更新日:2019/10/14
学資保険を掛けたなら、余裕がある時に他のローンは繰り上げ返済を
ローンの繰り上げ返済をすることは長い目で見るとお得です。まとまったお金がある時には繰り上げ返済しましょう。子どもの教育資金が心配という人は学資保険への加入をおすすめします。学資保険のプランをしっかり確認し、損がないプランでの加入を検討してください。
目次を使って気になるところから読みましょう!
学資保険への加入の前にローンを繰り上げ返済しておく
それに加えて学資保険。毎月1万円前後とはいえ、解約することになったら損してしまう…
資産運用、お金の運用の基本は以下の通りです。
- 生活に必要最低限のお金を現金化可能な状態に
- 余剰金で負債を減らす
- 貯蓄型の商品(保険や株式など)に融資・投資する
この基本を破って、ローン返済が残っているのに、貯蓄型の保険の学資保険に加入するのはあまり得策ではないと考えます。
学資保険に加入するより、ローン返済の繰り上げを行うべきです。
具体的に、その理由を探っていきましょう。
ローン返済が生活を切迫する
家庭を持つと色々な出費が重なり、現金はなるべく持っておきたいと考える人が多いので、大きな買い物(住宅や車)の際にはローンを組む人が多いようです。
しかし、ローンを組むと返済に追われるようになる為、他のことにお金を掛けることが難しくなってしまいます。生活に余裕がない人にとってローン返済は生活を圧迫してしまうのです。
ローンを組むときには計画性を持つこと
若い頃に家を購入した方が良いと言われているものの、生活が安定する前にローンを組むことで生活を圧迫してしまっていては意味がありません。
子どもが生まれれば当たり前ですが、子どもにも相当なお金がかかってきます。ローンを組む際には返済計画をしっかりしておくことが大切です。
ローンを繰り上げ返済出来る時にしておくことで学資保険への加入を検討する
子どもの教育資金を貯めるにも、ローンの返済があるとそこに気を回すことができないという家庭が多いようです。
しかし、子どもの教育資金は必ず必要になるお金ですから、余裕のある時に貯蓄しておかなければなりません。
貯蓄をするとなっても自分で貯めていくのが難しいという人は学資保険を検討しましょう。
貯蓄よりもローンの繰り上げ返済を
子どもの教育資金の為に余裕のある時に貯蓄をしておこうとするのは間違いではありませんが、できるなら住宅や車のローンの繰り上げ返済に回すことをおすすめします。
ローンの利息はご存知の通り、基本的に複利となっています。
返済をあと伸ばしにすればするほど、利息、利息の利息、その利息と大きくなります。
一方で、短期で返済すればするほど利息分の金額が小さくなります。
住宅ローンを35年返済で3000万円(金利1.2%)借りたときの返済方法と利息の関係を考えてみましょう。
- 35年でボーナス払いなしで支払う(元利均等)
- 20年後に300万円を繰り上げ支払いをし、ボーナス払いなしで支払う(元利均等)
- 10年後に300万円繰り上げ支払いをし、ボーナス払いなしで支払う(元利均等)
- 5年後に300万円繰り上げ支払いをし、ボーナス払いなしで支払う(元利均等)
この4パターンを考えてみましょう。
この場合、毎月の支払額は固定で87500円前後です。
パターン | 合計利息 | 合計返済額 | 短縮期間 | 1との比較 |
---|---|---|---|---|
1 | 6,754,301円 | 36,754,301円 | - | - |
2 | 6,232,968円 | 36,232,968円 | 40ヶ月 | 521,333円 |
3 | 5,794,247円 | 35,794,247円 | 45ヶ月 | 960,054円 |
4 | 5,555,275円 | 35,555,275円 | 47ヶ月 | 1,199,026円 |
このように、300万円20年払いの学資保険を想定すると、ローン返済の繰り下げをそのお金でローンの繰り下げを行えば、20年後の繰り下げでも50万円(元金の1.67%)以上安くなるのです。
ローンの利息はかなりのものですので、貯蓄に回すよりも繰り上げ返済に回す方が長い目で見るとかなりお得になるでしょう。
貯蓄ができないからこそ学資保険
貯蓄があるなら、ローンの繰り上げ返済をした方が良いと言いましたが、子どもの為のお金も必要です。
そのような時に役立ってくれるのが学資保険です。毎月積み立てていくことで、必要な時にまとまったお金が入ってきますから進学時に困ることがありません。また、進学時にお祝い金が出るプランもあります。
ローンの繰り上げ返済を優先することと学資保険への加入
ローンの繰り上げ返済を優先することが不安という人も多いようです。子どもの為に少しでも貯蓄しておく方が良いのではないかと思う人がいるのもわかりますが、長い目で見るのであればローンの繰り上げ返済をしておく方が確実にお得です。
学資保険自体では、返戻率が110%を割っているものも多いので、ほぼ貯蓄という意味合いも薄いです。
もう少し詳しく見るために、メリットとデメリットをみていきましょう。
繰り上げ返済のメリット
ローンの繰り上げ返済をすることに不安がある人がいますが、ローンを組む場合それを支払っていく年数に利息がつきますので、実際の価格よりもかなり上乗せされた金額を支払っていくことになります。
ローンの繰り上げ返済の最大のメリットは、その利息分を少なくすることができることです。
繰り上げ返済のデメリット
ローンの繰り上げ返済のデメリットは、手持ちのお金がなくなることです。貯蓄しておけば何かあった時に使えるかもしれませんが、それを繰り上げ返済することによってなくなってしまいます。
しかし、長い目で見た時にはかなりの節約になっていることは間違いありません。余裕のある時には繰り上げ返済をし、必要な分に関しては残すようにしておきましょう。
学資保険で子どもの教育資金を賄う
ローンの繰り上げ返済をすることに貯蓄を回してしまうことに不安になる人も多いでしょう。
特に子どもの教育資金に関して不安という人もいます。教育資金に関しては学資保険で賄うと割り切ってしまうことが、後から考えると節約になっていることを理解し、学資保険への加入をしておきましょう。
学資保険のプランをしっかり把握する
ローンの繰り上げ返済を行うことで貯蓄が簡単にできない現状の場合、学資保険で教育資金で賄うとは言え、プランによっては損をしてしまうことがありますのでしっかり検討しましょう。
素人には損か得か見分けるのは簡単ではありませんおで、プロに相談の上学資保険への加入を検討することをおすすめします。
学資保険のお祝い金について
学資保険の中にはお祝い金が発生するプランもあります。中学入学時や高校進学時などにまとまったお金が支払われるのでとても助かるシステムです。
子どもの教育資金の貯蓄がローン返済の繰り上げでできないという人は、このようなプランがある学資保険へ加入しておくと安心できるでしょう。
まとめ
ローンの繰り上げ返済を行うことが長い目で見るとお得と言いましたが、余裕がない時に行ってしまうのは生活を圧迫してしまいますので注意しましょう。
また、子どもの教育資金は学資保険に加入することで用意しておくことをおすすめします。
加入する学資保険のプランについてしっかり把握しておくこと、わからないことはプロに相談してから加入してください。
住宅ローンやマイカーローンなど、ローンを抱えているとついつい後回しになってしまうのが学資保険です。
しかし、学資保険は子どもの教育資金として大切なものですので、後回しにせずなるべく早い段階で加入することがおすすめとされています。
余裕がないからと加入していないと後で困ることになるかもしれません。