美容専門学校の学費|安いランキングや夜間、通信の費用、学費免除制度を紹介

美容師になるには通うべき美容専門学校。美容専門学校として有名な日本美容専門学校や山野美容専門学校の例をあげつつ、学費の内訳や平均費用を紹介します。また学費の安いランキングや学費免除制度をご紹介。加えて夜間や通信の美容学校の学費も紹介します。

美容専門学校の学費はいくら?

内容をまとめると

  1. 美容専門学校の学費は、200万円から300万円と学校差が大きい
  2. 美容専門学校は、他の専門学校に比べて実習費と教材費が高い
  3. 美容師国家試験受験料は25,000円
  4. 美容専門学校には、通信制もあり学費は昼間コースの三分の一から四分の一程度である。 
  5. 美容師専門学校の学費を比較する場合は、教材費が枠外に記載されている場合もあるため注意が必要
  6. 美容専門学校では、学校独自の学費の減免制度が多数用意されている学校が多い

専門学校の中でも、美容専門学校は看護に次いで人気の学校です。美容専門学校は、美容学校や美容師学校とも言われ、美容師を目指す人が通う専門学校です。メイクアップアーティストを目指すメイク専門学校などもこれに含まれます。学校の数も多いため、どの学校にしようか悩む人も多いでのはないでしょうか。


学校を決める時に、まず比べるのは、カリキュラムや所在地など学校ごとの特性ですが、次に気になるのはやっぱり「学費」ですよね。


一般的には、美容専門学校の相場は200万円から300万円となっており学校によって差があります。


この記事では美容専門学校の学費について

  • 美容専門学校の学費の内訳と相場
  • 美容師国家試験授業料
  • 実際の美容専門学校の学費事例
  • 美容専門学校の学費の安い学校ランキングの紹介

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただけたら、美容師専門学校への進学を検討するうえで、学費がどれくらいかかるのかを把握し、資金計画や学校の選択するうえで参考になると思いますので是非最後までご覧下さい。


美容専門学校の学費の内訳と費用の相場

美容専門学校はの学費の内訳は次の通りです。

  • 入学金
  • 授業料
  • 施設設備費
  • 教材費
  • 実習費
  • 国家試験受験料
美容専門学校では、知識を学ぶ学科授業と実際に実務を身に付ける実務授業があります。例えば、美容師であれば、学科では美容師に必要な知識や歴史、経営に関することも学びます。実務では、実際にヘアカットやパーマなど実際に働いたときに必要な技術を学びます。


また、美容師になるには、国家試験に合格して美容師免許を取得しなければなりません。メイクアップアーティストでも、美容師資格を持っていると活動の幅が広がるそのため取得する人が多く、今人気のまつ毛エクステをつけるアイリストも美容師免許が必須です。


美容専門学校の場合、美容師やメイクアップアーティスト、ネイリストやアイリスとなど様々なコースがあるところもありますが、どのコースも実践的な授業が多く、実習費や教材費がかかります。


ここでは、学費の内訳のそれぞれの費用について詳しく説明していきます。

入学金と授業料、実習費

では、実際のどれくらいの学費がかかるのか、山野美容専門学校の学費を例に紹介していきます。山野美容専門学校には、通信嘉永や高等課程もありますが今回は、専門課程の学費を使って説明していきます。


山野美容専門学校の専門課程の納入金は、2年間の合計で2,856,600円から2,975,900円になっています。その内、入学金と授業料、実習費の金額は以下の通りです。


項目金額
入学金120,000円
授業料864,000円
実習費357,600円

参考:山野美容専門学校の学費ページ


入学金は、他の専門学校と変わらない印象ですが、やはり実習費は、圧倒的に高くなっています。


授業料は、一括ではなく年数回の分割納入の場合が多く、金額は年額で40万円から60万円ほどの学校が多いですが、学校差が大きい部分です。


実習費は、年間20万円前後のところが多いです。やはり、専門的な分野を学ぶことから実習費は他の座学中心の専門学校よりは高めといえるでしょう。

教材費などの費用(学科・コースによって違いあり)

美容専門学校の教材費は、学科やコース、さらに選択科目によって必要なものが異なるため金額にも差がありますが、広島美容専門学校の教材費を例に説明していきます。


広島美容専門学校の学費の総額は、1,990,000円から2,070,000円ですが、これに加えて国家試験や各種検定試験の授業料や講習費等が別途かかります。金額については明記されていませんでした。


