生命保険は複数加入できる?何社まで入れるのか上限も解説

生命保険に複数加入・複数契約している場合、上限はありますが全ての保険金を請求することができます!保障内容を充実させたい方には生命保険や医療保険の複数契約はおすすめです。この記事では、生命保険に複数加入することによるメリットデメリット・確定申告などについて解説します。

生命保険って複数加入してもいいんでしょうか?
今回はこのような疑問を解決していきます。
はい、複数の生命保険に加入してもすべての保険から保険金を受け取ることができますよ。
複数の生命保険に加入するメリットはあるのでしょうか?
メリットもありますが保険料が高額になるデメリットもあります。
この記事で詳しく解説してきますね。
監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

目次を使って気になるところから読みましょう!

複数の生命保険・医療保険に加入することはできるのか

「複数の生命保険・医療保険」に加入していて、万が一お亡くなりになってしまった。病気で入院してしまった。


そんな場合に、「それぞれの生命保険会社から保険金は請求できるのだろうか?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。


実は、全ての保険会社からそれぞれかけていた保険金を受け取ることができるのです。


ここが損害保険との大きな違いの一つです。 

損害保険、例えば自動車保険の人身傷害補償や、火災保険などは実際にかかった入院費や損害の金額で保険金額が決まり、それ以上は支払われません。


ですので、金銭的に余裕がある方、生命保険の使い分けを十分理解している方は是非とも複数の生命保険の加入を検討してみましょう。


生命保険に複数加入される場合は、後ほども解説いたしますが、保障内容のバランスを上手にとるためにも保険の専門家に相談することをおすすめします。


ほけんROOMでは「マネーキャリア相談」という無料保険サービスを提供しております。

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生命保険には上限額があるので、複数加入するといっても限度はある

例えば、1契約5,000万円の死亡保険を、何十社と契約して死亡した場合、全額もらえるかと言ったら一般の方は無理です。


その理由としては、保険金殺人などの事件を防ぐためです。


実は、生命保険会社は保険会社専用のネットワークがあり、の保険会社でどのくらいの死亡保険金額をかけているかがわかります。

そして、全社を合わせていくらまでといった規定があります。


というわけで、死亡保険を複数加入できたからといって、死亡保険を全額もらえるわけではないのです。


ちなみに、死亡保険金の上限については、保険会社ごとに異なっていますが、「職業」「年齢」「年収」の3つのポイントを考慮して決められています。


職業については、怪我や死亡のリスクの高い職業に就いている場合、保険会社によっては生命保険に加入できなかったり、加入できたとしても死亡保険金の上限が設定されていることが多いです。


例えば、職業がトラックドライバーの場合は死亡保険金の上限が5,000万円、100トン未満の漁船乗組員の場合は3,000万円となっています。


年齢については、15歳未満の場合と15歳以上との場合とで保険金の上限が異なります。


また、年収については、毎月の保険料の支払いを考慮すると分かるように、収入の高い人の方が死亡保険金の高い保険に入ることが可能になるでしょう。

複数の生命保険に加入しても保険金が受け取れる理由とは

死亡保険金の上限は、全社合わせていくらまでという規定はあるものの、複数の生命保険に加入していていれば、それぞれの保険会社より保険金を受け取ることができます。


一方、自動車保険や火災保険といった損害保険では、実際の被害金額の保障となるため、複数の保険を契約していたとしても、多くもらえるということはありません。


というのも、損害保険が複数の契約をしていたことで多くもらえるということになると、故意で事故を起こすといったことが起こりかねないからです。


ですが、生命保険の目的は残された家族の生活を守るためのものであるため、複数契約していれば、それだけ保険金が多くもらえるということになるのです。

2社以上の生命保険に加入する4つのメリット

複数の生命保険に加入するメリットとはなんでしょうか。

様々なメリットの中から主な4つをご紹介します。

  • 生命保険の複数加入することで保障内容のバランスが取れる
  • 生命保険に複数加入することで保険会社の不払いや破綻のリスクに備える
  • 複数の保険担当者に相談できるので情報が偏りにくい
  • 相続税の控除額を最大に使えるので、節税できる場合がある

