医療保険にも免責期間があった!免責期間の謎を解き明かします。

医療保険は加入申し込みが済めばいつ病気やけがをしても安心と思うことでしょう。しかし、医療保険には保障の免責期間が設けられていたり、保障の開始日に条件があります。この記事では、医療保険の免責期間や保障開始日の条件、またがん保険の免責期間などについて解説します。

医療保険の免責期間とは

医療保険に加入しているのに、いざ保障を受けようとしたら保障が受けられなかった、ということはぜひ避けたいですよね。


あまり知られてはいませんが、実は医療保険には免責期間が設けられています。


それでは、医療保険の免責期間とはどのように設定されているのか、免責期間が設けられている場合、支給される給付金はどのように計算されて受け取ることができるのか、とても気になります。


そこで、この記事では『医療保険の免責期間』について

  • 医療保険に免責期間がある理由
  • 入院期間が免責期間を越えた場合に支給される給付金の計算方法
  • 医療保険の保障開始日の条件について
  • がん保険の免責期間について
以上を中心に解説していきます。

この記事を読んでいただいたら、これから医療保険への加入を検討されている方、また保険の見直しなどで医療保険の乗り換えを検討されている方の参考になるかと思います。

ぜひ最後までご覧ください。

なぜ医療保険に免責期間があるのか

医療保険の免責期間の説明について、2つの観点から解説していきます。


医療保険に免責期間がある理由は、大きく分けて2つあります。

  1. 不正の防止
  2. 保険会社の運営・公平性の維持

1の『不正防止』とは、保険金目的のために医療保険に加入し、意図的に犯罪や不正を犯して保険金を請求することを防ぐということです。


そして2の『保険会社運営・公平性の維持』に関してですが、保険というものは「相互扶助」という考え方を持っています。


そして保険とは、契約者全員が出し合った保険料でお互いを助け合うものです。


そのため、保険料を多く支払っている契約者と、保険料を少ししか払っていない契約者との間で保障内容が不公平となってはいけません。


医療保険を免責期間なしにしてしまうと、保険会社の運営にも関わりますし、また医療保険へ加入する際に重要となる契約の公平性を崩すことになりますので、免責期間を設定することは必要と言えます。


加入を検討している医療保険の免責期間については、必ず保険の担当者に確認するようにしましょう。

医療保険の免責期間には2種類ある

医療保険の給付金の免責期間は2種類あります。


  • 何日以上の入院で入院1日目から給付金を支給
  • 何日以上の入院で入院何日目から給付金を支給

保険会社が定めている医療保険の給付金免責期間は、主にこの2つのパターンが多いです。


保険会社によっては医療保険の免責期間は異なりますので、担当の保険スタッフに確認が必要です。

4日以上の入院で1日目から支給

医療保険の免責期間について、2種類のパターンについて解説していきます。


まずは、「4日以上の入院で入院1日目から給付金が支給される」場合についてです。


4日以上の入院で入院1日目から給付金が支給される場合、3日以内の入院では給付金は支給されません。


この3日間が、保険会社が定めた『免責期間』となります。


仮に入院していた期間を10日間とした場合、4日以上の入院という条件を満たしていますので入院1日目から給付金が支給されるということになります。



例えば、免責期間を越えて入院した場合、支給される入院給付金が日額1万円とします。

10日間入院し、4日以上の入院で入院1日目から給付金が支給される場合、受け取れる保険金額は10万円となります。

4日以上の入院で4日目から支給

それでは次に、「4日以上の入院で入院4日目から給付金を支給」となる場合、受け取れる保険金がいくらになるかみていきましょう。


このように保障内容が定められている場合、10日間入院しようと30日間入院しようと、最初の入院3日間の入院給付金は支払われません。


これは保障内容の『免責期間』が3日間となり、給付金の支払いが入院して4日目以降について支払われるようになっているからです。


例えば、免責期間の3日間を越えて10日間入院した場合、支給される入院給付金が日額1万円とすると、支給される入院給付金は7万円となります。


「4日以上の入院で入院4日目から給付金を支給」の場合、残念ながら最初の入院3日分の入院給付金は支払われません。


そして、医療保険では免責期間の設定によって加入者が支払う保険料が変わってきます。


免責期間が短い方が保険料は割高になりますし、免責期間が長くなると保険料は割安となります。


入院したら保障が受けられると思っていたのに、実は免責期間があった、給付金の支給開始日に条件があったということがないように、加入するときは保険会社に免責期間や保険料などについて詳しく確認しておきましょう。

