調理師専門学校の学費|入学金や学費の平均一覧・調理師免許の取得費用を紹介

調理師免許をとるために通う調理師専門学校。この記事では、調理師専門学校の学費について、内訳や平均(2年制・1年生・1.5年制(夜間)別)、安いランキング一覧での比較、奨学金制度や学費免除制度を紹介します。また料理学校に通わない場合の調理師免許の取得費用についても紹介します。

調理師専門学校の学費はいくら?調理師免許の取得費用は?

調理師を目指すにあたって、初めに調理師免許の取得方法や料理学校・調理師学校について調べていることでしょう。


全国にたくさんの料理学校である調理専門学校があり、どの学校を選べばよいのかわからない!と迷っていませんか。


実は、調理師専門学校によって、調理コース・製菓コース、1年制・2年制、昼間コース・夜間コースなど、さまざまな学び方があります。


調理師専門学校では、調理器具などを購入することも多く、あまり調べずに入学してしまうと、思っていた以上に学費が高く、負担になることもあるかと思います。


そこで、この記事では、「調理師専門学校の学費」と「調理師免許の取得費用」について、

  • 調理師専門学校の学費相場
  • 専門学校ごとの学費一覧
  • 奨学金の利用可否
  • 学費の支払方法
  • 調理師になるために、調理師専門学校へ通う以外の選択肢とは

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、学費をもとにした調理師専門学校選びに役立つかと思います。


ぜひ最後までご覧ください。

調理師専門学校の学費の相場(2年制/1年制/1.5年制(夜間)別)

調理専門学校や料理専門学校は、全国に250校以上あります。

学校を選ぶポイントは、学校の所在地・授業カリキュラム・就職率などたくさんありますが、この記事では学費に限定して紹介します。

多くの学校の学費を紹介しますので、ぜひ比較し、参考にしてください。

まず初めに、学費の平均や相場を確認するために、「調理師学校 〇年制」というキーワードで検索した上位5校の学費を紹介します。

2年制

1年制に比べ、より高度な学習内容となっており、専門性を高めたい方におすすめです。
学校名学費
新宿調理師専門学校
(東京都新宿区)
249万円
+諸経費約14万円
武蔵野調理師専門学校
(東京都豊島区)
287万円
+諸経費49万円
辻調理師専門学校
(大阪府大阪市)
379万円
服部栄養専門学校
(東京都渋谷区)
342万円
+諸経費約41万円
京都調理師専門学校
(京都府京都市)
373万円
+諸経費約35万円

1年制

調理師として必要な知識を最短で学びたい方におすすめです。
学校名学費
新宿調理師専門学校
(東京都新宿区)
127万円
+諸経費8万8千円
武蔵野調理師専門学校
(東京都豊島区)
138万円
+諸経費約30万円
服部栄養専門学校
(東京都渋谷区)
176万円
+諸経費約33万円
京都調理師専門学校
(京都府京都市)
188万円
+諸経費21万9千円
辻調理師専門学校
(大阪府大阪市)
217万円


1.5年制(夜間)

18時以降に授業が始まる学校が多く、仕事をしながら、通学することもできます。

学校名学費
福岡調理師専門学校
(福岡県福岡市)
95万円
+諸経費約9万円
横浜調理師専門学校
(神奈川県横浜市)
126万8千円
+諸経費約20万円
服部栄養専門学校
(東京都渋谷区)
152万9千円
+諸経費約26万円
京都調理師専門学校
(京都府京都市)
168万円
+諸経費約23万円
京都製菓製パン技術専門学校
(京都府京都市)
169万円
+諸経費約20万円

調理師専門学校の学費の内訳

ここからは、詳細な実例として、東京都渋谷区にある山手調理製菓専門学校・東京都世田谷区にある東京山手調理師専門学校学費の内訳を紹介します。

両校ともに「現場で活躍できる真の料理人・パティシエ育成」に重きを置いており、実習に加え店舗経営や商品開発など、基礎から実践力まで身につけることができる学校です。

山手調理製菓専門学校(渋谷校)には、1年制の調理師科・製菓衛生師科、2年制の製菓総合本科があります。

東京山手調理師専門学校(世田谷校)には、1年制の調理師科、2年制の調理総合本科があります。

また、1年目は渋谷校で基本を学び、2年目は世田谷校でレストラン経営を中心に実践力を磨く「調理師科実践コース」もあります。

入学金や授業料、実習費などの費用

まずはいわゆる学費と呼ばれる、入学金・授業料・実習費・施設管理費について、まとめました。


  • 両校共通1年制の調理師科、製菓衛生師科

調理師科、製菓衛生師科(1年制)
入学金
25万円
授業料76万円
実習費70万円
施設管理費10万円
合計181万円


  • 調理師科実践コース(2年制)
  • 東京山手調理師専門学校(世田谷校) 調理総合本科(2年制)

