生命保険の解約には違約金があるの?気になる違約金のあれこれ

生命保険を解約するときに気になるのが「違約金」。「一年以内に解約すると違約金があります」など、一部の悪質な保険営業マンの引き止めなどもあり、勘違いする方は多いようです。ここでは、生命保険の解約についてペナルティや解約方法、解約返戻金などについてまとめました。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

生命保険を解約するときに違約金は発生するのか?


「加入時と状況が変わった」「今よりいい生命保険を見つけた」などの理由で、生命保険の解約を検討することもあるでしょう。


「収入が下がったため、毎月保険料を支払うのが難しくなった」という理由で、解約を考えることもあるかもしれません。


このとき「生命保険を解約したら、違約金は発生するの?」と心配になる人もいるのではないでしょうか


もし、保険料の支払いが負担になって解約を考えていたとしたら、違約金がかかると非常に困りますよね。


そのような心配を解消できるように、この記事では

  • 生命保険の解約の際に違約金がかかることがあるのか
  • 生命保険の種類によって違約金に違いはあるのか
  • 貯蓄型生命保険を解約した場合に、解約返戻金はどうなるのか

について詳しく解説します。


解約を申し込んだ後で困ることがないように、生命保険解約時の違約金についての理解を深めておきましょう。


ほけんROOMでは他にも保険に関する記事や、どの保険相談窓口を選べば良いかと言った記事を公開しておりますので、お悩みの方はそちらも合わせてご覧ください。

生命保険の解約に違約金は存在しない

基本的に、生命保険の解約の際に違約金が発生することはありません

ただし、厳密には違約金ではないものの、生命保険解約時に保険会社にお金を支払わなければならないことがあります

そのため、違約金がないからと、安易に生命保険を解約しないよう注意しましょう。

一般的に、貯蓄性がある生命保険を解約すると「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」というお金が手元に戻ってくる可能性があります。

解約返戻金額は、生命保険の加入期間や契約内容などに応じた「返戻率」によって決まるのですが、返戻率から算出した金額がそのまま受け取れるわけではありません。

保険会社は、生命保険加入時にかかったさまざまな経費を、保険料から少しずつ回収しているため、生命保険を早期解約されると経費が回収できなくなってしまいます。

そのため保険会社は、解約返戻金から回収しきれなかった経費を差し引くのです。これを「解約控除」といいます。

一般的に解約返戻金の返戻率は加入期間が短いほど低く、解約控除は加入期間が短いほど高くなるので、契約から解約までの期間が短いほど受け取れる解約返戻金は少なくなります。

場合によっては解約返戻金が0円だったり、解約控除によってマイナスになり、マイナス分を保険会社に支払うことになったりする可能性もあるので、解約は慎重に決めましょう。

生命保険の解約方法、必要書類を解説


生命保険の解約手続き自体は、難しいものではありません。


基本的には保険会社に連絡して解約書類を送ってもらい、必要事項を記入して返送します。書類に不備がなければ保険会社が書類を受領し、解約手続きは完了です。


ただし、保険会社によっては書類の郵送による手続きを受け付けておらず、保険会社の窓口で解約手続きを進めなくてはならないことがあります。


この場合は、以下のものを持参しましょう。

  • 保険証券
  • 本人確認書類
  • 印鑑
  • 通帳
上記以外のものが必要になる可能性もあるので、念のため事前に保険会社に必要なものを問い合わせておくと安心です。

営業担当者を通じて生命保険に加入した場合は、担当者に解約したい旨を連絡してもよいのですが、引き止めに合う可能性があります。それが面倒だという人は、郵送や窓口で解約手続きをした方がよいでしょう。


なお、解約返戻金が発生した場合は、後日指定した銀行口座に振り込まれます。その場で現金で支払われることはありません。

ニュースで話題の「かんぽ生命」の生命保険の解約方法も解説

2019年6月頃から不適切契約のニュースで話題になったかんぽ生命ですが、一連のニュースを受けて解約したいと考えている人もいるのではないでしょうか。


かんぽ生命の解約手続きは、郵便局の窓口で行う必要があります。


会社員など日中仕事がある人は、郵便局の営業時間中に出向くのがむずかしいと思いますが、保険を契約した郵便局以外でも手続きはできるのが特徴です。


解約手続きの際には、以下のものを持参する必要があります。

  • 保険証券
  • 本人確認書類
  • 印鑑

契約者が未成年であったり、契約者以外の人が手続きしたりする場合は、上記以外の書類が必要になるので、あらかじめ郵便局に問い合わせておくとよいでしょう。

参考:解約の前に本当に解約が必要か考えよう

ここまでに紹介したように、生命保険を解約すると解約控除によって解約返戻金が減り、場合によっては保険会社にお金を払うことになるリスクがあります。


また、生命保険を解約してしまうと、当然万が一のときに保障が受けられません。別の生命保険に加入すればよいのですが、解約から次の保険の保障開始までに時間がかかると、その間に何かあった場合に保障が受けられないといったリスクもあります。


