更新日:2020/07/25
浪人の費用はいくらかかる?予備校と宅浪で必要なお金を比較
大学への進学率が50%である今、浪人する方も多いですが一体平均どのくらいの費用がかかるのかご存知ですか?宅浪の場合と予備校に通った場合の寮などの費用の違いを比較して詳しく紹介します。気になる方は、是非最後まで読んで参考にしてみてはいかがでしょうか。
目次を使って気になるところから読みましょう!
浪人するとかかる費用はどのくらい?
大学の定員の厳格化により浪人する人が年々増加しています。
2013年の段階では浪人する人が7万6千人だったのに対し、2018年では10万9千人にも上っています。
読者様の中にも大学受験がうまくいかず、浪人して再度受験するか悩んでいる方がいるのではないでしょうか。
そこで気になってくるのが、浪人している間にかかる費用ですよね。
実は、浪人する際にかかる費用は勉強をする場によって30万~500万円と大きな幅があります。
この記事では、浪人時にかかる費用について
- 予備校にかかる費用(通学した場合と入寮した場合)の内訳と金額
- 予備校ごとにかかる費用
- 宅浪をした場合にかかる費用の内訳と金額
- 宅浪時にリモート学習サービスを利用した際の費用
を解説していきます。
この記事を読んでいただけたら、浪人時にかかる費用について理解することができ、浪人するかしないか、浪人時にどのような勉強の手段を取るか検討する材料になるかと思います。ぜひ最後までご覧ください。
浪人時、予備校にかかる費用の内訳と金額
浪人時、予備校を利用した際にかかる費用は予備校に通う場合と、予備校の寮に入って勉強に専念する場合で大きく異なりますが、かかる費用には共通している部分もあります。
それが以下の4つです。
- 入学金
- 授業料
- 夏期・冬期の講習費
- 模試の受験費
まず初めに必ずかかるのが予備校への入学金です。
入学金は10万円程度が相場となっています。
そして次に必要不可欠なのが、予備校の授業料です。
予備校の授業には様々なコースがあり、自分がどの大学に行きたいのか、どの教科を重点的に勉強したいのかによって異なってきます。
授業料は、選択したコースによって金額に大きな差が出てくるため、一概には言えませんが大体70万~80万円程度が相場とされています。
さらに上記に加え、夏期・冬期の講習費用、模試の受験費用が発生します。
夏期・冬期の講習費には20万~40万円程度、模試の受験費は3万~6万円程度かかります。
また自宅から通う場合には、上記以外に予備校までの交通費が発生します。
そのため、自宅から予備校へ通うのにかかる合計金額は約110万~150万円と想定できます。
また、自宅から予備校に通う以外に予備校が管理している寮に入って勉強をするという方法もあります。
予備校の寮に入れば自宅から通う交通費も削減することができ、24時間勉強に専念できる環境を手に入れることができます。
寮を利用する場合には、先に紹介した費用以外に最低でも下記の2つの費用がかかります。
- 入寮費
- 寮費
入寮費は寮に入る時に掛かる費用です。平均15万円程度とされています。
寮費は、食事や水道・光熱費など寮で生活をする上でかかる費用です。
寮の立地やグレードなどにより大きな差が出てきますが、約130万~200万円かかるとされています。
そのため寮を利用した際の合計金額は、230万~350万円と想定されます。
浪人で通う有名予備校(駿台/河合塾/東進/四谷/代ゼミ)の費用の平均
ここまで浪人して予備校を利用する際にかかる費用の平均とその内訳についてお話させていただきました。
予備校でかかる費用について大体把握することが出来たかと思いますが、予備校ごとの具体的な費用を知りたいと思う方もいるのではないでしょうか。
ここからは、有名予備校(駿台/河合塾/東進/四谷/代ゼミ)ごとにかかる費用について解説していきたいと思います。
各予備校には様々なコースが用意されていますが、その中でも今回は国公立理系・文系コース、私立理系・文系コースの4つについて費用を紹介していきます。
国公立理系コース
まずは、国公立理系コースでかかる各予備校の費用についてお話していきます。
