学資保険の満期になったら手続きが必要?税金や確定申告の方法も紹介

学資保険が満期を迎えるときに不安に思うのことは受け取り金額はいくらなのか、受け取りには税金はかかり確定申告が必要かですね。学資保険は子どもの教育資金を貯める重要な保険です。この記事では、満期での手続き方法と、年末調整で控除される税金の関係について解説します。

学資保険の満期になったら手続きが必要?受け取り金・税金関係を解説

学資保険の満期ではまとまった金額が入るので子どもが進学を考えている場合などはありがたいですね。

しかし、「満期で300万円受け取りの予定だけど受け取る際の手続きは?」「満期で受け取る保険金には税金はかかるの?」といった不安や悩みをかかえている方は多いのではないでしょうか。

実際、契約内容をよく知らずに損をしてしまう人も多くいらっしゃいます。

そこで、この記事では
  • 学資保険の満期金の請求方法
  • 満期金にかかる税金
  • 学資保険を検討中の方へ向けたアドバイス
  • 契約者貸付をしていた場合の満期金
について解説します。

この記事を最後まで読んでいただければ、学資保険の満期で受け取れる金額・受け取り方法・税金関係について詳しくなれるはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

学資保険の満期金の請求方法

学資保険の満期日が近づいてくると、保険会社からお知らせの通知が届きます。

案外、勘違いをしていることが多いのですが、『学資保険の満期金が満期日に自動的に振り込まれる』ということはありません。

基本的には、保険会社からのお知らせに従って満期金の支払い請求をする必要があります。この手続きが滞りなく完了して初めて満期金を受けることができるのです。


では、学資保険の請求に必要な書類などを確認していきましょう。

学資保険の満期金の請求の際に必要な書類

学資保険の満期金の請求には、以下のものが必要となります。

  • 保険会社所定の満期金支払い請求手続きの書類
  • 保険証券
  • 印鑑
  • 本人確認証明書
  • マイナンバー
保険会社によって若干違いもありますので、それぞれの保険会社からの満期保険金に関する手続きの案内の書類をよく確認しましょう。

必要な準備をしっかりしたうえで、確実かつスムーズに手続きを行っていきましょう。

また、2016年1月以降、保険会社が税務署に提出する支払調書への顧客のマイナンバーの記載が義務化されたました。これによって満期保険金の受け取りの手続きの際にはマイナンバーの提出が必要となっています。

学資保険の満期の注意点:満期金にかかる税金について


学資保険の満期金には税金がかかります。契約者と受け取り人を誰に設定しているかによってかかる税金の種類が異なってくるのです。

コツコツ積み立ててきた教育資金、満期になったら最少減の税金で受け取って、有効に活用したいですよね。

学資保険検討中の方はもちろんですが、まもなく満期金を受け取る予定の方もココはしっかりチェックしておきましょう。

契約者と受け取り人が同じ場合は所得税(一時所得)がかかる

学資保険の契約者である親が受け取り人になっている場合には、受けとった満期金は一時所得となり、所得税の課税対象となります。

所得税の課税対象となる金額は、次の計算式で求めます。

(所得金(満期金)-支払った保険料-特別控除50万円)×1/2

受け取った満期金から支払った保険料を引き、さらに所得税の特別控除の50万円を引いた額の1/2が所得税の課税対象となります。

これで計算をしてみると、よほど返戻率の良い学資保険でない限りマイナスになってしましますので、ほとんどの学資保険は所得税の課税対象となることは無いでしょう。

契約者と受け取り人が異なる場合は贈与税がかかる

注意が必要なのは、受け取り人が契約者以外となっている場合です。たとえば、子どもや孫をを受け取り人としている場合には、贈与税の課税対象となってしまいます。


贈与税は、受け取ったお金(満期金)から基礎控除の110万円を引いた金額にかかることになるのです。

満期金-基礎控除110万円=課税価格

満期金が110万円を超えた分には、贈与税がかかってしまうことになるのです。

贈与税の税率は、以下のようになります。

110万円の基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%-
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
たとえば、300万円の満期金であった場合、基礎控除110万円を引いた190万円に10%の贈与税がかかることになります。

