生命保険料は年末調整や確定申告で控除できるため、確認してみよう

生命保険を支払っているのであれば、年末調整や確定申告の際に申告しておけば税金の控除を受けることができます。生命保険会社から届く書類を添付して年末調整や確定申告の際に提出するだけなので、手軽に申告することが可能になっています。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

年末調整、確定申告での生命保険料控除について

年末調整とは

年末調整とは、会社でまとめて細かい税金の控除などの手続きを行ってくれるシステムのことです。

会社員なら原則的に年末調整を行えば確定申告をする必要はありません。

わざわざ確定申告に行かなくても、ある程度のことは行ってくれます。


生命保険料だけでなく、年末調整では他の控除も行ってくれます。

寡婦や学生、障碍者などは年末調整で控除を受けることが可能です。


また、収入が2000万円以上になるサラリーマンなどは別途確定申告をすることになります。 

確定申告とは

確定申告は給与以外に収入がある場合や寄付金などをした人、自営業で働いている人などが行う税金の申告のことです。

毎年2月から3月に申告が行われ、前年度の所得税などが決まります。

また税金を支払いすぎた場合には還付も受けることができます。


確定申告は各地域の税務署が担当しているため、問い合わせなどは税務署に行いましょう。


年末調整ができなかった時やわすれた時にも、確定申告をすれば問題ありません。 

生命保険控除とは

生命保険料控除とは、年末調整や確定申告の際に生命保険料として支払った分を収入から差し引くことができるシステムのことです。

収入や支払っている生命保険料によって、控除の上限は決まっています。


年末調整であれば計算をしなくても、書類の添付だけで処理を進めてくれることも多くなっています。


会社員は年末調整で生命保険料控除をした方が、確定申告よりも手軽になります。 

生命保険控除は新契約と旧契約で還付される金額が変わってくる

旧契約の生命保険料控除額

生命保険料は平成24年になってから契約したものと、それ以前に契約したものでは計算の方法が変わってきます。

旧契約生命保険料は年間25000円以下なら全額が控除の対象になります。

25,001円から50,000円までの場合は支払った生命保険料×1/2+12,500円です。 

50,001円から100,000円までであれば、支払った生命保険料×1/4+25,000円が控除対象です。 

100,001円以上は50,000円が控除額となります。 


年末調整なら細かい計算をしなくても構いませんが、確定申告の場合には自分で計算が必要になります。

新契約の生命保険控除額

新契約の生命保険料控除は、年間20,000円までが全額控除になります。 

20,001円から40,000円までであれば、支払った生命保険料×1/2+10,000円が控除される計算です。 

40,001円から80,000円までが支払った生命保険料×1/4+20,000円になります。 

80,001円以上になると、40000円が控除されます。 


旧生命保険料の方が、多少お得な計算になっています。

新契約と旧契約合わせた生命保険料控除額

生命保険料が新契約と旧契約どちらもある場合には、2つを足した支払い額から控除額を計算することになります。

ですが有利な方の計算で控除を受けることが可能になっているので、旧生命保険料の計算を適用しておくことができます。

控除額の限度は12万円です。 

年末調整で生命保険控除を申請できなかった場合

年末調整の時に書類を添付し忘れたり、書類がなかった場合には確定申告をすれば問題なく生命保険の控除を受けることができます。

また年末調整をしてもらえなかった場合でも、確定申告をすればすべての申告が完了します。


確定申告の時期までに、忘れないように書類の準備をしておくことが大切です。


確定申告の際は自分で書類に計算後の金額を記入することになります。

最近ではパソコンで自動計算も行ってくれるため安心です。


年末調整に間に合わなかった時は、積極的に確定申告を行いましょう。 

年末調整していても確定申告が必要な場合

寄付金などを納めている場合や、医療費が高額になっているケースなどでは年末調整では申告ができません。

そのため確定申告を行う必要があります。

還付を受けられるので、忘れずに行いましょう。 


また給与以外の収入が年間20万円以上ある場合も、年末調整で申告できないため確定申告をする必要があります。


確定申告をすることが決まっているならあえて年末調整をする必要はありませんが、年末調整は書類にはんこを押すだけのケースも多いので、確定申告するか分からない場合には年末調整をしておきましょう。 

生命保険控除の還付申告に必要なもの

生命保険料の控除に必要なものは、生命保険会社から発行される保険料の証明です。

この書類は11月前後に郵送されるため、年末調整までに届くように手配しておきましょう。


確定申告を行う場合には、なくさないように保管しておきましょう。 

まとめ

生命保険料控除は、確定申告でも年末調整でも受けることができるので自分の都合の良い方法を選択しましょう。

生命保険に加入している人なら誰でも行うことができるので、会社の年末調整時や確定申告の際にきちんと書類提出を行うことが基本です。


生命保険料の全額控除を受けたい場合には、毎月の保険料は低く抑えることになりますので、不必要な高額保険に加入する必要はありません。 

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