端数処理はどうする?など生命保険料控除の気になるポイントを総解説

「端数処理はどうしたら良い?」とか「証明額と申告額って何なの?」とか、生命保険料控除の計算における疑問は数多くあります。この記事では、国税庁の発表を元に、生命保険料控除計算に置ける端数処理の問題など、誰しも気になるポイントを総ざらいします。

疑問①:生命保険料控除の端数の処理はどうすれば良い?

まずは生命保険料控除の端数処理についてです。

端数となる場合は、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の各区分おいて、年間保険料支払い額が12001円から80000円の方になるかと思います。

(ただし、新制度の場合)


実際問題、端数処理を間違えても数円単位の話なので、問題ないかと思いますが、見ていきましょう。

端数処理は小数点以下を切上げ!四捨五入でない!

端数処理の小数点以下は切上げをして構いません。

国税庁によれば、

生命保険料の控除額の計算において算出した金額に1円未満の端数があるときは、その端数を切り上げます。

出典: https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2010/pdf/20-29.pdf

と端数処理に関して明記しています。

これは、生命保険料控除に関しても、地震保険料控除に関しても、小規模企業共済等掛金控除に関しても、端数処理は切上げになります。


他の「年調年税額」などは切捨ての場合もありますので、年末調整・確定申告において必ずしも端数処理は切上げというわけではないので注意しましょう。

(基本的に端数処理は、納税者側に有利な仕組みになっています。)

端数計算を間違えてしまったという方は…

先ほども述べた通り、端数計算を間違えたからといって、1円単位の齟齬しか発生しませんので、基本的にはあまり問題視しなくても良いですが、もし気になる方は、税務署に問い合わせて見ましょう。

ただ、生命保険料控除証明書等が年末調整時に会社に提出していたりするので、その場合は証明書を戻してもらわないといけません。



疑問②:「一般証明額」と「一般申告額」って何?

知恵袋にこのようなご質問がありました。

生命保険料控除証明書についてです。 2箇所金額が書いてあってご申告額という方を書類に書けばいいのは分かりました。 お伺いしたいのは記載してある金額の計算方です。 実際支払っている金 額《毎月カード引き落としです》×月数をしても記載金額にはなりません。 どういう計算なのでしょうか?

出典: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10181737570?__ysp=55Sf5ZG95L%2Bd6Zm65paZ5o6n6Zmk


この問題は、まず、「一般証明額」と「一般申告額」について理解しなければいけません。


  • 一般証明額:9月(*1)まで支払った生命保険等の保険料
  • 一般申告額:今年に支払う見込みの総額

(*1)生命保険料控除証明書は毎年10月以降に保険会社からご住所に送付されます。


生命保険料控除証明書が9月までに発行されるためにこのように2種類の金額が証明書に記載されています。

また、所得自体も年の途中で想定の所得額を申請することになるかと思いますので、見込み額で計算するのです。


基本的には、一般申告額で確定申告を行います。

次の見出しで詳しく見ていきましょう。

生命保険料控除は保険料支払い見込み総額で計算します!

生命保険料控除は保険料支払い見込み総額で計算します。

なので、申請書には見込み総額を記入していきましょう。

ただし、上記の質問のように、記載金額と実際に払っている金額が異なる場合、どのようなことが考えられるのかということです。


主に3つの可能性が考えられます。

  • 配当金や返戻金を受け取っている場合
  • 定期保険など期限切れが決まっている場合
  • 傷害特約など、生命保険料控除の改正で対象外となったものを含む場合

特に、配当金や返戻金を受け取っている場合が多いと思いますので、給付を受け取っていないかもう一度確認しましょう。


これらに含まれない場合は、保険会社に問い合わせを行って見ましょう。

申告書と確定金が異なった場合は…

9月以降、途中で退職したり、生命保険を解約したり、新たに保険に加入したり…


控除の申込書と確定金が異なることはしばしあります。

こういった場合には、確定申告できちんと申告をするようにしましょう。


よくわからないことがあれば、税務署に問い合わせをするのも手かもしれません。

疑問③:生命保険料控除証明書の額を全部書かない方が良い場合があるって本当?

こちらも知恵袋に投稿された質問をご紹介します。

  • 生命保険料控除証明書の額を全部書かない方が良い場合があるって本当?

こちらの疑問ですが、実は存在するのです。

これは実は平成24年に生命保険料控除の制度が変更したことに起因しています。

実は申請してしまったら損になってしまうなんてケースもあります。


新制度、旧制度を併用利用する方は「生命保険料控除の新制度を解説!新旧併用での控除額算出を理解しよう」を一読することをオススメします。 

まとめ:端数処理など困ったら知恵袋で相談するのも手かも

税金や保険料の話は、お金のプロに聞いてみるのが良いです。

身近にファイナンシャルプランナーがいらっしゃればぜひ来て見てください。


端数処理などは、生命保険料控除の額を証明書から申告書に記入する際にちょっと気になるような瑣末な疑問かもしれませんが、端数処理だけでなく、他の計算の疑問もあるかと思います。


生命保険料控除で還付される税金をもらわないのは損なので、まずは自分で理解した上で、相談をしてみてはいかがでしょうか?

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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