どの予備校も目指す大学のレベル別に幾つかのコースに分かれており、どのコースを選ぶのかによっても費用が変わってきます。
駿台の場合
駿台では、スーパー難関国公立大理系・ハイレベル国公立大理系・ベーシック国公立大理系の大きく3つのコースに分かれています。
費用の平均は80万~85万円程度です。
河合塾の場合
河合塾では、目指す大学により97個ものコースに分かれています。
費用は78万~85万円程度です。
東進の場合
東進では、東大・京大を目指す最難関国公立大理系コース、一橋大などを目指す国公立大理系コースの2つに分かれています。
費用は平均80万円程度です。
四谷学院の場合
四谷学院では、東大・京大・東工大など難関大学の理系を目指すコースと、国公立理系コースとがあります。
国公立理系コースは更に4・5教科か3教科かで分かれています。
費用は75万~77万円程度です。
代ゼミの場合
代々木ゼミナールでは、東大理系・京大理系・国公立理系の3つのコースに分かれています。
費用は平均70万円程度です。
私立理系コース
ここからは私立大の理系コースの費用についてお話していきます。
私立理系コースも予備校ごとにいくつかのコースに分かれていることが多いです。
順に解説していきます。
駿台の場合
ハイレベル私立大理系・ベーシック私立大理系に分かれています。
費用は一律79万5千円です。
河合塾の場合
早・慶大理工コース、ハイレベル私立大理系コース、私立大理系コースの3つに分かれています。
費用は80万~85万円程度です。
東進の場合
早慶大などの難関私立大理系を目指す人向けのコースがあります。
費用は80万円程度です。
四谷学院の場合
費用は72万円程度です。
代ゼミの場合
志望校に合わせたオリジナルカリキュラムコースと私立大理系コースに分かれています。
費用は、一律67万円程度です。
国公立文系コース
次に、国公立文系コースについて各予備校ごとにかかる費用をお伝えしていきます。
どの予備校も、大学のレベル別に幾つかのコースを用意しており、どのコースを選択するかによって金額は多少異なります。
駿台の場合
大学のレベル別に、スーパー難関・ハイレベル・スタンダードの3つのコースに分かれています。
費用は82万~85万円程度です。
河合塾の場合
大学別に9つのコースに分かれています。
費用は平均85万円程度です。
東進の場合
東大・京大志望者向けの最難関国立大文系コースと、阪大・名大・一橋大・九大志望者向けの難関国公立大文系コースの2つに分かれています。
費用は一律85万円です。
四谷学院の場合
東大・京大・一橋大などの大学の文系を目指すコースと、国公立大文系コースの2つに分かれています。
費用は70万円程度です。
代ゼミの場合
志望校に合わせたオリジナルカリキュラムコース、東大文科、京大文系、名大文系、トップレベル公立文系、ハイレベル国公立文系、センター強化国公立文系の7つのコースに分かれています。
費用は69万~73万円程度です。
私立文系コース
最後に私立文系コースについてです。こちらも予備校によってコースが異なります。
順に解説していきます。
駿台の場合
ハイレベルの私立大文系を目指す方向けのコースのみとなっています。
オプションで英語集中などをつけることができます。
費用は79万5千円です。
河合塾の場合
早・慶・上智大文系コース、ハイレベル私立大文系コース、私立大文系コースに分かれます。
費用は、一律80万5千円です。
東進の場合
早慶大などの難関私立大文系を目指す方向けのコースのみとなっています。
費用は80万円です。
四谷学院の場合
私立文系コースと、慶大の商学部志望者の方向けに英国数社型コースがあります。
費用は平均70万円程度です。
代ゼミの場合
志望校に合わせたオリジナルカリキュラムコース、早慶上智大文系、ハイレベル私立大文系、私立文系の4つのコースの分かれています。
費用は一律67万円です。
宅浪した場合にかかる費用の内訳と金額
ここまで浪人時に予備校を利用した際にかかる費用を見てきました。
予備校の場合はとてもお金がかかることが分かったかと思います。
では浪人しても予備校を利用せず宅浪した場合は、どのくらいの費用になるのでしょうか。
ここからは、宅浪した場合にかかる費用の内訳と金額についてお話していきたいと思います。
