国内旅行保険に加入する価値はあるのか?飛行機の遅延に対する補償

国内旅行保険は飛行機の遅延に対する保険としてありますが加入する価値があるかは怪しいところがあります。そもそも飛行機の遅延に対する保険とはどういったものであるかを見直して価値を再検討していこうと思います。国内旅行の一助となれば幸いです。

飛行機の遅延・欠航に国内旅行保険は適用されるか?

国内旅行でも、交通手段として飛行機を用いる人が多くいらっしゃいますが、トラブルにも巻き込まれやすいルートでもあります。


トラブル回避のため、あるいはトラブルに見舞われてしまったがために遅延が起こることは少なくありません。


折角の国内旅行なのに飛行機の遅延のために楽しみが削減されてしまう、、そんなケースに有効な保険があります。


それが国内旅行保険であり飛行機の遅延に対してある程度の補償をしてくれる保険です。


この記事では、飛行機の遅延・欠航に対する国内旅行保険の補償内容について説明します。



国内旅行保険に特約を付帯させれば飛行機の遅延にかかった費用などが補償される

国内旅行保険の保障対象は国内旅行中における飛行機の遅延に対する事案です。

つまり海外旅行は対象外となりますし、国内旅行でも飛行機が遅延となってしまった場合において補償が発生します。


しかも補償される金額というのは飛行機の航空運賃ではなく、遅延して待たされてしまったがために発生した費用の賠償責任の部分となります。


例えば、飛行機が遅延して一泊多めにホテルに泊まらなければなくなったり、空き時間に食事を必要とすることになったために発生した費用が該当します。


結果として航空運賃を全額保障する保険ではなくあくまでも遅延が原因で発生した余分な費用について補償する保険と考えておいてください。


また、補償金額も無制限ではなく支払事由にも特徴があります。

飛行機が4時間以上遅延したり、欠航、運休した場合に補償される(海外旅行保険の場合は6時間以上)

まず、国内旅行保険の特約となる飛行機の遅延に対する補償について支払事由の特徴を確認しましょう。

一般的には国内線の飛行機が4時間以上遅延してしまった際、国際線では6時間以上遅延してしまった際に支払いが発生します。


遅延事由としてはエンジントラブルや天候不順などが挙げられますが欠航や運休によって別の飛行機を待っている状態でも該当します。


仮に、飛行機が4時間以上も遅延することになれば食事をしたり、場合によってはホテルに滞在せざるを得なくなります。


ゆえに国内旅行保険では遅延によって発生した費用を補償する特約が準備されています。


なお、支払事由が認められる際には航空会社の責任であるかも吟味されることになり、やむを得ない状況の場合は支払がなされないこともあります。

この特約は宿泊費や食事代を負担してくれて、航空券の代金などは補償外になる

国内旅行保険の遅延を補償する特約として「航空機欠航・着陸地変更費用特約」「乗継遅延費用保険金」「出発遅延費用等保険金」があります。

この中の「航空機欠航・着陸地変更費用特約」は対応している保険会社が少ないため加入できないこともあります。


ただし、3つの保険とも個別に入るのではなくセットで加入できるケースの方が多いです。


そのため国内旅行保険の遅延に関する保険特約というカテゴリーの中には自然と含まれていると考えて問題ないでしょう。


しかし、いづれの特約内容に関しても宿泊費や食事代の補償はなされても航空券そのものの代金補償は行っていないことに注意しなければなりません。


つまり、個人の意思によって別の飛行機が必要となった場合には支払は別途発生してしまい国内旅行保険の補償範囲外となるということです。

国内旅行保険だと最高で1万円まで

国内旅行保険の保障金額は1万円を最高額として設定されていることが一般的です。

飛行機の遅延によって発生してしまった宿泊や食事代としては問題ない金額と言えます。


飛行機の遅延というのはほぼ確実に起こる、特にLCCや格安航空の場合は遅延の準備をしておく方が賢明ですし、早めに搭乗ゲートをくぐっても必ずと言っていいほど待たされます。


予定時間通りについても待たされるわけですし、場合によっては4時間以上も待つことになるぐらいならば保険金を使ってラウンジやレストランに行って快適に過ごす方が賢明でしょう。

保険金は数百円からだが、あまり必要性は感じられない特約である

国内旅行保険の特約を付加する場合は数百円の出費で済みます。

しかし、どんな遅延でも対応できるわけでもありませんし補償される金額が少ないということで加入する必要性をあまり感じないというのが正直なところです。


また代わりの航空券を発券、補償してもらえるわけではありませんので余程限られたケーズでの保障であると言えます。


飛行機の遅延は本来起こすべきことではありませんし、起きることが想定できるのであればできる限り予定を変更しておく方が良いでしょう。

クレジットカード付帯の国内旅行保険で飛行機が遅延した場合における補償とは

国内旅行保険は改めて入らなくともすでに加入しているケースもあります。

お手持ちのクレジットカード、特にゴールドカード以上の場合はすでにクレジットカードに国内旅行保険が付帯されているケースが多いです。


クレジットカードにすでに付帯されているのであればわざわざ加入しなくともよいと思えますが、付帯されている国内旅行保険と別途加入している保険の内容には違いがあります。


飛行機が遅延した場合クレジットカード付帯のケースと別途加入した場合では次のような違いが出てきます。

国内旅行保険のような特約はないが飛行機搭乗中の事故に対してのみ補償はされる

別途加入している国内旅行保険では遅延に対して補償を支払うことになっていますが、クレジットカードに付帯されている保険では飛行機に乗っている際に何らかの事故が起こった場合にのみ補償が発生する契約がほとんどです。

つまりクレジットカードでは運休や欠航の場合はもちろん手荷物の搬送が遅滞していたり紛失された場合の補償が無いという点に気をつけなければなりません。


飛行機に乗っている中でエンジントラブルが起きたり別便が遅滞しており到着が時間通りできないときなどでは補償が発生されることになります。

クレジットカードによっては国内便の手荷物の紛失も補償してくれる国内旅行保険もある

クレジットカード会社あるいはグレードによっては手荷物の紛失および搬出の遅滞に対する補償が発生する場合もあります。

詳しくはお手持ちのクレジットカードの契約内容を確かめておくとよいでしょう。


三井住友プラチナカードの場合では遅滞時に2万円、紛失時には4万円を上限に補償が発生することになっています

参考:格安航空会社ほど飛行機の遅延率が高い!心配な場合は国内旅行保険に特約を付帯させよう

格安航空会社の場合は欠航や遅延が多くなっています。

2017年7月時点の公開情報ではピーチ・アビエーション(APJ)が29.86%、春秋航空日本(SJO)が25.3%、バニラ・エア(VNL)の22.19%と格安航空の面々が高い遅延率をたたき出していることが分かります。


大手航空会社では日本航空(JAL)が9.58%、全日空(ANA)が10.06%と比較的低い遅延率であることからも格安航空会社の利用の際には遅延リスクをあらかじめ盛り込んでおかなければならないことが分かります。


格安航空は安価で飛行機が利用できるということからも人気が高いですが、数百円の割り増しを行って国内旅行保険を付加させておく必要がありそうです。

まとめ

国内旅行保険は万全ではなく大手航空会社を利用している場合はほとんど意味がありませんが格安航空会社との併用には一定の効果が望めそうです。

また、遅延しても取り返しがつく場合の補償と考えあまり重視しない方が良いでしょう。


仮に補償が発生したとしても「いつもより少しだけ贅沢ができてラッキー」と言った程度ですので保険に過信することは避けましょう。

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