契約者と受け取り人が同じであった場合には税金がかからなかったのに、受け取り人が別人の場合には、19万円も税金がかかることになってしまうのです。


『受け取り人は契約者と同じにする』ことは、税金対策のためにも大切なポイントになってくるのですね。

学資保険の生命保険料控除について:年末調整で控除の対象に

年末調整で控除の対象になる 

学資保険は年末調査委の際の控除対象になります。一見、積立貯金のようなイメージのある学資保険ですが、実は保険商品なのです。

万が一、被保険者が死亡した場合、あるいは高度障害の状態になった場合などには、以降の保険料は免除となり、さらには満期金も受け取ることができる…という生命保険の性質を併せ持った優れた保険なのです。

「一般生命保険料控除」に該当 

年末調整の控除対象になる保険の種類は
  • 一般生命保険料控除
  • 介護医療保険控除
  • 個人年金保険料控除
の3つになります。

学資保険は、このうちの一般生命保険料控除の対象になります。

この控除を受ける場合、「生命保険料控除証明書」が必要となります毎年10月~12月ごろに生命保険会社から郵送されてきますので、年末調整の時期までしっかり保管をしておきましょう。

新契約と旧契約の控除額の紹介 

学資保険の控除額の算出は、契約を締結した日によって計算式が異なります。

新契約(契約締結日が2012年1月1日以後)の場合
年間の支払保険料等控除額
20,000円以下支払保険料等の全額
20,000円超 40,000円以下支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超一律40,000円

旧契約(契約締結日が2011年12月31日以前)の場合
年間の支払保険料等控除額
25,000円以下支払保険料の全額
25,000円超 50,000円以下支払保険料等×1/2+12,500円
50,000円超 100,000円以下支払保険料等×1/4+25,000円
100,000円超一律50,000円
控除対象の学資保険が、新・旧、どちらの契約にあたるのかよく確認して、正確に入力しましょう。

年末調整をし忘れた場合 

年末調整をし忘れてしまった、あるいは何らかの理由でできなかった場合には、以下の2つの方法のうちいずれかの手続きをすることで、生命保険料の控除申請をすることが可能です。
  1. 確定申告をする(2月16日~3月15日)                  確定申告の書類に生命保険料控除証明書を添付して、税務署もしくは地域の確定申告会場に提出します。確定申告といえばちょっと面倒な印象もありますが、最近ではパソコンで申告書の作成が比較的簡単にできるようになっているようです。
  2. 還付申告する                              時期を遡って税務署に還付申告をすることができます。還付申告が可能な期間は、対象の学資保険の保険料を支払った翌年のの1月1日から5年間となっています。                              

満期の時期について解説:据え置きはするべきか

学資保険の満期は契約によって異なり、契約時に選ぶことができます。

基本的な考え方として、学資保険は大学のための教育資金を想定して受け取る時期が設定されています。


いざという時のための学資保険ですが、ちょっとした契約の違いで、最もお金を必要といている時期に満期金の受け取りができないことも、実は少なくありません。

では実際に、学資保険の満期はいつに設定するのがベストなのでしょうか?

満期金はいつ受け取るのが良いのか

学資保険の満期金を受け取るタイミングは、それぞれの家での考え方や、子どもの進路などにもよりますが、大学進学時の一番お金のかかるタイミングにしていることが多くなっているようです。

子どもが小さなうちは、まだどのような進路を選択するのかわかりませんので、大学に進学したいという時に、無理なくお金を準備できるようにしておきたいといった考え方によるものです。


大学進学にかかる費用は、合格後の入学金や授業料だけではありません。

  • 受験費用…塾、模試など
  • 入試費用…センター試験・各大学の受験料、交通費(遠方の場合など)
  • 入学費用…入学金、授業料など
  • その他…ひとり暮らしにかかる費用など

実は思っている以上に多くの費用がかかるものなのです。

学資金の満期金を受け取るタイミングは、高校3年生で受験が始まる時期より前に設定するのがベストと言えるでしょう。

満期金の受け取り額はいくらがベストなのか

では、学資保険の満期金の受け取り額は、いくらにするのが良いのでしょうか?

