更新日:2023/04/24
乳腺炎でも保険加入はできる?告知のポイントや保険適用について解説
内容をまとめると
- 乳腺炎でも治療状況や経過年数によって保険加入できる可能性がある
- 乳腺炎の治療は保険適用になる
- 乳腺炎で告知をせずに保険加入すると告知義務違反となる
- 女性特有の病気に関するお金のことで少しでも不安や疑問があるならマネーキャリアのFP相談を利用するのがおすすめ!
- 乳腺炎のような女性特有の病気でも女性スタッフの人数が多いマネーキャリアなら安心して相談ができる!
目次を使って気になるところから読みましょう!
乳腺炎になると保険加入できない?保険のプロが解説します!
乳腺炎は、授乳中にみられる乳房の腫れ、痛み、赤み、発熱など、乳房のトラブルです。
授乳中に発症することが多いですが、授乳とは関係なく、炎症を繰り返す慢性の乳腺炎もあります。
乳腺炎の治療は痛み止めや抗生物質での投薬治療が基本となります。しかし、乳腺炎の状態を放置すると感染性乳腺炎にまで進行し、さらに悪化すると皮膚を切開して膿やしこりを取り除く治療が必要になることもあります。
症状が出たら早めに治療を開始することが大切です。
子どもが生まれ、保険の見直しを考える人も多いでしょう。そんな時に乳腺炎の既往歴が保険加入や見直しにどのような影響を与えるか気になる人も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、乳腺炎でも保険加入できるか心配に思っている人向けに、
- 乳腺炎でも保険に加入できるのか
- 乳腺炎での保険加入の注意点とポイント
- 乳腺炎が原因で保険に入れなかった時に検討するべき保険
について解説していきます。
乳腺炎治療にかかる費用や、保険適用・医療費控除についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
乳腺炎でも保険加入できますか?
乳腺炎の保険加入はプロに相談した方がいい理由
産後にかかりやすい乳腺炎とは
乳腺炎とは、言葉通り乳腺が炎症を起こす病気です。
そもそも乳腺とは、赤ちゃんに栄養を送る母乳をつくる大事な体の場所のこと。
乳腺は乳頭から枝分かれ上になっておりその形は放射状です。
乳腺炎を起こしてしまう原因には、複数の要素があります。
例えば、今までと違う育児や生活環境であったり、それに伴う疲れなど。
その他にも、赤ちゃんの咥える姿勢が悪かったり、乳栓ができてしまうなど、人により原因は違うようです。
乳栓炎は、突然起こることが殆どのため、母乳をあげる初期は良くても、後期頃から突然という人も多くいます。
最初は気を張って育児に挑んでも、どうしても疲れはでてしまいますよね。
原因が分かれば、すぐ対処し重症化を防げますので、何か変わったことや違和感があれば、かかりつけ医に相談しましょう。
乳腺炎の症状は
乳腺炎の症状はいったいどういうものがあるのか一覧でご紹介します。
- はれ
- 痛み(ズキズキするような、張りのある痛み)
- 発熱
- 皮膚が赤くなる(一部分)
乳腺炎の症状のほとんどが、乳房の一部分がカチカチに硬くなり、乳首の先端部分が白く詰まってしまいます。
初期の場合は詰まりを除去することで解決することもできます。
しかし、乳腺炎はそう簡単なものではなく、乳房に細菌が入ってしまい起こるものもあるんです。
ここからは、乳腺炎の症状を大きく2つ分けて、ご紹介します。
・急性乳腺炎
症状が起こる時期としては、産後2~3週間目頃に多くみられます。
どうしても、授乳期には上手く吸えなかったり、噛んでしまうことで乳首に傷がつきやすくなりがち。
急性化膿性乳腺炎は出来てしまった傷から連鎖球菌や黄色ブドウ球菌といった細菌が侵入し起こしてしまう炎症です。
衛生状態が悪いと起きやすいため、常にきれいに保つようにしてくださいね。
主な症状は乳房が赤く腫れあがり、痛みを感じるようになります。
38度以上の高熱に見舞われることもあり、風邪同様の症状が出ます。
炎症が進行していくにつれ、膿瘍(のうよう)ができ、大事な母乳に血やうみが混じってしまいます。