第1学年第2学年
入学金25万円なし
授業料76万円76万円
実習費70万円93万円
施設管理費10万円10万円
合計181万円179万円

2年間の学費合計は360万円です。


  • 山手調理製菓専門学校(渋谷校) 製菓総合本科(2年制)

第1学年第2学年
入学金25万円なし
授業料76万円76万円
実習費70万円80万3千円
施設管理費10万円10万円
合計181万円166万3千円

2年間の学費合計は347万3千円です。


以上、学費をまとめました。


各コースともに、入学金・授業料・施設管理費は一律であることがわかります。


2年制コースの第2学年の実習費は、より専門的なことが学べることもあり、第1学年よりも高くなるようです。  

教科書代や包丁セット、レシピ帳などその他の費用

学費以外の費用としては、諸経費として、支払う必要があります。


例えば、教科書代・コックコート・サロン・レシピ帳・包丁セット・課外活動費等が該当します。


  • 第1学年:23万円程度
  • 第2学年:12万円程度


すべてのコースにおいて、教材の関係上、価格変動の可能性はありますが、一律の金額となっています。


以上が、山手調理製菓専門学校、東京山手調理師専門学校で必要な学費一覧です。


両校ともに、学費+諸経費以外の費用負担は一切ありません


2年制コースでは海外研修として、在学中にフランスやベルギーなどの海外で学ぶチャンスがありますが、参加希望者全員に学校から「海外研修費全額(渡航費含む)」が給付されるため、海外研修の費用については全く心配いりません。

調理師専門学校の学費の安いランキング一覧

山手調理製菓専門学校、東京山手調理師専門学校の学費の例を具体的に紹介しました。
学費の印象はいかがでしたでしょうか。

すこし高いと感じた方もいるかもしれません。

ここからは、学費の安い学校に注目してみましょう。

全国の調理師専門学校と東京の調理師専門学校の初年度にかかる学費のみをピックアップし、学費の安い順にランキングにまとめました。

以下ランキング一覧は、学費の面から専門学校選びをしたい方にオススメです。

全国の学費の安いランキング一覧

まずは全国のランキングです。

さっそくみていきましょう。

学校名学費
第1位育成調理師専門学校
(兵庫県尼崎市)
108万円
第2位関西調理師学校
(大阪府大阪市)
109万円
第3位
福岡調理師専門学校
(福岡県福岡市)
129万円
第4位日本調理製菓専門学校
(兵庫県姫路市)
154万円
第5位大阪調理製菓専門学校
(大阪府大阪市)
169万円

第1位の「育成調理師専門学校」や第2位の「関西調理師専門学校」は、さきほど紹介した、山手調理製菓専門学校や東京山手調理師専門学校の1年目の学費よりも、4割ほど学費が安いことがわかります。

東京の学費の安いランキング一覧

次に東京にある調理師専門学校の学費ランキングを紹介します。


東京には多くの調理師専門学校があるため、一人でも多くの方に入学してもらうためにも、比較的安い学費で、調理師免許取得をサポートしてくれる学校が多いようです。


ここでは、

  • 1年制の学費ランキング
  • 1.5年制、2年制(夜間コース)の学費ランキング

をまとめました。


1年制(昼間コース)の学費

最短で卒業し、調理師免許を取得したい方におすすめです。

学校名学費
第1位東京マスダ学院
(東京都江戸川区)
99万5千円
第2位池袋調理師専門学校
(東京都豊島区)
105万円
第3位西東京調理師専門学校
(東京都立川市)
117万円
第4位東京多摩調理製菓専門学校
(東京都多摩市)
126万円
第5位東京誠心調理師専門学校
(東京都大田区)
129万円

