更新日:2024/08/07
およそ8日~15日まで!保険契約後のクーリングオフのやり方を解説
保険の契約をしたあと、やはり契約を解除したいという場合もあるでしょう。契約を解除したいときには一定期間内であればクーリングオフ制度を利用して契約解除することが可能です。そこで今回は保険契約のクーリングオフ制度について詳しく解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
およそ8日~15日まで!保険契約後のクーリングオフのやり方を解説
将来の病気やケガに備えて保険に加入する人が多いですが、なかには保険に加入した後に契約を解除したいと考える人もいると思います。
保険の契約を解除するときには、契約後一定期間内であれば「クーリングオフ」の制度を使用することが可能です。
そこで今回は保険契約後のクーリングオフについて、
- クーリングオフ制度について
- クーリングオフ制度のやり方
- クーリングオフが使えない場合の対処法
また、参考として大手保険会社のクーリングオフ可能期間についても紹介します。
保険契約を解除したいと思っている人や保険に加入する前にクーリングオフについて知っておきたいという人は参考にしてみてください。
ほけんROOMでは他にも保険に関する記事や、どの保険相談窓口を選べば良いかと言った記事を公開しておりますので、お悩みの方はそちらも合わせてご覧ください。
また、生命保険についての記事はこちらをご覧ください。
まずはクーリングオフ制度を使うべきか、使えるか確認
保険契約を解除したいときには、クーリングオフ制度が使用できます。
ただし保険契約を解約するときには、クーリングオフを申請しなくてもキャンセルできる場合があるので、解約を検討している時にはクーリングオフを使用するべきか早めに確認するようにしましょう。
また、クーリングオフ制度の申請ができない場合もあります。そのため、クーリングオフを申請するときには、そもそも制度が使用できるのかも確認をしなくてはいけません。
そこで続いては、
- クーリングオフ制度について
- クーリングオフが不要な場合
- クーリングオフ期間について
- クーリングオフの対象外になる条件
について説明します。
クーリングオフ制度とは
そもそもクーリングオフ制度とはどういった制度なのでしょうか。
クーリングオフ制度とは、消費者が特定の取引やサービスを契約した後で再度考え直し、契約解除を希望するのであれば理由を問わず申し込みの撤回や契約の解除ができる制度のことを言います。
「クーリングオフ(Cooling Off)」は頭を冷やすことを意味し、契約後に冷静になって考え直してもらう期間です。
内容をよく理解せずに契約・購入をしてしまったりセールスマンに一方的に勧誘され無理矢理契約をさせられたりと、消費者にとって不利益とならないように作られた制度で、法律でも定められています。
商品・サービスごとに関係法令で定められていて、保険の場合は「保険業法第309条(保険契約の申し込みの撤回等)」に明記されています。
今回は保険契約のクーリングオフについて解説しますが、その他の商品やサービスでもクーリングオフ制度は利用でき、それぞれクーリングオフ可能期間は異なります。
契約前であればクーリングオフが不要な場合も 急いで確認を!
もし保険申し込み後に契約解除をしたくなった場合は、急いで保険会社もしくは担当者へ連絡をするようにしましょう。
保険の申し込みをしてから、第1回目の保険料支払いや告知内容の診査など、保険会社が申し込みを承諾するまでに時間を要するため、実際に契約が成立するまで少し時間があります。
そのため、申し込みをしたあとでも契約成立の前であればクーリングオフ制度を利用しなくても契約の解除が可能です。
保険会社や商品によってはキャンセルの対応が異なりますので、申し込み後すぐに契約解除したいと思った場合には、なるべく早くに保険会社もしくは担当者へキャンセルしたいことを連絡するようにしてください。
クーリングオフの期間は保険会社によって異なる
契約後でもクーリングオフの対象外になる場合
保険契約では解約時にクーリングオフを利用することができますが、実はクーリングオフの対象外になるケースもあります。
- クーリングオフ可能期間を超過している
- 保険期間が1年以内の商品
- 保険に加入する意向を示したうえで、自分で保険代理店や保険会社の窓口を予約し契約した場合
- 郵送やインターネットなどの通信販売で契約した場合
- 申込者が指定した場所で契約をした場合
- 既に保険料を口座振り込みによって支払っている場合
- 保険会社が指定した医師の診査が終わっている場合
- 法人名義で事業や営業目的のために申し込んでいる場合
- 元々加入している保険の更新もしくは変更
- 住宅ローンの団体信用生命保険など担保のための保険
ただし、保険会社によってクーリングオフ対象外の条件が異なります。
例えば「インターネットで申し込みをした場合でもクーリングオフの対象となる」など、一般的な条件よりも緩和されていることもあるので、保険契約時に各商品の約款(保険契約について定めたもの)などで確認してみてください。
保険に困ったときに利用できるマネーキャリアとは?詳しくはこちらの記事で解説!
