更新日:2021/06/02
外貨建て保険とiDeCoは何が違う?老後の資産形成に役立つ商品は?
老後の資産形成が目的の場合は、外貨建て個人年金保険やiDeCoを検討する方が多いと思います。この記事では、外貨建て保険とiDeCoの違いや、外貨預金、投資信託と定期保険の併用なども解説します。外貨建て保険のメリットやデメリット、危険性をしっかり把握しましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 老後の資産形成は外貨建て保険かiDeCoどっちがいい?
- 外貨建て個人年金保険とiDeCoの違いは? それぞれの特徴は?
- 外貨建て保険、iDeCoのそれぞれのメリット、デメリットは?
- 外貨建て保険のメリット・デメリットは?
- iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット・デメリットは?
- 老後の資産形成はiDecoから検討しよう
- idecoで運用できるおすすめの金融商品3選
- eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
- ニッセイ日経平均インデックスファンド
- たわらノーロード 日経225
- 外貨建て保険やiDeCo以外の資産形成方法も比較しよう
- 外貨預金なら流動性を保ったまま外貨運用
- 外貨建て保険の代用?積立投資信託と定期保険の併用
- 気になるけど難しい!FPさんに相談してみませんか?
- まとめ:外貨建て保険とiDeCoの違いを見極め賢く活用しよう
目次
老後の資産形成は外貨建て保険かiDeCoどっちがいい?
人生の三大資金のひとつである「老後資金」、年金の受給額が年々少なくなる中、「老後資金」の準備は誰もが心配となるところです。
下記の方法はその老後資金を効率よく資産形成するために注目されている方法ですが、「どちらを選べばいいのか?」「どのような違いあるのか?」 疑問に思うところですよね。
- 外貨建て保険(ドル建て保険)
- iDeCo
- 外貨建て個人年金保険とiDeCoの違いや特徴
- それぞれのメリット・デメリット
- 老後の資産形成はiDeCoから検討しよう
- iDeCoで運用できるおすすめの金融商品3選
- 外貨建て保険やiDeCo以外の資産形成方法も比較しよう
- FPに相談
外貨建て個人年金保険とiDeCoの違いは? それぞれの特徴は?
ここでは、外貨建て個人年金保険とiDeCoの違いについてお伝えします。
外貨建て個人年金保険は、外貨で積立金を運用していく個人年金保険で、iDeCoは自分で運用方法を選択して掛金を運用していき資産形成を行う年金制度で、どちらも老後資金を作るための方法ですが、投資信託や外貨預金をするよりも税制優遇があり、そういった面でお得な方法です。
それぞれの特徴を比較してみると、外貨建て個人年金保険では運用商品を自分で選ぶ必要はなく保険会社が選択することとなります。そして、iDeCoには積立期間や受給開始年齢、掛金額などに制限があるものの税制面では控除が大きく、かなり優遇されています。
外貨建て 個人年金保険 | iDeCo | |
---|---|---|
対象年齢 ・積立期間 | 制限なし | 対象年齢:20〜60歳 積立期間:60歳まで |
税制 メリット | 【掛金】個人年金保険料控除 【受取】一時所得もしくは雑所得 | 【掛金】所得控除 【運用益】非課税 【受取】退職所得控除または公的年金控除 |
制限 | 制限なし | 【掛金】12,000〜68,000円/月 【受給】60歳から開始 |
投資対象 | 債権など (保険会社が選択) | 投資信託、保険など (自分で選択) |
外貨建て保険、iDeCoのそれぞれのメリット、デメリットは?
外貨建て保険とiDeCoのそれぞれのメリットやデメリットは、検討する際には一番に知っておかなければならないでしょう。
- 外貨建て保険のメリット・デメリット
- iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット・デメリット
外貨建て保険のメリット・デメリットは?
