新NISAで損失が出たらどうなる?NISAのデメリットと正しい対処法を解説

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▼この記事を読んで欲しい人
  • NISAで損失が出てしまっている人、
  • NISAで損失を出すのが怖いと思っている人
  • NISAのデメリットについてよくわからない人
  • NISAで損失が出た時の正しい対処法を知りたい人

内容をまとめると

  • NISAは、利益が出た場合に税金が優遇されることがメインの制度なため、損失を補填するような制度はない
  • NISAには「損益通算ができない」「繰越控除ができない」という2つの、み落としがちなデメリットがある
  • NISAで損失が出た時の対処法は、状況に応じて「損切りする」「持ち続ける」「 買い増しをする」のどれかである
  • 利益がマイナスのまま非課税期間が終了した場合は、「ロールオーバーをする」「 一般口座へ移管する」「非課税期間が終了する前に売却する」
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新NISAで損失が出たらどうなる?

新NISAを使った投資で損失が出てしまった場合、NISAの大きなメリットとなる税金面での恩恵(非課税)を受けることができません。

また、NISAは損失を補填してくれるような制度はありません。


NISAを使った投資で利益が出ている場合は、売却時の利益はもちろんのこと、配当金や分配金が非課税になるため、税金面での恩恵を受けられます。


NISAを使わない通常の投資において得た利益に対しては、20.315%の税金を支払うことになりますが、NISAを使った投資で得ることができた利益を非課税で、そのままで受け取ることが可能です。


あくまで、利益が出た場合に税金が優遇されることがメインの制度ということです。

そのため、「大損した!」とならないために、マイナス面も知った上で、自分に合った投資の方針を検討することが重要です。

新NISAに関する見落としがちな2つのデメリット

NISAに関して、多くの人が見落としてしまいがちな2つのデメリットを必ず知っておきましょう。

  1. 損益通算ができない 
  2. 繰越控除ができない

NISAは、メリットについては知っている方も多いと思いますが、デメリットについてはよくわからない状態の方が多いのではないでしょうか。


NISAについてのデメリットにどのようなものがあるのかということについても理解した上で資産運用を行うことが大切です。


NISAのデメリットについてもきちんと理解しておけば、損失が出た場合のリスクについて正しく把握することができるため、必要以上に慌てたり落ち込んだりすることを回避することができます。


ここからは、「損益通算」や「繰越控除」ができないというのがどういうことなのか、詳しく知っていきましょう。

デメリット① 損益通算ができない

損益通算とは、複数の口座や投資の損益を通算することです。以下でNISAを使用していない時としている時の違いを見てみましょう。


一般口座のみで投資信託をしている場合

一般:投信A一般:投信B合計
-70万円+40万円ー30万円

このように2つの投信合計は相殺されて30万円の損失となり、利益が出ておらず税金はかかりません。


NISAを利用している場合

NISA:投信A一般:投信B合計
-70万円+40万円NISA-70万円、一般+40万円

一般口座のみと同じく2つの合計はー30万円ですが、NISAと一般口座の損益は通算をすることができないので、NISAは利益が出ていないので税金はかかりませんが、合計はマイナスでも一般口座は40万円の利益が出ており税金がかかってしまいます。


デメリット② 繰越控除ができない

繰越控除とはその年の損は3年間繰り越しが出来る制度を言います。こちらも一般口座とNISAで比較しましょう。


一般口座:投信の場合

2021年:投信A2022年:投信B合計
一般口座:-70万円一般口座:+40万円-30万円
このように一般口座では2021年の-70万円を2022年に繰り越し2022年が別の投資信託で+40万円でも2021年のー70万円を合わせて30万円の損失とになります。

NISA:投信の場合

2021年:投信A2022年:投信B合計
NISA:-70万円一般口座:+40万円2021年:-70万円、2022年:+40万円
NISAの場合は2021年のー70万円の損失を翌年に繰り越すことができません。2022年に別の一般口座による投資信託で+40万円の利益が出た場合は、2022年の利益だけを見て40万円の利益に対して税金がかかってしまいます。

このようにNISAでは損益通算が出来ない事や繰越控除が出来ないことにより、一般口座で投資をするよりもさらに税金がかかってしまう場合があります。

新NISAで損失したときの2つの対処法!損切りは正しい?