広島美容専門学校の基本的な学費は以下の通りです。

項目金額
入学金120,000円
授業料1,200,000円
実習費220,000円


これに、加えて教材費、テキスト代、実習着、研修費などを含む以下の諸費用がかかります。

学科・コース金額
美容科460,000円
ヘアメイクコース530,000円
トータルビューティーコース360,000円
エステティックコース450,000円


この諸費用のうち、各選択科目ごとの教材費の内訳は次の通りです。


美容科

選択科目内容金額
カラーリングカラーリング用品
ウイッグ等
約50,000円
スタイリングウイッグ等約50,000円
メイクアップメイク用品約20,000円
ネイルアートネイル用品約55,000円
和装着付け着付け小物
クリーニング代等
約5,000円


トータルビューティーコース

選択科目内容金額
ボディエステティック化粧品等約20,000円
ヘアアレンジセットウィッグ
セット用品
約19,000円

参考:広島美容専門学校の学費ページ


美容学校の教材費は、このように40万円から60万円と結構大きな金額がかかります。そして、上記は、基本的な教材費ですが、実習でつかう教材は消耗品も多いため追加で購入する必要がある場合も多いです。また、ヘアカットのイベントに参加したり中には海外研修へ行くこともあります。


いまや、美容専門学校は、「美容師免許」の取得のみならず、様々な経験の場を設けて、知識や感性を高める場となっています。そして、その分経費もかかるので学費も高くなってきているといえます。


教材費については、このように詳しく説明してくれている場合もありますが、枠外に別に書かれている場合もあるので学費を確認するときはきちんとチェックしてみて下さい。

美容師国家試験受験料

先ほども説明したように、美容師になるには国家資格が必要です。美容師国家試験の最新の情報は令和元年11月1日より公益財団法人 理容師美容師試験研修センターのホームページで発表のため確認することが出来ませんでしたが、過去のデータを元に受験料の説明をしていきます。(国家試験受験料は、年度により金額がかわる場合があります。)


美容師国家試験は、実技試験と筆記試験で年に2回ずつ行われます。そして、その受験料は次の通りです。筆記試験と実技試験は基本的にはセットで受験しますが、一部合格の場合、片方ずつ受験することも可能です。


<受験料>

  • 実技試験・筆記試験の両方を受験する場合…25,000円
  • 実技のみ受験する場合…12,500円
  • 筆記のみ受験する場合…12,500円


この国家試験受験料は、学校によってあらかじめ学費に組み込まれているところもありますが、先ほど紹介したように、金額変更もあることから別途徴収される学校もあります。

美容専門学校の学費例

美容専門学校には、以下の種類があります。

  • 昼間(2年)
  • 夜間(約2年半)
  • 通信課(3年)


それぞれに、特徴があり学費の相場も異なります。学校によって差はあるものの授業数に比例して学費も高くなる傾向が強いことから、昼間のコースが一番高く、ついで夜間コース、通信コースになります。


夜間コースや通信コースでは、働きながら通っている人が多く、通信コースでは日中は美容室で働いているという学生も少なくありません。


ここでは、実際の専門学校の学費を例にそれぞれの学費相場を説明していきます。

美容専門学校(昼間)

では、まず一般的な美容専門学校の昼間(2年間)コースの学費について「日本美容専門学校」「大阪美容専門学校」「仙台理容美容専門学校」の3校を例に詳しく見ていきます。


<日本美容専門学校・専門課程>

項目金額
入学金155,000円
施設費440,000円
授業料864,000円
実習費360,000円
教育充実費120,000円
教材費502,000円
諸経費148,000円
校外授業費・卒業費用
124,800円
合計2,713,800円

参考:日本美容専門学校の学費ページ


<大阪美容専門学校・総合美容コース>

項目金額
入学金100,000円
施設費250,000円
授業料1,152,000円
実習費192,000円
教科書・教材費380,000円
卒業諸費30,000円
行事・研修費120,000円
合計2,224,000円

参考:大阪美容専門学校の学費ページ


<仙台理容美容専門学校・美容科>

項目金額
入学金100,000円
校舎維持費150,000円
授業料888,000円
実習費456,000円
諸経費451,858円
(内教材費333,212円)
合計2,045,858円