医療保険の保障開始日

医療保険の保障は、自動車保険や火災保険とは違い、申し込んだその日から保障が開始されるわけではありません。


医療保険の保障が始まる条件として、申込書・保険料振込・健康状態に関する告知の3点が揃うことがまず必要となります。


ですので、医療保険への加入を申し込んでから数日後すぐに病気になってしまっても、医療保険開始条件をクリアしていなければ、保障は何も受けられませんので注意が必要です。



それでは、医療保険の保障開始日について解説していきます。

申込書、保険料振込、告知が揃った日

医療保険の保障が開始されるには、3つの条件が必要です。

  • 申込書提出(署名・捺印)
  • 1回目の保険料の払い込み
  • 健康状態の告知(告知書記入・人間ドックの結果・嘱託医による医的診断など)

上記の3つが揃うことが最低条件です。


さらに、次に挙げる2つの項目のうち、どちらかが遅い時点から保障が開始されます。

  1. 第1回目の保険料を保険会社が受け取ったとき
  2. 被保険者に健康状態に関する告知が、保険会社になされたとき

保障の開始日は保険会社によって異なりますので、医療保険へ加入申し込みをする際には保障開始日について確認をしておきましょう。


そして保険料の払込について、クレジットカードでの保険料払込の場合は、決済が早く済むケースが多いので、その分保障も早く開始されることがあります。


しかし口座引き落しの場合は、医療保険への加入を申し込んでから1か月後、または2か月後に1回目の保険料引き落しとなるケースがあります。


保険料の払い込みを口座引き落としにした場合、保障開始日がクレジットカード払いよりも遅くなり、その間は保障も受けられませんので注意が必要です。

無保険状態にならないように注意しよう

新たに加入した医療保険の保障開始の条件は、先ほど挙げた3つの条件が基本となります。

そこで、医療保険の見直しなどで新しい医療保険に加入し、その新しい保険の保障開始日より前に以前加入していた医療保険を解約することは避けましょう。

上記で説明したように、新しい医療保険への加入を申し込んだからと言って、その日からすぐに保障が開始される訳ではありません。

新しい医療保険の保障開始前に以前加入していた保険を解約してしまうと、新たな保険の保障開始日までの間、無保険状態となってしまいます。

その無保険状態の間に病気やけがをしまっても、残念ながらどちらの医療保険からも保障を受けることができません。

ですので、新しい保険に加入する場合、無保険状態とならないためにも保障開始日には十分注意をしておきましょう。


参考:がん保険の免責期間は医療保険のものより長い

がん保険には、医療保険とは異なる免責期間があることをご存知でしょうか。


がん保険の免責期間は、先ほど上で述べた申込書・保険料払込・健康状態の告知の3点セットが揃った日を含め、そこから90日間が免責期間となり、90日が経過した翌日から保障が開始されます。


そこで、どうしてがん保険の免責期間が90日間と長いのか、解説していきます。

がん保険の免責期間が何故長いのか

がんという病気は自覚症状がない場合も多く、がん保険加入時にすでにがんに罹っていたとしても、健康状態を告知した時点では本人がまだ気づいていないというケースもあります。

そして女性の場合でしたら胸にしこりがあるのを見つけたり、男性の方でしたら身体のある部分に違和感を感じて「自分はがんかもしれない」と不安に思い、がん検診の前に念のためにがん保険へ加入するというケースがあります。

これでは、長年がん保険の保険料を支払っている加入者にとって不公平となります。

そこで、がん保険では90日間の免責期間を設け、がん保険加入後すぐにがんが見つかっても保障が開始する90日以降までは保障が受けられないということになっています。

がん保険は医療保険と同じく「相互扶助」という面がありますので、免責期間なしにしてしまうと、保険の公平性を保つことができず、また保険金目的の犯罪が起こることが懸念されます

意味や様子見という意味でも、90日間の免責期間は、がん保険には必要であるという理由です。

まとめ:医療保険の免責期間について

この記事では、医療保険の免責期間について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 医療保険に免責期間がある一つ目の理由は、保険の不正利用を防止するため。
  • 二つ目の理由は、保険の加入時に重要となる契約の公平性を維持するため。
  • 医療保険の免責期間には、入院日数が何日かによって各保険会社で定められている。
  • 無保険状態とならないよう、新しい医療保険の保障開始日以降に以前の保険は解約するようにする。
  • がん保険には90日間の免責期間がある。
以上です。

医療保険への加入申し込みをすると、これでいつ病気やけがをしても安心と思うことでしょう。

しかし、医療保険には保障が開始されるには条件がありますし、給付金を受け取るにも免責期間があることが分かりました。

医療保険へ加入する、または保険の見直しの際には保障内容をきちんと確認しておきましょう。

ほけんROOMでは、ほかにも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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