それでは、実際にNISAが損失状態になっている場合はどのように対処をしたらいいのでしょうか?まず売却して損失を確定する損切りがあります。


NISAも含めて投資の世界で損切りをしたほうがいいケースは以下のとおりです。

  • 決算などによる企業業績や財務状況の悪化した
  • 不祥事などにより株価の下落が予想できる
  • コロナショックなど経済全体へ強い下落への影響が出たなど
上記のように投資対象の価値が明確に下がる理由がある場合には損切りをした方がいいです。

しかし、そうでない場合は損失が出ているだけで損切りをするのは望ましくありません。対処方法は以下の2つとなります。

  1. 持ち続ける
  2. 買い増しをする
この2点について、具体的に見ていきましょう。

対処法① 持ち続ける

一つ目の対処法は「持ち続ける」ことです。


NISAに限らず、投資に関しては、短期で成果を出すことは難しいとされています。

つまり、「短期投資」より「長期投資」の方が成果が出やすい傾向があります


そのため、投資の対象が値下がりした時こそ焦らず冷静に、投資先の商品が値下がりしている原因を確認しましょう。


その上で、中長期で見て価格が回復したり、さらに値上がりしたりする可能性があると感じた場合は、持ち続けることで成果を出しやすくなります。


また、投資先の商品によっては長期で投資することで、投資先の商品が値上がりしていった場合に、「投資の複利」の効果を得ることもできます。


「複利」とは、利益をさらに運用に回すことで、雪だるま式に利益が膨らんでいくことをいいます。複利の効果は、長期投資、つまり「持ち続けること」で値上がりしていった場合に得られる大きなメリットとなります。


NISAは、利益については非課税となりますので、「値上がり+複利の効果」で大きく利益が出た場合、その利益をそのまま受け取ることができます。

対処法② 買い増しする

二つ目の対処法は「買い増しする」ことです。


損失が出ている状態で、買い増しをするというのは抵抗があるかもしれません。

しかし、損失が出ているということは、同じ商品を当初の購入時よりも安く購入できるということです。


つまり、購入した株などの商品の平均的な購入価格を下げられるというの最大のメリットになるのです。


中長期で見て、買い増した時点より株価が回復していった場合は、損失が緩和されます。

さらに、株価が損失前よりも値上がりした場合は、より大きな利益を得られる可能性もあります。


例えば、1株100円の商品を購入し、60円に値下りした時に買い増ししたと仮定します。

株価が80円まで回復すると、合計で損失が20円になります。


1株100円で購入した時の損失分が40円、買い増しした分の20円が利益になるため、合計で損失が20円になります。


また、同じ条件で株価が120円まで値上がりした場合は、当初の購入分の利益が20円、買い増し分の利益が60円になるため、合計で80円の利益になります。

利益がマイナスのまま非課税期間が終了した場合どうするべき?

NISAの非課税期間は無期限です。しかしながら今後の政権交代や経済状況によっては、非課税期間が限定されてしまうことも可能性として十分にありえます。

非課税期間が終了する際にNISAの利益がマイナスだった場合はどのようにしたらいいのでしょうか?