100万円以下でも学べる学校が第1位となりました。


1.5年制、2年制(夜間コース)の学費

働きながら、調理師免許を取得したい方におすすめです。

学校名 学費
第1位東京マスダ学院
(東京都江戸川区)
79万4千円
第2位武蔵野調理製菓専門学校
(東京都豊島区)
79万5千円
第3位華調理製菓専門学校
(東京都台東区)
93万円
西東京調理師専門学校
(東京都立川市)
93万円
第5位新宿調理師専門学校
(東京都新宿区)
96万8千円
80万円以下で学べる学校が第1位となりました。
働きながら学ぶことは少し大変かもしれませんが、夜間コースは昼間コースよりも学費が抑えられるので、学費の面で検討している方は、夜間コースも選択肢にいれてみてください。


調理師専門学校で適用される奨学金の学費免除制度、教育ローン

ここまで、さまざまな学校の学費を紹介してきました。


まだ学費が高いと思っている方もいると思います。


経済的に余裕がない方も、調理師専門学校への進学を諦める必要はありません。


各専門学校では、一人でも多くの学生に入学してもらうために、さまざまな奨学金制度や学費減額制度を用意しています。


ここでは、

  • 奨学金制度や育英資金貸付制度
  • 専門学校独自の奨学金制度や学費減額制度
  • 国や銀行による教育ローン
  • 高等教育無償化制度(2020年4月からスタート)とは

について、順に説明します。


一つずつ確認していきましょう。

国の奨学金制度や都道府県などの育英資金貸付制度

まずはどの専門学校にも共通する国の奨学金制度及び都道府県の育英資金貸付制度について、紹介します。


日本学生支援機構奨学会

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、国内の大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)および大学院で学ぶ人を対象とした奨学金です。


第一種奨学金(無利息型)

特に優れた学生で経済的理由により著しく修学困難な人に貸与されます。


第二種奨学金(利息型)

第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された学生に貸与されます。


在学中は無利息ですが、年利3%を上限とする利息付奨学金です。


入学時増額貸与奨学金

第一種奨学金または第二種奨学金に加えて、入学した月の分の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する利息付の奨学金です。


日本政策金融公庫の「国の教育ローン」(後述します)に申し込んだけれども利用できなかった世帯の学生を対象とする制度です。


都道府県の育英資金貸付制度

ここでは東京都の制度について紹介します。



東京都内に住所があり、高等学校、高等専門学校、専修学校(高等課程・専門課程)に在学する学生が、経済的に就学が困難な場合、無利息で奨学金を借りることができる制度です。


専門学校入学後に申し込みができ、ほかの奨学金との併用はできません。


このような育英資金を貸し付けてくれる制度は、各都道府県や市町村などの自治体で用意されていることが多いです。


お住いの地域にも育英資金貸付制度がある可能性は高いので、ぜひ調べてみてください。

専門学校ごとにある奨学金制度

次に専門学校独自で用意されている奨学金制度について、5つの例を紹介します。


入学試験の受験結果によって奨学金の対象となるものや入学後の自身の頑張りで奨学金の対象となるものなど、さまざまな奨学金制度が用意されています。


  • AO入学、指定校推薦入学奨学金制度(京都調理師専門学校)

AO入学、指定校推薦入学の受験者のうち、経済的に就学が困難と認められる方は授業料の一部を免除されます。


  • 再進学サポート奨学金(京都調理師専門学校)

大学・短大・専門学校からの再進学をサポートしてくれます。給付金額は最大20万円です。 


  • 社会人経験者奨学金(京都調理師専門学校)

社会人(高校既卒の社会人、フリーターなど)の方の学びをサポートしてくれます。給付金額は最大20万円です。


  • 料理検定・菓子検定資格 特待生奨学金(辻調理師専門学校)

辻調理師専門学校での勉学に意欲があり、辻調理師専門学校がで実施される料理検定・菓子検定で優秀な成績を修め、将来有益な人材となる見込みのある学生への修学を支援する制度です。


給付金額は100万円です。


  • 学費支援奨学金制度(辻調理師専門学校)

成績が優秀であり、なおかつ学校が求める学生像と一致していると認められる学生を対象とした奨学金制度です。


給付金額は30万円で返還不要です。

専門学校ごとにあるその他の割引制度

専門学校独自で用意されているのは奨学金制度以外にも、以下のような割引制度や修学を支援する制度があります。


家族優遇制度のような、家族がその学校の卒業生や現在在籍している場合学費が減額される制度は、多くの専門学校で採用されている割引制度です。


  • 家族優遇制度(新宿調理師専門学校)

3親等以内の家族が卒業生である場合、入学年度後期学費から昼間部10万円、夜間部5万円減額免除されます。


  • 大学卒業生割引制度(新宿調理師専門学校)