参考:仙台理容美容専門学校の学費ページ


昼間コースでは、学費は200万円から300万円近くまでと、やはり学校差が大きい印象です。美容専門学校では、カリキュラムも多種多様で、施設設備にも差があります。


特に、昼間コースの場合には、美容師免許の取得のみならず、個々の感性を磨くために研修やイベント等への参加、さらには選択科目が多く用意されています。そのため、学校の特色も多種多様であり学校によっては学費が相場よりも高い場合があります。

美容専門学校(夜間)

次に、夜間コースの学費について、「日本美容専門学校」「東京文化美容専門学校」「窪田理容美容専門学校」の3校を例に詳しく説明していきます。


<日本美容専門学校・夜間部(2年)>

項目金額
入学金155,000円
施設費440,000円
授業料720,000円
実習費240,000円
教育充実費120,000円
教材費502,000円
諸経費148,000円
校外授業費・卒業費用96,800円
合計2,421,800円

参考:日本美容専門学校の学費ページ


<東京文化美容専門学校・夜間(2年)>

項目金額
入学金130,000円
授業料620,000円
実習費220,000円
施設維持費200,000円
教材費400,000円
諸費94,000円
合計1,664,000円

参考:東京文化美容専門学校の学費ページ


<窪田理容美容専門学校・美容学科トライチェンジコース(3年)>

項目金額
入学金100,000円
授業料846,000円
実習費432,000円
施設設備費430,000円
教材費515,000円
その他費用132,000円
合計2,455,000円

(このほか、希望者のみ海外研修費がかかります。)

参考:窪田理容美容専門学校の学費ページ


夜間コースは、授業数が昼間コースに比べて少ないため、昼間コースに比べると数十万程度安くなっています。


ただ、この表を見ると思ったより高いと感じる人もいるでしょう。これは、通学期間に違いがあるためです。昼間コースは、2年制が一般的ですが、夜間は2年から3年のところもあります。そのため、年間授業料は安くても総額でみると昼間コースとあまり大きく差がない場合もあります。

美容専門学校(通信)

最後に通信課程について「日本美容専門学校」「大阪美容専門学校」「仙台理容美容専門学校」の3校を例に詳しく説明していきます。


<日本美容専門学校・通信科>

項目金額
入学金53,900円
施設費63,800円
学費(授業料)442,800円
卒業費用40,000円
合計600,500円

参考:日本美容専門学校の学費ページ


<大阪美容専門学校・通信コース>

項目金額
入学金100,000円
施設費80,000円
通信手数料20,000円
授業料378,000円
実習費90,000円
卒業諸費10,000円
合計678,000円

(教材費については各自用意するため含まれていません。)

参考:大阪美容専門学校の学費ページ


<仙台理容美容専門学校・通信課程>

項目金額
入学金70,000円
校舎維持費100,000円
授業料432,000円
実習費150,000
諸経費(ユニフォーム代)
109,000円
合計762,900円

(教材については、別途学校で購入か各自用意のため含まれていません。)

参考:仙台理容美容専門学校の学費ページ


通信コースは見ての通り、3つのコースの中では学費は圧倒的に安いです。ただし、教材は別途購入が各自準備が必要なのでその分は多少上乗せされますが、それでも昼間コースの学費の三分の一から四分の一程度が相場です。


通信制の場合、希望者のみ年に数回のスクーリングがある場合もありますが、基本的には自宅での勉強になります。そのため、授業料はもちろん施設設備費も安くなっています。


また、昼間は美容院で働きながら、受講する場合がほとんどで実習は少ないため実習費もあまりかかりません。

美容専門学校の学費の安いランキング

美容専門学校の学費が学校によって差が大きいことは説明の通りですが、ここで学費の安い学校をトップ10とその学費(合計額)を紹介します。


順位学校名学費合計
1マリアーレビューティー専門学校
(愛知)
1,999,000円
2マリールイズ専門学校
(東京)
2,030,000円
3ロゼ&ビューティー美容専門学校
(大阪)
2,180,000円
4東京文化美容専門学校
(東京)
2,284,000円
5アミューズ美容専門学校
(京都)
2,520,000円
6札幌ビューティーアート専門学校
(札幌)
2,560,000円
7広島ビューティ&ブライダル専門学校
(広島)
2,620,000円
8高津理容美容専門学校
(大阪)
2,635,000円
9仙台ビューティーアート専門学校
(宮城)
2,660,000円
10真野美容専門学校
(東京)
2,720,000円

