介護保険制度における福祉用具のレンタルと医療費控除の適用

介護保険制度では一部のサービスについて、医療費控除を受けられるものがありますが、福祉用具のレンタルでは原則として適用にはなりません。医療費控除として社会情勢の変化で認められるようになった介護保険サービスもありますが、レンタルは現在に至るまで認められていません。

介護保険制度で福祉用具のレンタルは医療費控除になる?

介護保険制度があれば、介護費用は軽くなる?なんて思われがちですが、介護保険制度は使えても、福祉用具のレンタルは医療費控除になるものとならないものに分別され、意外にも介護費用が必要であることがわかります。

全てが医療費控除に含まれるように思われていますが、控除対象外のものがあることを把握しておく必要があります。


では、福祉用具は医療費控除の対象となるのでしょうか?


介護保険制度では福祉用具のレンタルは”医療費控除の対象外”

現状の介護保険制度では、福祉用具は医療費控除の対象外となっています。

医療費控除が対象となるのは、サービス費でありレンタル料は別となります。


サービス費の医療費控除も全てのサービスが対象になるわけでは無いため、細かく確認しておくく必要があります。


医療費控除の対象となるおむつ代や尿取りパッド類でも、全てが医療費控除になるわけでは無く、6か月以上寝たきりで医師からおむつの使用が必要と認められた場合に限り、初めておむつや尿取りバッドが医療費控除の対象となるのです。


それ以外の介護に必要な福祉用具のレンタル用品は医療費控除の対象とはならないのです。


そのため、福祉用具のレンタルにおいて、1割負担といっても経済的負担となることは避けられないのです。


福祉用具レンタルは医療費控除にそぐわない

福祉用具のレンタルは、利用者の生活面での向上に役立ちます。


一方で、医療として見たときに妥当かどうかは疑問が残ります。


治療行為として必要ないようなものであっても、生活をする上で便利だからという点でレンタルをしているケースもあり得ます。


医療費控除の考えにはそぐわないケースも多いです。

介護保険の福祉系サービスで認められるもの

介護保険制度における福祉系のサービスは、かつてはあまり医療費控除に計上出来る場合が少なかった時代もありました。


ところが制度改正や社会情勢の変化で、認められるようになってきたものもあります。ただ福祉用具のレンタル利用は今のところは認められていませんので、確定申告において医療費控除としての計上は出来ません。

”訪問看護”など、介護保険医療サービスは医療費控除の対象

介護保険の中で医療系のサービスは、医療として必要なものとして医師が認めているわけですから、医療費控除として計上が原則として可能です。


訪問看護などがその代表例で、主治医の指示の元で医療の補助行為を行うわけですから、この医療費控除に含めることが出来ます。


介護保険制度は施設以外であっても、在宅医療系のサービスでも認められる点に注意が必要です。


医療費控除を計上出来る金額

所得税や住民税における確定申告で医療費控除は原則として、1年間の医療費の合計が10万円を超えた額を控除として認めています。


ただし、上限も存在し200万円までと決められているところです。


なお、所得が200万円に達しない場合には、10万円ではなく所得の5%を超えた額とされています。医療費及び介護保険制度の利用料の合算にも注意が必要です。


介護保険制度におけるレンタルの考え方と医療費控除の関係

介護保険制度はケアプランで福祉用具をレンタルしてきて、その利用をケアマネジャーが認めることが大前提です。


その上で利用者負担の1割相当部分を支払ったときに、医療費控除として計上が出来るかどうかが問題になります。


現在のところ、福祉用具のレンタルはこの医療費控除に含めることは出来ない制度となっているため、注意を要します。


ケアマネージャーが必要として認めるかどうか

福祉用具貸与等で利用出来るレンタル商品は、非常に便利なものです。


しかしながら、公的介護保険制度下で利用出来るかどうかは別の問題であり、そもそもケアマネジャーが必要であると認めなければ利用出来ません


また、ケアマネジャーが必要だと認めても、レンタル商品の一部には法令等で認められないものもあります。


軽度者へのレンタルは出来ない場合がある

要介護度1や要支援1、要支援2といったいわゆる軽度者へのレンタルは、車いすや特殊寝台などのように認められないものもあります。


ただし、一部例外もあるため全てではありません。


このように介護保険制度は法令等で細かく決められているため、利用者はケアマネジャーとの連携が欠かせないわけです。


参考:長期の利用ならレンタルより”購入”を検討

福祉用品は医療費控除は対象外であることが多いものの、介護保険適用のものが多いため、レンタルでは1割の代金で利用することができるます。

そのため、レンタルの方がお得なように感じますよね。

レンタルの場合は、介護度に応じて必要なものの変更ができ、柔軟に対応できるメリットも兼ね備えています。


しかし、標準的な自走用いすの場合、レンタル料は1割負担で約500円~700円。


仮に1か月500円でレンタルした場合、1年で6.000円

4年で24.000円です。


1割負担と言えど、長期化していけば経済的負担は積み重なっていきますよね。


3年~4年以上使うことを考えると購入したほうがお得になるケースもあるため、購入を検討しても良いと思います。


もちろん介護度が進行したり、身体状況の変化によって車いすが必要なくなるケースがあったり、電動車いすへの変更の可能性もありますので、ケアマネージャーや医師と相談しながら購入を検討したほうが良いでしょう。


まとめ

介護保険制度では、医療費控除として認めるものと認めないものが混在します。


福祉用具のレンタルは現在浜田駄目ですが、将来は分かりません。


ただし、このレンタル系のサービスを公的介護保険制度から外す可能性も出て来ているため、そもそも介護保険制度は無くなってしまう可能性もあります。


社会情勢の変化でその時々に応じて医療費控除になることもあるため、確定申告時にチェックが欠かせません。


この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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