・急性うっ帯性乳腺炎(急性停滞性乳腺炎)
急性うっ帯性乳腺炎は産後2、3日後の母乳を与え始めた初期に頻発します。
初産の場合に多く見られ、症状として微熱や、乳房全体の腫れ、や乳房の硬さなどがあげられます。
症状の一部として、触るだけで激痛を伴うしこりができ、細菌に感染しやすくなってしまうので、急性化膿性乳腺炎を併発する恐れもあるので注意が必要です。
乳腺炎の治療法はマッサージや冷やすことなど
乳腺炎の主な症状を解決するためには、どのような方法が良いのか、前述した2つの症状に対して方法をご紹介します。
・急性化膿性乳腺炎
急性化膿性乳腺炎の主な治療は、炎症を抑えてくれる鎮痛剤、菌を退治する抗生物質を服用することが一般的です。
その他にも、乳房を冷やすというのも効果があります。
例えば、冷湿布を乳房に貼ったり、保冷剤をタオルにくるんで、熱を感じるところを冷やすのも効果的です。
ただし、急激に冷やすと悪化するおそれもあるので、炎症を起こした場合は授乳は中止してゆっくり乳房を休ませてください。
あまりに、症状が悪化すると膿瘍を患部から注射器などで吸引したり切開手術を行うケースもあります。
・急性うっ帯性乳腺炎
急性うっ帯性乳腺炎の対処法は、マッサージすることが有効です。
その際には十分乳房を温めて、中に溜まっている母乳を外に出し切るのが重要になってきます。
もちろん飲んでもらえることが一番ですが、搾乳を行い乳房に母乳がたまらないように対処することが重要です。
乳腺炎治療の乳房マッサージは保険適用に
乳腺炎は病気にあたるのですが、その際に行う乳房のマッサージは保険適用外になる場合があります。
普段皆さんが、街で見かけるマッサージ店には保険が適応されませんよね。
しかし、治療院によっては「保険が効きます」
といった文面を見たことがある人がいるのではないでしょうか?
いったいこの違いはどこにあるのでしょうか。
この答えは、健康保険が治療によって適応されるからにあります。
つまり今回の場合、乳腺炎のひどい症状があって、それを治すための治療という名目であれば、保険適用されます。
なので母乳を与えているときに、乳房が痛かったり違和感を感じたら、お世話になった産婦人科や母乳外来に相談し、保険が適用されるものなのか、しっかりと確認が必要です。
乳腺炎での母乳外来なら医療費控除が利用できることも
母乳外来にかかる場合は、実際には保険適用外という扱いになります。
本来、母乳外来というのは母乳の出が悪い、乳房が張るといった産後の母乳トラブルのケアを行う外来のこと。
治療行為とは認定されず、一般的なマッサージ店と同じように保険適用外になってしまいます。
しかし母乳外来にかかる内容により医療費控除が適用される場合もあるんです。
そのケースというのが、乳腺炎といった治療が必要な場合。
この場合は医療費控除の対象としてあつかうことができます。
医療費控除を行う場合には、治療にあたってかかったお金の領収書などは確定申告や年末調整の際に必要なので、必ず手元に保管しておいてくださいね。
医療費控除とは
医療費控除は、治療・診察にあたって本人や家族が支払った治療費を所得から控除できる制度のことをいいます。
この医療費控除の計算式は
その年に払った医療費の全額−保険金などの補填額-10万円(総所得が200万円以下の人はその5%)
となります。
分かりやすくするために、具体例をご紹介します。
・1年の医療費の総額が100万円のAさんの場合(年収450万円)
Aさんは医療費が100万円かかりましたが、医療保険から20万円受け取ることができました。
この場合の医療費控除は 100万円(医療費)−20万円(医療保険)−10万円=70万円
Aさんの場合は70万円が医療費控除の対象金額となります。
・1年の医療費の総額が50万円のBさんの場合(年収150万円)
Bさんは保険に入っておらず、保険金額の受け取りはありませんでした。
この場合の医療費控除は50万円(医療費)−(150万円×5%)=42.5万円
Bさんの場合は42万5,000円が医療費控除の対象となります。
乳腺炎にかかった場合にかかる費用は?