詳しくみていきましょう。

生命保険の複数加入することで保障内容のバランスが取れる

例えば、

  • A社はお亡くなりになったら全額払います。
  • B社は介護状態になっても全額払います。
  • C社は約款指定(生命保険会社独自で決めた)の状態になれば全額払います。
  • D社は保障は少ないが解約返戻金が多い。

というように、2つ以上の複数の生命保険に加入している場合です。


ご自身に万が一事が起きて、仕事ができず生活を安定させることができない事態が起きてしまった場合でも、それぞれの生命保険の特性を生かした請求ができるので、隔たり無くバランスの良い保障を受けることができます。


一般的には、亡くなった時だけの心配をなさる方が多いですが、実際は介護状態になった場合、医療費・介護費などが一生涯続く可能性があります。


そのためにも、2つ以上の複数加入することで保障のバランスを確保することで、万が一の不安を安心に変えることができます。


しかし、保険をあまり理解していない場合は保障内容が被ってしまったり、無駄な保障をつけてしまうかもしれません。


そういったことを防ぐために、生命保険に複数加入される場合は保障内容のバランスをうまくとれるよう保険の専門家に相談してみましょう。


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生命保険に複数加入することで保険会社の不払いや破綻のリスクに備える

保険会社は多額の保険料を頂戴しているので、潰れることは無いだろうと思われがちですが、1997年から2000年の間の僅か3年間で7社も経営破たんしているのが実情です。


この7社に対しては引継ぎに手を上げる保険会社があったおかげで、契約自体は保障の一部を変更して継続することができましたが、もし、手を上げる会社が無かった場合、保険契約が解消となってしまい、以後の保障が一切なくなってしまうリスクも無きにしも非ずです。


実際に保険の契約をする際に必ず一読はお願いされるであろう重要事項説明書(契約者や、被保険者にとって不利になる情報などが記載されています。)にも、万が一保険会社が破綻してしまった時の対応等が記載されている項目があります。


2017年現在は生命保険契約者保護機構が、一定期間保障しますが、その後他生命保険会社にて契約する必要があります。


もし、既に大病を患ったなどの病歴があった場合は、保険に加入が難しくなり、さらに契約時の年齢で保険料が決まるため、保険料がぐっと高くなるケースが大半となっています。


そのため、複数の生命保険会社に加入していれば、加入できないなどのリスクを避けることができます。

複数の保険担当者に相談できるので情報が偏りにくい

それぞれの生命保険会社にはそれぞれの担当者がおり、生命保険のプロフェッショナルです。色々な生命保険事情を把握しており、自社の保険と見合わせそれぞれの考えがあります。


では、すべての保険の担当者が

「今のニーズは▲▲なので、●●のような商品にしましょう。」

とアドバイスするでしょうか?


今まで私自身も何十人と言う生命保険の保険担当者にお会いしました。

皆さん当たり前ですが人間ですので、それぞれ多種多様なアドバイスを受けることができました。


もちろん、契約は自己責任です。

色々な情報を手にすることで、選択の幅が広がります。


もし、2つ以上の複数の生命保険に加入していれば、常に複数の担当者から情報を手に入れる事ができ、相談をすることができます。


様々な情報を取り入れるという面でいえば、保険の無料相談サービスを利用するのもおすすめです。
中立的な立場から保険を提案してくれるので、勧誘に惑わされず保険を検討することができるでしょう。