本科1年制限定で、大学卒業後に調理の勉強をしたい方、調理師免許取得を目指す方に前期授業料10万円を減額免除されます。


  • 調理師免許取得者割引制度(新宿調理師専門学校)

本科1年制限定で、高校などですでに調理師免許を取得している方は前期授業料10万円を減額免除されます。


  • 自立進学(住居付きアルバイト進学)制度(武蔵野調理師専門学校)

遠距離のため自宅からで通学できない学生に対して働きながら学ぶことを支援する制度です。


アルバイト先は学業と両立できるように、学校と提携している企業で、企業が用意する寮から通学することができます。
 


企業と契約することになるので、卒業までやり通すことが条件です。

日本政策金融公庫の国の教育ローンや銀行の教育ローン

奨学金制度以外では教育ローンを借り入れして、学費を支払う方法もあります。


奨学金との違いは、奨学金は毎月定額で受け取り、卒業後に返済を開始するのに対し、教育ローンは一括で受け取り、借りた翌月から返済が開始されます。


国の教育ローンとしては日本政策金融公庫の「教育一般貸付」があります。

また、教育ローンを用意している銀行も多くあり、ここでは三菱UFJ銀行の「ネットDE教育ローン」について紹介します。


日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)


  • 融資額…350万円以内
  • 返済期間…15年以内
  • 金利…固定金利年1.71%

学校への納付金(入学金・授業料など)だけでなく、受験にかかった費用や住居にかかる費用などが対象となります。


国の教育ローンの特徴は、返済期間が長く、母子(父子)家庭・世帯収入200万円以下のかたなどは金利の低減や返済期間の延長といった優遇制度が利用できます。


ネットDE教育ローン(三菱UFJ銀行)


  • 借入金額…30万円以上500万円以内(1万円単位)
  • 返済期間…6か月以上10年以内(1か月単位)
  • 金利…変動金利年3.975%(保証料込み)


インターネットで申し込みができ、最短でその日中に事前審査の回答が届き、最短8日ほどで借り入れができます。


国の教育ローンは世帯収入の制限などがあり、国の教育ローンでは対象とならなかった方は銀行の教育ローンを検討してみてください。

2020年4月より高等教育無償化制度がスタート

2020年(令和2年)4月から専門学校においても修学支援新制度(授業料の減免と給付型奨学金)が始まります。


文部科学省の認可された専門学校が対象となり、支援制度の内容は下記2つです。

  • 授業料等の減免(授業料と入学金の免除または減額)
  • 給付型奨学金(原則返還が不要な奨学金、日本学生支援機構から支給)


