更新日:2022/12/06
台風などで飛行機が欠航した場合、費用が補償される保険ってなに?
台風や大雪、大雨などの悪天候で飛行機が欠航や遅延した場合、航空会社が宿泊費や食費などの費用を負担することはほとんどありません。台風などで飛行機が欠航や遅延した時、宿泊費や食費などの費用が補償される保険って本当にあるのだろうか?実はそんな保険があったんです。
目次を使って気になるところから読みましょう!
台風が来て欠航してからでは遅い!飛行機に関する保険情報まとめ
台風や吹雪などの悪天候で、搭乗予定だった飛行機が欠航になってしまい、空港ロビーが利用客であふれている様子を何度かニュース番組などで見ることがあります。
搭乗チケットの払い戻しや、航空便の変更手配なども大変なのですが、目的地へその日のうちにたどりつけない場合、空港内で過ごさなければならないことやあるいは宿泊できるホテルを探したりなどその苦労ははかり知れないものがあります。
ましてや、小さな子供を連れての旅行や帰省の場合、疲れのあまりぐずりだしてしまい困ってしまうという方もいると思います。
このように、飛行機が何らかの理由で欠航になってしまい身動きがとれなくなった時、航空会社の対応はどのようなものなのか、また、欠航によるホテルなどの宿泊費用をまかなってくれる、保険に関する情報をご紹介します。
台風や大雪、大雨などの悪天候により飛行機が欠航したときには、航空会社は不可抗力となり、飛行機の便の振り替えは、空席がある便に順次振替を行ってくれますが、基本的に宿泊費や食費などの補償義務が生じないため、宿泊費や食費などの費用を負担することはまずありません。
そんなときに役にたつのが、『航空機遅延費用特約』です。
これは特約として保険につけるものなので、内容を確認してみて台風の時期など必要と思われた場合には、保険契約する時に付帯しておくと、台風での飛行機の欠航などのときに、宿泊費や食費など費用の負担が軽減されます。
台風による飛行機の欠航を補償してくれる保険
飛行機は列車やバスなどと比べると、台風や大雪、大雨など天候不順などの影響を受けやすいため、遅延や欠航が発生しやすい乗り物です。
飛行機の遅延や欠航となると予定外の宿泊が必要になったり、その後のスケジュールに影響がでたり、さらにもろもろ費用がかかることもありますが、航空会社では不可抗力の遅延や欠航で発生した費用については、基本的に搭乗費用以外は保障していません。
海外旅行保険では、こうした飛行機遅延や欠航が原因で発生した場合、一定の費用補償を付帯することができます。
不可抗力でない航空会社都合の欠航の場合には、航空会社が、食事や宿泊費用を負担してくれる場合もありますが、必ずではありません。
格安航空会社では、ジェットスターを除いて食事や宿泊施設の提供は行われていません。
航空機遅延費用等特約とは
特約として保険契約できる補償の1つで、下記の場合によって発生した費用を、負担したときに保険金が支払われるものです。
補償対象の条件
- 出発地において、搭乗予定の航空機が6時間以上の出発遅延・欠航・運休・搭乗予約受付業務の不備による搭乗不能、または搭乗した航空機の着陸地の変更により、6時間以内に代替となる航空機を利用できない場合
- 搭乗した航空機の遅延等によって、乗継地から出発する予定の航空機に搭乗できず、乗継地への到着時刻から6時間以内に代替となる航空機を利用できない場合
補償対象となる主な費用は次のとおりです。
- 宿泊施設の客室料
- 食事代
- 国際電話料等の通信費
- 旅行サービスの取消料や違約料
- 宿泊施設への移動に要するタクシー代や電車代等の交通費
1回の補償につき、2万円~3万円を限度として支払われるのが、一般的となっています。
ただし、航空会社から払い戻しを受けた金額や、負担することを予定していた金額は差し引かれます。
なお、航空機遅延費用の特約保険料は、旅行先と日数によって異なりますが、1週間程の旅行であれば100円前後となります。
航空機遅延費用等特約が付帯するクレジットカード
クレジットカードに付帯しているものなので、事前申し込みなどは不要で、カードの年会費でまかなわれ、搭乗予定だった飛行機が欠航や大幅に遅延した場合に、保険金が受け取れるというサービスですが、保険を請求する際には提出書類もあり、手続きなどいささか面倒なのが欠点です。
もし航空便遅延保険で、1万円とか2万円の保険料が受け取れたら、これだけで年会費の元は取れるので、少々面倒でもやってみる価値は十分にあります。
カードによっては、航空券をそのクレジットカードで支払っているなどが、適用条件となるケースもありますので注意しておいてください。
飛行機に関する台風保険の適用範囲
飛行機に関する台風保険の支払い対象となる主な場合
- 出発地(着陸地変更によって着陸した地を含みます。)で、搭乗する予定の飛行機が、6時間以上の出発遅延、欠航、運休があった場合、搭乗の予約受付の不備で搭乗ができなかった場合、または搭乗した飛行機の着陸地変更で、6時間以内に代わりの飛行機を利用できない場合
- 乗継地で、搭乗した飛行機が遅れて(出発の遅延、欠航などまたは着陸地変更を含みます。)、乗継を予定していた飛行機に搭乗できず、乗継地への到着時刻から6時間以内に代わりの飛行機を利用できない場合
