私立小学校だと6年間で学費はいくらかかる?学費ランキングも紹介

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私立小学校は学習環境等が整っている分、公立小学校よりも6年間の学費が14倍も高いというデータがあります。どこで 14倍もの学費の差が生まれているのか、授業料など学費の内訳をご紹介。また学費の高い私立小学校のランキングや平成29年度から始まった私立小中学校向けの補助金・助成金制度をご紹介します。

内容をまとめると

  1. 私立小学校の学費は平均150万円
  2. 初年度費用が最も高く平均約184万円
  3. 学費以外にも習い事等の追加費用もかかる
  4. 私立小学校家庭には補助金制度は適用されにくい
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監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

私立小学校の学費の平均はいくら?

子供のためにしっかりとした教育を受けさせたいという思いはあっても、私立小学校への入学は何となく学費が高く、家計にもきつい印象があります。授業料や入学金ってどれくらいお金が必要なの?、自分には払えないのでは?と気になる方も多いのではないでしょうか。


実は、私立小学校は学習環境が整っている分、公立小学校と比べると学費が14倍であるといわれています。その他にも入学にあたって、受験費用やランドセル・制服などの購入が必要だったり、入学後に学習塾や習い事にかかるお金が必要になったりと、様々な費用が発生します。


そこで、この記事では「私立小学校の学費」について、

  • 私立小学校の学費平均額
  • 私立小学校の学費ランキング
  • 私立小学校家庭への補助金・寄付金適用可否
以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、私立小学校の学費に関しての基本的知識を得ることに役立つかと思います。ぜひ最後までご覧ください。

私立小学校の6年間にかかる費用は公立小学校の14倍

文部科学省の平成28年度子供の学習費調査によると、学校教育費が公立小学校60,043円、 私立小学校が870,408円であり、私立小学校の6年間にかかる学費は公立小学校の14倍といわれています。


大まかな費用の内訳は以下の4つです。

  1. 入学時に必要な費用:受験費用、入学金、ランドセルや制服など
  2. 学校教育費関連の費用:授業料や学校納付金など
  3. 補助学習費:家庭教師や学習塾費用など
  4. その他の学校外活動費:習い事など

平成28年に行った文部科学省の子供の学習費調査の結果をもとに、各費用項目の具体的な内容を詳しく紹介します。

入学時に必要な費用:受験費用、入学金、ランドセルや制服など

入学時に必要な費用について説明します。小学校入学にかかる費用は大きく3つです。


受験かかる費用

私立小学校の場合、1校あたりの受験料は2〜3万円程度です。複数校を併願で受験するのが一般的なので、10万円程度と想定できます。また、受験対策用の幼児教室にかかるお金として、年間で40~70万円程度必要です。さらに、親子ともに面接用の洋服、カバン、靴を揃える場合は15万円程度かかります。


入学手続きにかかる費用 

入学金は数万円〜40万円程度です。滑り止め校にも入学金を払うことを考えると、複数校に入学金の支払いが発生します。
また、入学にあたって寄付金を集める学校もあるので、寄付金の用意が必要な場合もあります。 


学校用品の購入費

具体的にはランドセルや制服、上履き・文房具などの学校用品の購入費で、10~15万円程度といわれています。周りに合わせて高めのランドセルや通学カバンを用意することもあるようです。


また、アルマーニのデザインした制服が話題になったことも記憶に新しく、制服にかかる費用も学校により大きく異なります。具体的に入学を検討している学校があるのであれば、事前に調べてみるのがオススメです。 


単体で見るとそこまで高価なものではないですが、入学時にまとまったお金が必要という意味では家計への負担は大きいのではないでしょうか。 

学校教育費関連の費用:授業料や学校納付金など

私立小学校の学校教育費を解説します。 私立小学校の授業料と学校納付金(入学金、設備整備資金、PTA会費など)などの学校教育費は、平均すると年間870,408円です。


【小学校の学校教育費の支出構成(年間)】

費用項目公立小学校私立小学校
授業料-461,194円
修学旅行・遠足・見学費6,738円41,797円
学校納付金等10,135円226,022円
図書・学用品・実習材料費等19,049円30,923円
教科外活動費2,714円12,512円
通学関係費17,574円89,317円
その他3,833円8,643円
学校教育費合計60,043円870,408円

公立小学校と比較すると、どの費用項目も高くなっています。公立小学校は義務教育のため授業料はかかりませんが、私立小学校は授業料が年間約46万円と学校教育費の多くの割合を占めます。


その他特徴的なのは、交通費などの通学関連費や、修学旅行・遠足・見学費の金額の高さです。私立小学校の場合は、電車やバスに乗って少し遠くの学校に通うことが多いので、交通費がかかります。また、修学旅行先が海外であったり、サマースクール・スキー教室などの課外活動費も毎年のように発生したりと、支出が多くなります。

補助学習費:家庭教師や学習塾費用など

家庭教師費や学習塾費など補助学習費について説明します。私立小学校の場合は、学習塾費の割合が最も高く1~6年生の平均で221,534円となっています。


【私立小学校の学年別年間補助学習費(家庭教師費、学習塾費のみ抜粋)】

学年家庭教師費学習塾費
1年生16,329円110,390円
2年生16,594円101,022円
3年生28,046円136,661円
4年生30,846円229,963円
5年生38,859円323,654円
6年生55,671円431,565円
全学年平均30,958円221,534円

私立小学校の場合は、約7割が学習塾に通うことになります。学習塾の利用額が1円以上ある対象者だけに絞ると、学習塾の平均支出額は年間約32万円となります。


学習塾費は学年とともに増加する傾向にあります。私立小学校の6年生が最も高く、中学受験への準備として、夏・冬季講習費、模試受験料などの追加費用が考えられるため、平均支出額は431,565円となります。


