていれば生命保険を継続することは可能です。

  1. 死亡、障害保障を目的とした保険
  2. 毎月の保険料の支払いが低額な保険
  3. 解約返戻金額が30万円以下の保険

死亡保障を目的とした保険であること

生活保護を受給しながら生命保険を継続したい場合、「貯蓄型保険」については認められません。

貯蓄型保険とは、保険料を積み立てた保障に加え、満期となった時や解約した時にお金を受け取ることができる保険です。

生活保護受給者に貯蓄型保険の継続を認めてしまうと、将来の受給者の資産を税金で増やすことになり、不適切です。

そのため、継続が認められる生命保険は、死亡、障害保障を目的とした「掛け捨て保険」となります。

掛け捨て保険とは、保険金を受け取ることが無ければ支払った保険料が戻ってこない保険のことです。

保険料が安いこと

掛け捨て保険は、一般的に支払う保険料が低額であることが特徴と言えます。

生活保護費で生活している間は、できるだけ生活を圧迫しないように保険料の支払いも抑えなければなりません。

そのため、生活保護を受給しながら生命保険の加入を継続できる保険料の上限額が定められています。

各市区町村によってその上限額が異なりますが、世帯の最低生活費の約10~15%が保険料の上限額となります。

簡単な事例を挙げれば、12万円が最低生活費でその10%が毎月の保険料の上限額の場合、

12万×10%=12000円が上限額となります。

解約返戻金が30万円以下であること

加入している生命保険の解約返戻金が30万円以内であるなら、その生命保険を解約する必要がありません。

生活保護受給者が保険金を受け取っても返還の義務がある

気をつけなければいけないのは、加入継続が認められたからといって、生命保険を解約して得られたお金が、生活保護受給者の財産となるわけではないということです。

つまり、解約返戻金の支払いがあった時点で必ず収入申告を行い、その額については福祉事務所に全額を返還する必要があります。

また、生活保護受給者に生命保険金が下りた場合でも、同様に収入の対象になります。

そのため、この生命保険金から生活保護費を返還する必要があります。

参考:生活保護受給者が生命保険の被保険者になるのは問題ない?

生活保護受給者が生命保険の契約者となる場合は、そもそも生命保険を支払えるだけの資力を持っているのかが問われ、まず許可されません。

生活保護受給者が生命保険の受取人となる場合は、前述したように収入とみなされてしまいます。

では、生活保護受給者が生命保険の被保険者となる場合は問題となるでしょうか?

生活保護受給者自身から支出をしたり、資産形成をしたりするわけではなく、概ね問題は無いように思われます。

ただし、生命保険の契約者が父母、子、兄弟姉妹といった親族だと、保険料の支払い分を生活保護受給者へ現物支給して、生活費にするようにと福祉事務所から指示されます。

この様な場合には、その支給額を生活保護費から差し引く事になります。

まとめ

生活保護は、このままでは本当に最低限度の生活を送れなくなる方のために利用されるべき制度です。

つまり、働きたくても体を壊したり、障害があったりして働くことができず、生活を維持するだけの収入が見込めない方に向けられた最後のセーフティネットです。

ご自身が生活保護の申請を検討する場合には、本当に切迫した状況となっているのかを十分に考え申請を行うべきです。

その上で、生命保険の加入や継続を希望する場合は、生活保護制度の性質上、認められる生命保険商品の種類は非常に限られることは当然と言えます。


ご自身が健康で努力をすれば就職口を見つけられる可能性があるなら、安易に生活保護に頼ることは得策ではありません。

それは、本当に必要な方への生活保護による恩恵を圧迫することにつながるからです。

生活保護制度の運用は国民の税金で成り立っています。税金には限りがあるのです。

そのため、既に生命保険に加入しているならば速やかに解約し、それで得た解約返戻金で生活を送り、就職活動を行いながらご自身の生活再建をすすめることが、まずは第一であると考えます。

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