更新日:2022/12/28
採卵が怖い理由とは?体外受精時の麻酔の怖さから無麻酔の痛みまで紹介
体外受精の採卵は怖い。痛みはいつまで?麻酔は痛いの?と採卵ってなんだか怖いですよね。実際に、体外受精時に採卵をしますが、無麻酔で痛みを経験した方や局所麻酔が怖い方は多いです。今回、少しでも怖さをなくせるように採卵までの流れと対処しておくべき方法もご紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
【採卵が怖い人必見】体外受精の流れと採卵日の流れ
一般的に医師による不妊治療は、排卵日を狙うタイミング療法、人工受精がまず第一段階で、これらは妊娠しやすい時期を狙うものです。
おおよそ6回で体外受精を検討する時期と指摘されることが多いですが、女性にとって肉体的苦痛が非常に大きく、恐怖心を感じます。
また、体外受精は
- 誘発剤による排卵
- 採卵
- 受精
- 培養・移植
- 黄体ホルモンの補充
と複数の過程があり、医師や培養師の経験が要求される作業です。
ここで注意してほしいことは、採卵後に子宮がんや子宮内膜症を発症してしまうことです。
不妊治療はもちろん中止ですし、不妊治療費と別途で手術費、入院費の負担をしなくてはいけません。
よって、不妊治療中で採卵前の方は医療保険に加入する方が多いようです。
不妊治療中で医療保険に加入してない方は下記ボタンで詳細をご確認ください。
みなさんが安心して体外受精を行うため、どのような流れで行われるのか、より具体的にお話しさせていただきます。
採卵の日の流れ
はじめて体外受精に挑戦する時、いろいろと詳しい一連の流れを聞きたいと思いますが、気後れしてなかなか質問しづらいですよね。
そこで、少しでもリラックスして治療に臨むために、排卵日までの行程をご説明します。
質がいい卵子をいくつか作るため、排卵誘発剤を使用し、生理後3日目くらいから筋肉注射を毎日行います。
クリニックにより異なりますが、生理後12日目ほどでエコーにて状況を確認し、排卵の準備が整っていれば、排卵の36時間前にhCG注射をして採卵の準備をします。
hCG注射後、翌々日が排卵日となり、いよいよ病院にて採卵が行われますが、前日の午前0時からは一切飲んだり食べたりできません。
指定された時間に来院後は、手術室で卵を採取となりますが、クリニックの治療方針によって局所麻酔・全身麻酔または麻酔なしと異なるため、痛みに弱い方は事前に確認なさっておくと、ご自分に合った治療を選択できるため安心です。
処置の過ごし方は腹痛や出血などの体へのリスクを軽減するため、案内された病室にて1時間から2時間ほど横になり、気分が落ち着きましたら卵子の状態や凍結卵について、スタッフからの説明があります。
採卵の際に無麻酔だと拷問のように痛いから怖い
不妊治療のクリニックにより、採卵時に無麻酔なのか、また静脈麻酔か局所麻酔を使用するのかと判断が異なります。
しかし、実際に体験する女性側にしてみれば、子宮と卵胞の間を注射針が貫通すると考えると恐怖心しかありません。
無麻酔で行う治療の考え方も多種多様に見解が分かれており、「意識が朦朧とした中で局所に針を刺すと万が一身体が動いてしまった時危険である」という考え方の他に、「結局は麻酔の針を刺すのだから痛みは同じのはず」と捉える医師がいるのです。
実際に、無麻酔で採卵にトライしたAさんによると、「拷問に等しい今まで感じたことのない耐えられない痛みで、その後の腹痛と出血も気になり怖かった」とのこと。
しかも、複数卵があると何度も針を繰り返し刺さないといけないうえ、より神経に近い場所があるため、非常に痛みを伴うケースがあります。
また、病院はたくさんの患者を捌き、採算性をアップさせるために回転率をアップさせる必要がある上に、働く女性がすぐに職場に戻るために無麻酔治療を推奨しているように感じていました。