※学科によって学費が異なる場合もありますがこの場合は美容師になるための学科の学費を記載しています。 


学費については、一見安く見えても、教材費や卒業費用などが枠外に記載されている学校も多くありました。前述した通り、美容専門学校の教材費は2年間で40万から60万円前後と大きな金額なので、この金額が含まれているのか別途必要なのかで学費は大きく異なるため必ず注意して確認するようにしましょう。  

美容専門学校の学費免除制度

美容専門学校の学費は、ほとんどの学校で分割納も認められていますが、それでも1回の納入金額は決して安くはなく、支払が困難な場合もあると思います。


そんなときは、奨学金や学費の免除制度を活用していきましょう。奨学金制度については、国民政策金融公庫の奨学金制度やメジャーです。こちらについては、保育士専門学校の学費についての記事で、詳しく説明してありますので参考にしてみて下さい。


美容専門学校では、学校ごとに独自の学費サポートがある場合が多くなています。

ここで東京文化美容専門学校の学費の減免制度を紹介していきます。


東京文化美容専門学校では、独自の学費の減免制度を次の4種類用意しています。

  1. AO入試減免制度
  2. 特待生制度
  3. 指定校推薦制度
  4. 夜間部特別減免制度

まず、AO入試減免制度は、AO入試で合格した人を対象として学費のうち50,000円が免除されるという制度です。


次に、特待生制度ですが、学校の評定に平均と欠席日数ごとに免除額が異なります。

特待生ランク評定平均免除額
S4.0以上
(欠席10日以内)
150,000
A3.7以上
(欠席15日以内)
100,000円
B3.4以上
(欠席15日以内)
80,000円
C3.1以上
(欠席20日以内)
50,000円


ちなみに、AO入試減免制度と特待生制度は併用可能です。AO入試の減免制度のみ単体で使うと、免除額は50,000円でしたが、特待生Sを併用すると免除額は50,000円と150,000円の総額にまるため免除額は200,000円となります。


次に、指定校推薦で入学すると、学費のうち50,000円が全員免除になります。指定校推薦は、高校ごとに対象校が異なりますが、このような特典がついてる場合もあるので、よく確認してみて下さい。


最後に夜間部特別減免制度ですが、受験方法と申込時期で免除額が異なります。


対象者対象期間免除額
AO入試受験者6/1~9/28150,000円
推薦・一般9/2~12/7130,000円
推薦・一般12/9~1/17100,000円

夜間コースの場合は、申し込みが早いほど免除額が大きくなりますので、この学校の夜間部への進学を希望している人は、なるべく早い時期に申込する方がお得になります。


このように、学校独自の学費免除制度が用意されています。公的な奨学金制度と組み合わせることで、学費の負担がかなり軽減される場合もありますので自分が対象となる制度はないかよく確認してみることをおすすめします。

美容専門学校の学費のまとめ

美容専門学校の学費について詳しく説明してきましたがいかがでしたか?


今回の記事のポイントをまとめると

  • 美容専門学校の学費は、200万円から300万円と学校差が大きい
  • 美容専門学校は、他の専門学校に比べて実習費と教材費が高い
  • 美容師国家試験受験料は25,000円
  • 美容専門学校には、通信制もあり学費は昼間コースの三分の一から四分の一程度である。
  • 美容師専門学校の学費を比較する場合は、教材費が枠外に記載されている場合もあるため注意が必要
  • 美容専門学校では、学校独自の学費の減免制度が多数用意されている学校が多い

美容専門学校の学費は、学校ごとのカリキュラムや施設設備の差から学校差が大きくなっています。美容専門学校は今や美容師免許をとるためのみならず、感性を磨くという観点から座学だけではなくショーへ参加するなど実践的な授業も多くなっており、それに伴い学費も高くなっています。

そのため、行きたい学校の学費が高く諦めなければならない人もいるかもしれませんが、美容専門学校は学校ごとに学費のサポート制度が充実しています。

諦める前に、まずどんなサポートがあるのか確認してみて下さい。自分の条件に合う減免制度や奨学金制度があるかもしれません。

美容専門学校への進学を考えている人は、是非この記事を資金計画の参考にしてみて下さいね。

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