学資保険の保険金は300万あれば足りる?月々の保険料や使い道

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学資保険で教育資金のすべてを賄おうと考えている方は少なくありませんが、子どもが大学に通うとなると300万円では足りません。では保険金が300万円の学資保険に加入した場合にどこまでカバーできるか、またどのような点を考慮して金額を決めるべきか、解説していきます。



▼この記事を読んでほしい人
  • 学資保険の保険金は300万円で足りるのかどうか知りたい方
  • 学資保険の保険金額をどのように決めれば良いのか分からない方

内容をまとめると

  • 学資保険の保険金は、子どもが大学に通うことを想定すると300万円だけで教育費すべてを賄うことは難しい
  • 300万円の学資保険は大学の入学費や授業料、その他大学生活等でかかる費用を賄うために活用できる
  • 学資保険の保険金額を決める際は、保険金額や子どもの年齢、払込期間や保障と貯蓄のバランスを考えて決める
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学資保険の保険金は300万で足りる?


学資保険の保険金額を決める際に重要なポイントは、そもそも「教育費は総額でいくらかかるのか?」という点です。


総額で300万円ほどあれば足りると考えて学資保険の保険金も300万円に設定しようと考えている方は多いですが、大学の費用も含めると300万円だけで教育費のすべてを賄うことは難しいでしょう。


文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査の結果について」によると、各教育課程において発生する教育費の平均は、

  • 公立幼稚園:223,647円
  • 公立小学校:321,281円
  • 公立中学校:488,397円
  • 公立高等学校:457,380円
以上のとおりで、合計で約「150万円」の教育費がかかることになります。

しかし子どもが大学に通う場合、日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(令和元年)」によると、高校入学から大学卒業にかかる費用の合計は平均で「939.1万円」との統計結果が出ています。

このように子どもが大学に通う場合は特に300万円では足りないため、あくまで学資保険は教育資金の一部を賄うために活用するべきだといえます。

学資保険300万円の月々の保険料をシミュレーション!


学資保険を300万円に設定した場合、どれくらいの保険料がかかるのか気になるという方も多いでしょう。


そこで次は300万円に設定した学資保険における月々の保険料について、

  • 0歳から加入した場合の保険料
  • 3歳から加入した場合の保険料
以上それぞれのケースについて、ソニー生命の「学資保険シミュレーション」を用いて、
  • 契約者:30歳
  • 子どもの性別:男性
  • 保険料払込方法:月払い
  • 保険料払込期間:10歳まで
以上の条件でシミュレーションしていきます。

0歳から加入した場合

子どもの年齢が0歳時点から300万円の学資保険に加入した場合、

  • 月払保険料:23,688円
  • 払込保険料総額:2,842,560円
  • 返戻率:105.5%
以上のシミュレーション結果となりました。

子どもが0歳の頃から加入すると「105%」の返戻率となり、約16万円ほどプラスになります。

3歳から加入した場合

子どもの年齢が3歳時点から300万円の学資保険に加入した場合、

  • 月払保険料:35,628円
  • 払込保険料総額:2,992,752円
  • 返戻率:100.2%
以上のシミュレーション結果となりました。

子どもが3歳の頃から加入すると「100.2%」の返戻率となり、0歳から初めたケースと比較してほぼプラスは得られませんでした。

この結果から、学資保険への加入を決めたならできるだけ早く、可能なら子どもが0歳の頃から加入するべきだといえます。

学資保険300万円の3つの使い道


学資保険の主な目的は「教育費の準備」ですが、一口に教育費といってもさまざまな使い道があります。


そこで次は、学資保険で300万円を受け取った場合の受け取り方と使い道について、

  1. 大学入学時に全額受け取り・入学金および初年度の授業料に充当
  2. 分割で受け取り・毎年必要になる学費に充当
  3. 大学在学中に発生するさまざまな諸費用に充当
以上の使い方についてそれぞれ解説していきます。

使い道①大学入学時にすべて受取り入学金や初年度授業料に充てる

学資保険は大学入学時に保険金を一括受け取りすることで、すべて大学の入学金や初年度の授業料に充てることができます。


旺文社教育情報センターの「2021年度 大学の学費平均額」によると、

  • 入学金:282,000円
  • 授業料:535,800円
国立大学でも初年度で合計「817,800円」の費用がかかるとされています。

学資保険で300万円を受け取れれば、国立大学3〜4年分の入学金および授業料を賄うことができる計算となります。

使い道②分割で受け取り毎年の学費に回す

学資保険は一括ではなく分割受け取りにすることも可能です。


分割受け取りの場合、たとえば18歳から22歳まで毎年60万円受け取る、という受給方法になります。また大学だけでなく子どもが小学校・中学校・高校に進学するタイミングで受け取るという方法もあります。


分割で受け取る場合は一括よりも返戻率が良くなるというメリットがありますが、

  • 保険金で入学金と初年度授業料を賄いきれない場合がある
  • 雑所得になるため特別控除(50万円)の対象外になり税負担が増える
  • 個人事業主は非課税枠(20万円)も適用されない
このようなデメリットもあるため、特別な理由がない限りは一括で受け取るべきです。

