学資保険の代わりに変額保険?知っておきたい変額保険の中身!

利率が下がりつつ学資保険の代わりに、変額保険を勧められることがあります。利率の高い変額保険はとっても魅力的で。しかし、学資保険の代わりに変額保険に加入するには大きな落とし穴の可能性も!今回、変額保険は学資保険の代わりになるのか詳しくご紹介していきます。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

学資保険の代わりに変額保険で子どもの教育資金を確保するのはおすすめできない!



「学資保険」と聞けば、お子様の教育資金を貯めるためにある商品だと認識している人も多いと思います。

一方「変額保険で教育資金を貯めている」と言う人はあまりいません。

保険商品の中でも知名度の低い変額保険。


だからこそ、販売人は利率の高い変額保険を勧めてくる人もいます。

高い利回りのある商品は、とても進めやすい特徴があるからです。


しかし、ハイリスク・ハイリターンが付き物の変額保険で、学資保険をおすすめすることはできません。


今回は、そんな変額保険について詳しくご紹介していきます。


「変額保険なら高い利率を実現できる」という口実には注意!

変額保険の特徴は「割安な保険料で高い利率

ここだけ聞くと、かなり魅力的ですよね。


お子様の教育資金は少しでも多く貯蓄しておきたいもの。

ですが、学資保険の利率も年々下降しており、魅力は半減しています。


そんな時に利率の高い変額保険は、学資保険よりも魅力的に感じる人もいらっしゃると思います。


しかし、そういった話はメリットばかりとは限りません。

ハイリスクの部分をきちんと説明されない場合は、安易に利率の高さだけを受け止めないようにしましょう。


学資保険の代わりに変額保険に加入することをおすすめできない理由とは?

では、学資保険の代わりに利率の高い変額保険に加入することを、おすすめできないのはなぜでしょうか?

おすすめできない理由をご紹介していきます!

満期保険金や解約返戻金に最低保障がないので、損をするリスクが高いから

変額保険は、ファンドの運用実績に応じて死亡保険金と貯蓄部分のお金(解約返戻金)が変動します。

保障されているのは死亡保険金のみであり、満期保険金や解約返戻金に対しては最低保証がありません


運用がうまくいっている場合は増えますが、上手くいかなければ減るリスクを避けることはできません。


運用の状況は、加入時が好調だと言っても何十年先のことはわかりません。

学資保険同様に、変額保険でもお子様の教育資金を必要とする時期は、何十年も先の話。

そんな先まで絶対に運用が好調である可能性はありません。


長い期間、保険料を払い続けてきたのに貯蓄が必要な時に必要な資金まで到達していなかったり、元本割れしてしまったら利率の高さも無意味になりますよね。


教育資金と死亡保障を同時に確保したい人には向いていますが、お子様の教育資金を目的に限定している場合はリスクが高すぎるためおすすめできません。


変額保険は学資分が欲しいタイミングに、運用実績が悪くなっている可能性があるから

変額保険はファンドの運用状況によって変動する保険。

これまで好調だった運用状況も、子どもが大学に入学するから解約返戻金を受け取ろうと申し出たら、運用状況が悪くなっていて計算していたよりもかなり資金が少なくなっていた…なんて話は珍しくありません。


運用状況は、運用報告書が毎月発表されるようになっていますが、この数値が全てとも言い切れません。


社会情勢に大きく左右される変額保険。


アベノミクスが本格始動したときは経済情勢も上昇しましたが、リーマンショックのような世界恐慌並みの事態が起こると運用実績にも影響を及ぼしかねません。


個人の資産を増やす目的であればおすすめできますが、学資保険ではおすすめできません。


学資保険なら固定金利なので、元本割れする心配はなく、お祝い金なども設定可能

学資保険は利率が低くなっているため、人気が落ちていますが最大の魅力は「固定金利

契約時の利率は、世界情勢に左右されることなく、満期保険金を受け取るまで保障されています。

安定を求めている人には、一番安心できる商品です。


低いと言っても銀行よりは、はるかに高い利率であり契約者に万が一があったときは、保険料の払込免除などもあります。


さらに学資保険の固定金利は、途中で解約しなければ元本割れする商品も少なく、将来受け取るお祝い金の金額も明確に知ることができます。


この金額を知ることができれば、あとどれくらい準備しておくと良いか?など教育資金を含めた支出も計画が立てやすいところもあります。


大切なお子様がどんな進路を決断しても、応援できるように対応できるのは学資保険の魅力の1つだとも言えるでしょう。


保険料の一部が死亡保険金、一部が投資なので、高い利回りを求めるなら、投資信託がおすすめ

変額保険は、ファンドが運用していく仕組みであることから投資信託と同じようになります。

では、投資信託と変額保険はどちらの方が良いのでしょうか?


答えはシンプルで…

  • 死亡保障が欲しいなら変額保険
  • 貯蓄のみを求めているなら投資信託


保険に加入しながら貯蓄も同時に!を求めている人は変額保険に。


貯蓄で高い利回りを求めている人には投資信託となります。


変額保険も高い利率を誇ると言えど、死亡保障もセットさせているため保険料の一部は死亡保障に充てられています。


貯蓄の部分だけを見ると、貯蓄に特化した投資信託には敵いません。


まとめ

学資保険の利率が下がっている現代で、学資保険の代わりにと紹介される商品は次々と登場してきています。

しかし、どれもが途中で解約し「解約返戻金」で準備するものとなっています。


もちろん、それでも変額保険のように高い利回りを誇るものもありますが、それが本当にお子様が必要な時に解約してお得になるのかは絶対と言い切れません。


元本割れのしない学資保険もまだまだ存在しています。


明確な教育資金が見える学資保険は、お祝い金を受け取れる時期や金額を自分で決めることができ、計画性にも優れている面もあるため、お子様の教育資金を確実に貯めていきたい人には、学資保険をおすすめします!


生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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