また、世帯年収が多くなるほど補助学習費も多くなります。年間の世帯年収が1000万円未満の場合は平均約27万円なのに対して、世帯年収が1200万円以上の場合は約36万円となります。

その他の学校外活動費:習い事など

習い事などの体験活動・地域活動、芸術文化活動、スポーツ・レクリエーション活動にかかる費用について説明します。私立小学校の学校外活動にかかる平均支出額は308,163円です。公立小学校の学校外活動費にかかる平均支出額は134,813円なので、2倍以上多く支出があることが分かります。


【学年別学校外活動費(年間)】

公立小学校私立小学校
1年生129,211円347,631円
2年生145,504円338,466円
3年生150,245円338,168円
4年生135,703円313,554円
5年生127,807円284,805円
6年生120,268円 224,846円
全額年平均134,813円 308,163円

習い事の種類では、公立小学校ではスイミングや野球・サッカーといったスポーツ活動の割合が高く、対して私立小学校では、芸能文化活動の割合が高くなる傾向があります。ピアノやバイオリン、絵画教室などの芸能文化活動は、習い事の月謝が高いのはもちろんですが、楽器や画材道具の購入費もかかるため、家計への負担も大きくなるようです。


また、先述した補助学習費と同じように、世帯年収が多くなるほど学校外活動費も大きくなります。世帯年収が1200万円以上の場合は学校外活動費は約37万円です。

私立小学校の学費の高いランキング一覧

私立小学校の年間授業料で比較し、その授業料の高いランキング一覧は以下のとおりです。年間授業料以外にも、小学校入学にかかる費用は多くありますが、それらの費用も授業料にある程度比例していると考えられるので、ぜひ参考にしてみてください。

【全国の私立小学校の学費ランキング】
学校名年間授業料都道府県
1位慶應義塾幼稚舎940,000円東京
1位慶應義塾横浜初等部940,000円神奈川
3位関西大学初等部800,000円大阪
3位同志社小学校800,000円京都
3位立命館小学校800,000円京都
3位関西学院初等部800,000円兵庫
7位
玉川学園小学部785,000円東京
8位追手門学院小学校759,000円大阪
9位青山学院初等部750,000円東京
10位学習院初等科720,000円東京

東京、神奈川、大阪、京都に学費の高い私立小学校が集中していることがわかりますね。

東京/名古屋/兵庫/福岡の私立小学校の学費のランキング

【東京都の私立小学校の学費ランキング】
学校名年間授業料
1位慶應義塾幼稚舎940,000円
2位玉川学園小学部785,000円
3位
青山学院初等部750,000円
4位学習院初等科720,000円
5位成蹊小学校710,000円

名古屋の私立小学校の学費ランキング
学校名年間授業料
1位南山大学附属小学校528,000円
2位椙山女学園大学附属小学校510,000円

兵庫の私立小学校の学費ランキング
学校名年間授業料
1位関西学院初等部800,000円
2位仁川学院小学校679,200円
3位神戸海星女子学院小学校576,000円
4位甲南小学校500,000円

福岡の私立小学校の学費ランキング
学校名年間授業料
1位福岡雙葉小学校324,000円
2位福岡海星女子学院附属小学校300,000円
3位敬愛小学校276,000円

東京都の私立小学校と比較すると、名古屋・兵庫・福岡では学費の安い私立小学校もあるようです。

学費が払えない?平成29年度から私立小学校の家庭への補助金・寄付金がスタート

私立小学校の学費は公立高校に比べてとても高いです。私立小学校の学費が払えないかもという方もおられるのではないでしょうか?

そんなときは、補助金・寄付金制度を調べてみても良いかもしれません。

平成29年度から5年間の期間限定で、私立小中学校に通う生徒の実態調査を目的とした学費免除制度、補助金・寄付金制度が行われています。調査対象に選ばれた場合、最大で年額10万円の助成金を受け取ることが出来る制度です。
 
調査対象者は以下の条件を満たす必要があります。
  1. 令和元年7月1日現在、私立の小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校(小学部、中学部)に通っている児童生徒
  2. 年収400万円未満(※)かつ資産保有額600万円以下の世帯
  3. 文部科学省が実施する調査に協力すること
しかし、私立小学校に通う約半数の平均世帯年収は1,000万円以上であり、年収400万円未満の世帯は全体の約3%程度です。そのため、私立小学校入学を検討されている家庭で、この助成金制度が適用される世帯は少ないのではないでしょうか?

まとめ:私立小学校の学費は平均150万円

いかがでしたでしょうか?


この記事で解説した私立小学校の学費のポイントは、

  • 私立小学校の学費は平均150万円
  • 初年度費用が最も高く平均約184万円
  • 学費以外にも習い事等の追加費用もかかる
  • 私立小学校家庭には補助金制度は適用されにくい

私立小学校に入学するにあたって発生する学費は、入学をする学校にも大きく左右されるので目安ですが、公立小学校の約4.74倍となります。 


私立小学校に入学させるメリットは多いですが、高い学費をかけてでも通わせる意味があるかどうかは、各家庭の価値観、教育方針、家計状況次第で異なります。家計に無理なく、自分たちの教育方針にマッチする学校選びが大切です。


また、中学から大学までエスカレーター式に私立学校へ進学することを考えたり、兄弟がいる場合は、兄弟間で教育機会の差が生まれないようにしたりと、様々な要素を踏まえた将来設計が必要です。


入学時や小学校の6年間の学費だけでなく、将来を見越して私立小学校受験を計画しましょう。 

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