個人差により痛みに弱い強いがあるため、ご自分の体質にあったクリニックを選ぶことが必要ですし、医師の方針が患者にとって良心的であるかどうかも検討すべき重要なポイントです。
採卵の際に局所に麻酔するから怖い
「無麻酔で採卵に挑むのが怖い」という方は非常に多いですが、その一方で局部に注射を打つ局所麻酔にもやはり怖さを感じるものです。
いつもクリニックで行う、採血は子供の頃から経験があり、どのくらいの痛みかが分かっていますし、自分の目で確認できるので、安心ですね。
しかし、膣内部の局所麻酔は目で見えないうえ、デリケートゾーンとあって「怖い・・」と思いますよね。
体外受精経験者で局所麻酔を体験した方達も「とにかく激痛!」といった話しが聞かれ、SNS情報でも「チクッとして痛い」などの書き込みが見られます。
無麻酔で繰り返し針を刺されるのもきついですが、たった1度の局所麻酔であっても女性の精神的肉体的苦痛は底知れないものです。
そこで、採卵の際の局所麻酔に痛みがあるのかどうかについて、詳しくお話しさせていただきます。
採卵の際の局所麻酔
局所麻酔を打つ場所は膣内で、事前に内部の消毒があり、これが意外と違和感があり苦痛に感じる方が多いです。
その後、エコーを用いて内診を行い、卵の位置と数を確認した後に、いよいよ局所麻酔が登場します。
はじめて局所麻酔をする方の多くが、経験者やネットの情報により「痛い」と頭の中にインプットされているため、力が入ってしまいます。
緊張すると筋肉が硬直しますし、より神経過敏になってしまうため、楽に「スーハー」と深呼吸をしておきましょう。
実はあまり痛くなかったとの声も多く、「この程度だったら治療を頑張れそう」と前向きな気持ちになれたとの話しをよく耳にしますよ。
その一方で「ジンジンする痛み」との体験者談もあり、個人差により違います。
局所麻酔後の採卵の際は、「針が刺さっているな」と圧迫感を感じる程度、スムーズに採卵を行えます。
採卵が怖い人は静脈麻酔にしよう!
意識がはっきりとある中で採卵を行うことに、不安を感じるのは当然です。
また、妊娠というブライベートな話しなうえに、不妊経験者でないと理解が難しく、採卵の苦痛を分かちあえる友達や家族がいないこともつらいものです。
病院によっては「妊娠したいのであれば、採卵時や局所麻酔の痛みくらい我慢すべき」という考えがあり、精神的ケアが恐ろしいクリニックもあります。
しかし、当事者にしてみれば「痛いものは痛い!怖いものは怖い!」ですし、「いつまでこの治療に耐え、妊娠できるのだろう」と胸が張り裂ける思いです。
不妊治療は出口が見えない治療だけに、痛みや恐怖心を緩和して、リラックスしながら行いたいものですね。
そのような方達におすすめしたいのが静脈麻酔=全身麻酔です。
静脈麻酔であれば、腕に点滴をするため恐怖心が無麻酔や局所麻酔に比べて少ないですし、薬が効くと全く意識がない間に採卵が終わっています。
静脈麻酔から意識が目覚めた時には、怖く痛い採卵は終わっていますので、痛みに弱い方や恐怖心から体外受精に臨めない女性に最適です。
体外受精にチャレンジして赤ちゃんを授かりたいが、恐怖心から一歩踏み出せないと悩んでいる方は、静脈麻酔を行なっているクリニックへの通院を検討してみてはいかがでしょうか。
採卵の際の麻酔使用のメリット・デメリット
採卵の他、一般的な手術などで使用される静脈麻酔は全身麻酔とも言われ、術中に痛みを感じることなく、処置を行えます。
採卵経験がない方も「静脈麻酔であれば、体外受精に挑戦してみよう!」と前向きに思えるはずです。
しかし、メリットがあれば、当然デメリットがあります。
なぜなら、静脈麻酔は薬が局所麻酔に比べて強いですから、お体の具合によってはなんらかのトラブルが発生する確率が高まってしまいます。
