終身保険を年金移行する特約は得?移行特約の仕組みが知りたい!

終身保険は一生涯の保障があり安心な保険ですよね。終身保険を掛けている人も多いと思いますが、最近では年金として受け取ることができる年金移行を特約として付けること保険も多くあります。果たして年金移行は得なのでしょうか。そんな疑問にお答えします。

終身保険を年金受け取りにする年金移行特約について解説

終身保険の保障は一生涯続く頼もしい保険が魅力と言えますよね。平均寿命も伸び、高齢社会になった現在、長い保障は嬉しいものです。

ただ、満期がないのでお金が必要になるという時期にお金をもらった方が得なのではと思う人もいるでしょう。その場合に終身保険は、解約して返戻金としてもらうしかないのがデメリットです。



また、保障とともに年金についても心配が大きな人も多いのではないでしょうか。年金として受け取る額をもっと増やしたいという思いも切実なものですよね。


その両方を一度に解決できるものとして終身保険を年金で受け取ることにする終身保険の年金特約があります。詳しく見ていきたいと思います。

年金移行特約とは?

終身保険に加入し、保険料を全て払い込み完了後に年金で受け取れるようにもできる特約がつけられているものです。年金移行特約と言われ、一生涯の保障としてではなく年金として受け取れるように自由に移行できるようにしたものです。

最初に年金移行特約を付けなくても移行できたりする方法もありますが、新しい契約方法としては、最初からこの年金移行特約を付けておく方法もあります。例えば、払い込み完了の60才からは年金で受け取れるようになど決めておくといった特約を付けることが可能です。


終身保険に入る際に年金移行を最初から計画しておくことになります。

終身保険の受け取りを年金移行したほうが一括で受け取る場合より受け取る金額は大きい

その場合に年金受け取りに移行してお得かどうか、損ではないかといったことが気になると思います。終身保険のままの方がいいのか、年金として受け取った方がいいのかについて選択の基準を考えたいと思います。

年金移行したほうが一括で受け取るよりも金額が大きいという話がありますが、詳しく見ていきます。


据え置きしている分で保険会社が運用してくれるから

まず、私たちが終身保険を払い込み満了まで掛けた場合、その保険料を保険会社は長期に渡って運用してくれることになります。つまり私たちが長期で払い込んだ金額がその間に利益を生み、私たちに還元される仕組みになっています。


また、終身保険の払い込み期間はそれぞれの契約によって異なりますのでそれによって掛け金の合計総額と解約金の返戻金の金額が変わってきます。


  • 払い込み期間を10年など短期間で設定している場合の高い返戻率

例えば、払い込み期間を10年と短くした場合は、月払いの保険料は高くなりますが、短い払い込み期間で終了しますので60才で解約したとして返戻金の率は116%を超える数字の場合もあります。


  • 60才まで長く払い続けるよう設定している場合の返戻率

それを毎月の掛け金を低めに抑えて例えば60才まで25年ほど払い続けると、返戻金の割合の率は60才で解約して110%程度といった計算となったりします。



これが何を意味するのかといいますと早く保険料を払い込んでしまうことによってそこから早く長く運用されることによって返戻金が大きくなります。その大きな返戻金を年金に移行することができたら年金としても少し安心できると考えられますよね。

年金移行できない場合があることに注意(ソニー生命の5年ごと利差配当付年金支払移行特約の例)

こうした年金への移行が一般的な終身保険では行えることが多いのですが、全ての終身保険で年金移行できるわけではありません。そうでない例外もありますので注意をしましょう。

ソニー生命の5年ごと利差配当付年金支払移行特約の場合についてですが、2つの場合に年金移行ができませんのでそれぞれについてご紹介します。

主契約が延長保険にしている場合

ソニー生命の場合、主契約を延長保険に変更している場合は年金支払いへの移行ができなくなっています。

延長保険とは、保険料の払い込みが難しくて現在契約している保険の解約返戻金を一時払い保険料として充てた場合のことです。これをすると年金支払への移行ができなくなります。特約は付けられないと考えて下さい。

特約の締結日における被保険者の年齢が50歳未満の場合

また、保険の契約の締結時に50才未満であった場合はこの特約を付けることができなくなっています。50才未満で早くに終身保険に加入し特約を締結した場合は年金移行ができなくなりますので気を付けましょう。


特約を付ける場合は50才以上になってから締結ということになります。

年金受取人についての注意点まとめ

年金に移行して終身保険が年金で受け取れるようになると嬉しいのですが、年金受取人については注意点もあります。

誰が年金受取人になるのかといったことも重要で最初に考えておく必要があります。

年金受取人の対象範囲

年金受取人は、通常保険契約者となります。ただし、この特約の締結時に被保険者または主契約の死亡保険金受取人のいずれかを年金受取人に指定することができます。

年金受取人を変更する場合


年金受取人を変更する場合、自分ではなく例えば死亡保険金受取人の配偶者などを年金受取人に指定することも可能となっています。 また、保険契約者と年金受取人が異なった場合は、最初の年金支払い日より後はその年金受取人に年金移行部分に関する保険契約の権利や義務が移っていき承継されるようになります。

年金受取人が亡くなった場合

また、年金移行特約を付ける場合も年金の種類によって年金受取人が亡くなった場合の年金の支払われ方が変わります。


年金の種類を保証期間付きにした場合は保証期間内であればずっと年金受取人が亡くなっても支払われます。また、保証期間後であれば、年金受取人が亡くなった場合には年金が支払われなくなります。



確定年金として一定期間受け取る特約にした場合には、一定期間中では年金受取人が亡くなった場合も年金が支払われ受け取ることができますが、それ以外は支払われません。

終身保険を年金移行をした場合、受け取る保険金は雑所得扱いとなる

一つ覚えておきたいこともあります。終身保険を年金に移行した場合、受け取る保険金が雑所得扱いとなって税金がかかってくることです。


年金として受け取れるようになりますが、それに対して課税されるようになります。年金受取人にした人に課税されます。その点をしっかり計算した上で年金への移行も考えましょう。



終身保険を長く掛けて返戻金として受け取る金額も多いのですが、それを年金としてもらった場合に課税されますので返戻金としては減ってくる可能性があります。



年金としてお金が必要と感じた時も解約して返戻金としてもらった方がお得といったこともあります。いろいろなことを考えて年金移行の特約についても検討してみることが必要です。

まとめ

いかがでしょうか。終身保険を年金移行できる特約は年金が心配な人にとってはとても安心となるでしょう。返戻金として貯まった分が年金としてもらえますので嬉しいものです。

ただ、場合によっては年金移行特約が付けられない例外などもあることや年金受取人を誰にするのかなどについてはしっかり検討しましょう。



終身保険を年金として受け取るようになると年金受取人に課税がされてきますのでその点も最初にしっかり理解しておきましょう。



また、終身保険を部分的に年金移行する方法もあります。年金移行してしまうと終身保障がなくなりますので、それを残しつつ、部分的に年金移行する方法もあります。保障も年金もといった人は考えてみるのもいい方法です。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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