そのため、思い立ったらすぐに解約するのではなく、まずは解約せずに済む方法がないかを検討してみましょう


仮に、保険料の支払いが苦しくなったために解約を考えているのであれば、死亡保険金額を「減額」したり、「特約のみ解約」したりすることで、保険料を下げることができます。


払い済み保険」といって、保険料の支払いを停止し、現時点までに払い込んだ保険料に見合った保障内容を受けるように契約内容を変更することも可能です。


いろいろと検討してみたうえで、どうしても解約したいという場合のみ、解約手続きに進みましょう。


減額・一部解約についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。


また、解約の前には、次の保険の加入が難しくなることもあるため、どの保険に入るか、などある程度計画を立てておく必要があります。


解約してしまってからでは遅いですので、解約前の保険見直しをおすすめします。


その場合に、無料保険相談を利用されても良いでしょう。


オンライン相談では「マネーキャリア」の保険相談もおすすめです。 


 3,000人のFPと提携しており、満足度も高い相談窓口ですので、是非利用されてみてはいかがでしょうか。



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解約返戻金はいくらもらえるのか


さて、「いろいろ考えてみたけど、やっぱり生命保険を解約したい」という場合に、解約返戻金はいくらもらえるものなのでしょうか。

まず知っておきたいことは、生命保険には貯蓄性がある商品とない商品があるということです。

貯蓄性がある保険は、保障分の保険料に貯蓄分の保険料がプラスされているので、保険料が割高です。その代わりに、保険会社が貯蓄分の保険料を積立・運用しているので、解約時には解約返戻金が受け取れることが多いでしょう。

一方、貯蓄性がない保険は、保障分の保険料のみなので保険料が安いのですが、積立がないので解約返戻金がないのが一般的です。

そして、貯蓄性がある保険でも、加入期間によって返戻率と解約控除が変わってくるため、解約するタイミングによって解約返戻金額が異なります

以下は、ある終身保険の解約返戻金額・返戻率です。
加入期間払込保険料
(累計)
解約返戻金額返戻率
1年3万5088円2万3600円67.2%
5年17万5440円11万9200円67.9%
10年35万880円24万600円68.5%
20年70万1760円48万5800円69.2%
30年105万2640円72万5400円68.9%

保険料には保障分と積み立て分があるので、払込保険料が全額戻ってくることは少ないでしょう。


また、返戻率には「ピークの時期」があるので、どうしても解約したいのであれば、なるべくその時期を狙うのがおすすめです。

解約手数料(≒違約金)は解約返戻金から控除される

生命保険を早期解約した場合は、解約返戻金から解約控除が差し引かれるのでしたよね。


仮に、前述の終身保険を加入から1年で解約し、解約返戻金が2万3600円、解約控除が3万円だったとしましょう。この場合、6400円の差額を保険会社に支払うことになります。


なお、解約控除は加入期間が10年を超えると、控除率が0%になるのが一般的です


解約返戻金が本来の金額よりも少なくなったり、保険会社にお金を支払うことになったりという事態を避けたいのであれば、少なくとも加入から10年は生命保険を解約しないようにしましょう。


ただし、生命保険契約後8日以内はクーリングオフ制度が適用され、解約控除がかからないケースがあります。

終身保険の「違約金」

生命保険には、いろいろな種類の商品があります。ここからは、商品の種類別の違約金について見ていきましょう。まずは、代表的な生命保険である「終身保険」です。

終身保険とは、一生涯保障が受けられる生命保険のことで、貯蓄性がある商品が多い傾向にあります。そのため、保険料はやや割高ですが、代わりに解約返戻金が受け取れる商品が多いのが特徴です。

ただし、終身保険の保険料は、一時払い・短期払い・終身払いなどから自分で保険料の払込期間を決めて支払いますが、払込期間終了前に解約すると、解約返戻金が少なくなります

違約金は発生しませんが、解約返戻金が少なくなると解約控除によってマイナスになる可能性もあるので、注意が必要です。

養老保険の「違約金」

養老保険とは、死亡保障と貯蓄性を兼ね備えた定期型の生命保険です。

保障期間中に被保険者が死亡、あるいは高度障害状態になった場合には、保険金が支払われます。保障期間中に何も起こらず満期を迎えれば、満期保険金が受け取れます。

養老保険は、終身保険よりもさらに保険料が割高になる代わりに、払込保険料とほぼ同額の満期保険金が受け取れることが多い、貯蓄性の高い生命保険です。

ただし、満期を迎える前に解約した場合は解約返戻金が受け取れるものの、解約返戻金は満期保険金よりも返戻率が低くなります。

そのため、受け取れる金額が払込保険料よりも少なくなる可能性が高いでしょう。「違約金」という名目ではないものの、受取額が減るので違約金を支払った気持ちになるかもしれません。