支援対象は住民税非課税世帯、およびそれに準ずる世帯の学生です。


日本学生支援機構(JASSO)の進学資金シミュレーターで支援の対象となるかなどを確認することができます。


支援対象となった学生は、学校での成績だけでなく、明確な進路意識と学びへの意欲や学修状況を把握したうえで支援が行われます。


支援を受けられる金額は、世帯収入・進学先の学校の種類・自宅から通うか一人暮らしかなどによって異なります。


支援を受けるにあたっては専門学校の授業をきちんと受け、勉強することが条件です。


成績や出席率が悪い場合は支援の打ち切りや奨学金の返還が必要になることもあります。

調理師専門学校の学費の支払いにおいて知っておくべきこと

さて、ここまで各学校の学費比較と奨学金制度・学費減額制度について説明してきました。


専門学校への入学が決まった際、入学金や授業料などは、入学前までに一括で支払を求めている学校もあります。


しかし、一括で学費を支払うとなると、ご両親に大きな負担をかけてしまう方も多いと思います。


専門学校によっては、少しでも学費の負担が軽減するように、いくつかの支払方法をもうけているようです。


以下では、

  • 学費を分割払いはできるのか
  • 入学金などの学費の支払いが間に合わない場合について
について、学費の支払いについて知っておくべきことをまとめました。  

学費の分割払いはできるのか

入学時に学費を一括で支払うのは大きな負担ですよね。

ここでは、3つの専門学校の学費の支払い方法を紹介します。

・山手調理製菓専門学校、東京山手調理師専門学校

入学金を除く学費の納入方法には、一括納入分割納入(2回、4回)があります。


4回の分割納入の場合は、別途分割納入手数料が年間5万円必要となります。


・新宿調理師専門学校

学費を一括で支払うのではなく、初めから数回に分けて支払う仕組みとなっています。


1年コースの場合、合格時納入金と1年後期納入金の2回に分けて支払いをします。

2年コースの場合、合格時納入金・1年後期納入金・2年前期納入金・2年後期納入金の4回に分けて支払いをします。


・武蔵野調理師専門学校

入学時と2年進級時にそれぞれ1年分支払う方法と、入学時・1年後期・2年進級時・2年後期の4回に分けて支払う方法があります。


以上のように、学校によって支払い方法はさまざまですが、無理をして一括で支払いをしなくても良いようになっています。

借入の手続きで入学金の支払いに間に合わない場合

銀行などで借入手続きをした上で、入学金を支払おうと思ったものの、支払期日までに支払いができない場合、きちんと入学できるのか不安になると思います。


このような場合、どのような対応をすべきか紹介します。


多くの学校では、通常合格通知を受け取ってから2週間以内に入学金を納付することになっています。


この期間に入学金を支払うことができない場合、合格が取り消しになることがあります。


そのため、あらかじめ、学校の学費担当に連絡をすれば、入学金の支払いを待ってもらえることもあります。


合格後にすみやかに連絡をする必要があります。

奨学金を利用したいが、初めの入金に間に合わない場合

奨学金を利用して、学費の入金したいと考えている方もいるでしょう。


しかし、奨学金については、高校在学時に奨学金の「予約採用」されていても、専門学校へ入学した後に進学届を提出することで、奨学金の「本採用」となり、奨学金の貸与が開始されます。


例えば、4月中旬に手続きをおこなった場合、5月に入金となります。


すなわち、入学金や教材費の納入資金は、あらかじめ奨学金に頼らず準備しなければなりません。


何の連絡もなく入学金を支払わない場合は、入学を辞退したとみなされます。


まず学校の学費担当に連絡し相談するようにしましょう。


なお、「入学時特別増額」について予約採用されている場合は、労働金庫の「入学時必要資金融資」制度により、入学前に一部資金を貸与してもらうことができます。


これについては、近くの労働金庫に問い合わせることが必要です。


参考:調理師専門学校に通わずに調理師免許の取得にかかる費用

ここまで紹介してきた調理師専門学校は、厚生労働大臣の指定を受けた調理師養成施設のため、卒業と同時に調理師免許を取得することができます。


すなわち、調理師試験を受験する必要はありません。


調理免許を取得する方法はもうひとつあります。


それは、「食堂などの飲食店や給食施設などで、2年以上の調理実務経験をもとに、各都道府県の実施する調理師試験に合格」することです。


必要な実務経験とは、正社員やアルバイトなどの職種は関係なく、「週4日以上かつ1日6時間以上の勤務」が条件です。


調理師試験の受験時に勤務先責任者の押印済み「実務経験証明書(調理業務従事証明書)」が必要となり、受験料は都道府県によって異なりますが、平均6千円~7千円程度です。


調理師試験はペーパーテストのみで、すべて4択式のマークシート方式です。記述などの問題はありません。 


合格基準は明確にされていませんが、おおよそ60%以上正解が目安とされています。 


調理師試験は、6~11月にかけて各都道府県で開催されています。

全国のどこでも受験でき、掛け持ち受験も可能です。


そのほかにも、独学で勉強するため、試験対策のテキスト代などが必要となりますが、専門学校に通うことに比べると、ほぼ費用はかかりません


調理師試験に合格し、都道府県の保健所で免許の申請をすれば、調理師免許を取得することができます。

調理師専門学校の学費のまとめ

「調理師専門学校の学費」および「調理師専門学校に通わない場合の調理師免許の取得にかかる費用」について、解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 調理師専門学校の学費には入学金や授業料だけでなく、調理器具の購入なども必要となることがある。
  • 選択するコースや学修年数によって、学費は大きく異なる。
  • 公的な奨学金制度や専門学校独自の学費減額制度を活用し、少しでも学費を安く抑えることができる。
  • 飲食店に2年以上勤務することで、調理師免許の受験資格は得られる。

です。


今回は学校選びのポイントを学費に絞って紹介しました。


調理師専門学校などの料理専門学校へ通うことによって、より専門的な知識を学び、調理師免許を取得したうえで、1流ホテルをはじめ多くの飲食業界へ就職することができます。


学費が高いからと進学を諦めそうになっている方も、国の奨学金制度や各専門学校で用意されている奨学金制度などを利用し、調理師専門学校への進学を選択肢に入れてみてください。


興味のある学校がみつかった方は、資料請求やオープンキャンパスに参加するなどして、積極的に情報を集めてみてください。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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