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相続税の控除額を最大に使えるので、節税できる場合がある

相続するには、相続税が発生する。


当たり前なのですがとても悩ましく、難しい問題です。

特に基礎控除額限度ギリギリに資産をお持ちの方は、過ぎた分支払いを余儀なくされてしまいます。そんな時は生命保険を資産として保持していることで、節税対策となります。


実は生命保険受取金は、基礎控除とは別枠で相続税の非課税枠があります。


非課税枠=500万円×法定相続人の数


となっており、法定相続人が3人の場合1,500万円も非課税となります。


この節税対策、利用するには条件があります。


  1. 保険の契約者・保険料の支払者が被相続人
  2. 保険金受取人が相続人

2つの条件を満たすの場合この制度を利用することができます。

更に、節税効果を高めるには保険金の受取人を配偶者ではなく、子どもにした場合です。


配偶者は、配偶者控除があり、1億6,000万円までは非課税となりますが、子供はそこまでの控除額はありません。


そのためにも、この節税対策を利用して、遺産をご家族の為に有効活用することができます。

複数の生命保険に加入する4つのデメリット

では、反対にデメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 生命保険に複数加入すると手続きが複雑かつ面倒になる
  • 診断書などが必要になる場合、費用が大きくなる
  • 2つ以上の複数の保険に加入するので保険料がかさむ
  • 加入している生命保険を把握しきれなくなるリスクも
それぞれ詳しくみていきましょう。

生命保険に複数加入すると手続きが複雑かつ面倒になる

複数の生命保険会社と契約を交わすわけですから、それぞれ告知書、申込用紙を記入し、保険の説明、保障の説明…などを何度も受ける必要があります。


一度の契約に1時間、それも何社ともとなってしまうと、非常に面倒です。


更に、保険金の請求も各社に連絡をする必要があり、故人を亡くした心労に加え、保険手続きの苦労も重なり大変な思いをしてしまいます。

診断書などが必要になる場合、費用が大きくなる

かける保険金額によっては、医師による診断が必要となり、診断書の提出が必要となった場合お金が取られます。


また、保険金の請求時、必要となる書類のひとつが死亡診断書です。


コピーで良い可能性が高いですが、原本が必要とされた場合、何部も取得する必要があり、その都度お金がかかります。

2つ以上の複数の保険に加入するので保険料がかさむ

生命保険の保険料は、

  1. 予定死亡率
  2. 予定事業費率
  3. 予定利率

この3つを計算して保険料が決まります。


このうちの2.予定事業費率に関しては、それぞれの生命保険会社が契約者の維持管理費(証券の発行や、社員の給料など)となります。


維持管理費を複数社に支払う訳ですから、当然1社だけに生命保険を任せるよりも保険料が高額になってしまいます。


相談料・コンサルティング料だと割り切れる家計なら良いかもしれませんが、難しい場合は良く検討する必要があります。



また、一つ忘れてならないのが、団体信用生命保険です。


住宅を購入して、ローンを組む際に多くの方が加入している生命保険です。


一般の生命保険で住宅ローンの穴埋めを考えている場合は、累計何百万も無駄に保険料を払ってしまうケースもあります。


生命保険の加入目的を明確にしてから、複数の生命保険を検討することをお勧めします。

加入している生命保険を把握しきれなくなるリスクも

メリットの中にありました「保障内容のバランスが取れる」


裏を返せば、こんな時はA社の保険。あの時はB社の保険と覚えておく必要があります。


保険の事を気にしながら生きていくのは大変面倒な事です。

複数保険に加入をしているならば、保障の把握をしておく必要がある可能性はあります。


バランスを上手にとって、自分の加入している生命保険の内容をしっかり把握しておくためにも保険加入前の検討時に専門家からのアドバイスをもらうことをおすすめします。


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複数の生命保険に入っている場合、確定申告や年末調整はどうする?