宅浪した際にかかる費用は以下の3つです。
- 参考書+問題集の費用
- 模試受験料
- リモート学習サービス費用
宅浪生に人気なリモート学習サービスの費用
宅浪生は自宅で学習を進めていきますが、予備校のように先生がいないため分からない所も自分で理解できるようにしないといけませんし、勉強法も自分で確立していく必要があります。
そこで、多くの宅浪生に人気なのが「リモート学習サービス」です。
リモート学習サービスは、多くが月額制で通信教育やオンライン授業をみたりすることができるというものです。
サービスにも様々な種類がありますが、今回はその中でも宅浪生に特に人気な「スタディプラス」「Z会」「センセイプレイス」の3つのサービスの概要と費用についてお話していきます。
スタディプラスの費用
スタディサプリとは、1回15分の神授業を4万本全て見放題のサービスです。
スタディサプリの講師は、大手予備校の中の人気講師陣で構成されているため、授業がとても分かりやすいと人気になっています。
授業もレベル別にスタンダードレベル・ハイレベル・トップレベルの3つに分かれているため、自分に合った学習が可能です。
予備校に通っている人の中にも利用している人が多く、難関大学実績も多数あります。
大学受験講座は、志望校に合わせた合格特訓コースや、苦手科目克服や得意科目を伸ばすためのコースに分かれているため、自分に合った勉強ができます。
費用は月額980円です。1年間利用しても11,760円なので比較的利用しやすいということでも話題となっています。
Z会の費用
Z会では、通信教育を受けることが出来ます。
Z会が人気を集めている理由は添削が的確で丁寧であること、教材の質が高いことです。
添削をしてくれる所は他にもありますが、Z会のように「何をどのように改善すればよいか」まで教えてくれる所はないようで、とても人気を集めています。
また、Z会を利用した方の中には東大・京大合格者が多く、難関大学の受験にも対応している質の高い教材になっていることが分かります。
Z会には浪人生用のコースはないため、利用する際には大学受験生向けのコースを受講することになります。
コースは志望校別コース、専科コース、特講コースの3つに分かれており、自分に合っているものを選択して受講することができます。
費用は特講コース以外月額制で、コースごとに金額が異なります。
志望校別コースの場合は、4760円/月。
専科コースの場合は、2380円~/月。
特講コースの場合は、1800円~となっています。
1年間利用した場合4~6万円程度かかると想定できます。
センセイプレイスの費用
センセイプレイスとは、自分専属のコーチがつき、自分に合った学習法をカスタマイズしてくれるというサービスです。
専属に付いてくれるコーチは、全員難関大学合格者かつ人間力を兼ね備えた方々。
入試直前まで365日マンツーマンでフルサポートしてくれます。
オンライン上で学習法についてのアドバイスをくれるだけでなく、毎週60分はskypeを使用して指導も行ってもらえます。
センセイプレイスを利用する際にかかる費用は、入会金+月謝となっています。
入会金は33,000円、月謝は44,190円です。
1年間利用した場合56万円程度かかることになります。
予備校にかかる費用のまとめ
今回は浪人した際にかかる費用について、予備校に通った場合と宅浪した場合に分けて解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは以下の3つです。
- 予備校に通う場合にかかる費用は110万~150万円程度。
- 予備校の寮に入る場合にかかる費用は230万~350万円程度。
- 宅浪の場合にかかる費用は20万~30万円程度。
浪人して予備校を利用する時にかかる費用は宅浪に比べて5~10倍も高いことが分かりました。
費用面だけでいうと宅浪の方がいいですが、予備校でも宅浪でも必ず両方にメリットとデメリットがあります。
自分には予備校に通うこと、寮に入ること、宅浪をすることのどれが一番合っているのかを考えて、浪人生活を無駄なく過ごせるようにしましょう。
金銭面の負担も大きいので、ぜひこの記事を参考に、家族とよく相談しながら検討してみてくださいね。