使い道③大学生活でかかる諸々の費用に使う

学資保険の300万円は、あえて用途を指定しないで子どもが希望する進路で自由に利用できるように、「大学生活等でかかる諸費用」を目的として貯めることもできます。


実際のところ、国立大学に通う場合と私立大学に通う場合の初年度納入金を比較すると、

  • 国立大学:817,800円
  • 私立大学:1,645,516円
これだけの差が生じます。

それ以外にも、
  • 専門学校へ進学
  • 高校卒業後すぐ就職
  • 大学進学時に独立
このような場合など、子どもが選ぶ進路によってかかる費用は異なるため、子どもの希望に応じて自由に使うという目的で学資保険をはじめるのも良いでしょう。

学資保険の保険料を設定する際の4つのポイント


ある程度期間にも金額にも余裕を持って教育資金を貯めたいものの、保険料とのバランスを取るのが難しいと感じる方も多いでしょう。


そこで次からは学資保険の保険金を設定する際におさえておきたいポイントとして、

  1. 保険金はいくら受け取れるか?
  2. 加入時に子どもや親は何歳か?
  3. 保険料の払込期間はどれくらいか?
  4. 貯蓄と保障のバランスは取れているか?
以上のポイントをそれぞれ解説していきます。

ポイント①受け取る保険金額

学資保険で受け取る金額は、子どもが国公立大学・私立大学のどちらに通うことを想定しているかによって異なります。


冒頭で解説したように、

  • 国立大学に通う場合:平均で約240万円
  • 私立大学に通う場合:平均約450万円またはそれ以上

このような費用が必要になると考えると、学資保険の保険金額はできるだけ高く設定しておきたいと考える方は多いでしょう。


しかし学資保険は受け取れる保険金額を高くすればするほど保険料も上がるため、まずは家計からいくら保険料支払いに割けるのかを算出してから目標額を決めてみましょう。


たとえば子どもが18歳のときに300万円を受け取りたい場合は、単純計算で少なくとも月々「1.3万円」程度の出資が必要となるため、この金額を出せるかどうかが最低ラインとなります。


学資保険は無理をして保険金額を高めに設定すると途中で支払えなくなる可能性が高くなります。貯蓄と異なり学資保険は早期解約するとほぼ確実に元本割れするため、毎月確実に支払える保険料に設定しましょう。


くわえて近年の学資保険は返戻率がそこまで高くなく元本割れすることも珍しくないため、たとえ返戻率が100%以上であっても利率を含めた元本との差し引きで生まれるプラス分はあまり期待しない方が良いでしょう。

ポイント②加入時の子どもの年齢や親の年齢

学資保険は子どもの年齢が0歳から加入できるものが多いですが、基本的にどの保険でも最高加入年齢は「6歳」までとなっています。


では6歳ギリギリに加入すれば良いのかというとそうではありません。学資保険は満期までの期間が短い(払込期間が短い)ほど負担が増えるため、できるだけ子どもが小さいうちに加入するのをおすすめします。


また子どもの年齢だけでなく親の年齢も重要です。すでに親が高齢である場合は老後のことも考えて保険料を低めに設定することもできるでしょう。

ポイント③保険料の払込期間

学資保険は保険の種類やプランによって異なる払込期間が用意されており、一般的に払込期間を短くするほど保険料は上がりますが、返戻率は高くなります。


たとえばアフラックの学資保険保険料シミュレーションで、保険金額300万円の学資保険で18歳払済と10歳払済にした場合の、毎月の保険料を比較すると次のとおりです。

各種費用18歳払済10歳払済
月払保険料14,430円25,460円
累計払込保険料3,116,880円3,055,200円
返戻率96.2%98.1%

※加入時の契約者年齢30歳・子どもの年齢0歳


この場合は払込期間が短い方が、月々の保険料が1万円以上増えましたが、払込総額および返戻率を見るとお得であることが分かります。


家計に余裕がある場合は、払込完了期間を10歳など早期に設定してできるだけ早めに払込が終わるように設定しましょう。

ポイント④貯蓄と保障のバランス

学資保険の中には「医療特約」を付帯することで入院給付金手術給付金を受け取れるものがありますが、貯蓄性を重視している方にはマイナスにはたらくため注意が必要です。


医療保障付きの学資保険は一石二鳥でお得に思える方も多いかもしれませんが、実際のところ学資保険の医療特約はメインの保障ではないため保障内容が不十分であることが多いです。


医療特約を付帯すると当然ながら保険料が上がりますし、保障が適用された場合返戻率が下がり将来受け取れる保険金額が少なくなるなど、貯蓄と保障のバランスが悪くなります。


そのため貯蓄性を重視して学資保険に加入したいなら、別途医療特約を付帯することはおすすめしません。子どもが入院した場合に備えて医療保障を付帯したいという方も、学資保険で対応するのではなく別途子ども用の医療保険等で対応できないかどうか考えてみましょう。

学資保険300万は児童手当を活用すれば無理なく貯められる!


教育資金として300万円を貯めたい場合は、学資保険に加入する前に公的児童手当を活用できないかどうか考えてみましょう。


子どもが生まれた家庭なら全国一律で受け取れる児童手当は、子どもの年齢に応じて

  • 0〜3歳:15,000円
  • 3歳〜小学生:10,000円(第3子以降は15,000円)
  • 中学生:10,000円
以上の金額を年に3回受け取れるため、総額で約200万円を受け取れることになります。

本来児童手当は子どもの養育費として活用されますが、家計に余裕がある場合は児童手当として受け取る分をそのまま貯蓄しておくなら、学資保険に加入しなくても簡単に200万円を貯めることができます。

まとめ:学資保険で困ったらまずはマネーキャリアで無料相談


今回は保険金300万円の学資保険についてさまざまな点を取り上げてきましたがいかがでしたでしょうか。


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