産後にもしも乳腺炎にかかってしまった場合、いくらほどの診察料がかかるのか気になりますよね。
もし保険適用がない初診であれば3,000円から5,000円程が相場となっています。
母乳トラブルでの乳房マッサージを行ってもらう際の相場も3,000円からが相場のようです。
再診の相場は3,000円からが一般的ではありますが、何回も通院するとなると金額の負担はかさんでしまいます。
しかし、乳腺炎のように治療が必要と診断された場合は、保険が適用されるため診察料は変わってきます。
保険適用の場合、一般的な通院などと変わらないため自己の負担は3割になります。
参照: 日本医師会
つまり保険適用を受けることができれば、以下のような価格になります。
- 初診:900円から1,500円
- 再診:900円から
- 乳房マッサージ:900円から1,500円
産婦人科によって産後のケアを加味し、乳腺炎の治療・通院に関して、保険適用の金額を予め提示している病院もあるようです。
出産をするにあたり、母乳でのトラブルは初産の方は比較的遭遇しやすいといえます。
出産をするために通う産婦人科選びも、出産後のケアの対応をしてくれるのかといった点をチェックするのも重要になってくるのかもしれませんね。
乳腺炎の原因と産後の予防法は?
乳腺炎を起こす原因として
- 初産
- ストレス
- 冷え
- 食生活
初めてのお産
乳腺炎の根本的な原因として母乳が通る道(乳管)が詰まり、吸っても母乳が通っていかないということが挙げられます。
乳管が詰まってしまうと、本来外へ出ていく予定だった母乳が、乳管の中で詰まってしまし、母乳が外へ逃げようとする圧力が高くなってしまいます。
結果、母乳の行き場がなくなってしまい、周りに炎症を起こすことによって、症状があらわれます。
初めてのお産をされた方は乳管が未発達のため、一度産んだことのある方と比べると乳管は細くなっています。
なので、母乳が詰まりやすく、乳腺炎になりやすいとされているのです。
母乳がたくさん出る方も、そのまま放っておくと乳腺炎の原因になりかねないので、搾乳などで、外へ出してあげるようにしてくださいね。
ストレス
乳腺炎が起こる原因の一つに、育児による疲れや生活の変化で、強く感じてしまうストレスがあります。
疲労がたまると、健康的な食生活をおくっているにも関わらず、母乳を作る血液がドロドロになってしまい乳腺炎を引き起こしてしまうんです。
乳腺炎だけでなく、ストレスは万病の元。
免疫力も体力も落ちてしまうため、風邪や他の病気になってしまうリスクが上がります。
疲れを感じたら、赤ちゃんのためにも自分の身体を少しの時間でも休ませてあげることが重要です。
冷え
身体が冷えてしまうことで、乳腺炎を起こしてしまう場合もあります。
これも、母乳をつくる身体の中の血液が関係しているんです。
身体が冷えると、全身の筋肉に力が入り体が縮こまってしまいます。
それにより、血行不良がおき乳腺炎につながってしまうという訳なんです。
冷えはどうしても、季節柄にも左右されてしまいますが、夏季の場合は室温を下げすぎず熱中症にならない程度に設定。
冬季の場合は、できるだけ温かい格好で過ごし冷えないようにするのがオススメです。
乳腺炎を予防するためにできることは?
乳腺炎になる要因をここまでご紹介してきましたが、冷えやストレス以外にも予防できることがあります。
例えば、授乳のときの姿勢や食生活といった原因で乳腺炎になるリスクが上がってしまうことがあるんです。
皆さんは、授乳時にクッションを使ったりしていませんか?
このクッションは以外にも授乳時に、赤ちゃんの授乳を妨げてしまい、上手く吸えない可能性があります。
授乳時には、赤ちゃんと目線が合うように、横抱きを防ぐことで上手に吸える位置に持ってくることができます。
乳腺炎にならないようにするには、前述した冷えやストレスといった母乳を出にくくする生活習慣を避ける。
うまく吸えるような環境作りを行うことで予防できます。
もし、初めての経験で分からない事だらけであれば、母乳外来に予めかかりアドバイスをもらうことが有効といえそうです。
まとめ
産後の不安は色々と出てくると思います。
それでも、知っている情報があれば多少の不安は解決できますよね。
今回は、産後トラブルの1つ乳腺炎について以下のポイントで詳しくご紹介しました。
- 乳腺炎の症状は、急性乳腺炎と急性うっ帯性乳腺炎の主に2つ
- 急性化膿性乳腺炎は抗生物質や鎮痛剤を処方される
- 急性うっ帯性乳腺炎はマッサージが有効
- 乳腺炎の治療は保険適用になる
- 乳腺の治療費は保険適用外で3,000円から
- ストレスや冷えが乳腺炎の原因になる