飛行機に関する台風保険の支払い対象となる主な費用
- 宿泊施設の客室料
- 食事代
- 国際電話料等通信費
- 目的地において提供を受けることを予定していたが、提供を受けることができなかった旅行サービスの取消料
- 交通費(宿泊施設への移動に要するタクシー代などの費用など)
保険金が支払われない主なケース
- 故意、重大な過失または法令違反
- 戦争、その他の変乱、核燃料物質等
- 地震、噴火またはこれらによる津波による事故
- テロ行為(政治的、社会的もしくは宗教・思想的な主義・主張を有する団体・個人またはこれと連帯するものがその主義・主張に関して行う暴力的行為)は除きます。
飛行機の遅延や欠航に関して台風によって補償される条件
- 搭乗予定の飛行機が6時間以上の遅延
- 欠航になった場合
- 受け付け等の不備で搭乗ができなかった場合
- 着陸地点変更での代替
台風保険によって補償される費用
- 宿泊施設等の宿泊代金
- 食事代・移動費用(交通費)
- 電話等の通信費
などが補償対象となります。
これらの費用に加えて、一度の遅延・欠航につき2万円を上限とした、旅行サービス取消料などが旅行保険として支払われる場合があります。
飛行機のチケットの払い戻し方法
振替便を利用する場合の注意点
- 台風や大雪、大雨などの天候による欠航の場合は基本的に、予約した航空会社の便での振替便が利用できます。
- 割引運賃の航空券でない場合は、連帯運送を行っている他社便を利用できる場合もあります。
- 一般航空会社は振替ができた場合、本数が多いため、当日に乗ることができる可能性が高いです。
- LCCの場合本数が少ないので、当日に乗れず、後日別の便に乗ることになる場合もあります。
払い戻しを利用する場合の注意点
- どの航空会社でも台風や吹雪のなどの不可抗力な悪天候での大幅な遅延・欠航は払い戻しを行っています。
- 払い戻しの手続きは、予約出発予定日より10日以内に済ませる必要があります。
航空会社の違いによる補償の違い
日本の航空会社においては、欠航や遅延となった場合には、代替機への振替やチケットの払い戻しをしてくれるのが一般的です。
また、目的の空港に到着するのが深夜や翌日になった場合には、代替輸送手段の提供や宿泊費の補償をしてくれるケースがありますが、これはあくまで航空会社のサービスです。
外国の航空会社においては、通常は国内の航空会社と同様の対応となりますが、旅行客の権利が法律で保護されている場合は異なります。
機材不良など航空会社に責任のあるケースだけでなく、悪天候やストライキなど不可抗力の状況下でも待機中の食事代や宿泊代、交通費などの補償が受けられます。
格安航空会社の場合は、代替機への振替あるいはチケットの払い戻しはありますが、その他の補償はない会社がほとんどです。
大手の航空会社ほど補償は手厚い
手続きは自分でする必要があるが、電話でもインターネットでも可能で、マイレージで獲得した特典航空券での旅行も対応は、同じで便の振替やマイレージ会員口座へのマイル返還ができます。
また、台風が近づいているなど悪天候が予想される場合、航空会社は影響を受けそうな便を天候調査中に指定し、この対象便になっていれば事前の振替や払い戻しに応じてくれます。
旅先で欠航や遅延が生じた場合も同じ対応をしてくれますが、もし宿泊が必要になった場合の費用は自己負担です。
もし心配なら航空機遅延費用特約や、航空機遅延補償付きの保険(クレジットカード付帯)に入る方法もあります。
スカイマークやエア・ドゥ、スターフライヤー、ソラシドエアといった航空会社も基本的には上記の大手と同じ対応をしてくれます。
LCCは補償条件が厳しいので保険でカバーすべき
調べてみると、飛行機が欠航したり遅延となる確率は意外と高いことが判明しました。
飛行機を飛ばすかどうかは各航空会社の判断によるものなので、航空会社によってまちまちですが、中には100回搭乗したら3回も欠航する航空会社、または100回搭乗で20回も遅延する航空会社も存在しています。
欠航や遅延への対応や補償範囲は、格安航空会社ごとに異なりますが、欠航による払い戻しは可能で、遅延時の補償範囲も数時間単位の大幅な遅延のみが、対象になると考えていいでしょう。
振替ができるのは自社便だけであり、格安航空会社は便数が少ないため、振替が翌日便になる確率は大手に比べると高いと言えるが、その場合の宿泊費も自己負担の場合が多いのです。
そのためクレジットカードに付帯されている航空便遅延保険や、航空機遅延費用特約などで万が一にそなえてカバーされる方が多いようです。
まとめ
保険料についてあくまでも目安ですが、6日間での旅行保険にこの補償をつけても、プラス100円前後くらいで、旅行期間が20日、30日になってもその差は何十円程度です。
ちょっとした1週間程度の旅行であれば、どうしようかと悩むような金額ではありません。
台風などでの飛行機の欠航や遅延の発生状況を確認して、2万円程度の保険金ならそもそも自分で支払える範囲と考えるか、このくらいの保険料なら、別に付帯していても構わないと考えるかです。