通信制大学の学費|通信制大学の学費の平均や最安の一覧をランキングで比較

通信制大学の学費は比較的安いとされていますが、学費総額はいくらなのでしょう。今回通信制大学の学費総額はいくらか、その平均や内訳、学費が安い通信制大学ランキングも一覧で紹介。さらに専門課程ごとの学費の平均の比較、学費が高いという方向けの学費免除制度も紹介します。

通信制大学の学費平均!学費が安い通信制大学ランキング一覧


通信制大学は全日制の大学と比較して学費が安いのがメリットですが、具体的にいくらくらいの学費なのでしょうか。


また、学費の内訳とその金額についても気になりますよね。


実は通信制学校のなかでも10倍以上の学費の違いがあるのです。


この記事では、

  • 学費の安い通信制大学ランキング
  • 通信制大学の学費の内訳と金額の目安
  • 最高値の早稲田大学と最安値の大阪学院大学を比較
  • 教員免許を取得するための学費シミュレーション
  • 社会福祉士資格を取得するための学費シミュレーション
  • 通信制大学ごとの奨学金・学費免除制度
  • 国の奨学金制度の解説
について、解説していきます。

この記事を読んでいただければ、通信制大学の学費の相場が分かり、学費が高い学校と安い学校では何が違うのか把握できると思います。

また、資格取得のための学費シミュレーションをしたり、各学校の奨学金・学費免除制度についても説明していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

学費が安い通信制大学ランキングの前に!通信制大学の学費の内訳

学費が安い通信大学を紹介する前に大学に支払う学費がどのように使われるのか確認しましょう。


通信制大学の学費は一般的にどのような内訳・金額となっているのでしょうか。



内訳は、大きく分けて以下の3つに分かれます。

  •  入学金 
  • 授業料 
  • その他費用

次の項目で 1つずつ詳細をスクーリング費用も合わせて説明していきます。  

通信制大学の学費内訳!スクーリング費用も含む

入学金

入学時に一度だけ支払い、平均で20,000円~30,000円の学校が多いです。


なお、入学金には入学選考料が含まれている場合と含まれていない場合があります。


授業料

半期もしくは年度ごとの授業料を設定している学校が多く、年間で100,000円~200,000円、4年間で400,000万円~800,000万円と幅広い価格帯になっています。


授業料にはスクーリング受講料(実際に大学に通って受講する科目)や補助教材費・試験料などが含まれている場合と別途発生する場合があり、金額の差に影響を及ぼしています。


また、1単位ごとに5,000円~6,500円程の単位料を設定している学校もあります。その場合、卒業に必要な単位数だけを履修すればリーズナブルですが、単位を落としたり、興味のある単位を多く履修すると金額が大きくなります。


その他費用

授業料以外の費用として、学籍管理料・施設料・学習管理費・保険料などが発生する場合があります。


授業料にスクーリング受講料・補助教材費・試験料などが含まれない場合は、その他費用に計上されることが多いです。

例:最も高い早稲田大学と最安の大阪学院大学の学費の内訳

正科生の学費総額では最も高いのが早稲田大学、最も安いのが大阪学院大学という結果になりましたが、金額の差はどこにあるのでしょうか。


それぞれの学費総額の内訳を見てみましょう。


初年度学費

内訳早稲田大学大阪学院大学
選考料1次選考料:25,000円
2次選考料:10,000円
5,000円
入学金200,000円13,000円
授業料35,200円×登録数
(単位料)
45,000円
(年間)
補助教材費4,000円
年間試験料10,000円
初年度学費計1,326,200円
(31単位取得の場合)
77,000円

比較すると、入学金と授業料に大きな差があることが分かります。


特に、授業料は早稲田大学が1単位当たり35,200円であるのに対し、大阪学院大学は年間45,000円となっています。


両校とも卒業に必要な単位数は124単位であり、卒業までにかかる授業料は以下のようになります。

  • 早稲田大学:4,364,800円(年間1,091,200円)‬
  • 大阪学院大学:236,000‬円(年間59,000円)
計算式は以下になります。

早稲田大学:単位料35,200円×124単位=4,364,800円

大阪学院大学:(授業料45,000円+補助教材費4,000円+年間試験料10,000円)×4年=236,000‬円

卒業までに必要な学費

内訳早稲田大学大阪学院大学
入学までの費用235,000円18,000円
授業料(124単位)4,364,800円180,000円
補助教材費(4年分)16,000円
年間試験料(4年分)40,000円
4年間の学費総額4,599,800円254,000円

初年度学費に2年目~4年目の授業料等を合算すると、上記のような学費総額になり、早稲田大学は大阪学院大学の約18倍の学費がかかる計算になります。


また、最も新しい通信制大学である東京通信大学の学費内訳・金額も参考までにご紹介します。

内訳東京通信大学
選考料
10,000円
入学金20,000円
授業料1年次:180,000円
2年次:180,000円
3年次:80,000円
4年次:80,000円
学籍管理料(年間)20,000円 
初年度学費計230,000円 
4年間の学費総額630,000円 

全国43の通信制大学の学費が安いランキング一覧!最安の大学とは?