クーリングオフのやり方
続いてはクーリングオフ制度の利用方法を説明します。
クーリングオフを申請をするときには、メールや電話ではなく書面での申し入れが必要です。
電話やメールの連絡だけでは保険契約を解除することができないので注意してください。また、保険料をクレジットカード払いにしている場合にはクレジットカード会社にも通知しなくてはいけません。
クーリングオフの書面は基本的に郵送で提出します。郵便局の消印がクーリングオフ期間内になるように郵送するようにしてください。
相手にちゃんと届いているか確認したい場合は、書留郵便や内容証明郵便等で郵送することをおすすめします。このとき郵便局の窓口から受領する書留の受領証は、何かあったときのために保管しておきましょう。
クーリングオフ制度に申請するときの申請書の記載内容や記入例について紹介するので、クーリングオフの申請を検討している人は参考にしてみてください。
口頭ではできない!書面で記載する内容
クーリングオフの申請方法は書面のみとなります。
クーリングオフを申請する際に書面に記載が必要な内容は、
- クーリングオフを申請したいという意思表示
- 契約者の名前や住所、電話番号
- 保険の契約申し込み日
- 証券番号(申し込み番号)
- 保険料領収証番号
「契約者の名前や住所、電話番号」については、契約者が未成年の場合は親権者もしくは後見人の情報を記載するようにしてください。
証券番号は保険証券で確認することができますが、保険証券が手元に無い場合は証券番号を契約したときの書類で確認をする必要があるので、契約書類の控えはしっかりと保管しておくことをおすすめします。
保険会社によっては、上記の項目の他にも生年月日の記載が必要になったりと記載内容が異なりますので、申請時には必ず確認をするようにしましょう。
保険のクーリングオフの記入例
クーリングオフの申請書は保険会社によっては書式が決まっていますが、自分で申請書を作成しないといけないところも結構あります。
申請書は必要事項をハガキに記載して郵送するだけで大丈夫です。
申請書を作成したら、記載漏れがないように作成後は再度記載項目を確認するようにしましょう。また、申請書に捺印する印鑑は、契約時と同じ印鑑を使用する必要があります。
万が一の時のために、郵送する前には申請書(ハガキ)の裏表のコピーを取っておくことをおすすめします。
クーリングオフの申請書の記入例を紹介します。
「(保険会社名) 御中
以下の契約申し込みの撤回をいたします。
契約者氏名 〇〇 〇〇 (印)
契約者住所 〒〇〇〇ー〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇
電話番号 〇〇〇ー〇〇〇ー〇〇〇
契約申し込み日 20xx年〇月〇日
保険の種類 〇〇保険
証券番号 〇〇〇〇
領収書番号 〇〇〇〇
取り扱い営業店 〇〇〇
取り扱い代理店 〇〇〇」
クーリングオフが使えない場合の対処法
「クーリングオフできる期間がもう終わっている」「クーリングオフ対象外の条件に当てはまる」などでクーリングオフが申請できない場合はどうしたらいいのでしょうか。
クーリングオフが申請できないときの対処法は、「契約した保険を早めに解約する」です。
しかし、保険契約を解約するときには解約返戻金が発生する場合があるので注意が必要です。
契約した保険を早めに解約する
保険契約はいつでも解約可能で、一定期間内であればクーリングオフ制度に申請することができます。
しかしクーリングオフが利用できないときには、なるべく早めに契約した保険を解約することで、コスト(保険料の支払い)を低くすることができます。
保険を解約するときには、保障は終わってしまいますが特にペナルティや解約金・違約金などの支払いなどが発生する可能性は低いので安心してください。
保険契約を解約したいときには、まず保険会社に解約したいことを伝えましょう。
保険会社に解約したいことを伝えたいときには、
- 営業担当者に解約したいことを伝える
- 保険会社のコールセンターに連絡する
- 保険会社の店舗に行き直接伝える
営業担当者に解約したいことを伝えれば、その場で相談しながら解約の手続きをすることができます。また、保険会社の店舗に行き直接伝えた場合も、その場で解約手続きまで完了することができます。
もし「営業担当者に解約することを伝えにくい」「担当者に引き止められそうで心配」という場合は、コールセンターであればそのような心配がないので安心です。コールセンターの連絡先は約款や保険会社のホームページで確認できます。
保険の契約はいつでも解約することができますが、解約にはデメリットもあるので注意が必要です。
例えば、
- 新しく保険に加入するときに保険料が割高になる可能性がある
- 次の保険に加入するまでに保障の空白期間がある
保険契約を解約するときにデメリットについては、ほけんROOMに詳しく解説した記事があるので是非参考にしてみてください。
解約返戻金がある場合もあるので注意を
掛け捨てではない保険を解約した場合、解約返戻金が発生する可能性があります。解約返戻金とは、保険を解約したときに契約者に払い戻されるお金のことです。
保険料を月払いで支払っている場合は、少額ではありますが解約返戻金が発生することがあります。
一時払いである程度まとめて保険料を支払っている場合は、商品ごとに設定された返戻率に基づいて算出された金額が戻ってきます。しかし、まとめて払っていても契約後すぐに解約した場合は返戻率が低く払い戻される金額が低くなる可能性があります。
保険を途中で解約した場合は支払った保険料の一部もしくはほとんどが返ってこず損をすることになるので、保険解約時には充分に確認・検討することをおすすめします。
解約返戻金については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧になってみてください。
まとめ
今回は保険を契約した後のクーリングオフについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 保険契約はいつでも解約することができ、クーリングオフを使用することも可能
- 保険契約前であればクーリングオフではなくキャンセルできる可能性がある
- クーリングオフ可能期間は一般的には8~15日が多い
- 保険会社によって条件は異なるが、クーリングオフの対象外となるケースがある
- クーリングオフを申請するときにはメールや電話ではなく書面での申請が必要
- 保険契約を解約するときには解約返戻金に注意する
保険契約はクーリングオフ可能期間であれば、クーリングオフを申請することができます。
しかし、クーリングオフが利用できない場合や、保険を解約するときにはデメリットもあるので、なかには契約を継続した方がいい場合もあるでしょう。
もし保険のことで悩み事や分からないことがあれば、無料の保険相談ができるので気軽に相談してみてください。
またほけんROOMには保険のクーリングオフに関する記事が他にもあるので、ぜひ参考にしてみてください。