- 海外の比較的高い金利で運用されるため、円建てで運用するよりも資産を大きく育てることができる
- 外貨で資産を持つため、万一円が暴落しても資産を守ることができる
- 運用を任せられる
デメリット
- 為替リスクがあるため支払う保険料や受け取る保険金が、為替レートによって大きく変動する
- さまざまな手数料がかかる
- 元本割れを引き起こす可能性がある
- 解約しようにも、含み損が多くて解約できない
メリットはあるものの、外貨建て保険に関しては最大のリスクともいわれる「為替リスク」を把握しておかなければなりません。
この為替リスクの具体例をあげてみると、死亡保険金50,000ドルを受け取れる保険に加入し、毎月100ドルを円で支払う契約をした場合の支払う保険料は、
- 1ドル80円・・・100ドル×80円=8,000円
- 1ドル120円・・・100ドル×120円=12,000円
上記のように、4,000円の差が出てきますがこの状態で死亡保険金を受け取れば、
- 1ドル80円・・・50,000ドル×80円=400万円
- 1ドル120円・・・50,000ドル×120円=600万円
なんと200万円もの差が出てくるのです。
極端な例のように見えるかもしれませんが、為替変動は予測がつきませんし、急激な円高、円安は十分可能性があります。
以上のような、「為替リスク」や多くの手数料が発生することで、解約したくても解約もできず、その結果資産を自由に出し入れできず、長期間「資産を固定化」しなければならないということも考えられるのが、外貨建て保険なのです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット・デメリットは?
iDeCoは個人型確定拠出年金とも呼ばれていますが、わかりやすくいえば自分で掛けるもう一つの年金と考えれば良いでしょう。公的な年金制度と同じで基本的に20~60歳までの方なら誰でも加入できます。
メリット
- 円で運用するため、為替リスクがない
- 掛け金が全額所得控除となるため所得税・住民税が軽減される
- 運用益は非課税
- 受取時に「退職所得控除」「公的年金控除」が受けられるため、
金額によっては無税となる可能性もある
デメリット
- 原則60歳になるまで引き出せない
- 投資金額の上限が決まっている
- 商品によっては元本割れもあり得る
- 手数料や維持費の負担がある
- 自分ですべて手続きをして運用する商品も自分で決めなければならない
老後の資産形成はiDecoから検討しよう
外貨建て個人年金保険は外貨で運用するため、「為替リスク」がどうしてもつきものですし、そのうえ為替変動は予測できず、資産を大幅に減らしてしまう可能性もあります。
そうしたところから、外貨建て保険はハイリスク・ハイリターン商品といってもいいでしょう。
その点で考えると、iDeCoは円で運用するため為替リスクがありませんし、節税の面でも、掛け金が所得控除となるため、年収の高い方などには有効でしょう。たとえ、年収の低い方であっても、受取時に「退職所得控除」「公的年金控除」が受けられるため、金額によっては無税となる可能性もあります。
確実に増やしていきたい老後の資産形成のために、比較的安全で節税効果の高いiDeCoから検討されるといいでしょう。
そして、資金に余裕があれば、併用して運用するのもひとつの方法ではないでしょうか。
idecoで運用できるおすすめの金融商品3選
iDeCoで運用できる金融商品は主に以下の3つの種類に分かれていますが、自分で商品を選ぶとなると迷ってしまいますよね。
- 元本確保型の定期預金
- 元本確保型の保険
- 価格変動(投資)型の投資信託
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
まず1つ目は、eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)で、こちらは低コストのインデックス型投資信託で信託報酬は最低額の0.154%となっています。
どうしてもコスト重視の商品から選択したいのならeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)がおすすめです。もちろんノーロードですから購入時の手数料は無料となっていますし、なにより信託報酬額が低いのは投資をするものにとっては、とてもありがたいですよね。