全国に43校ある通信制大学を学費総額の安い順にランキング一覧でご紹介します。


ここでの学費総額は1年次入学で4年間通う正科生の概算金額となります。


多くの通信制大学は全日制の大学と同様に、1~2年目を総合課程(教養課程)、3~4年目を専門課程に充てられています。


総合課程では専攻にとらわれず学術の基礎を広く学び、専門課程では特定の専門分野を深く学んでいきます。


専門課程で必要となる費用は科目により異なるため、ここでご紹介するのは大学内での平均的な学費総額となります。


学費総額の安い通信制大学ランキング

順位大学名(所在地)学費総額
1大阪学院大学(大阪府)254,000円
2帝京平成大学(東京都)510,000円
3中央大学(東京都)528,000円
4創価大学(東京都)556,000円
5近畿大学(大阪府)590,000円
6法政大学(東京都)600,000円
7慶應義塾大学(東京都)610,000円
8東京通信大学(東京都)630,000円
9日本大学(東京都)634,000円
10日本女子大学(東京都)641,820円
11帝京大学(栃木県)644,140円
12東北福祉大学(宮城県)700,000円
13放送大学(千葉県)706,000円
14武蔵野大学(東京都)710,000円
15産業能率大学(東京都)760,000円
16奈良大学(奈良県)780,000円
17
聖徳大学(千葉県)800,000円
18神戸親和女子大学(兵庫県)815,000円
19日本福祉大学(愛知県)828,740円
20玉川大学(東京都)837,200円
21明星大学(東京都)840,000円
22環太平洋大学(岡山県)881,490円
23中部学院大学(岐阜県)900,000円
24東京福祉大学(群馬県)919,160円
25佛教大学(京都府)919,500円
26姫路大学(兵庫県)950,000円
27星槎大学(神奈川県)992,000円
28北海道情報大学(北海道)1,000,000円
28東京未来大学(東京都)1,000,000円
28九州保健福祉大学(宮崎県)1,000,000円
31八洲学園大学(神奈川県)1,055,000円
32吉備国際大学(岡山県)1,100,000円
33人間総合科学大学(埼玉県)1,150,000円
34愛知産業大学(愛知県)1,170,000円
35京都橘大学(京都府)1,250,000円
36大阪芸術大学(大阪府)
1,260,000円
37大手前大学(兵庫県)1,400,000円
38武蔵野美術大学(東京都)1,570,000円
39京都造形芸術大学(京都府)1,808,000円
40サイバー大学(福岡県)2,800,000円
41日本ウエルネススポーツ大学(茨城県)2,980,000円
42ビジネス・ブレークスルー大学(東京都)3,735,000円
43早稲田大学(埼玉県)4,500,000円

資格別の通信制大学の学費総額の比較

通信制大学では以下のような資格免許状を取得することができます。

  • 教員免許
  • 社会福祉士
  • 社会保険労務士
  • 税理士
  • 行政書士
  • 臨床心理士
  • 建築士

ここでは、教員免許を取得できる以下2校の学費総額を比較してみましょう。


正科生が小学校教諭免許を取得するケースをシミュレーションしています。

聖徳大学佛教大学
入学金30,000円30,000円
授業料
(4年間)
440,000円580,000円
その他費用
課程履修費:80,000円
スクーリング受講料:
(1単位)4000円~5,000円
施設料:52,000円
補助教材費:32,000円
諸費:21,100円
学習管理費:32,000円
学友会費:10,500円
スクーリング受講料:207,000円
科目別登録費:119,000円
実習費:48,000円
学費総額約847,100円約994,500円
小学校教諭免許を取得するためには、教育課程を履修して所定の単位を修得する必要があります(聖徳大学では「課程履修費」、佛教大学では「科目別登録費」が該当します)。