ある保険会社の回答はこうなっております。


保険料控除の区分(「一般の生命保険料」、「介護医療保険料」、「個人年金保険料」)上限を超える場合は、全てを提出する必要はありません。

出典: SOMPOひまわり生命


上限っていくらですか?となる方は、ご自身で計算する必要が無い場合は、保険料控除のハガキを全部提出してしまって良いと思います。

確定申告を自身でやられる方、私もそうですが、全部持って行って係りの人に計算してもらうことができます。


どうしても、上限額を知りたくて、多数の生命保険に加入していることをあまり知られたくない方は、

生命保険料控除の新制度を解説!新旧併用での控除額算出を理解しよう 

を参考にしてください。

複数の生命保険に加入することがおすすめな人

ここまで、複数の生命保険に加入するメリットとデメリット、税金の手続きについて解説してきました。


残された家族に不自由ない生活をするためのお金を残す、という意味ではメリットとなりますが、手続きに手間がかかったり、保険料が高額になるというデメリットがあるということがお分かり頂けたかと思います。


上記を踏まえた上で、複数の生命保険に加入することがおすすめな人は以下の通りです。

  • 金銭的に余裕がある人
  • 節税対策をしたい人
  • 書類の作成や手続きを苦なく行える人
  • 複数の担当者に相談したい人
  • あらゆるリスクに備えておきたい人

特に、保険に関わる手続きは書類を複数作成する必要があり、想像以上に大変だと思われる方が多いようです。

複数の生命保険への加入の際はよくよく検討されることをおすすめします。

複数の生命保険に加入がおすすめできない・見直しした方が良い人

一方、複数の生命保険への加入がおすすめできない人は以下の通りです。

  • 生活に余裕がなく、複数の生命保険の保険料を払うのが難しい人
  • 書類の作成や手続きが面倒だと感じる人
  • 保険の管理の手間を増やしたくない人
また、すでに複数の生命保険に入っているけれど、見直しした方が良い人は以下の通りです。
  • 十分な貯蓄が得られた時
  • 保険料が負担に感じ始めた時
  • 保険の管理が手間だと感じ始めた時
  • 結婚、出産、退職など、ライフステージの変化があった時
前に述べたように、複数の生命保険に加入する目的は、残された家族の生活を守るためでした。
十分な貯蓄を形成でき経済的な不安がなくなれば、全て解約する必要までなくとも、自分にとって条件の良い保険に絞っていくのも得策かもしれません。

複数の生命保険を1つにまとめたい・見直したい場合は無料保険相談を

複数の生命保険をまとめたり見直しを行うと、保険の管理の手間や保険料が減ったり、保障の重複に気付くことができたりとメリットが大きいです。


ですが、実際に複数の生命保険を1つにまとめたい・見直しをしたいと思っても、具体的にどうしたら良いのか迷うこともあるかと思います。


保険の見直しは慎重に検討する必要があるので、そういった場合は専門家による保険の無料相談サービスを利用するのがおすすめです。


ほけんROOMでは「マネーキャリア相談」という無料保険サービスを提供していますので、ぜひ気軽に利用してみて下さい。

まとめ:生命保険に複数加入するならしっかり検討しよう

複数の生命保険に加入するメリット・デメリットについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 


今回の記事のポイントは

  • 複数の生命保険に加入した場合、それぞれから死亡保険金を受け取ることができるが、上限額がある
  • 生命保険の死亡保証金は「職業」「年齢」「年収」によって決められる
  • 複数の生命保険に加入するメリットは、保障内容のバランスが取れる、不払いのリスクを回避できる、複数の担当者に相談できる、節税できることが挙げられる
  • 一方、デメリットとしては、手続きが面倒になる、診断書などの費用がかかる、保険料が高額になる、管理が行き届かないことが挙げられる
  • すでに複数の生命保険に加入しており、十分な貯蓄を形成できた、ライフステージの変化があった、保険の管理が面倒と感じた場合などは見直しを検討した方が良い
  • 保険の見直しをしたりまとめることで、保険の管理の手間が減るだけでなく、保険の重複に気づけて、保険料を安くできるといったメリットがある

でした。


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