大学にかかる費用については、おおよそ以下のようになります。

国立
私立文系
私立理系
入学金約80万円約94万円約103万円
在学費(1年間)約110万円約149万円約177万円
費用合計約520万円約690万円約811万円
このように、大学在学4年間の合計は、入学金を合わせて500万円~800万円にもなります。しかし、この費用をすべて学資保険で準備するというのは難しいですね。


そこで、大学入学時にかかる費用である200万円~300万円を、学資保険で準備すると良いでしょう。


在学時の費用については、ローンを組んだり、奨学金を利用したり、また貯金などで賄うなどによって準備するといった方法があります。


毎月の保険料の負担も考えて、まずは一番お金のかかる大学入学時の費用を準備する目的で学資保険を利用するのがおすすめです。

間違いやすい満期日(契約満了の日)

注意しなければならないのは、学資保険の満期日についてです。満期日とは、学資保険の契約期間の最終日、つまりは契約満了の日のことをいいます。

一般的に学資保険の満期日は、満年齢を迎えた後に訪れる契約応当日の前日となっています。


同じ条件で18歳満期と17歳満期比べてみますと、以下のようになります。

18歳満期の場合
誕生日契約日満期日・年齢(学年)
4/57/16/30・18歳(高校3年生)
10/56/15/30・18歳(大学1年生)

17歳満期の場合

誕生日
契約日満期日・年齢(学年)
4/57/16/30・17歳(高校2年生)
10/56/15/30・17歳(高校3年生)

となります。


つまり、誕生日と契約日によっては満期日が約1年ほど異なってしまうのです。


塾や模試の経費などだけでなく、最近では推薦入試またはAO入試などが実施される時期も比較的早い場合もありますので、進学にかかる費用が必要になる時期も早まっているといっても過言ではありません。


教育資金は、子どもが「高校を卒業する時」ではなく、「高校3年生」の学年の時に必要になるのです。


子どもの誕生日、契約日から満期日がいつになるのかを確認したうえで、18歳満期または17歳満期を選択することが重要なポイントです。

体験談:学資保険の満期前にお金が必要!どうすればいい?

学資保険の満期の前にお金が必要になったときに最初に考えてしまうのが学資保険の途中解約ですね。解約してもきっと満期金とあまり変わらない返戻率で返ってくるはず…なんてこと、残念ながらありません


学資保険の返戻率が、満期まで支払っても100%程度と言われている状況の中で、途中解約時に返戻率に期待するのは正直厳しいところです。


さらに生命保険の保険料の一部は

  • 保険金の支払い
  • 契約の締結や維持に必要とされる経費
  • 医療保障(特約などがついている場合に限る)

などに充てられるものであるため、その分は確実に差し引かれて返ってくることになります。正直なところ、元本割れの可能性が高いです。


そんな時にぜひ活用してほしいのが、契約者貸付制度です。「保険の契約者」に対する信頼関係により通常よりも安い金利でお金を貸してくれる制度です。途中解約をするより得をすることが多くこの制度を活用しない手はないのです。


嬉しいメリット、そしてデメリット(注意点)についても十分に把握したうえで有効に活用しましょう。

まとめ:学資保険の満期については注意が必要

学資保険の満期時において注意が必要なポイントについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

今回のポイントは、
  • 満期金請求手続きを確実に行う
  • 節税対策のため、学資保険の契約者と受取人は同じにしておく
  • 年末調整あるいは確定申告、還付申告等を通して、生命保険料控除を行う
  • 契約の際は満期日はいつになるのかを確認する
  • 契約者貸付制度は、有効に活用する

ということになります。


可愛い子ども達のための教育資金である学資保険。将来、必要となった時期に安心して使用できるためには、契約締結の際に押さえておくべき重要なポイントがあります。


満期まで積み立てた学資保険を確実に受け取り、控除や節税の面でも無駄のない対応ができることが、よりベストな学資保険活用につながると言えるでしょう。


今回のポイントの中には、意外に盲点となっているものもあります。学資保険の加入を検討されている方はぜひ、そしてすでに契約者の方もご自身の契約をいま一度見直してみることをおすすめします。


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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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