聖徳大学の課程履修費には教育実習・介護等体験実習費が含まれています。

次に、社会福祉士の資格を取得できる以下2校の学費総額を比較してみましょう。
日本福祉大学 武蔵野大学
入学金30,000円30,000円
授業料
(4年間)
基本授業料:126,000円
単位制授業料:669,600円
640,000円
その他費用
(4年間)
保険料:140円
同窓会入学金:3,000円
補助教材費:40,000円
学費総額828,740円710,000円

上記に加えて社会福祉士の実習関連費用として以下の費用も発生します。

日本福祉大学 武蔵野大学
実習登録費80,000円80,000円
実習委託費28,800円35,000円

以上、例として挙げた通信制大学の学費はあくまで概算であり、選択科目の内容や履修数により金額は異なります。

通信制大学の学費が高い時は、学費免除制度や奨学金制度を解説

通信制大学の学費が高額で支払いが難しい時には学費免除制度奨学金制度などを利用して負担を減らしましょう。


学費免除制度とはその名の通り学費が免除される制度です。大学によってはこちらの制度が無い場合もありますので、ホームページなどで確認することをおすすめします。


奨学金制度は優秀な成績にも関わらず経済的な理由で修学が困難な生徒に向けの制度です。基本的には給付型なので返還が不要な場合が多いです。

通信制大学に通う方も利用可能!国の奨学金制度

通信制大学に通っている場合でも国からの奨学金制度を利用することができます。


この奨学金制度には2つの種類があります。

  • 無利子の奨学金制度
  • 有利子の奨学金制度
無利子の奨学金制度を利用条件は「成績が優秀にも関わらず経済的な理由で修学が困難。さらに高等学校卒業程度認定試験合格者である。」

有利子の場合には
  • 出身学校または在籍する学校における成績が平均水準以上である
  • 特定の分野において、特に優れた資質能力がある 
  • 学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込がある
  • 高等学校卒業程度認定試験合格者で、上記のいずれかに準ずる
以上のいずれかの条件を満たすことで奨学金制度を利用することができます。

大学独自の奨学金制度や学費免除制度を解説

多くの通信制大学は独自の奨学金や学費免除の制度を設けています。


これらの制度により、経済的理由で修学が困難な場合は奨学金を得たり、自然災害で被災した場合は授業料の免除を受けることができます。


また、成績優秀者やシニアを対象とした奨学金を設けている通信制大学もあります。


奨学金・学費免除制度は学校ごとに内容・条件が異なりますが、ここでは2021年1月時点の奨学金や学費免除制度をご紹介していきます。


①東北福祉大学

入学して2年目以降の成績優秀者を対象とした給付型(返還不要)の奨学金制度があります。また、東日本大震災で被災した2020年度の正科生入学者は2020年度の授業料が半額免除となります(在学中1回限り)。


②早稲田大学

誰でも利用できる一般向け奨学金のほか、障がいまたは疾病により通学が困難な人、児童養護施設の出身者、福祉施設・介護施設・医療機関で働きながら学ぶ人を対象にした奨学金制度があります。


③東京通信大学

4年で卒業できなかった場合、5年次以降に適用される「授業料免除制度」、卒業後1年間に適用される「授業料免除制度」があります。


④愛知産業大学

入学時に満60歳以上の人はシニア奨学金が適用され、授業料の10%が免除されます。また、前年度までの成績が優秀者な人には4年次に10万円が給付される学修奨励奨学金があります。


⑤大手前大学

熊本地震・平成30年7月豪雨・北海道胆振東部地震の被災者で2021年度の正科生入学者は年間授業料が免除されます。


⑥サイバー大学

学業成績が特に優秀な学生は翌学期授業料が減免される学業優秀者奨学金があります。

まとめ:通信制大学の学費平均や学費が安いランキング一覧

全国に43校ある通信制大学の学費総額や内訳について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回の記事のポイントは、


  • 学費の相場は25万円~450万円ほど(内訳は入学金、授業料、スクーリングなどのその他費用)
  • 最も高い学校と最も安い学校は入学金と授業料に大きな差がある
  • 多くの通信制大学では独自の奨学金・学費免除制度を設けている
  • 通信制大学でも国の奨学金制度が利用できる
でした。

通信制大学の授業料には教材費・スクーリング料・試験料などが含まれている場合と含まれていない場合があるので、授業料だけで比較するのではなく、学費総額で比較検討するのがおすすめです。


教員免許や士業などの資格取得を目指す場合は、所定の課程を履修する必要があり、別途費用がかかりますが、奨学金や学費免除制度を利用することで学費を抑えることができます。


リーズナブルな通信制大学を選びたい場合は、上記の「学費総額の安い通信制大学ランキング」を参考にしてみてはいかがでしょうか。


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