終身保険に入院特約はつける?つけない?入院特約の必要性を解説!

入院をすると何かと費用がかかりますが、その費用をカバーするために医療保険があります。終身保険には入院特約を付加して加入することが多いのですが、入院にかかる費用はどのくらいなのでしょうか?ここでは、終身保険に付加する入院特約の必要性について解説をしていきます。

終身保険に入院特約は必要かどうかを解説!

終身保険に入院特約を付けることで、入院した時に給付金を受け取ることができます。これによって、入院費用の一部をカバーすることが可能です。しかし、終身保険には本当に入院給付金は必要なのでしょうか?


まずは、入院費用がどのくらい必要なのか、また入院特約によってどのくらいの保障がされるのかを見ていきましょう。



入院費用は1日あたりどのくらいかかる?

生命保険文化センターの平成28年度「生活保障に関する調査」によると、直近の入院時の自己負担費用は、1日あたり平均で約20,000円となっており、その中でも10,000円~15,000未満が24.5%と一番多くなっています。


この費用の中には、治療費はもちろんのこと、食事代や差額別途代、また交通費やパジャマなどの衣類、入院に必要な日用品などもすべて含めた金額となります。


入院をすると、治療費については高額療養費によって、一的な収入の方であれば、1カ月の医療費が約80,000円以上になった場合には、その超えた分の医療費は申請によりかかることはありません。


しかし、それも踏まえた上で1日約20,000円もの費用がかかることを考えると、かなり負担が大きいという印象になりますね。


入院特約によって保障される金額は、1日いくらくらい?

また、終身保険などに付加することができる入院特約や、単体で加入する医療保険で保障される金額については、病気による入院給付金の平均は、10,000円程度が多くなっています。

しかし、治療費用だけをカバーしたいというのであれば、5,000円程度で収まることも多くなっています。


付加する入院特約によって異なりますが、入院特約によって保障される金額は、5,000円~20,000円程度まで指定することが可能となっています。


葬儀費など家族にお金を遺す理由で終身保険に加入した場合は、入院特約はおすすめ

終身保険に加入した目的によって、入院特約を付けるのが良いのか、付けない方が良いのかが異なります。

終身保険を葬儀費用などの負担を家族にかけないために加入する場合には、終身保険に入院特約を付けるのがおすすめです。


最期を迎えるのは、病院であることが多いから

終身保険を葬儀費用として利用するために加入する場合には、入院特約を付けるのがおすすめという理由には、病院で入院中に最期を迎えることが多いという現状があります。


入院途中に万一亡くなってしまっても、入院給付金は遺族に支払われることになりますので、入院費の負担を家族にかけてしまうこともありません。


貯蓄目的などであれば、終身保険に入院特約つけることはおすすめしない

終身保険を貯蓄目的で加入するという場合には、終身保険に入院特約を付けるのは、おすすめしません。入院特約分の保険料が発生してしまうので、その分終身保険の解約返戻金の返戻率が下がってしまうことになります。

また、貯蓄目的で終身保険に加入するということは、いずれは解約をして解約返戻金を受け取るということですね。終身保険についている入院特約は、終身保険が解約されれば、入院特約も無くなってしまうことになります。


そのため、必要な入院保障がなくなってしまって困るという事態にもなりかねません。


貯蓄目的で終身保険に加入するのであれば、終身保険単体で加入し、入院保障は別で医療保険に加入するなどしておくようにしましょう。


終身保険の入院特約の種類

終身保険に付加できる主な入院特約の種類には、次のようなものがあります。


  • 長期入院特約
  • 災害入院特約
  • 疾病入院特約
  • 成人病(生活習慣病)入院特約
  • 女性疾病入院特約
  • ガン入院特約
では、ひとつずつその内容を確認していきましょう。

長期入院特約

長期入院特約は、災害入院特約や疾病入院特約などの入院給付金支払限度が超えてしまった場合に、入院給付金が支払われる特約です。

入院日数については、近年減少傾向にあります。しかし、長期の入院が必要となる病気もあります。特に、以下のような病気は長期入院の傾向が高いとされています。


  • 統合失調症などの障害
  • 認知症
  • アルツハイマー
  • うつ病
  • 脳血管疾患
精神的な障害、脳血管疾患による障害など、だれにでも起こりうる病気によるものですね。

このように入院が長期にわたってしまった場合でも、長期入院特約でカバーできるため、入院費用の負担を軽減することができます。


災害入院特約

災害入院特約は、不慮の事故によるケガなどで入院をした場合に、給付金が支払われる特約です。災害と聞くと、地震などの自然災害を想像するかもしれませんが、交通事故や転倒などでのケガについても不慮の事故に含まれます。

しかし、こうした給付金の支払いについては、地震・津波・噴火などの大規模自然災害、戦乱によるものなどは、免責事項となっています。


ただし、これまでの震災などの災害給付金は、保険会社の判断によって支払われているようです。


疾病入院特約

疾病入院特約は、病気で入院した場合に給付金が支払われる特約です。保険会社によって異なりますが、病気や不慮の事故によるケガなどでの手術給付金も、疾病入院特約から支払われるようになっていることがあります。

災害入院特約とセットで付加することによって、どのような入院の場合でも入院給付金が支払われます。


基本的に、人間ドックなどの検査目的の入院の場合には支払いがされません。ただし、疾病などによる検査のための入院は支払い対象となります。


成人病(生活習慣病)入院特約

成人病入院特約については、保険会社により生活習慣病入院特約ともいわれます。

その名前の通り、成人病(生活習慣病)といわれる疾病について入院した場合に、疾病入院特約にプラスして入院給付金が支払われることになります。


該当する成人病(生活習慣病)については、保険会社によって異なりますが、主に以下のような疾病が対象となっています。


  • ガン
  • 心疾患
  • 脳血管疾患
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • (場合によっては腎疾患や肝疾患も含まれる)

また、成人病(生活習慣病)入院特約から手術給付金も支払われるものもあります。


女性疾病入院特約

女性疾病入院特約とは、女性特有の疾病による入院などをした場合に、入院給付金が受け取れる特約です。

たとえば、乳がんや子宮がん、子宮筋腫、甲状腺の異常などが主に該当します。また、正常分娩での入院については病気ではないため対象となりませんが、保険会社によっては異常分娩(帝王切開や吸引分娩)などは支払い対象となっていることが多くなっています。


ガン入院特約

ガン入院特約は、ガンにより入院した場合に入院給付金が支払われる特約になります。ガンによる手術もガン入院特約より支払いされることが多くなっています。

ガン入院特約は多くの場合、日数制限がないことが多くなっており、その場合にはガンによって長期入院となった場合でも日数無制限で給付金が支払われます。


まとめ

終身保険に入院特約を付けるべきなのか、付けない方が良いのかという点については、終身保険に加入する目的で異なります。

終身保険に加入する目的が、万一死亡した時に、葬儀費用の負担など家族に迷惑をかけないようにするためなのであれば、入院特約を付加して加入するのがおすすめです。また、資産運用や貯蓄目的のために終身保険に加入するのであれば、入院特約は付けない方が良いでしょう。


入院特約には様々な種類がありますが、基本的な災害入院特約と疾病入院特約があれば、とりあえず入院に対しての保障は確保できます。他の入院特約は必要だと感じる場合に付加するのかどうかを検討するのが良いでしょう。


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