学資保険の「違約金」

子どもがいる家庭では、「学資保険」に加入していることも多いのではないでしょうか。学資保険の基本的な仕組みは、養老保険とほとんど同じです。

死亡保障と貯蓄性を兼ね備えた定期型の生命保険であり、被保険者に万が一のことが起こった場合は死亡保険金が、何事もなく満期を迎えた場合は満期保険金が支払われます。

養老保険と異なる点は、学資保険は満期保険金を子どもの教育資金などに充てることを目的に加入することです。そのため、子どもが進学する時期に満期を設定することが多いでしょう。

学資保険も満期前に解約すると解約返戻金が受け取れますが、満期保険金よりも返戻率が下がり、払込保険料よりも受取額が大きく下がる可能性があります。

解約返戻金が戻って来ない場合に注意!


ここまで解説したように、終身保険や養老保険、学資保険といった貯蓄性を持つ生命保険を加入から10年未満で早期解約すると、解約控除によって解約返戻金が減ってしまいます。


場合によっては解約返戻金が0円になったり、マイナスが発生して保険会社にお金を支払うことになったりする可能性もあります。


解約控除は違約金という名目ではないとはいえ、解約返戻金が減ったり、保険会社にお金を支払うことになったりすると、契約者としては違約金を取られている気分になりますよね。


どうしても生命保険を解約したいときには、保険会社に問い合わせて、解約控除や解約返戻金の金額について確認してみましょう。


また、これまで紹介した以外にも、生命保険の解約で解約返戻金が戻ってこないケースがあります

定期保険の場合

生命保険には、「定期保険」という一定期間のみ保障を受けられる商品があります。10年、20年などいくつかの選択肢から希望の保障期間を選択し、その期間内に被保険者に万が一のことが起きた場合は、死亡保険金が支払われます。

定期保険は保険料が掛け捨てになるのが基本なので、保険料が安い代わりに貯蓄性はありません。貯蓄性がない=積立金がないので、もともと解約返戻金がない商品がほとんどでしょう。

定期保険の中でも満期保険金が受け取れるタイプの商品は、解約返戻金が受け取れる可能性がありますが、やはり早期解約すると返戻率の低さや解約控除によって、解約返戻金が大きく減額されたり、マイナスになったりする可能性が高いでしょう。

収入保障保険の場合

生命保険には、「収入保障保険」という少し変わった商品もあります。通常、生命保険の死亡保険金は一括で支払われることが多いのですが、収入保障保険は1カ月ごとなど
、定期的な収入のような形で死亡保険金が支払われるのです。

また、死亡保険金額は契約時点がもっとも高く、年々死亡保険金額が減少していきます。小さい子どもがいる家庭など、今が1番死亡保険金が必要で、子どもが大きくなるにつれて必要額が減っていく人に向いている保険です。

収入保障保険には「無解約返戻金型」という解約返戻金がないタイプか、「低解約返戻金型」という、保険料の払込期間中の解約返戻金がかなり少なくされているタイプが多く見られます。

保険料が安いものの貯蓄性は低いので、早期解約すると解約返戻金が戻らない可能性が高いでしょう。

生命保険の解約控除の相場

ここまで、「生命保険を早期解約すると解約控除が差し引かれる」と何度も説明してきましたが、解約控除はいくらくらいになるのか気になる人も多いのではないでしょうか。

実は、解約控除率は保険会社によって異なっており、具体的な数値を公表している保険会社はあまりありません

ある保険会社では、解約控除率が0.7~7%程度に設定されているようですが、解約返戻金額や解約控除についての詳細を知りたい場合は、保険会社に問い合わせる必要があります。

仮に、生命保険を1年で解約し、払込保険料の累計額が3万5088円、解約返戻金が2万3600円、解約控除率が7%だとしましょう。

この場合、解約控除は「3万5088円×7%≒2456円」となり、解約返戻金額は「2万3600円-2456円=2万1144円」になります。

まとめ:生命保険を解約する際には控除(違約金)に要注意

生命保険解約時の違約金について解説しましたが、いかがでしょうか。

ポイントを整理しましょう。
  • 生命保険を解約しても違約金はかからない
  • 生命保険を早期解約すると、解約控除によって解約返戻金が減ったり、マイナスになって保険会社にお金を支払うことになったりする
  • 加入期間が10年を超えると、解約控除がかからなくなるのが一般的
生命保険を解約しても違約金はかかりませんが、ペナルティ的な役割の解約控除がかかる可能性があります。解約を考えている場合は、保険会社に解約返戻金や解約控除について問い合わせてみましょう。

生命保険の解約には、解約控除以外にもさまざまなリスクがあるので、まずは解約せずに対応する方法を考えてみることが大切です。

ほけんROOMには、他にも確認しておきたいお金や保険に関する記事が多数掲載されています。

ぜひご覧ください。

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