この商品は東証株価指数に連動して投資成果を目指す投資信託で、トヨタやソフトバンクグループなどの銘柄が組み込まれていて純資産額も順調に増加しています。
なお、eMAXIS Slimシリーズの商品は信託報酬を最低水準に下げるような見直しを行っていて、運用コスト面でのリスクはとても低くなるでしょう。
ニッセイ日経平均インデックスファンド
そして2つ目は、ニッセイ日経平均インデックスファンドで、こちらもインデックス型投資信託でノーロードですから購入時の手数料は無料です。
この商品は日経平均株価すなわち日経225の値動きに連動し、その指数が目標値とされ投資成果を目指す投資信託で、信託報酬も0.154%と低くなっていて、国内の200銘柄以上に投資を行っていて純資産の総額も順調に増加しています。
国内株式で配分したいという方には、ぜひニッセイ日経平均インデックスファンドを選んでみてはいかがでしょうか。
たわらノーロード 日経225
3つ目の商品は、たわらノーロード 日経225で、こちらの商品もノーロードのインデックス型投資信託で、ニッセイ日経平均インデックスファンドと同じく日経225の値動きに連動することを目標として運用されている商品です。
信託報酬が0.187%となっていますので、ニッセイとさほど変わりませんが、純資産総額は約265億円と人気も高く運用実績もあるシリーズの商品となっています。
外貨建て保険やiDeCo以外の資産形成方法も比較しよう
ここまで、外貨建て保険やiDeCoのお話をしてきました。 ここからは、資産形成のための方法として、 以上3つの方法を検討してみましょう。
- 外貨預金
- 積立投資信託
- 定期保険
外貨預金なら流動性を保ったまま外貨運用
外貨預金とは、円を外貨に換えて預金をするものですが、海外の比較的高い金利で運用するため、円で預金するよりも利息が多くなります。
外貨建て保険と同様、「為替リスク」や「手数料がかかる」デメリットはありますが、途中解約をしても、外貨での元本は守られるため、外貨建て保険よりは流動性があると言えます。
外貨で運用を考えるなら、外貨預金もひとつの方法でしょう。
外貨建て保険の代用?積立投資信託と定期保険の併用
次に積立投資信託ですが、これは毎月一定額を積立て投資信託を購入していくというものです。
「ドルコスト平均法」によって元本割れのリスクが抑えられるのが、毎月積み立てで購入することのメリットです。
また、「つみたてNISA」を活用すれば、毎年一定額の分配金や譲渡益が非課税となり、節税効果も期待できます。
しかし、外貨建て保険と違い、万一の時の保障がありませんから、定期保険と併用される方も多いでしょう。
定期保険とは、「保障期間を定めた保険」のことで、途中解約時の解約返戻金や、終了時の満期保険金がないため、保険料が割安なのです。
この定期保険と積立投資信託を併用することで、外貨建て保険の「お金を積み立てる機能」を積立投資信託で、「保障の機能」を定期保険で賄うことができます。
気になるけど難しい!FPさんに相談してみませんか?
外貨建て保険やiDeCo、さらにはそれ以外の資産形成方法をみてきましたが、気にはなるけれどそれでも自分はどの方法で資産を形成していけばよいのか迷ってしまうといった方には、お金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみるのはいかがでしょうか。
マネーキャリアではどんな些細なことでも不安なことでも迷っていることでも、お金に関するすべての疑問や不安に無料で答えてくれるのです。
せっかく将来の資産形成に向けて自分の中で心が動いたのなら、それを無料相談で相談してみませんか。
また、マネーキャリアでは日本全国でオンライン対応となっていますし、いままで利用した方の満足度は93%となっていますので、安心して利用することができるでしょう。
まとめ:外貨建て保険とiDeCoの違いを見極め賢く活用しよう
今回は老後資金の資産形成方法として、外貨建て保険とiDeCo、その他の方法についてお伝えしてきました。
- 外貨建て個人年金保険とiDeCoそれぞれの特徴はあるがどちらも投資をして将来のための資産形成方法である
- 外貨建て個人年金保険とiDeCoにはそれぞれのメリット・デメリットがある
- 老後の資産形成はiDeCoから検討することをおすすめ
- iDeCoで運用できるおすすめの金融商品の紹介
- 外貨建て保険やiDeCo以外にも資産形成方法がある
- 投資や資産形成をするのならFPに相談しよう