その場合は以下の3点を参考にしてください。

  1. ロールオーバーをする
  2. 一般口座へ移管する
  3. 非課税期間が終了する前に売却する
それぞれどのようなものかを見ていきましょう。

① ロールオーバーする

ロールオーバーとは、今保有しているNISAの投資商品はそのままで、NISAを再度1年目から始める事です。

ロールオーバーをするには手続きが必要であり、新たな1年目として非課税期間を再度活用することができます。

非課税期間が終了し、資産をまだ保有を続けたい場合は、ロールオーバーをして値上がりを待ちましょう。

② 課税口座へ移管する

非課税期間の満了時に、ロールオーバーや売却の手続きをしなかった際は自動的に一般口座へ移行されます。これが課税口座へ移管するということです。

ただし、NISAから一般口座へ移るので、移管後から値上がりした場合はNISAと違い値上がり分に対して課税されることに注意が必要です。

一般口座へ移管するのは主に以下の場合に行います。
  • 損失状態の商品を持ち続けたい
  • 損失状態だけど損切りはしたくない
  • 次のNISAでは他の投資商品を買いたい
この3点にあてはまる場合には課税口座へ移管して、今後価額が上昇するまで待つのがいいでしょう。

③ 非課税期間が終了する前に売却する

非課税期間の終了前に売却することは、いわゆる損切りです。

以下3点に当てはまる方は損切りをしましょう。
  • 損失状態のNISAで保有している投資商品の価額に回復の期待がでない
  • ロールオーバーや課税口座への移管もしない
  • もう保有し続けたくない
ただし、損切りをした場合は、損切りした後に値上がりしても損失が確定してしまい、以後は値上がりの利益はもう出ません。
また、今まで保有していたNISAを元の状態に戻すことも出来ません。

売却する理由があり値上がりの見込みがない場合に損切りをしてください。

新NISAで損をしないための投資手法とは?


ここまで、NISAで損失が出た場合のデメリットや対処方法を説明しましたが、次はNISAで損をしないための投資手法についてです。NISAというよりは投資をする上での基本的な手法ですが、以下の3つです。

  1. 中長期投資
  2. 投資先の分散投資
  3. 時間やお金の分散投資
それでは、具体的に見ていきましょう。


※参考文献:金融庁

方法① 中長期的に見て値上がりする商品を買う

投資は短期より中長期で保有している方が利益を得やすくなっています。

投資期間が短期の場合にはリターンの振れ幅が大きく、長期で投資をするよりも損をする可能性が高いためです。

投資を始める前にまずは、株であれば企業の事、投資信託であれば投資先などを調べて、長期的に値上がりする可能性が高い商品にNISAを利用して投資をしましょう。


方法② 国内外の株式・債券などバランス型投資信託を買う(資産の分散)

安定した利益を得るために投資先を分散させるのが効率的です。
投資先が増えるほど、一つの投資省によるリスクは少なくなり損益は安定します。

特に、投資信託は預けたお金を投資機関が本人の代わりに分散して投資をするものであり比較的に安定した投資が出来ます。

投資信託には色々な種類がありますが、中でも株式・債券や通貨などの比率が高いバランス型の投資信託を中長期で投資するのがいいでしょう。

方法③ 積立投資枠で毎月積み立てる(時間の分散)

NISAの種類の一つとして積立投資枠があります。


1年間でまとまったお金を預けるのではなく、毎月一定額の積立で少しづつ投資額を増やす方法です。


投資先の分散と同時に、つみたてNISAは積立をすることにより時間とお金を分散させてリスクを減らし安定した利益を狙える効果があります。

新NISAで損失を出した場合、確定申告は必要?

結論として、確定申告をする必要はございません。

そもそも、前提としてNISAは確定申告が不要です。
利益が出ていても損失を出していてもNISA分については確定申告をしなくても大丈夫です。

従って、損切りで終わるのではなく利益が出るまでNISAでの投資は保有し続けるのが良いでしょう。

※参考文献:金融庁

まとめ:NISAで悩みがあるならまずはマネーキャリアで無料相談!

NISAは非課税というメリットばかりに目が行きがちですが、損益通算や繰越控除ができずNISAを利用しているからこそ損をしてしまうことについて説明をしました。
しかし、始めようと思っても一人で考えるのは難しいです。

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