そこで、静脈麻酔のメリット・デメリットについて詳しくお話しさせていただきます。
採卵の際の麻酔のメリット
採卵の針が何度もお腹の中に刺さるかと思うと怖いですし、どのくらい痛みがあるだろうと気になります。
その一方で局所麻酔も局所への注射のため、結局は針を刺ささないとならず、大変きついものです。
かわいい赤ちゃんを授かるために、できるならば痛みや恐怖心を減らして体外受精を行いたいと考えるのは当然で、そのような方達に静脈麻酔は最適です。
静脈麻酔には精神的な苦痛を緩和する他に、以下のようなメリットがあります。
- 術中の痛みを感じることがなく、心身の負担が少ない
- 体が動かないため間違って針を刺すなどのリスクを低減できる
- 採卵への不安を取り除き、頑張ろうと前向きな気持ちになれる
- 採卵終了後に数分で意識が戻る
採卵の際の麻酔のデメリット
精神的、肉体的に軽減効果が高い静脈麻酔ですが、意識を混濁させる薬のため、場合によっては副作用を招くことがあります。
事前にクリニックにて、静脈麻酔のデメリットについても詳しい話しがありますが、気分が動転し忘れてしまうことがあるため、この機会に覚えておきましょう。
- 手術中の記憶が曖昧で全く覚えていない
- 覚醒時に意識の混濁があり、パニックになる方が稀にいる
- 麻酔後に頭痛や吐き気といった後遺症をもたらす場合がある
- 無麻酔・局所麻酔と比較して安静時間が長くかかる
- 点滴部位の腫れ、膨張や痛みがある
- 静脈麻酔前にアレルギー緩和のために、硫酸アトロピンを接種する必要がある
採卵後の過ごし方
採卵後、数日後に、移植があるだけに体調を回復しておきたいですね。
「採卵後にはどのように過ごせばいいのか」と疑問を抱く方は少なくないでしょう。
そこで、採卵後の過ごし方についても詳しくしお話しさせていただきます。
午前中に採卵した後は、クリニックにて1時間から2時間横になり、心身を休めます。
この際に、強い腹痛やひどい出血がある際には、遠慮なくスタッフに伝えておきましょう。
その後、今後の打ち合わせやお会計をした後には、自宅に戻りいつもと同じように過ごせます。
ただし、局所に針を刺した当日ですから気分が悪くなることがあり、できれば仕事や家事をセーブしてゆったりと過ごすことが得策です。
また、入浴すると雑菌が入るためシャワーを利用し、病院で処方される血液凝固抑制剤を忘れずに飲んでください。
まとめ:採卵が怖い人は静脈麻酔を使用する
赤ちゃんがいくら欲しくても採卵が怖いのは、当たり前ですし、そのような思いを抱いているのはあなただけではありません。
それでなくとも排卵誘発剤などの注射を何度も経験したうえに、採卵となると気分が重くなるはずです。
クリニックにより麻酔の有無について方針が異なりますが、痛みを緩和し、少しでもリラックスした気持ちで前向きに治療に臨むために、静脈麻酔を使用可能な病院を当たってみてください。
そこで、静脈麻酔の長所短所をおさらいしていきましょう。
静脈麻酔のメリットは
- 痛みを感じることなく、採卵ができる
- 心身の緊張を和らげ、恐怖心なく治療を行える
- 体が動かないため安全に採卵可能
- 採卵後、数分で覚醒する
- 麻酔後に吐き気・頭痛といった症状が見られる場合がある
- 稀にパニックを覚醒時に起こす人がいる
- 点滴部位が変色、赤く腫れるなどのトラブルを起こすことがある
- 麻酔後の安静時間が、局所麻酔に比べて長い
- 術中の記憶が損失されてしまう
何事も長所があれば短所があるものですから、デメリット部分を事前にしっかり確認して、
静脈麻酔の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
保険ROOMでは、その他にも為になる記事を多数掲載していますので、併せてご覧になってください。